Cinemaの王国

[Cinemaの王国 vol.1681]~『はじめてのおもてなし』

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☆   「Cinemaの王国」  vol.1681(2018. 1.29)
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このメールマガジンは、自腹で年間100本以上の映画を観る(ぽち)が、映画館
で実際に観た映画の感想を書くマガジンです。
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【INDEX】
◆1.今週のこの1本!
  ─『はじめてのおもてなし』─
◆2.ぽちのひとりごと
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◆1.今週のこの1本! ~『はじめてのおもてなし』~
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●『はじめてのおもてなし』(WILLKOMMEN BEI DEN HARTMANNS)
(2016年 ドイツ)(上映時間1時間56分)
監督・脚本:ジーモン・ファーフーフェン
出演:センタ・バーガー、ハイナー・ラウターバッハ、フロリアン・ダーヴィ
ト・フィッツ、パリーナ・ロジンスキー、エリアス・ムバレク、エリック・カ
ボンゴ
*シネスイッチ銀座ほかにて公開中。全国順次公開予定
ホームページ http://www.cetera.co.jp/welcome/
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<ストーリー>
ミュンヘンの閑静な住宅地に暮らすハートマン家。ある日、元教師の母アンゲ
リカ(センタ・バーガー)がいきなり難民を一人受け入れると宣言する。大病
院の医長を務める夫のリヒャルト(ハイナー・ラウターバッハ)をはじめ家族
の反対を押し切って、ナイジェリアから来た難民の青年ディアロ(エリック・
カボンゴ)を自宅に住まわせるアンゲリカ。それがきっかけで、ハートマン家
の周辺では大騒動が巻き起こる……。

<レビュー>
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家族や難民問題を笑いに包んで描くドイツ映画
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ドイツ・ミュンヘンの閑静な住宅地に暮らすハートマン家。ある日、元教師の
母アンゲリカが、難民の青年を迎え入れたことから起きる騒動を描いたコメデ
ィー映画です。難民問題を扱った映画は多いものの、ここまで徹底して笑いの
要素を盛り込んだ作品は珍しい。リアルな素材をユーモアとうまく融合させて
います。

その源泉は、登場人物のユニークなキャラにあります。元教師の妻アンゲリカ
は、ヒューマニストでいい人ですが、暇を持て余していることもあって、時々
とんでもない行動に出ます。大病院の医長を務める夫のリヒャルトは、老いに
恐怖を感じてプチ整形に励み、フェイスブックを始めたりしています。長男の
フィリップはやり手弁護士で仕事漬けの日々。妻と離婚したシングルファー
ザーです。そして長女のゾフィは30過ぎても自分探しを続け、いまだに学生を
やっています。こうした個性的な面々のエキセントリックな行動が、自然に笑
いを生み出すのです。

その笑いは、時としておバカ映画の世界に突入。難民青年ディアロを引き取っ
た直後に、アンゲリカの友達が主催して開いたパーティはまるで『ハング・
オーバー』の世界。なんと本物のシマウマまで登場。ついに警察沙汰にまでな
ってしまいます。

それでも、ただ笑える映画で終わらないのが魅力。アンゲリカをはじめデフォ
ルメされたキャラではあるものの、どれも本質的には身の回りにいそうな問題
を抱えた人々です。だから、どんなにおバカをやっても、ドラマからリアルさ
が消えることはありません。

異質なものが家に入り込んできたことで、ハートマン家の家族は少しずつ変わ
っていきます。アンゲリカは、ディアロにドイツ語を教え、庭仕事を指導する
などするうちに、次第に輝いてきます。一方、リヒャルトはストレスがたまり、
部下にあたりちらし、職場で孤立。さらに夫婦仲もますます険悪になります。

そんな家族に転機をもたらすのもディアロ。彼はドイツ人とは違う価値観を持
ち出して家族に影響を与えます。その異質さに反発しつつも、同時に大切なも
のを再確認していくことによって、やがて家族は良い方に向かっていきます。
そこにディアロの亡命申請をめぐる一件を絡ませたところが、なかなか見事な
構成です。

ディアロが、フィリップの息子の学校で、ナイジェリアで自分の家族に何が起
きたかを語るシーンが心を揺さぶります。そして、その後には最大のクライマ
ックスが。一度亡命申請を却下されたディアロの裁判が行われるのです、そこ
にハートマン夫妻とフィリップ父子の絆の再構築劇と、ゾフィのロマンスを絡
ませていきます。素直に胸に響く展開です。

よく考えれば都合よすぎの展開も多い映画です。とはいえ、難民や家族の問題
を笑いに包んで、しっかり届けてくれる作品なのは間違いありません。観終わ
って心が温まってきます。エンドロールのあとに極めつけのジョークが用意さ
れているのも、楽しいところ。

≪ぽちの満足度≫
★★★☆☆(+1/2★)
(86点)

2018年1月24日(火)シネスイッチ銀座にて。午後6時50分の回

                          (ぽち)

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◆2.ぽちのひとりごと
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*『デトロイト』は評判以上にスゴイ映画でした。。
                           (ぽち)

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発行周期: 週刊(毎週金曜+不定期の水曜) 最新号:  2019/02/22 部数:  1,008部

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