Cinemaの王国

[Cinemaの王国 vol.1530]~『奇蹟がくれた数式』

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☆   「Cinemaの王国」  vol.1530(2016.11. 4)
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このメールマガジンは、自腹で年間100本以上の映画を観る(ぽち)が、映画館
で実際に観た映画の感想を書くマガジンです。
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【INDEX】
◆1.今週のこの1本!
  ─『奇蹟がくれた数式』─
◆2.ぽちのひとりごと
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◆1.今週のこの1本! ~『奇蹟がくれた数式』~
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●『奇蹟がくれた数式』(THE MAN WHO KNEW INFINITY)
(2015年 イギリス)(上映時間1時間48分)
監督・脚本:マシュー・ブラウン
出演:デヴ・パテル、ジェレミー・アイアンズ、デヴィカ・ビセ、スティーヴ
ン・フライ、トビー・ジョーンズ、ジェレミー・ノーサム、ケヴィン・R・マ
クナリー、エンゾ・シレンティ
*角川シネマ有楽町、Bunkamuraル・シネマほかにて全国公開中
ホームページ http://kiseki-sushiki.jp/
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<ストーリー>
1914年、事務員として働きながら独学で数学を研究するインドの青年ラマヌジ
ャン(デヴ・パテル)。上司の勧めで著名な学者たちに手紙を送るが、まるで
相手にしてもらえない。そんな中、ケンブリッジ大学トリニティ・カレッジの
ハーディ教授(ジェレミー・アイアンズ)が興味を示し、彼を大学に招くこと
にする。結婚したばかりの妻をインドに残し、イギリスに渡ったラマヌジャン
だったが、植民地出身で学歴のない彼に対して周囲は冷たい。おまけにハーデ
ィは数式の証明の必要性を説くのだが……。
	
<レビュー>
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インドの天才数学者と大学教授との交流
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インドの天才数学者の伝記ドラマです。貧しく学歴もない青年が、有名大学の
教授の力を借りて、困難を乗り越えて偉業を成し遂げる。そう聞くと「どこか
で聞いたような話」と思うかもしれませんが、これがなかなか面白いのです。

主人公のラマヌジャンは貧しく仕事もないインドの青年。ただし、数学におい
ては天才的な才能を持っています。ようやく見つけた仕事先の上司が、彼の才
能を評価して著名な学者に売り込みの手紙を書くように勧めます。ほとんどは
相手にされなかったものの、わずかにケンブリッジ大学トリニティ・カレッジ
のハーディ教授だけが興味を示し、ラマヌジャンをイギリスに招きます。こう
して彼は、結婚したばかりの妻を置いてイギリスに渡ります。

ラマヌジャンが数学の天才だというのが、この映画のミソです。彼は直観的ひ
らめきで、次々に数式を発見します。ただし、それを広く認めさせるには証明
が必要です。ハーディ教授はそう指導するのですが、ラマヌジャンには理解で
きません。いわば数学を芸術のようにとらえるラマヌジャンと、論理としてと
らえるハーディ。神の啓示によって数式を発見し、家族思いのラマヌジャンに
対して、無神論者で家族もいないハーディ。対照的な2人は、時には対立しつ
つも交流を重ねます。しかし、数々の苦難がラマヌジャンを襲います。

当時のインドはイギリスの植民地。ラマヌジャンの背中を押したインド人の上
司は、そんなイギリス人に一泡食わせようという意図で彼を応援します。しか
し、イギリスに渡ってみると、人種の違う彼に対する風あたりは強く、第一次
大戦が始まるとなおさら逆風が強まります。

というわけで、人種差別や第一次世界大戦といった当時の社会状況も、きっち
り織り込まれていて、それがドラマを厚くしています。大戦については、ハー
ディの同僚の教授が戦地に送り込まれるほか、傷病兵たちの姿なども描かれま
す。

ラマヌジャンの苦難はそれだけではありません。インドに残した妻に手紙を送
るものの、まったく返事がありません。そんな心労もあって、彼は病に倒れて
しまいます。

それでもハーディ教授の励ましを受けて、何とか自分の数式を証明しようとす
るラマヌジャン。その成果がついに結実するものの……というわけで、ラスト
はちょっぴり悲しみも漂わせながら、ラマヌジャンの偉大さを印象付けで幕を
閉じます。

ラマヌジャン役のデヴ・パテル(『スラムドッグ$ミリオネア』)もよい演技
を見せていますが、注目はやはりハーディ役のジェレミー・アイアンズの抑制
的で奥行きのある演技。さすが名優です。

≪ぽちの満足度≫
★★★☆☆(1/2★)
(88点)

2016年10月25日(火)角川シネマ新宿にて。午前10時50分の回
                            (ぽち)

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◆2.ぽちのひとりごと
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*東京国際映画祭で23本映画を観ました。
                     (ぽち)

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発行周期: 週刊(毎週金曜+不定期の水曜) 最新号:  2019/02/14 部数:  1,010部

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