週刊メールジャーナル(権力と政財界の裏側)

■Weekly Mail Journal■2012/10/24 No.657

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  2012/10/24   No.657   週刊メールジャーナル   読者数9899(前回)
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●安倍元首相との写真が流出し改めて注目される永本壹桂被告の“素性”
(会員制経済情報誌『現代産業情報』10月15日号より転載)

田中慶秋法相に続いて、安倍晋三元首相の暴力団スキャンダルが飛び出した。

安倍元首相と「山口組の金庫番」と呼ばれたこともある永本壹桂被告と、ハッ
カビー元州知事とのスリーショット写真である。

自民党総裁選に勝利、「首相に最も近い男」といわれる安倍氏に降りかかった
疑惑だけにインパクトがあった。

報じた『週刊ポスト』(10月15日発売号)によれば、在日韓国人で朝鮮大学を
卒業した永本被告は、拉致問題に熱心な安倍氏のもとをハッカビー氏とともに
訪れ、解決に一役買いたかったのだという。

会ったのは一度だけで献金もしていないと強調、日常のつきあいを否定した。

永本氏に限らず、安倍氏の周辺には在日関係者が少なくない。

それは父親の安倍晋太郎元外相の頃からで、山口県下関市内の600坪の自宅と市
内の地元事務所は、帰化したパチンコ業者からの賃貸。かつて「パチンコ御殿」
と報じられたこともある。

そうした人脈は安倍氏に受け継がれた。

「北、南を問わず、安倍事務所とつきあいのある在日は少なくない。朝鮮半島
が下関に近く、在日が多いせいもあるが、地元事務所には清濁併せのむような
タイプの秘書が多く、誰とでも付き合ってしまう。なかでも2人の在日は、帰化
していて献金等に問題はないものの、はんぱではない支援をしている」(地元
政界関係者)

永本被告に安倍氏を紹介したのも、在日の安倍後援会関係者だったという。

それにしても永本被告は、アントニオ猪木、朝青龍などプロスポーツ選手、芸
能人、歌手などのタニマチとして知られるものの、一切、表に登場したことは
ない。

また、ボロ株を操る「増資マフィア」に高利で資金を貸し付ける金融業者だが、
今年3月、貸金業法違反で逮捕されるまでは、事情通の間で知られる「カネ貸し」
でしかなかった。

ただ、今回の報道で改めて注目される永本被告の“素顔”は、貸金業違反事件
の公判で、次々明らかになっている。

10月11日、東京地裁で開かれた公判に出廷した永本被告は、山口組系古川組の
古川恵一組長との関係が25年に及ぶことを認めたうえで、数千万円を貸し付け
る一方、組長就任祝いに数百万円、冠婚葬祭や誕生日にはカネを渡していたと
いい、こう釈明した。

「古川さんは貸したカネを返済する際、必ず利息を上乗せする。従って、それ
を“義理”の時に返そうと思った。今、考えると、とんでもないことだと思う
が、古川組の威力を借りて、資金を回収していたつもりはない」

また、近年は、弘道会系司興行の森健次会長との関係が取りざたされているが、
少なくとも、貸金業法違反に問われた井上工業事件では、仕手の西田晴夫氏
(故人)への貸し金の回収を図ろうとした時、森会長の周辺者として知られる
N氏が登場、「山口組弘道会がバックについていると思われた」と、むしろ威
圧された側だと主張した。

永本被告にも言い分はあろうが、暴力団組長への恒常的な資金提供は論外で、
今後、事業再開は難しい。

本人もそれは承知、国税、地方税、固定資産税などに延滞税も加わっている状
況を改善しようと、すべての資産を売却して返済に充て、神商を中心にペーパ
ーカンパニーも含めれば数十社に達していた「虎の門グループ」を解体、ほと
んどの会社を清算している。

資産も売れるものは売る方針で、既に、簿価30億円以上といわれる絵画や焼き
物は売却を進めており、不動産についても山中湖の別荘、大阪・豊中市の邸宅
は売却。葉山の別荘と成城の270坪の豪邸も11月には売却予定だという。

裁判所に恭順の意を表して情状酌量のうえでの「執行猶予付き判決」を求めて
いる。

次回期日は11月20日で、被告側の最終弁論と検察側の論告求刑が予定されてい
る。

自らの存在を表に出さず、国税を逃れ続けてきた男が、安倍氏に接触した狙い
は本当に拉致問題の解決か――。

早急な答は避けた方が良さそうだ。

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■社内報が一皮剥けるとき――「3.11」企画の教訓を生かそう(その2)
(ナナ総合コミュニケーション研究所ポータルサイト「コミサポネット」
のコラム「社内広報を考える」10月22日更新より転載)

前回指摘したとおり、「3.11」は「大震災」と「大人災」との「複合大災害」
であり、東日本沿岸地域だけでなく、全国の会社に未曾有の影響を及ぼし、そ
れはいまだに尾を引いている。

17年前の阪神淡路大震災も、経営と社内報、とくにICMに大きな教訓を残し
たが、今から思えば「3・11」の比ではなかった。

むろん、被災者一人ひとり、1社1社の比較をいうのではなく、被害量の総計を
言うのである。

「3.11」は、単に、被災対応としての救援、支援、復旧、復興のあり方や段取
りだけでなく、会社経営のあり方、ことに、「社会的な存在価値」の大切さを
教えてくれたといっていい。

多くの会社が策定していた「事業継続計画」(BCP=Business Continuity 
Plan)も、このような大災害に直面しては、プログラムどおりに機能しないこ
とが明らかとなり、これを契機にBCPを抜本的に見直し、これを特集した社
内報もかなりあった。

中小企業庁がBCPの策定を推奨していた頃、その内容をすすんで社内に公表
した会社は、実は多くはなかった。なぜか。

BCPの根幹は経営リスク管理(ERM=Enterprise Risk Management)にあ
り、その要諦は、組織・機能の臨時体制と財務・会計のバックアップにある。

つまり、経営陣にとっては重大責務ではあったが、全従業員に周知徹底しなけ
ればならないという認識は薄かったからだ。

ところが、「3.11」の直接的な被災を受けた会社は、実は、最も重要なことは、
全従業員と家族の消息を確認することであることが認識されたのだ。

これを把握しないでは、臨時組織も救援・支援活動も動かすことができないこ
とを実感したのである。

それだけではない。最大の眼目である、事業を継続する(Continue)か、それ
とも、経営資源の集中と選択により事業の再編(Restracture)を行なうのかを
判断し、全従業員に周知徹底することは、会社の社会的責任(CSR=
Corporate Social Responsibility)であることが明らかになったのだ。

発生確率はきわめて低いけれど、大災害のERMでは、ICMが極めて重要で
あり、しかも、それが社会的責任であることが、マスコミ報道やステークホル
ダー相互のコミュニケーションによって明らかになったのだ。

しかしながら、今回の「3.11」関連企画では、このような社会的な視点でBC
Pの特集を企画した作品は、残念ながらきわめて少なかった。実は、それだけ
ではない。

「3.11」は、BCPの根幹はERMにあり、とくに、ICMがERMの前提で
あり、しかもCSRに関わるマネジメントであることが明らかになったにもか
かわらず、そのことを啓蒙する特集企画も少なかったのだ。

現今、「CSR報告書」をPR、IRの一環として発行し続けている会社は多
いが、「3.11」によって、CSRの本質が明らかになった以上、この報告書も
それなりの改定が必要である。

会社は、その「経営目的にこそ社会的な存在価値があり」、「その経営を持続
することを通じて社会的責任を果たすべきである」とする考え方は、実は、古
典的な経営学と認識されていた。

だが、「3.11」のような大災害が、それは、極めて現実的な、近代経営学の経
営倫理であり、なおかつ「競争原理」(ハーバード大学大学院マイケル・E・ポ
ーター教授)であることを実証したのである。

「3.11」は、会社が、早期に復興できるかどうかは、その社会的存在価値の大
きさこそが決め手になる――ということを「教えて」くれた。

社内報は、このことを「3.11」関連企画として特集企画をする責務があったの
だが、こうした社会的な視点で特集を企画した社内報は少なかった。

戦後の社内報の歴史は、経営方針の実現をサポートするメディアであることを
実証してきたのだが、そのコンテンツは、ややもすると、社内トピックスを中
心に編集し過ぎた感もある。

しかし、本気でCSRを考えるならば、少なくとも、社会的な反響を呼び起こ
すような経営不祥事を惹起しない社内体制を構築してゆくためにも、社内報こ
そが、ICMのリーダーとなって、会社全体が社会的な視点を矜持することを
啓蒙する役割があるはずだ。

現今、CSRを標榜する会社の社内報は、思い切った“脱皮”を企画をしてほ
しいものである。

もし、社内報が「一皮剥ける」としたら、「3.11」関連企画を、社内に向けた
視点から、社会に向けた視点に転換するコンセプトを、持ち直すことではない
か。(この項おわり)



【お知らせ】

■■11月30日・第40回 社内広報サロン(東京)のご案内■■

 ■テーマ■「企画」をもっと楽しく、スムーズに

企画を出すには、日頃から社内外にアンテナを張って、社内報の企画に結びつ
きそうな情報を上手に集めたいものです。
社会や業界にも目を向け、広い視野を持ち合わせ、旬な社内情報やネタをうま
く集めるには……?
また、集めた情報を社内報の企画に結びつけるためには何が必要なのでしょう。
情報交換しながら考えます。

 ■日時■ 2012年11月30日(金)18:30 ~ 20:45

 ■場所■ ナナ・コーポレート・コミュニケーション
     (東京都新宿区新宿1-26-6新宿加藤ビル5F)
 ■会費■ 2000円(軽食付)

 <電話、E-mailでのお申し込み・お問い合わせ>
  ナナ総合コミュニケーション研究所 富加見(ふかみ)
  電話:03-5312-7471 
  E-mail:fukami@nana-cc.com

 ■社内誌セミナーや社内広報サロンはコミサポ有料会員でない方や、弊社と
お取り引きがない方も参加できます!■

 ■詳しくはコミサポネットをご覧ください■
→http://www.commu-suppo.net/

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 週刊メールジャーナル 2012年10月24日  第657号(水曜日発行)
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    編集発行人:川崎 明 / 発行所:メールジャーナル社
        〒130-0026 東京都墨田区両国2-1-4 第2西村ビル201
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転載・再配布等には事前にメールジャーナル社に許可をお取り下さい。
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