GAUZINE

[GAUZINE:025] Andrew Niccol

================================================ No.025 2001/01/10 ===

  W E B  D E S I G N E R S  M A G A Z I N E  G A U Z I N E

   [COVER] http://www.gaucho.com/gauzine/gallery/010110.html 

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                        配信部数:6,080部
『GAUZINE』 No.025 のラインナップ
 ┃
 ┣『映像作家研究ファイル』「アンドリュー・ニコル」
 ┣『CREATORS INTERVIEW』「JAPRO / Nobuyuki Koukata」
 ┗『GREAT WEB CREATORS』「Sapient」

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『映像作家研究ファイル』
 WEB制作者のための映像制作入門/鑑賞編 vol.13
  「未来をデザインする〜アンドリュー・ニコル」 
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『映像作家研究ファイル』は、WEB制作において今後増えていくことが予想さ
れる Flashムービーやストリーミングビデオなどの「動画・映像コンテンツ
制作」のヒントになるものを模索・研究していこうという主旨の企画です。


■ 独自の視点で近未来を描く〜アンドリュー・ニコル

今回は近未来を描いた「ガダカ」(脚本・監督)と「トゥルーマン・ショー」
(脚本のみ)で知られる アンドリュー・ニコル をご紹介します。

1964年、ニュージーランド生まれのアンドリュー・ニコルは、イギリス・ロ
ンドンでペプシ社など大手企業の広告やCM監督などを手掛けたのち、映画界
への転身をはかるためロサンゼルスに移り住み、1997年「ガダカ」で脚本家、
映画監督としてデビューします。

「ガダカ」の脚本を配給元のジャージー・フィルムにプレゼンテーションす
る際、彼が持ち込んだ建築物の内装や衣装、未来都市図などの膨大なイラスト
と資料の山は、プロデューサーたちをびっくり仰天させるほど完成度の高い
ものだったらしいです。「ガダカ」の近未来風景は映画ができるずっと以前
からアンドリュー・ニコルの頭の中ですでに出来上がっていたわけです。

つづいて1998年には、ジム・キャリー主演の「トゥルーマン・ショー」の脚
本を担当し、監督のピーター・ウィアーとともに 「私生活が24時間テレビ
放送されている男」の物話を完成させます。
┗ http://www.yomiuri.co.jp/life/cinema/titles/tru_show.htm

「ガダカ」と「トゥルーマン・ショー」はどちらもこれまでわたしが観てき
た映画の中のベスト10に入れてもいいくらい好きなお気に入り作品である
と同時に、このアンドリュー・ニコルという人の才能とアイデアにはホント
驚かされました。


◆ クールで残酷な未来社会と人間の勇気・希望

「ガダカ」の描く未来社会は表面的にはクールでスタイリッシュな反面、遺
伝子によって支配された、ある種残酷な全体主義的社会でもあります。
遺伝子技術の進歩により、病気や疾病の原因となる「劣性」の遺伝子を受精
卵の人工的操作で排除することにより、「優性」な遺伝子のみをもつ「適正
者」(優性遺伝子保持者)として出産できるところまで時代はきました。

しかし、一方、遺伝子操作を行なうことなく「自然に」生まれた子供の場合、
遺伝子解析により、その子の推定寿命や将来発病する可能性のある病名まで
もが判明してしまうため、そうした自然出産の子供は、ある種の病気を持っ
た「不適正者」(劣性遺伝子保持者)として、自分のつきたい仕事さえつけ
ない疎外された環境で生きる遺伝子差別の犠牲者となってしまいます。
これまでは、「人種」「国籍」「学歴」などが社会における差別の主な要因
であったわけですが、これが将来「遺伝子」にとってかわるわけです。アメ
リカでは、すでに社員の遺伝子検査を行なう企業もでてきているらしく、
まさに現実の話でもあるわけです。

「ガダカ」のストーリーをこんな感じです。
自然出産により生まれながら劣性の遺伝子をもち、寿命は30歳までと診断さ
れた主人公ビンセント(イーサン・ホーク)は清掃の仕事をしながら宇宙飛
行士になることを夢見ていた。しかし、劣性の遺伝子をもち「不適正者」と
いう烙印をおされたビンセントにはそれも現実には不可能な話。
ある日DNAブローカーを通じて、優性な遺伝子をもちながら不運の事故で半
身不随になったジェローム(ジュード・ロウ)と出会う。ビンセントはジェ
ロームの尿、血液などの体組織の一部を利用して、ジェロームになりすまし、
宇宙飛行士になるための適正検査をパスして「ガダカ」で働くようになる。
しかし、もう少しで宇宙飛行士になれるところである殺人事件が発生する。
その現場で「不適正者」であるビンセントの体組織が発見され、ビンセント
はしだいに追い詰められていく、というようなサスペンスタッチの近未来SF
です。

「ガダカ」で描かれているのは、ひじょうに残酷な差別社会でもあるわけで
すが、そうした逆境の中で真剣に生きる人間の勇気や希望、友情についても
描かれています。ビンセントとジェロームははじめお互いを嫌悪しつつも相
手の存在なくしては、自分も存在できないという奇妙な共犯関係からしだい
に強い絆で結ばれていきます。また、ビンセントは自分よりすぐれた遺伝子
をもつ弟と命がけの遠泳で争ったり、ぼやけた視力で高速道路を渡ったりし
ます。まさに人間の勇気が遺伝子の呪縛を越えて奇跡を起こす感動的なシーン
です。どんな社会、どんな時代になっても可能性にかける人間の勇気や希望
だけは忘れてはいけないことをあらためて教えてくれる作品でもあります。


◆ 最高のスタッフにより創り上げられた「ガダカ・ワールド」

「ガダカ」はあらゆる点で緻密に計算され練り上げられたスキのない作品で
もあります。アンドリュー・ニコルは、この「ガダカ・ワールド」を創り出
すため最高のスタッフを世界中から集めてきました。

独特の色彩設計と優美なカメラワークで格調高い「ガダカ・ワールド」を再
現したのは、「ふたりのベロニカ」「トリコロール/青の愛」など、クシシ
ュトフ・キエシロフスキ監督作品の撮影監督として知られるポーランド出身
の名匠スワヴォミル・イジャク。

クラシカルな未来建築から小道具に到るまで、徹底的に細部のディテールに
までこだわった精巧な美術を担当したのは、ピーター・グリーナウェイ監督
作品を数多く手掛けるオランダ出身のプロダクションデザイナー/ヤン・ロ
ルフス。「オルランド」(1992)につづき、この「ガダカ」で2度目のアカデ
ミー賞候補となりました。

音楽は「ピアノ・レッスン」「髪結いの亭主」やピーター・グリーナウェイ
監督作品の音楽で知られるマイケル・ナイマン。タイトルバックはカイル・
クーパー率いる「imaginary forces」によるもの。(#冒頭の落下物は人間
の爪や体毛などの超クローズアップ映像)

そのほかにも、「若草物語」でアカデミー衣装デザイン賞を受賞し、ティム
・バートン監督の「シザーハンズ」「エド・ウッド」などの衣装デザインを
担当したコリーン・アトウッドなど、職人芸的技術を誇る世界中の最高のス
タッフたちによって「ガダカ・ワールド」は創り上げられています。

もちろん、イーサン・ホーク、ユマ・サーマン、ジュード・ロウといったメ
インキャストの演技もすばらしいものでした。特にこの作品以降のジュード・
ロウの活躍はめざましいものがあります。(#ちなみにイーサンとユマはこの
作品をきっかけにつきあいはじめ結婚しました)

アンドリュー・ニコルの徹底したこだわりは、こういったスタッフやキャス
トなどさまざまな分野に及んでいます。だからこそデビュー作にしてこれほ
どまで完成度の高い作品が創れたのだと思います。人選もある種の才能や
センスなわけですから。


◆ 未来の人間の選択

アンドリュー・ニコルのコメントによると、「ガタカ」は決して遺伝子技術
や遺伝子操作を否定している作品ではないとのこと。遺伝子技術により、多
くの病気や疾病の原因が解明され、今後さまざまな成果を上げていくことで
しょう。しかし、そのとき考えなければいけないのは、「健全さ」と「資質
向上」との境界線があいまいなため、どこまでが病気でどこまでがそうでな
いのか、という点です。近眼ははたして病気なのか? 歯並びが悪いのも病気
なのか? どこでそれらの線引きをするかが問題になってくるわけです。その
基準をとり違えるとまさに「ガタカ」のような遺伝子による差別社会が到来
する可能性も十分あるわけです。

今後、遺伝子の質も含め、我々の性格や能力、個性に関する考え方や基準を
もう一度見直す時期がきているよう思えます。これはひじょうに複雑で微妙
な問題なのですが、その答えは未来を創りだす我々人間の選択に委ねられて
いるわけです。遺伝子や生命を操作するということは、偶然が支配していた
自然の摂理を人間がコントロールするという、まさに「神の領域」に踏み込
むことにほかならないわけです。人間の全遺伝子情報(ヒトゲノム)が解析
されるまでそういった議論は続いていくと思いますが、21世紀は「生命」に
ついての本質的意味が問われる時代になることでしょう。


◆ 巨匠たちの描いた未来社会

少し話はかわりますが、2001年になって最初に観る記念すべき映画として、
わたしは何年かぶりで観る「2001年宇宙の旅」(1968)を選びました。
つづいて同じくキューブリックの「時計じかけのオレンジ」(1971)、
「博士の異常な愛情」(1963) を鑑賞し、
 http://www.din.or.jp/~anzai/direct/kubrick/kubmain.html
「プレードランナー」「マトリックス」「ガタカ」、そしてゴダールの
近未来SF「アルファヴィル」(1965)と未来社会を描いた巨匠たちの名作
をお正月休みに1日1作品づつDVDで観てきました。

キューブリックやリドリー・スコットの描く未来社会はまさに芸術品のごと
く完成された見事な映像でもあり学ぶべき点も多いのですが、将来我々人間
が直面するであろうさまざまな問題や科学技術の進歩に潜む大きな罠を警告
しています。

人工知能をもつコンピューターの反乱やロボット支配による未来社会
(「2001年宇宙の旅」「マトリックス」)は、人間が自ら創り出したものに
より破滅していく核戦争の脅威(「博士の異常な愛情」)とともに深刻な状
況を引き起こす可能性を十分含んでいます。また、精神が退廃した少年たち
は自分の欲望を満たすためだけに暴力やドラッグに走り、ホームレスを袋だ
たきにして暴走しています。(「時計じかけのオレンジ」)巨匠たちの描い
て未来社会はすでにもう一部は現実のものとなっています。およそ30年も前
に創られたこれらの警鐘的なSF作品があるにも関わらず、人間はそうした作
品で描かれた近未来社会のシナリオどうりに暴走をつづけてきました。

未来は過去や現在の延長線なわけですから、過去の歴史や科学の進歩のスピ
ードを考慮すれば、ある程度は予測可能なものだと思います。すぐれたSF
作家は膨大な資料と綿密なリサーチをもとに自らのイマジネーションを駆使
して、数10年後、数100年後の未来社会を空想し創り出してきましたが、そ
れらは実際かなり現実化しつつあるような気がします。

二足歩行ロボットの登場は、まさに鉄腕アトムの現実化ですし、つい先日も
鳥取大学医学部でエイズ感染したウイルスを除去した受精卵による人工受精
の国内初の実施例も発表され、生命操作はすでに現実のものとなっています。
「シックス・デイ」のようなクローン人間の問題も現実のものとして、真剣
に考えなければならない時代になってきていると思います。

そんな21世紀において、我々人間は一体何を基準にしてどう考え行動してい
けばいいのでしょうか。そのヒントは、まさにSF作家や映像作家たちの創り
だして未来社会の姿の中にこそ隠されているよう思います。それらの作品を
娯楽として楽しむと同時に、そこに込められた痛烈なメッセージを真剣に
受けとめるべきだと感じました。未来を創りだすのは、まさに我々の「意識」
しだいなわけですから。


◆ アンドリュー・ニコルの新作「Simone」

アンドリュー・ニコルの新作は、アル・パシーノ主演の
「Simone」(2001)
 ┣ http://us.imdb.com/Title?0258153
 ┣ http://www.hidef.com/simone.html
 ┣ http://upcomingmovies.com/hollywoodproject.html
 ┗ http://www.cinefex.com/upcoming/films/upsimone.html

という作品が控えています。何かの記事で読んだ情報によると、こんどはロ
ボットに恋する映画プロデューサーの話らしく、はたしてどんな未来世界を
創りだしてくれやら楽しみです。キャストとして「マルコヴィッチの穴」の
キャスリーン・キーナーや、ウィノナ・ライダー(カメオ出演)がクレジッ
トされてますが、どうやらロボットはCG女優のようです。
 ┗ http://www.isize.com/movie/news/news/news_01221.html

ということで、アンドリュー・ニコルこそ、21世紀もっとも注目すべき映像作家
のひとりであることはまちがいないでしょう。

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★ アンドリュー・ニコル 作品関連サイト
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◆ Andrew Niccol
┗ http://us.imdb.com/Name?Niccol,+Andrew
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◆ GATTACA
┗ http://www.gattaca.com/
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◆ THE TRUMAN SHOW
┗ http://www.trumanshow.com/
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◆ Simone
┗ http://upcomingmovies.com/hollywoodproject.html
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◆ ガタカ
┣ http://www.magazine.co.jp/features/movies/1998/gattaca/home.htmlhttp://www.spe.co.jp/Movie/dvd/9905/SDD-25239.html
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◆ トゥルーマン・ショー
┣ http://www.so-net.ne.jp/cinet/now/980911_1.htmlhttp://www.yomiuri.co.jp/life/cinema/titles/tru_show.htm
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『CREATORS INTERVIEW』
  WEB制作に関わるクリエイターの方々へのインタビュー
   「JAPRO」 http://www.japro.com/
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◆「CREATORS INTERVIEW #013〜Nobuyuki Koukata」

第13回目のゲストは「JAPRO」の幸形ノブユキさんです。
幸形(こうかた)さんは、わたしがメールをきっかけにして、はじめて知り合
った地元の友人であり、デザイナーとしても尊敬すべき先輩でもあります。
最初に出会ったのは 1996年5月で、そのときのエピソードは
http://www.gaucho.com/essay/nov02.html#1115
に書いてあります。なかなか衝撃的な(笑)出会いでした。

今回は、鳥取県内の行政関連のWEBのほとんどを手掛けているといっていい
「JAPRO」の紹介と今後の展望についていろいろお話を聞かせていただきま
した。

#以下、[gaucho] はわたくし、[snobuy] は幸形さんのコメントです。
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[gaucho]
まずはじめに「JAPRO」(ジャプロ) について、簡単にご紹介いただけますで
しょうか。

[snobuy]
「JAPRO」は、比較的大規模なホームページの管理を想定した、ディレクトリ
型のトップダウン方式によるホームページ自動生成システム「サイトメーカー」
をはじめ、小規模ページを想定した一頁ごと生成・装飾する「ホームページ
メーカー」、さらに複数のホームページの更新情報を1ケ所にまとめる
「ポータルメーカー」など、主に地方行政向けのホームページコンテンツ自動
生成システムを手掛けてきました。

基本的には、「地域貢献」「地域おこし」に直結できるシステムに取り組ん
でいます。もともとは大阪でグラフィックデザインを中心に事業展開していま
したが、神戸の大震災を機に、僕の生まれ故郷である山陰・鳥取県岸本町という、
国立公園大山(だいせん)のすそ野へ帰り、いつの間にか6年が過ぎようとして
います(神戸の震災は1995/1/17)。風光明媚な立地条件下に昨年は新社屋を建
築し、地元からスタッフを調達して、現在は山陰スタッフ7名と大阪スタッフ
数名でガンバってます。

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[gaucho]
「JAPRO」の手掛けたサイトは、HTMLを全く知らない行政の職員の方でも簡単
にメンテナンスできるようになっているとのことですが、具体的にはどういっ
たシステムになっているのでしょうか。

[snobuy]
ひとことで言うと「誰でも簡単にホームページを作成できるシステム」です。
といっても、HTMLエディタ的なローカルで動作するソフトを開発しているの
ではなくて、WEB上で動作している当システムの管理画面にブラウザからアク
セスして作業します。ページを生成したい階層を指定して、ページタイトルや、
情報内容や、画像を入力すると、その場で情報ページが簡単に完成して、FTP
ソフトとか使わずに「更新」ボタンをワンクリックするだけで全国発信できる
というものです。i-modeページとかも同時に自動生成します。

また、新しく作成したページへのナビゲーションというかインデックスページ
からのリンクも同時に自動生成するので、ユーザー管理者は、単純に情報発信
に専念すれば、あとの難しいこと(笑)はプログラムがやってくれます。
このプログラムは地方自治体や広域行政機関などに大変好評で、地元である
鳥取県西部エリアから噂が広がり、「ホームページ自動生成システムのJAPRO」
として、ある程度のシェアとブランド力を生みました。

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[gaucho]
「JAPRO」のクライアントさんは、地方自治体や大企業などがほとんどですが、
そういった大規模なWEBサイト構築になぜ「JAPRO」のシステムが受けていると
思われますか。

[snobuy]
結局、地方自治体や大企業の担当者さんは、「ホームページを作りたい」わけ
ではなく、「情報を発信したい」のだから、それ以外に必要な知識(HTMLタグ
だとかCGIやサーバの知識などなど) はできるだけ削ぎ落とすことにしたんで
す。宣伝文句は「ワープロ程度の簡単な手続きで、誰でも、何時でも、何処
からでも情報発信できる」でした。Webプログラムですから、インターネット
に接続しているパソコンと標準的なブラウザがあればよいのです。

もう一つの特徴として「複数管理者による更新を可能とした」ことがあります。
これは僕らも想像していない現象を生みました。それは、インターネット担当
者(ウェブマスターとか?)だけが孤軍奮闘の末、ページ更新を余儀なくされて
いた現状を改善し、組織全体で各セクションごとに担当者を決めて、複数の情
報発信担当者が、ページ内容の更新作業を出来るようになったことです。
設置いただいた役場などへ出掛けていってサイトメーカーの取扱説明会等をす
ると、しみじみと分かるのですが、10〜20人体制(役場なら各課ごととか)で、
皆が各セクションを受け持つことができますので、ホームページの命綱ともい
える更新速度がグンとアップしますし、情報精度も上がります。

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[gaucho]
昨年、鳥取県西部で大きな地震があったわけですが、そのときにその震災情報
の発信に「JAPRO」のシステムがかなり活躍したそうですね。
そのときの状況を少しご紹介いただけますか。

[snobuy]
神戸の震災をきっかけに鳥取県に帰ったのですが、昨年は鳥取県でも大地震を
体験してしまいました。(阪神淡路大震災は東灘区で被災し震度7・鳥取県西部
地震は岸本町で被災し震度6) 神戸の震災の苦い経験を基に、災害にも強い情
報発信の仕組みづくりをずっと考えていたJAPROとしては、不本意ながらその
真価を問われる事となりました。

今回の鳥取県西部地震の直撃を受けた「鳥取県西伯町」「鳥取県境港市」の両
市町にもサイトメーカーを納品していましたが、とりわけ西伯町役場さんには
震災のわずか3日前に納品したばかりで、しかも、まだ取り扱い説明を職員さん
へする前に地震は起きてしまいました。結果は私たちもビックリするほどの報
告でした。震災直後から西伯町震災対策本部の名前で、次々と「最新情報」が
ネット上に発信されてくるではないですか!! 本来は有線放送・防災無線などで
町民へのみ流される予定だった安否情報や、非難所の様子のほか、足りない救
援物資情報、ボランティア募集のお知らせなどなど。その慌ただしい情報量に
は鳥取県庁もビックリされたと後ほど聞いたほどです。

さらに、同時にi-modeでも情報発信されていたことは、当システムがバックヤ
ードで動作していたことを知らない方々には驚異的に思えた事でしょう。
勿論、言うまでもなく、役場の職員さんたちの懸命な努力無くしては、この情
報発信は無かったですし、ましてや、震災の最中「インターネットでも情報発
信を!!」という判断と取り組みに尽力なさった関係者の姿に敬意をはらわずに
はおれません。このことは5年の歳月をかけてシステムを成熟してきた私たち
JAPROにとっても、大変意味のある出来事となりました。

[gaucho]
なるほど、地震の裏ではそんなことがあったんですか。
インターネットやi-modeが、こういう非常時にいかに小回りの効く情報発信
ツールであるかということが証明されたと同時に、誰でもすぐに情報発信で
きるJAPROのシステムが本当の意味で地域住民の役に立った感慨深い出来事
でしたね。

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[gaucho]
今後のJAPROの目標とか展望があればお聞かせいただけますか。

[snobuy]
私たちJAPROは明確なビジョンを持っています。一つは「地域に貢献する」と
いうことです。言葉で表すとありがちですが、インターネットを利用すれば、
まんざらウソではなくなります(笑)し、いろいろと手法を考えながら実践し
ています。サイトメーカーはその表現方法の一端でしかありません。

そしてもう一つは「よい人生だったか?」という問いかけへの答え探しです。
社員と社員の家族、とりまく人々、そして自分と自分の家族。最近「JAPROは
どんな会社に成ろうとしてるの?」という質問をよく聞きます。周りから見れ
ば異端児に思えるからなのでしょうか? そんな時、僕が答えるのは「自然の中
でのんびりと仕事をしたい」とか「広いデッキの上で美味しいコーヒー飲みな
がら・・・」とか、「冬はスノボ三昧で〜」とか・・・(笑)。地域にいながら
にして、世界を相手に仕事をするぞっていう向上心。そして、豊かな自然の中
でのびのびとクリエイティブ(広い意味で)するぞっていう悟り(笑)。
先々はIT化が進むことにより田舎でも週休3日制が当たり前となるんだろうけ
れど、それでもスタッフや僕は、人生の数分の一の時間は仕事をして暮らすに
違いない。ならば、せっかくの自然を最大限に感じながら、この人生はよい人
生だったな・・・と振り返れるような会社と環境を求めてみたい。そう思って
いるんです。鳥取県ならば出来ると、感じながら・・・。

[gaucho]
やはり、環境が人間に与える影響というのは大きいですよね。
大都会みたいに、歩いて5分のところにコンビニやレンタルビデオがある生活
も便利ですが、鳥取県には山、海、温泉といった都会ではなかなか味わえない
大自然がすぐそばにあるわけですすから、いつでも疲れた心を癒すことができ
る環境が整っているわけですよね。

これまで、それなりの仕事をするためにはどうしても大企業のある東京にでて
いかなければならなかったわけですが、ITやインターネットが本当の意味でそ
ういった地域較差をある程度埋めていく役目を果たしてくれるようになればい
いですね。

実際、JAPROは、すでに日本どころか、アメリカの仕事を「鳥取県」から受注
しているわけですし、GAUCHOの場合も仕事の90%は東京から受注しているわけ
ですから、ある意味すでにボーダーレスなビジネス展開を現実のものとしてい
るのかもしれませんね。もっと言えば、「どこ」に住んでるいるかとか、
「どこ」に会社があるかではなく、「何」をしているかのほうがネット上では
重要になってきているような気がします。

[snobuy]
アメリカといえば、今年からJAPROの営業部門というか、業務提携先との本契
約にサインしましたので、シリコンバレーのサンノゼを拠点にして、本格的に
ホームページ自動生成システムをパッケージ化して販売してゆきます。

[gaucho]
おっ、ついに世界進出ですか。それがまた、鳥取県発っていうところが
なかなかおもしろいですね。でも、そういえばユニクロも山口県発
http://www.uniqlo.co.jp/company/gaiyo.htm
ですから、もう本社所在地はあまり関係ないのかもしれませんね。提供する
商品やサービスでユーザーは選択してくれる時代になってきたよう思えます。
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[gaucho]
たくさんあると思いますが、わりと最近JAPROが手掛けたサイトをいくつか
ご紹介いただけますか。

[snobuy]
下記のページはデザイン雛形以外はほぼ全ページを行政職員さんなどユーザー
管理者が更新していらっしゃるものです。

■サイトメーカーを実装しているページ例
 鳥取県三朝町ホームページ [ #gauchoさん在住の三朝 (みささ) 町 ]
  ┗ http://www.town.misasa.tottori.jp/

 鳥取県境港市ホームページ
  ┗ http://www.sakaiminato.net/

 鳥取県西伯町ホームページ
  ┗ http://www.saihaku.net/

 よなごガイド
  ┗ http://www.sanin.com/yonago/

■ホームページメーカーを実装しているページ例
 鳥取県岸本町民自作ページ
  ┗ http://www.kishimoto.net/

■ポータルメーカーを実装しているページ例
 さかいみなとポータル
  ┗ http://www.sanin.com/sakaiminato/

 大山ポータル
  ┗ http://www.sanin.com/daisen/

■ショップメーカーを実装しているページ例
 千客万来モール(一月3,000円で通販店が持てる!!)
  ┗ http://www.10000sale.com/

 徳島商工会議所(阿波モール)
  ┗ http://www.e-awa.com/

■ JAPRO (制作実績一覧ほか)
┗ http://www.japro.com/

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[gaucho]
本日は興味深いお話いろいろありがとうございました。
今後もインターネットを利用して、鳥取県を盛り上げていって下さい。

[snobuy]
何言ってるんですかガウチョさん、あなたもインターネットで鳥取県や
三朝温泉をもっとPRするんですよ、我々といっしょに。

[gaucho]
あっ、そうでした。(笑)
こんなサイトもあることですし...。お互い頑張りましょう。
「鳥取県ジゲおこしインターネット協議会」 
 ┗ http://www.tottori.net/
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★ 幸形ノブユキ氏 関連サイト
┣「Gデザイナーの震災体験記」 http://www.snobuy.com/vv2/sinsai.html
┗「Designers Gallery」 http://www.snobuy.com/ 
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★ JAPRO 関連サイト
┣「植田正治写真美術館」 http://www.japro.com/ueda/
┣「水木しげるの妖怪ワールド」 http://www.japro.com/mizuki/ 
┣「鳥取県ジゲおこしインターネット協議会」 http://www.tottori.net/
┣「大山周辺の総合観光ガイド Daisen Guide」 http://www.daisen.net/ 
┣「山陰・境港かに専門卸売直販川口商店」 http://www.10000sale.com/kani/
┣「境港市観光協会ホームページ」 http://www.sakaiminato.net/ 
┣「米子商工会議所」 http://www.yonago.net/
┣「関金町ホ−ムペ−ジ」 http://www.sekigane.net/ 
┗「JAPRO」 http://www.japro.com/
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『GREAT WEB CREATORS』
  海外で注目されているWEB制作会社の紹介
  「Sapient」 http://www.sapient.com/ , http://www.sapient.co.jp/
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今回は、数多くのWEBサイトを手掛けている大手コンサルティング会社
「Sapient」(セピエント)をご紹介します。

1991年に設立された「Sapient」は、世界中に数多くの拠点をもち、およそ
3200人のスタッフをかかえるインターネットビジネスを総合的に支援する企
業で、もと「スタジオ・アーキタイプ」のクレモント・モック
http://www.sapient.co.jp/company/c_mok.asp
が統括する400人のクリエイティブスタッフを誇る巨大WEBデザイン集団でも
あります。

1998年、「スタジオ・アーキタイプ」で数々のすぐれたサイトを制作してい
たクレモント・モックは、「ウェブデザインだけではもう古い!」と会社を
売却して「Sapient」と融合、合併した。

企業のインターネットビジネスを総合的に支援するためには、単にWEBデザイ
ンだけではなく、新しい技術、ビジネスモデル、マーケティングなど複数の
スタッフによるコラボレーション作業が不可欠になる、そのためには総合的
なコンサルティング企業としてクライアントの要求に答えていく必要がある、
という発想からの融合、合併とのこと。

いずれにしても「Sapient」の制作したサイトはひじょうに完成度が高く、
まさにWEBデザインのお手本リンク集を見るような感じです。
 ┗ http://www.sapient.co.jp/clients/clients.asp

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★「Sapient」の主な制作サイト
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◆ Adobe
┗ http://www.adobe.com/
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◆ Bank of America
┗ http://corp.bankofamerica.com/
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◆ Borders
┗ http://www.bordersstores.com/
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◆ E*TRADE
┗ http://www.etrade.com/
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◆ Hallmark
┗ http://www.hallmark.com/
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◆ Habama
┗ http://www.habama.com/
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◆ JBL
┗ http://www.jbl.com/
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◆ Infinity Systems
┗ http://www.infinitysystems.com/
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◆ Patagonia
┗ http://www.patagonia.com/
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◆ Pictet
┗ http://www.pictet.com/
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◆ Staples
┗ http://www.staples.com/
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◆ UNITED
┗ http://www.united.com/
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◆ VitaminShoppe
┗ http://www.vitaminshoppe.com/
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◆ Sapient | Overview of Clients
┗ http://www.sapient.com/clients/clients.asp
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◆ Sapient | Clients
┗ http://www.sapient.co.jp/clients/clients.asp
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『編集後記』
 「SF映画データバンク」
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今回は「未来」をテーマにしていろいろご紹介してきましたが、今年もいろ
いろ楽しみなSF映画が公開されるようです。
キュープリックが完成できなかった「A.I.」をスピルバーグが監督したり、
「猿の惑星」のリメイクをティム・バートンが監督した作品など話題作がつ
ぎつぎと公開される予定です。どちらも期待を集めてますが、特に「A.I.」
が一体どんな作品になるか、今から楽しみです。今年の6/29より全米で公開
され、日本は夏ごろになるようです。
 ┗ http://www.generalworks.com/databank/movie/title1/ai.html

SF映画好きの方にはこのサイトおすすめです。
「SF映画データバンク」
  ┗ http://www.generalworks.com/databank/movie/
#ホントよく調べてありますし、「未来年表」もなかなかおもしろいです。

次回発行は、2001年2月14日(水)の予定です。
最後までご覧になっていただき、誠にありがとうございました。

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 発 行    G A U C H O  [ http://www.gaucho.com/ ]
 編 集    尾崎 英明  [ mailto:gaucho@hal.ne.jp ]
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