ロシア政治経済ジャーナル

【RPE】★中国、ロシア関係に生じた「軋み」

【RPE】★中国、ロシア関係に生じた「軋み」

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        ロシア政治経済ジャーナル No.1546 


                                2017/4/27

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中国とロシアの関係に、軋みが生じています。


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★中国、ロシア関係に生じた「軋み」


全世界のRPE読者の皆さま、こんにちは!

北野です。


「事実上の同盟」といわれる中国とロシアの関係に、変化が見
られます。

どんな?



▼米中ロ関係のこれまで



超特急で、米中ロ関係のこれまでを復習しておきましょう。

ソ連が崩壊したのは1991年12月。

以後、90年代、米ロ関係は概して良好でした。

新生ロシアには金がなく、アメリカのいうことを聞くしか道が
なかったからです。


しかし、2000年にプーチンが大統領になると、米ロ関係は大き
く変わります。

両国は、

03年、イラク戦争
03年、ユコス問題
03年、グルジア・バラ革命
04年、ウクライナ・オレンジ革命
05年、キルギス・チューリップ革命

などで、ことごとく対立。

特に、「自分の縄張り」と考えている「旧ソ連諸国」で革命がつ
づいたことに、プーチンは大きな衝撃を受けます。

しかも革命が起こって、「親アメリカ、反ロシア傀儡政権」がで
きている。

危機感をもったプーチンは、「大戦略的決断」をしました。

それが、「中国との(事実上の)同盟関係構築」です。

両国は、

・上海協力機構(SCO)を強化し「反米の砦化する」こと

・ドル基軸通貨体制を破壊すること

を軸に、協力関係を深めていきます。


米ロ関係は、その後も悪化しつづけ、08年8月には、

ロシアとアメリカ傀儡ジョージア(旧グルジア)の戦争に発展
しました。


しかし、この戦争の後は、「米ロ再起動時代」になり、両国関
係は、著しく改善されます。

世界的経済危機で、米ロ共、戦っている余裕はなかったのです。

ちなみに「再起動時代」、アメリカ大統領はオバマ、ロシア大
統領は、(プーチンではなく)メドベージェフでした。


2012年、プーチンが再び大統領になった。

アメリカ、ロシア関係は、また悪化していきます。

2013年、オバマとプーチンは、シリア問題で激しく対立。

2014年3月、ロシアがクリミアを併合すると、米ロ関係は、超
最悪になってしまいます。

アメリカは、日本、欧州を誘って制裁を課し、ロシア経済をボ
ロボロにすることに成功しました。

この時、中国は、制裁に加わらず、ロシア批判も一切せず、で
きるかぎりプーチンを助けました。

ロシアにとって中国は、「唯一信頼できる大国」になったので
す。


しかし、2015年3月に「AIIB事件」が起こると、また大きな
変化があった。

「最大の脅威はロシアではなく中国だ!」と気づいたオバマは、

「ロシアと和解し、中国と対決する」に方針を変えた。

オバマは、ロシアと協力し、ウクライナ、シリア、イラン問題
解決を熱心に行った。

一方、彼は突然「南シナ海埋め立て問題」を大騒ぎしはじめ、
米中関係は、最悪になってしまいます。


2016年、またまた変化がありました。

トランプは、大のプーチン好き。

オバマは、同じ民主党のヒラリーを勝たせるため、この事実を
使いはじめた。

その論理は、

・プーチンは、悪魔のような男
・トランプは、悪魔のようなプーチンの手下
・だから、ヒラリーに投票してね!

それで、大統領選挙が近づくにつれ、米ロ関係は、再び悪化し
ていったのです。

しかし、結局トランプが勝ちました。

トランプの大戦略は、「ロシアと和解して、中国に勝つ」でし
た。

ところが、中国は、


・ロビー活動により、トランプを懐柔する

・中国に近い民主党政治家を使い、プーチンを悪魔化する


工作を強力に進めました。

(@工作の詳細はこちら。↓
http://diamond.jp/articles/-/120416  )


結果、トランプは、


・中国に、より優しく

・ロシアに、より厳しく


なった。

米中、米ロ関係が変化してきたので、当然

中国・ロシア関係も変わってきました。

どんな風に?



▼国連安保理で、崩れた中ロの「共同歩調」



中国とロシア、「協力の場」は、国連安保理です。

国連安保理には、拒否権をもつ常任理事国が5か国ある。

つまり、アメリカ、イギリス、フランス、中国、ロシア。

そして、大抵の場合、アメリカ、イギリス、フランスは一体化
して動き、

中国とロシアは、一緒に動きます。

中ロの場合は、むしろ「ロシアが主導し、中国が追随する関係」
です。

ところが、2017年4月、中ロは二つの重要問題で、別々の行動を
しました。


一つは、「シリア問題」です。

BBCニュース4月13日から。


<シリアが反政府勢力地区で化学攻撃を実施したとされる問題
について、国連安保理で12日、非難決議案の採決があったが、
ロシアが拒否権を行使して成立しなかった。

ロシアがシリア非難をめぐり安保理で拒否権を行使するのは、
これで8回目。>


ロシアは、シリア非難決議案に、拒否権を行使した。

ロシアは、「アサドが化学兵器を使ったかどうかは、化学兵
器禁止機関(OPCW)の調査結果を待つべきだ!」


と主張しているからです。

(現時点で、OPCWは、「化学兵器が使われたことは疑い
ない」としながらも、「誰が使ったか」までは特定していな
い。)


さて、「いつもロシアと一緒」の中国は、どう投票したので
しょうか?


<ロシアと同様に常任理事国として拒否権をもつ中国は、投票
で棄権。

非常任理事国のエチオピアとカザフスタンも棄権した。

10カ国は賛成し、ボリビアは反対に回った。>(同上)


中国は、なんと「棄権」。

この時の勢力図を見ると、


シリア非難決議案に

・賛成 10か国

・棄権 3か国(中国、エチオピア、カザフスタン)

・反対 2か国 (ロシア、ボリビア)

となります。


4月19日、国連安保理は、「北朝鮮非難声明」を出そうとしまし
た。

しかし、ロシアが拒否権を行使し、これを阻止します。



<ロシア、安保理の対北朝鮮非難声明を阻止 拒否権発動により

CNN.co.jp 4/20(木) 12:27配信 

ニューヨーク(CNN) 国連安全保障理事会は19日、北朝鮮
のミサイル発射実験を非難する声明発表に向け理事国の同意を求
めたが、ロシアが拒否権の行使によりこれを阻止した。>



中国は、どう動いたのでしょうか?


<声明案は米国主導で取りまとめられ、北朝鮮に対してこれ以上
の核実験を実施しないよう要求する内容も盛り込まれた。

国連外交関係者によると、声明案には常任理事国の中国も含め、
ロシアを除く14理事国すべてが同意していた。>


う~む。

この時の勢力図を見ると、北朝鮮非難声明に


・賛成 14か国 (もちろん中国も含む)

・反対 1国 ロシア


完全にロシアが孤立する形になりました。

ところで、なぜロシアは、北朝鮮非難声明に反対したのでしょうか?

「声明に、『対話を通じた解決』という文を入れろ!」と主張した
のです。


しかし、翌日、ロシアもさすがに「ヤバい!」と思ったのでしょう。

一転、合意します。



<安保理、北朝鮮を非難=米ロ一転合意、追加制裁警告

時事通信 4/21(金) 5:08配信  

 【ニューヨーク時事】国連安全保障理事会は20日、北朝鮮による
16日の弾道ミサイル発射を強く非難する報道機関向け声明を発表し
た。

 声明は核実験を実施しないよう求め、状況を注視しつつ、「制裁
を含むさらなる重大措置」を取ることを警告した。

米ロの対立で声明発表はいったん見送られたが、修正案で合意に至
った。>


繰り返しますが、ポイントは、

「中国が安保理で、ロシアと共同歩調を取らなくなってきたこと」

です。

結果、ロシアが安保理で孤立することが増えている。

(といっても、まだ二回ですが。)

現状の米中ロ関係をみると、


・米中は、北朝鮮問題で協力関係を深めている

・米ロは、シリア問題で対立している

・中ロは、米中関係が良くなってきたので、「軋み」が生じている


ということでしょう。


「米中ロ三国志」の外にいる日本には、あまり影響ありませんが。

それでも「何が今起こっているか、はっきり知っておくこと」は大
事です。

知っていれば、翻弄されることがありません。

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09年9月、アメリカに嵌められたロシア・ベド大統領は、プ
ーチン首相を解任した。

命の危険を感じたプーチンは、日本に政治亡命する。

日本柔道界に保護され、稽古に励むプーチン。


しかし、日本政界は、彼を放っておかなかった。


行列をなして彼のもとへ訪れる日本の政治家たち。


その中に、再起を誓う矢部元首相の姿があった。

プーチンは、90年代アメリカの属国だったロシアを、どうや
って「自立」させることに成功したのか?


懇願する矢部に 、ついにプーチンは口を開き、その「秘密」
を語りはじめた。


「プーチン最強講義」の内容は?

・中国から尖閣・沖縄を守り、かつアメリカからの自立も成
し遂げる方法とは?


・集団的自衛権と憲法改正。日本にとってなぜ前者は「天
国」、後者は「地獄」になるのか?


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・日本のエネルギー自給率を100%にする方法とは?


・日本経済を復活させ、財政も再建する方法とは?


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さて、首相に返り咲いた矢部は、はたしてプーチンの秘
策に従って「日本自立」を成し遂げられるだろうか……?

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<プーチン本はいろいろ出ているが、これが独特で面白い。>

(立花隆 「週刊文春」2012年7月12日号)


「100年に1度の大不況」はプーチンのせいで起こった?!

今明かされる驚愕の裏真実!(証拠つき)

2003年、フセイン政権を打倒したアメリカは、次にロシアの石油利
権獲得を目指す。

ユダヤ系新興財閥ホドルコフスキーから、ロシア石油最大手「ユコ
ス」買収の約束をとりつけることに成功したのも束の間。

プーチンはホドルコフスキー逮捕を命じ、ロシアの石油をアメリカ
に渡さない決意を示した。

しかし、ホドルコフスキーの後ろには、ロスチャイルド家、ネオコン
の首領チェイニー米副大統領が・・ 。(証拠つき)

こうしてプーチン率いるKGB軍団と世界の支配者の壮絶な戦い
が開始された。

08年のロシア-グルジア戦争でピークに達した米ロの争い。

なぜ両国は和解し、関係を「再起動」することに合意したのか?

プーチンとメドベージェフの対立。

そして、プーチンを裏切ったメドベージェフの背後にいた勢力とは?

大統領に返り咲いたプーチンは、どのようにアメリカに「とどめを
刺す」のか?

豊富な資料と証拠で、あなたの世界観を一変させる真実の書。

「洗脳マトリックス」の心地よいぬるま湯につかっていたい方は、
決して読まないでください。危険です。



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●Kさまからのメール


初めまして。

北野さんのメールマガジンや書籍で勉強させていただいております。
特にクレムリン・メソッドには多くを学びました。
有難うございます。

さて、4月17日に配信されました「第2次朝鮮戦争をストップし、半
島非核化を成し遂げる方法」の記事に関連して疑問点があったので
メールさせていただきました。

戦争を回避しつつ半島非核化を実現する方法については、なるほど
こんな発想があったかと感心しました。

しかし、北野さんの提案が実現するには、「習近平(北京政府)が
北朝鮮をコントロールする力を持っている」ことが条件になるかと
思います。

『北朝鮮の経済や核開発などを支えているのは、中国北東部の北部
戦区(旧瀋陽軍区)であり、そこは江沢民派(上海閥)が支配して
いる。

上海閥にとって敵にあたる習近平は、いまだ北部戦区を掌握できて
いない。従って習近平は北朝鮮をコントロールする力を持っていな
い』

という見方があります。

今のところ明確な証拠はなく、今回の件ではっきりするかもしれな
い話ですが(河添惠子さんなどが主張しておられます)。

北野さんのメールマガジンは、一見複雑な国際政治を大づかみに分
かりやすく提示すること、を主眼にしておられるので、

私が示したような疑問は枝葉なこととして切り捨てたのかもしれま
せん。

しかし、トランプ大統領が主導する、半島非核化をめぐる軍事的緊
張、というテーマにおいて、「習近平(北京政府)の北朝鮮への影
響力」は避けて通れないところがあると思います。

また北京政府と北部戦区が対立していて中国が割れているのが事実
ならば、半島の緊張が中国内乱にまでつながる可能性もあります。

もしよろしければ、この件に関する北野さんのご意見、あるいはロ
シアではどのような分析がなされているか、などをいずれ記事にし
ていただければと思います。

長文になってしまい申し訳ありません。これからもロシア政治経済
ジャーナルを楽しみにしております。



↓●編集後記へ
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【無料】

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RPE発行者・北野幸伯が、「アメリカ没落の真実」を世界一
わかりやすく解説します。

「住宅バブル崩壊」「サブプライム問題」
「リーマン・ショック」

等、一般的な説明ではありません。


「アメリカは、ドイツ、フランス、ロシア、中国等 『多極主 義陣営』

に『意図的』に『没落させられた』」


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おかげさまで、「メルぞう」ニュース・情報源部門、【歴代NO1】。

第10回、11回Eブック大賞・優秀賞連続受賞。

第12回Eブック大賞・最優秀賞受賞。

まだ読んでいない方、いますぐ歴史の真実を知ってください。


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↓●編集後記へ
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★編集後記


モスクワ、今年は4月に入ってもジャンジャン雪が
降っていました。

しかし、「ようやく春が来たかな?」と感じます。


RPEジャーナル
北野幸伯


●北野への応援・激励・新刊感想メールは
こちら→ tjkitanojp●yahoo.co.jp 


▲迷惑メール対策のために真ん中が●になっています。
これを@にかえてお送りください。



▼メールを書くまえに必ずご一読ください。

1、メール多数で、ほとんどお返事できませんが、すいません。
しかし感謝して読ませていただいております。

2、いただいたメールは掲載させていただくことがあります。匿名
希望の方はその旨必ずお書きください。

3、広告に関するクレームにはお返事できません。広告主さんに
直接連絡するようお願いします。

4 、RPEの広告は、北野が実際に購入した製品とは限りません。
必ず★HPを熟読され、★
自己責任で決定を下してください。



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