KISARAGI

KISARAGI vol.992

カテゴリー: 2018年11月25日
ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ
ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ

K I S A R A G I vol.992                              2018/11/25
                                       編集/発行:みやこたまち
                       E-mail:tamachim@yahoo.co.jp
                                 http://mmkisaragi.blogspot.jp/

ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ

 配信システム
KISARAGIは「まぐまぐ」で配信しています
「まぐまぐ」:http://www.mag2.com/

登録解除の方法
KISARAGIを解除するには、次のアドレスへアクセスして
『購読及び解除はこちら』のフォームをご利用いただくか、
まぐまぐHPへアクセスして下さい。
解除できない場合は、メールして下さい。
--> http://mmkisaragi.blogspot.jp/

ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ

通信欄:鬼谷に落ちて鬼となる;一難さってまた一難です!

ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ

今週のお話

◆  古典へのいざない  [761]
    伽婢子《おとぎぼうこ》[70]  鬼谷に落て鬼となる [6]
    作者 たまさん

◆ 大学ノート狂詩曲 宇祖田都子の話
    第五十六回 敷島記理子6 
    作者 宇祖田都子

● KISARAGIについて

ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ
ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ

古典へのいざない [761]
伽婢子《おとぎぼうこ》[70] 鬼谷に落て鬼となる [6]
作者:たまさん

ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ

 
 孫太郎は耳元にまだ大声で騒ぐ化け物たちの声が残っていて、身の毛がよ
だち、生きた心地がしないまま足に任せて歩いた。
 半里ほど進んだろうか。草が茂る山あいに行きかかったところ、月は既に
西に傾き、雲に覆われて辺りが暗くなっていたため、石につまずいた拍子に
穴に落ちてしまった。とても深い穴で、百丈《じょう》(三百メートル)ほ
ど落ちてようやく底にたどり着くと、生臭い風が吹き、すさまじい恐怖が骨
の髄まで染み渡った。暗闇に目が慣れてから辺りを見回すと、そこは鬼の棲
《す》み処《か》であった。
 髪が赤く二本の角が火のような鬼、青い毛が身体中に生えて翼が生えてい
る鬼、鳥のようなくちばしがあって牙が食い違っている鬼、牛の頭で獣の顔
の鬼、身体が紅《べに》のように赤い鬼、藍《あい》のように青い鬼、眼光
が稲光のようで口から火炎を吐く鬼などがいる。
 鬼たちは孫太郎がやって来たのを見て、互いに言い合った。
「こいつは我らの国の障《さわ》りになる者だ」
「取り逃がすな」
「はやく縛り上げろ」
 鬼たちは孫太郎を捕らえると鉄の首かせをはめ、銅の手かせを付けた上で、
鬼の大王の庭前《ていぜん》に引っ張って行った。
(続く)
                                  ★

 主人公は化け物たちから逃げ切ったかと思いきや、鬼たちの棲《す》み処
《か》である地底に落ちてしまいました。いよいよ物語のボスである鬼の大
王の登場です。

 続きは次回にお届けします。それではまた。

ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ

ウェブサイト:
 かたかご http://yamanekoya.jp/
 山猫屋本舗 http://yamanekoya.net/

ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ
ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ

大学ノート狂詩曲 -宇祖田都子のはなし
第五十六回 敷島記理子6 
作者:宇祖田都子

ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ

第五十六回 敷島記理子6

 スタンドにスマホを固定し、大学ノートを撮影台に開いて固定しました。モ
ニターとオートレリーズとの設定も簡単に済み、私は一ページずつ撮影を始め
ました。あとは、延々と同じ作業の繰り返しです。
 私は紙面に「ぼい~~ん」の文字があることも忘れて、撮影を続けました。
この作業ルーティンを身体にしみこませることと、所要時間の見込みを立てる
ことが、今日の目的です。

 慣れてくると、一枚は15秒ほどで撮影できました。60ページなら15分の見
込みですから、ノートの入れ替えや何かを加えても、一冊20分。それが75冊
として、25時間…… およそ四千五百頁の「ぼい~~ん」……

 私は眩暈を感じました。
 そこへ、敷島さんがよい香りのハーブティーを持ってきてくださいました。
少し強い花の香りが、気付になって、私は朗らかな顔で彼女を迎えることがで
きました。

「いかがでした?」
「はい。完璧でした。純粋な作業時間はだいたい25時間くらいかかりそうだ
ということが、わかりました」

 私たちは、簡素なパイプ椅子に腰掛け、片手にカップ、片手にソーサーを
持って、話をしました。

「お店の工事はいかがです? この間とは見違えてしまって、とっても明るく
て素敵な内装ですね」

 私がそう言うと、敷島さんは微笑みました。その微笑には倦怠がぶら下がっ
ているように見えました。

「社長があまり、こういう方面にはこだわりがないものですから、好きなよう
にやっていいと言われていて。それが、キツくなることがあったりして……」

 ほつれたが髪の幾筋かがワイシャツの襟に入り込み、ズボンには塗料やおが
くずがついています。

「好きにやっていい、といわれるのがキツいというのは、わかる気がします」

 私は手伝っているミニコミ誌の原稿について編集長が口癖のように言ってい
る言葉を思い出して、ハァーとため息をつきました。

「任せる。おもしろい記事書いてよ。って丸投げするんですよ。それで、部数
が出なくても、とくに嫌味をいうわけでもないから、この人にとってこの仕事
は何なのかしら、と思うことがありますよ」

 と私はしかめ面をして見せました。敷島さんは、少し笑いました。

 私の雑文と、彼女の店舗改装とは雲泥の差があります。それは主に、コスト
の問題でした。彼女はお店のお金でこの工事の監督をしています。それはこの
店の、将来に亘る全責任を負うのと同じことです。

「信頼と丸投げとは違いますからね。あとから、『相談してもらいたかった』
とか言われるのも、つらいし…」

 敷島さんの瞳は、時間を、それも過去を見つめているようにゆれていました。
 ここで初めて敷島さんに出遭ったときには、少し攻撃的な印象をもっていた
のですが、今の彼女はただ疲れ果てて、一人で膝を抱えている妹のように見え
ました。

 ―おかしなことに巻き込まないでください

 あの毅然とした強い目が、輝きをなくしていました。

「敷島さん」
 と私は意識してすこし大きな声で言いました。
「はい?」
「そういうわけですので、私しばらくこちらへ通わせていただこうかと思いま
して。図書館の仕事のある日は夕方から、無い日は朝からお願いして、多分半
月くらいあれば、撮影も終わると思いますし」

 敷島さんは、首をかしげて何か考えている様子でした。そして私を見てうな
ずきました。

「ところで、宇祖田さん」
 と敷島さんが、私をしげしげと見ていいました。
「ヘルメットは、被らなくても大丈夫ですよ」

 私は、頭に手をやりました。硬くてツルリとしたものに爪があたり、カツン
という音が響きます。そういえば、私はヘルメットをかぶっていたことをすっ
かり忘れていたのでした、って、普通忘れるか?

「ハハ… もうこうなったら、ヘルメットを置き場までかぶってることにする
わ。ここでヘルメットを取って手にもっていったら、なんだか悔しいみたい」

 そういってハーブティーを飲み干した私をみて、敷島さんは声をあげて笑い
ました。

 飲み終えたカップを一緒に洗いながら、私は敷島さんを、晩御飯にさそいま
した。
 敷島さんは、首をかしげて ―どうやらこれは彼女の癖のようなのですが、
「いいですね。どこかお勧めはありますか?」と言いました。
 
 私はミニコミ取材で培った知識を総動員して、お店を選びました。

 こうして、私は図書館での仕事と、就寝以外のほとんどの時間を、このスタ
ジオで費やすことになり、その期間は当初の見積もりを越えて、一月以上に及
ぶことになりました。
 季節が変わっていきます。(20181125)

ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ

星空文庫 過去作品上げていきます https://slib.net/a/20077/

ショートショートガーデン https://short-short.garden/author/808354
(400文字以内のショートショートばかりです)

ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ
ノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノ

投稿随時募集中
    http://mmkisaragi.blogspot.jp/2013/10/blog-post.html

このメールマガジンは、投稿によって全てが成り立っています。
ぜひ、あなたの小説を投稿して下さい。

投稿はkisaragi HP の投稿要綱
 http://mmkisaragi.blogspot.jp/2013/10/blog-post_6740.html

または、直接のメールでも結構です。

ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ

作者情報が必要ですので、以下の内容をお送り下さい。

タイトル(必須):
種別:ショートショート/短編/中編/長編/エッセイ
ジャンル:(時代、現代、SF、冒険、推理、ファンタジー、など……)
作者名(ハンドル可;必須):
メールアドレス(必須):
HPアドレス&名前:
一行コメント:

ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ

なお、発行の都合上、一行の最大文字数は全角で35文字(原則)までです。
それを超えるものはこちらで修正させていただきますのでご了承下さい。
投稿作品の著作権は各作者にあります。

ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ
ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ

<運営よりお知らせ>
メルマガの配信ドメインが変更になります。
全てのメルマガが受信できるよう、以下のドメイン全ての受信設定をお願いい
たします。
・mag2.com
・mag2official.com
・mag2-tayori.com
・mag2tegami.com
・mag2premium.com

ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ

発行者について

編集者 みやこたまち

E-mail :tamachim@yahoo.co.jp

WebPage:http://mgkisaragi.web.fc2.com/index.html

ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ
ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ

KISARAGI

発行周期: 週刊 最新号:  2018/12/09 部数:  49部

ついでに読みたい

KISARAGI

発行周期:  週刊 最新号:  2018/12/09 部数:  49部

他のメルマガを読む