KISARAGI

KISARAGI vol.979

カテゴリー: 2018年08月26日
ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ
ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ

K I S A R A G I vol.979                              2018/08/26
                                       編集/発行:みやこたまち
                       E-mail:tamachim@yahoo.co.jp
                                 http://mmkisaragi.blogspot.jp/

ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ

 配信システム
KISARAGIは「まぐまぐ」で配信しています
「まぐまぐ」:http://www.mag2.com/

登録解除の方法
KISARAGIを解除するには、次のアドレスへアクセスして
『購読及び解除はこちら』のフォームをご利用いただくか、
まぐまぐHPへアクセスして下さい。
解除できない場合は、メールして下さい。
--> http://mmkisaragi.blogspot.jp/

ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ

通信欄:残暑が猛暑

ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ

今週のお話

◆ "古典へのいざない" [749]
    伽婢子《おとぎぼうこ》[58]  狐の妖怪 [6]
    作者 たまさん

◆ 大学ノート狂詩曲 宇祖田都子の話
    第四十三回 切子の土鈴2 
    作者 宇祖田都子

● KISARAGIについて

ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ
ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ

古典へのいざない [749]
伽婢子《おとぎぼうこ》[58] 狐の妖怪 [6]
作者:たまさん

ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ

 
「これは見間違えようがありません。以前に拙僧が申し上げたことを信じな
かったため、病に陥ったのです。仏法の道は慈悲を第一とします。祈祷《き
とう》にて治しますので、早く国に戻ってお待ちください。準備が整い次第、
拙僧もすぐに下って治療致します」
 驚愕《きょうがく》した家人《けにん》たちは祐覚《ゆうがく》と一緒に
夜を徹して岐阜に戻った。
 屋敷に到着すると祐覚は壇《だん》を飾り、二十四行の供物、二十四の灯
火、二十四の幣《へい》を立て、四種の香を焚《た》き、紙に書かれた祭文
《さいもん》を読み上げて祓《はら》いを行った。

    ◇

 天正《てんしょう》歳次《さいじ》甲戌《きのえいぬ》年今月今日、石田
氏某は妖狐《ようこ》のために病を患っている。初めに陰陽の二気に分かれ、
天地人の三才《さんさい》が生じ、物や人がそれぞれの類《たぐい》に従っ
て性質や形を定められて以来、この世のあらゆるものの品位は同じではない。
ここに怪奇をほしいままにし、木の葉をつづって衣とし、髑髏《しゃれこう
べ》を被って頭髪とし、姿を変えて人に媚《こび》を売る狐魅《こみ》の妖
怪がいる。これは凍結した川を渡る際に氷の音を聞くほどに疑い深く、地に
尾を叩き付けて火を出し、祟《たた》りをなすことを決してやめない。この
ため、唐の大安《たいあん》禅師は心を阿羅漢《あらかん》の地に置き、百
丈懐海《ひゃくじょうえかい》禅師は因果の禅をなじられた。千年で得た霊
力で両脚で立って人を惑わし、腹を割いて両手で臓腑《ぞうふ》を破るのが
妖狐なのである。
(続く)
                                  ★

 石田は病に倒れ、かつて狐に取り憑《つ》かれていることを見破った僧が
祈祷を行います。
 僧が唱える祭文(呪文)は、中国の原作(「剪燈余話《せんとうよわ》」
の「胡媚娘伝《こびじょうでん》」)をベースにしたものですが、そのまま
訳すと意味が通らない難解(不明)な箇所は少し意訳しました。
 ただ、仏教の念仏や神道の祝詞、ファンタジーの呪文と同じで、普通の人
は内容を理解する必要のない「神秘の言葉」ですので、さらっと流してもい
いかと思います。

 続きは次回にお届けします。それではまた。

ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ

ウェブサイト:
 かたかご http://yamanekoya.jp/
 山猫屋本舗 http://yamanekoya.net/

ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ
ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ

大学ノート狂詩曲 -宇祖田都子のはなし
第四十三回 切子の土鈴 2 
作者:宇祖田都子

ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ

第四十三回 切子の土鈴 2

「ねえねえ。ミヤコちゃんの鼻歌って、何の曲?」

 大テーブルに座るや否や、小坂さんからの質問だ。彼女はいつだって、私に
質問している気がする。そして私はいつだって答えに窮している。いくら、質
問を欲している私だからって、答えを急かされるのには、慣れていないのだ。

「あれから、友達にも言われたの。でも、ぜんぜん意識してないから、自分が
どんな鼻歌歌ってたのかだって、分からなかったんだ」
「鼻歌って、そうだよ。鼻歌泥棒の話知ってる?」

 小阪さんが、目の前のZINEの山をかき回しながら言った。

「知らない。御伽噺かなにかかしら?」
「ううん。なんかのテレビで見たんだ芸人さんが言ってたのかな。明石家さん
まさんだったかもしれない。人が気持ちよく鼻歌歌ってたら、それを横取りす
るの。カラオケで勝手にハモッてくるハモリ魔とかの話もしてたかな」
「へえ。おもしろいね。欠伸ってうつるっていうじゃない。鼻歌も、伝染った
りするのかなぁ」
「楽しい歌ならいいな。昨日のミヤコちゃんの鼻歌、とっても楽しそうだった
もの」

 マスターがお冷を置いていきます。氷にミントの葉を浮かべた切子のタンブ
ラーです。

「あれ、このコップ。初めて見た」

 と小坂さんが、マスターを呼び止めました。マスターは、にっこりと笑いま
した。

「ええ。このあいだ、空輸便で届いたんですよ。突然に。手藻蔓さんから、1
ダース」
「手藻蔓さんからっ?!」

 とここは、小坂さんとのユニゾンになりました。小坂さんは、いすからピョ
コンと立ち上がって、タンブラーの氷がカラカラと音を立てて揺れる揺れる。

「写真集などの買い付けに出かけていると聞いていましたが、これはどちらか
らでしょうね?」

 私は、タンブラーを持ち上げて、切子のデザインを眺めました。それは楔形
文字のようにも、デフォルメされた平仮名のようにも見えました。

「あー。この模様見たことある!」

 と小坂さんが叫んで、目の前のZINEの山から、大ぶりな一冊を引き出しまし
た。

「ええ。そのzineが手藻蔓さんの最新号です」
「やっぱりね。そんじゃ、コップとzineが、飛行機で届いたのかぁ」

 小坂さんが、zineをパラパラめくりながらそういいました。その表紙のデザ
インが、まさにこの切子のデザインと同じものだったのでした。

「いいえ。zineは直接、店に届けに見えたんです」

 マスターの声に、私はなぜか硬直しました。

「も、も、も、戻ってきているんですか? 手藻蔓さん」

 感情の高ぶりと、それを言葉にすることに対する躊躇から出た、連打性の吃
音です。なんて、この間買った本の記述が、頭を通り過ぎていきます。

「えー。そんなら図書館に顔だしてくれればいいのにねぇ、ミヤコちゅあん」

 小坂さんが、ニヤニヤして、私の二の腕をつつきました。私も負けじと
「なんでそうなるのよぉ」とか言いながら、小坂さんの二の腕をつつきました。

「いえいえ。このzineを持って見えたのは、スタジオの敷島さんです」

 とマスターが付け足すように言って、カウンターへ戻っていきました。

「敷島さん?」

 私の脳裏に彼女にいい逃げされたあの言葉がよみがえってきました。

 ―オカシナコト、ニマキコマナイデ、下サイ」(20180826)

ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ

星空文庫 過去作品上げていきます https://slib.net/a/20077/

ショートショートガーデン https://short-short.garden/author/808354
(400文字以内のショートショートばかりです)

ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ
ノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノ

投稿随時募集中
    http://mmkisaragi.blogspot.jp/2013/10/blog-post.html

このメールマガジンは、投稿によって全てが成り立っています。
ぜひ、あなたの小説を投稿して下さい。

投稿はkisaragi HP の投稿要綱
 http://mmkisaragi.blogspot.jp/2013/10/blog-post_6740.html

または、直接のメールでも結構です。

ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ

作者情報が必要ですので、以下の内容をお送り下さい。

タイトル(必須):
種別:ショートショート/短編/中編/長編/エッセイ
ジャンル:(時代、現代、SF、冒険、推理、ファンタジー、など……)
作者名(ハンドル可;必須):
メールアドレス(必須):
HPアドレス&名前:
一行コメント:

ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ

なお、発行の都合上、一行の最大文字数は全角で35文字(原則)までです。
それを超えるものはこちらで修正させていただきますのでご了承下さい。
投稿作品の著作権は各作者にあります。

ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ
ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ

<運営よりお知らせ>
メルマガの配信ドメインが変更になります。
全てのメルマガが受信できるよう、以下のドメイン全ての受信設定をお願いい
たします。
・mag2.com
・mag2official.com
・mag2-tayori.com
・mag2tegami.com
・mag2premium.com

ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ

発行者について

編集者 みやこたまち

E-mail :tamachim@yahoo.co.jp

WebPage:http://mgkisaragi.web.fc2.com/index.html

ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ
ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ

KISARAGI

発行周期: 週刊 最新号:  2019/01/20 部数:  50部

ついでに読みたい

KISARAGI

発行周期:  週刊 最新号:  2019/01/20 部数:  50部

他のメルマガを読む