KISARAGI

KISARAGI vol.978

カテゴリー: 2018年08月19日
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K I S A R A G I vol.978                              2018/08/19
                                       編集/発行:みやこたまち
                       E-mail:tamachim@yahoo.co.jp
                                 http://mmkisaragi.blogspot.jp/

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通信欄:ほん怖、怖かった?

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今週のお話

◆ "古典へのいざない" [748]
    伽婢子《おとぎぼうこ》[57]  狐の妖怪 [5]
    作者 たまさん

◆ 大学ノート狂詩曲 宇祖田都子の話
    第四十二回 切子の土鈴 1
    作者 宇祖田都子

● KISARAGIについて

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古典へのいざない [748]
伽婢子《おとぎぼうこ》[57] 狐の妖怪 [5]
作者:たまさん

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 それから半年後、石田はまた京に上ることになった。
 出発に当たり、女は石田に向かって言った。
「必ずや私心を忘れて忠義を尽くし、千両より価値のあるあなたさまの身を
些細《ささい》なことで台無しにはしないでください。また、お屋敷のこと
はこのわたしにすべてお任せください」
 女に見送られながら石田は京へと出発した。

 石田は京で祐覚《ゆうがく》という僧都《そうづ》と対面した。
 祐覚はしげしげと石田の顔を見て告げた。
「石田殿は妖怪に犯され、精気を吸われております。早く治療しないと命を
落とすことになるでしょう。この程度の人相を見逃す拙僧ではございません」
 石田は相手の言葉をまったく信じず、「わたしを欺こうとする悪僧の妄言
など、もう聞き飽きた」と笑い飛ばしたが、程なく体調を崩してしまった。
顔面が黄色くなり、身体が痩せて肉や脂がそげ落ち、放心して完全に正気を
失ってしまった。
 驚いた家人《けにん》たちは医者を呼び、様々な治療を行ったもののまっ
たく効果がない。この時になってようやく祐覚の話を思い出し、本人を連れ
てきて診させた。
(続く)
                                  ★

 岐阜の屋敷を離れて京に向かった石田は、高僧から妖怪に取り憑かれてい
ることを告げられます。本人はまったく相手にしませんでしたが、間もなく
病に倒れてしまいました。
 ところで、屋敷を離れる際に女が語った台詞はどういう意味でしょうか。
表向きには「あなたには千両以上の価値があるから頑張ってください」と励
ましつつ、本心は「百両で買ったわたしを絶対に捨てないでください」と釘
を刺したかったような気がします。もしくは、女にとって石田の身体は特別
で、文字通り「値千金」の価値だったのかもしれません。
 続きは次回にお届けします。それではまた。

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ウェブサイト:
 かたかご http://yamanekoya.jp/
 山猫屋本舗 http://yamanekoya.net/

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大学ノート狂詩曲 -宇祖田都子のはなし
第四十二回 切子の土鈴 1
作者:宇祖田都子

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第四十二回 切子の土鈴 1

 見たことのない葉っぱと、凄まじいまでの栄養素が圧縮された市子特製の
キッシュ。それから聞いたことのない国の、読めない銘柄の浅炒りのブラック
コーヒーに満たされて、私は市子の部屋から直接図書館へ出勤しました。

「あー。ミヤコちゃん昨日と同じ服だなコノコノ」

 という小坂さんからの洗礼を浴びて、私は「今日、鸚鵡行こっか?」と、水
を向けたら、小坂さん「ウンッ」って目を輝かせて、うなずいて、ウァーイっ
て万歳したまま階段を登っていった。

 その日もいつもどおりの仕事。
 主任はあちこちに照会していた文献の配送手配に追われている。昼は朝頼ん
でいおいた配送の給食で、甘すぎる卵焼きを齧りながら、ホッチキスだらけに
された本のニュースをみて、みんなで毒づいたりしていた。

 様々な人が、様々な本を求めて訪れた。
 本を借りていった人と、返しに来た人。それは同じ人だが、もう違っていた。

 本は、脳のシナプスに直接作用する。そして、認知の違いを生み出すのだ。
昨日までの秘密は秘密ではなくなり、新たな疑問が生まれてくる。私は、本に
回答を求める人に興味はなかった。本は疑問をもたらすべきものだと思うから
だ。だから、読書はいつだって、スリリングだし、ファンタステックだし、デ
ンジャラスなのだ。

 では、「音楽」はどうだろう。
 言葉と意味に束縛されない、身体の共鳴としてのヴァイブレーションは、脳
よりももっと、原初的な部分に直接響くのではないか。そして、その暴力的な
までの呪力に抗う術はないのかもしれない。

「そこで、リン・ミンメイ なのね」

 とそんなこんなで、16時。私と小坂さんはそろって、主任に挨拶をして、
控え室へ向かう。

「お疲れ様でした。来週からの展示。よろしくお願いします」

 主任は、眼鏡のブリッジを右手の人差し指で触れながら、静かな声で言った。
今日まるまる、端末の前でキーボードを打ち続けていた主任の額に、前髪が落
ちかかって、それはもう「文豪」って雰囲気がありましたよ。素敵でしたよ。
ええ、ええ。

 でも、そんな感想は内に秘めて、私たちは、まだ日の高い高温多湿の外界に
解き放たれたのでした。いつでも濡れている「鸚鵡」の打ちっぱなしコンク
リートの、艶かしい地下空間へ。
(20180819)

ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ

星空文庫 過去作品上げていきます https://slib.net/a/20077/

ショートショートガーデン https://short-short.garden/author/808354
(400文字以内のショートショートばかりです)

ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ
ノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノ

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発行周期: 週刊 最新号:  2019/02/17 部数:  50部

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