KISARAGI

KISARAGI vol.973

カテゴリー: 2018年07月15日
ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ
ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ

K I S A R A G I vol.973                              2018/07/15
                                       編集/発行:みやこたまち
                       E-mail:tamachim@yahoo.co.jp
                                 http://mmkisaragi.blogspot.jp/

ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ

 配信システム
KISARAGIは「まぐまぐ」で配信しています
「まぐまぐ」:http://www.mag2.com/

登録解除の方法
KISARAGIを解除するには、次のアドレスへアクセスして
『購読及び解除はこちら』のフォームをご利用いただくか、
まぐまぐHPへアクセスして下さい。
解除できない場合は、メールして下さい。
--> http://mmkisaragi.blogspot.jp/

ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ

通信欄:猛暑です。#あたりまえポエム 作ってます

ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ

今週のお話

◆ "古典へのいざない" [743]
    伽婢子《おとぎぼうこ》[52] 真紅撃帯 [7]
    作者 たまさん

◆ 大学ノート狂詩曲 宇祖田都子の話
    第三十七回 博士 4
    作者 宇祖田都子

● KISARAGIについて

ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ
ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ

古典へのいざない [743]
伽婢子《おとぎぼうこ》[52] 真紅撃帯 [7]
作者:たまさん

ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ

「そもそもこれはどういうことなのだ」
 長八《ちょうはち》夫妻は驚き、不審に思っていたところ、妹娘《いもう
とむすめ》が病床から起き上がって語り始めた。
「わたしは確かに平次《へいじ》と婚約していながら早死にしてしまい、埋
葬されて墓の主にされましたが、平次と深い宿世《すくせ》の縁があったた
め、こうして現世に戻って来ました。願わくは、我が妹を平次の妻としてく
ださい。そうすればこの病も治ります。これはわたしが心から望むことです。
もしこの願いがかなわない場合、妹の命を同じ道に引き込み、黄泉《よみ》
の友と致します」
 家人たちは驚き怪しんだ。確かに身体は妹娘だが、振る舞いや話し方は姉
娘とまったく同じだった。
「お前は既に死んでいるのだ。どうしていまだに執念深く思うのだ」
 長八が問いただすと、物の気《け》に取り憑《つ》かれた妹娘は答えた。
「わたしは前世に深い因縁があり、現世での命は短かったものの、閻魔《え
んま》大王に暇をもらい、この一年あまり契りを結んでいました。これで黄
泉に帰りますが、必ずわたしが言った通りにしてください」
 平次の手を取り、涙を流して別れを告げると、続いて手を合わせて長八夫
妻を拝みながら言った。
「平次の妻となっても必ずや女の道を守り、父上・母上に孝行しなさい。そ
れではこれで――」
 わなわなと震えると地面に倒れ、そのまま死んでしまった。
 驚いた人々が顔に水を掛けると妹娘は蘇り、いつの間にか病も治っていた。
また、先ほどあったことを尋ねても何も覚えていなかった。
 こうして平次と妹娘は夫婦となり、仏道に励み、姉娘の菩提《ぼだい》を
弔《とむら》った。この話を聞いた人々は皆、不思議なことだと思った。
(了)
                                  ★

 今回で「真紅撃帯」は終わりです。
 ここまでのお付き合い、ありがとうございました。
 個人的に、怪談としてのオチが多少弱い気がしますが、分かりやすい因果
応報をあえて採用しなかった作者の人柄が出ているように思います。(作者・
浅井了意《りょうい》は仮名草子作家であると同時に浄土真宗の僧侶です)
 次のエピソードは次回にお届けします。それではまた。

ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ

ウェブサイト:
 かたかご http://yamanekoya.jp/
 山猫屋本舗 http://yamanekoya.net/

ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ
ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ

大学ノート狂詩曲 -宇祖田都子のはなし
第三十七回 博士 4
作者:宇祖田都子

ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ

第三十七回 博士4

 秋のグループ展の打ち合わせ。というのが半分嘘なのは、私がいま抱えてい
る課題を展示するという案をまだ友人に話していないからです。そして半分本
当なのは、今日たずねる別の友人の手助けがあれば、この課題を「展示」する
体裁を整えることが可能になると考えているからです。

 これから会いにいく人は、ターミナル駅近くの緑地化した一画の目玉として
建てられたセントラルパークハイツの上階に住んでいます。
 名を市井市子という、高校時代の同級生です。
 彼女は在学中からコンピュータプログラムと音楽に精通しており、当時から
そういう方面で小遣い稼ぎをしていました。

「でも、ピアノは三歳のときに三ヶ月で挫折したし。ギターにいたっては抱え
ただけで無理だって悟ったし、『物心ついたときから、うちにファゴットがあ
りましたの』みたいな家庭でもなかったし。生楽器の演奏に対する未練は微塵
もないのよ。私は音が好きなんだな。波形と記号がすきなの」

 コンピュータープログラムというものも、大分自然言語に歩み寄ってきてい
るのだとか。でも市子は「マシン語」とか「アセンブラ」のきわめてハードよ
りなハードな部分にこそ、醍醐味があるのだと、公言してはばかりません。

「私は翻訳は完璧じゃないと思うし、翻訳のせいで、言語間の誤解や曲解が隠
蔽されてしまうことのほうが気持ちがわるいわけ。そういっても私はべつにバ
イリンガルでもないけどね」

 プログラム会社勤務を経て、現在はフリーで、きわめてパーソナライズされ
たニッチなプログラムを提供する仕事をしているのだそうです。アーバンライ
フ真っ只中を住処とするのだから、経済的には全く安定しているし、趣味は
「パソコン」のみなので暮らしぶりはきわめて質素です。

 私は彼女と時折、高層階にあるラウンジバーで、夜景を見下ろしながらカク
テルを傾けたり、旅行に同行してほんとうに一日中、ビーチサイドに横たわっ
ていたりします。そういう場合の支払いはみんな市子がしてくれます。
 私は時々、王様のアイデア的な小物をプレゼントします。彼女と一緒にいる
と私は彼女にかわいがられている後輩になったような気がします。そして、そ
れはとても心地のよいものでした。(20180715)

ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ

星空文庫 過去作品上げていきます https://slib.net/a/20077/

ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ
ノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノ

投稿随時募集中
    http://mmkisaragi.blogspot.jp/2013/10/blog-post.html

このメールマガジンは、投稿によって全てが成り立っています。
ぜひ、あなたの小説を投稿して下さい。

投稿はkisaragi HP の投稿要綱
 http://mmkisaragi.blogspot.jp/2013/10/blog-post_6740.html

または、直接のメールでも結構です。

ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ

作者情報が必要ですので、以下の内容をお送り下さい。

タイトル(必須):
種別:ショートショート/短編/中編/長編/エッセイ
ジャンル:(時代、現代、SF、冒険、推理、ファンタジー、など……)
作者名(ハンドル可;必須):
メールアドレス(必須):
HPアドレス&名前:
一行コメント:

ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ

なお、発行の都合上、一行の最大文字数は全角で35文字(原則)までです。
それを超えるものはこちらで修正させていただきますのでご了承下さい。
投稿作品の著作権は各作者にあります。

ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ
ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ

<運営よりお知らせ>
メルマガの配信ドメインが変更になります。
全てのメルマガが受信できるよう、以下のドメイン全ての受信設定をお願いい
たします。
・mag2.com
・mag2official.com
・mag2-tayori.com
・mag2tegami.com
・mag2premium.com

ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ

発行者について

編集者 みやこたまち

E-mail :tamachim@yahoo.co.jp

WebPage:http://mgkisaragi.web.fc2.com/index.html

ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ
ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ

KISARAGI

発行周期: 週刊 最新号:  2018/12/09 部数:  49部

ついでに読みたい

KISARAGI

発行周期:  週刊 最新号:  2018/12/09 部数:  49部

他のメルマガを読む