KISARAGI

KISARAGI vol.970

カテゴリー: 2018年06月24日
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K I S A R A G I vol.970                              2018/06/24
                                       編集/発行:みやこたまち
                       E-mail:tamachim@yahoo.co.jp
                                 http://mmkisaragi.blogspot.jp/

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通信欄:夕暮れは雨上がり

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今週のお話

◆ "古典へのいざない" [740]
    伽婢子《おとぎぼうこ》[49] 真紅撃帯 [4]
    作者 たまさん

◆ 大学ノート狂詩曲 宇祖田都子の話
    第三十四回 博士 1
    作者 宇祖田都子

● KISARAGIについて

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古典へのいざない [740]
伽婢子《おとぎぼうこ》[49] 真紅撃帯 [4]
作者:たまさん

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 その後、四十九日の中陰《ちゅういん》の法要《ほうよう》が執り行われ
た。長八《ちょうはち》一家はこぞって小塩《おしお》にある姉娘《あねむ
すめ》の墓参りに出掛け、その間、平次《へいじ》は屋敷で留守番をした。
 法要を終えた長八たちが屋敷に戻ったのは、既に日が黄昏《たそが》れた
頃で、平次は門前で出迎えた。皆が屋敷の中に入っていく際、今年十六にな
る妹娘《いもうとむすめ》が駕籠《かご》の中から何かを落とした。平次が
拾い上げるとそれは真紅《しんく》の帯だったが、密かに懐深くにしまい込
んで家に帰った。
 その夜、平次は灯火《ともしび》の近くに座って物思いにふけっていたと
ころ、夜が更け、人々が静まり返った時分に妻戸を叩く者がいた。
 戸を開けてみると妹娘で、そのまま中に入るとささやくように言った。
「わたしは姉に先立たれて嘆き沈んでいました。先ほどあなたは、わたしが
投げた真紅の帯を拾ってくれましたが、その深き宿世《すくせ》を忘れるこ
とができず、こうして忍んでやって参りました。今宵、契りを結んで、末永
く夫婦《めおと》として暮らしましょう」
 驚いた平次は諭すように言った。
「到底、あってはならないことです。わたしはご両親の情けで養ってもらっ
ている身なのに、お許しもないまま道理に外れたことをして、もし他人に知
られたらどうするつもりですか。さあ、早く屋敷にお戻りください」
 平次のつれない言葉に、妹娘は憤慨して言い返した。
「父は既にあなたを婿と見なしているからこそ、当家で養っているのです。
もし、ここにやって来たわたしの気持ちを無下にしたら、身を投げて死にま
す。必ずやあなたを後悔させ、生まれ変わっても恨み続けることでしょう」
 平次はやむなく相手の思いを受け入れ、契りを結んだ。夜が明けると、妹
娘は起きて自分の屋敷に帰っていった。
(続く)
                                  ★

 姉娘の四十九日の法事が終わった日、主人公は妹娘が落とした帯を拾い、
その夜に二人は結ばれました。ちょっと冴えない鈍感な主人公が、押しの強
い幼馴染みの姉妹に惚れられるという展開は、ライトノベルみたいですね。
 続きは次回にお届けします。それではまた。

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ウェブサイト:
 かたかご http://yamanekoya.jp/
 山猫屋本舗 http://yamanekoya.net/

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大学ノート狂詩曲 -宇祖田都子のはなし
第三十四回 博士 1
作者:宇祖田都子

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 ボヤ騒ぎはひと段落したようでした。
 マンションの前にうねりくねる放水ホースをひょいひょいとよけながら、私
はマンションに戻りました。エレベーターには、「使用禁止」の張り紙。右上
がペロリとはがれていて、去年のマンション管理組合の総会の資料がふやけて
いるのが見えました。昨日みた警官が気の毒そうに会釈してくれました。

 ボヤは三階の真ん中の部屋で、どうやらバッテリーの過充電ではないかとの
見立てだそうです。新聞やら雑誌やらゴミが大量に放置された部屋だったため、
火の周りは早かったがしつこく燃え続けるといった火事ではなかったのだと、
警官が教えてくれました。
 その人はマンション立替反対派だったから、立替賛成派の過激な住人による
放火の疑いも、万が一にも否定されないため、現場検証やら聞き込みは継続す
るのだそう。先だってのエレベータからの転落事故もあって、このマンション
は俄かにローカルニュースのホットスポットになっているのだとか。

 「そろそろ建て替えか」という話しは、ここ数年の総会では取りざたされて
いて、そのたびに、アンケートが回ってきていました。
 私はこのマンションを大変に気に入っているのですが、建物自体の老朽化は
否めません。屋上の手すりもかなり、錆びてグラグラだし、防水シートもコー
キングも切れかけていて、共用通路には雨漏りも見られます。

 私はどんな環境であっても「住めば都」と感じてしまうので、引越しは苦に
はなりませんが、ひとところに住むのが苦痛だというほどボヘミアン気質でも
ないのです。
 私は、賛成派でも反対派でもない。と警官に告げて、一応

「エレベータの転落事故の捜査は進んでいるのか」

を尋ねてみました。そして「捜査上の情報はお教えできません」という定型文
を耳朶に受け流して、私は階段を昇りました。

 階段からはまだちょろちょろと水が落ちてきていました。放水中は、どんな
に激しい滝と化していたのかと想像すると、このマンションの内部が水で一杯
になって、みんなアクアラングなどを背負って部屋を出入しながら、エントラ
ンスで普段着に着替えて、何食わぬ顔で屋外へ出て行くのだ、などと想像して
いました。

 それにしても、ボヤが五階でなくて本当によかったと思いました。同時に、
窓をきちんと閉めていったことにも、安堵していました。もっと激しく燃えて
いたら、火元階から上に逃げた人々を救出すべく、窓ガラスなどが割られてい
たかもしれませんし、屋上だってあらされてしまっていたことでしょう。

 あ、屋上については、散水の被害状況をつぶさに確認しなければなりません。

 五階までの薄暗い階段をぐるぐると昇ります。(20180624)

ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ

星空文庫 過去作品上げていきます https://slib.net/a/20077/

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ノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノ

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