KISARAGI

KISARAGI vol.967

カテゴリー: 2018年06月03日
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K I S A R A G I vol.967                              2018/06/03
                                       編集/発行:みやこたまち
                       E-mail:tamachim@yahoo.co.jp
                                 http://mmkisaragi.blogspot.jp/

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通信欄:つきが変わりました。ツキもかわります。

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今週のお話

◆ "古典へのいざない" [737]
    伽婢子《おとぎぼうこ》[46] 真紅撃帯 [1]
    作者 たまさん

◆ 大学ノート狂詩曲 宇祖田都子の話
    第三十一回 律動 1
    作者 宇祖田都子

● KISARAGIについて

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古典へのいざない [737]
伽婢子《おとぎぼうこ》[46] 真紅撃帯 [1]
作者:たまさん

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 越前《えちぜん》国の敦賀《つるが》の津《つ》に、浜田《はまだ》長八
《ちょうはち》という金持ちが住んでいた。
 その隣に檜垣《ひがき》平太《へいた》という男が住んでいた。若林長門
守《ながとのかみ》の一族で、武士をやめて商人《あきんど》となり、多く
の金銀を蓄えていた。
 平太には平次《へいじ》という名の息子がいた。長八の二人の娘のうち姉
と同い年で、二人は幼い頃、いつも一緒に遊んでいた。平太はこの姉娘《あ
ねむすめ》を息子の嫁に迎えようと考え、仲人を通じて申し入れた。やがて
縁談が成立すると、平太は結納として酒肴《しゅこう》を用意し、姉娘に真
紅《しんく》の撃帯《うちおび》を渡した。

 天正《てんしょう》三年の秋、朝倉の残党が挙兵し、虎杖《いたどり》・
木芽峠《きのめとうげ》・鉢伏《はちふせ》・今条《いまじょう》・火燧
《ひうち》・吸津《すいづ》・竜門寺《りゅうもんじ》などの要害に立て籠
もり、若林長門守も河野《こうの》に築いた城に籠城した。これに対し、織
田信長・信忠は八万余騎を率いて敦賀に攻め寄せると、木下藤吉郎に命じて
若林が守る城を包囲させた。
 若林一門である檜垣平太は織田軍にとがめられるのを恐れ、家を明け渡し
て敦賀を離れ、縁故を頼って京都に上った。その後、五年の年月が過ぎたが、
敦賀には風の便りすらなかった。
(続く)
                                  ★

 今回から新エピソード「真紅撃帯《しんくのうちおび》」をお届けします。
 タイトルになっている「撃帯」は「打帯」のことで、大正期に「名古屋帯」
とも呼ばれていました。また、かつて結納時に帯を贈る習慣がありましたが、
現代でも結納金のことを「帯料」や「帯地料」などと呼ぶのはその名残です。
 続きは次回にお届けします。それではまた。

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ウェブサイト:
 かたかご http://yamanekoya.jp/
 山猫屋本舗 http://yamanekoya.net/

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大学ノート狂詩曲 -宇祖田都子のはなし
第三十一回 律動 1
作者:宇祖田都子

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第三十一回 律動 1

 濡れたレンガに反射する外光は気まぐれに連鎖して、このアルコーブには見
向きもしません。ですが、ここにはどこからともなく柔らかな光が落ちていま
す。古井戸の底の昼間でも見える星の明かりのように幽かで、真っ直ぐな光で
す。

 私は、このノートをゆっくりと一ページずつ捲っていきました。
 30枚、60ページ。紙面は薄暮の空のようで、赤黒いインクで書かれた文
字は紫の影のようでした。ゆっくりと、右から左、上から下へ、ページを繰っ
て、繰って、繰って、繰り返して最後まで見ました。

 ノートには、やはり「ぼい~~ん」しか書かれていませんでした。ですが、
私は案外飽きることなく、最後まで読み進むことができたことに、何か自信の
ようなものを感じていました。

 さらにもう一回通り、ゆっくりと一文字一文字を指で追いながら、しまいま
で目を通しました。そして、もう一回。さらにもう一回……

 私の横を、強烈な光が通過しました。

 私は目がくらんで、息が詰まりました。目の端に、自転車が遠ざかっていく
のをとらえました。咽喉にピンポン玉が詰まっているかのような苦しさでした。
その玉を吐き出そうとし、また飲み込もうとしました。玉は咽喉にぴったり挟
まってびくともしませんでした。
 両手で咽喉を掴んで、ノートに突っ伏しました。足先が痺れていました。意
識が朦朧としていくのを感じましたが、苦しさは少しも緩和されません。

「溺死の最後は苦しくないって、聞いたのに。全然違うじゃないの」

 私は本気で怒っていました。本気で怒って、怒鳴りつけてやろうとして、思
い切り息を吸い込みました。
 すると、咽喉につまっていたピンポン玉が砕ける音がしました。

 私はノートに突っ伏していました。あわてて起き上がり、口もとを拭いまし
た。

 気持ちを整理しようと、ノートを開きました。
 ノートを開くと、私はまた、最初から文字を追っていました。そうしている
と、鼓動が落ち着いてくるのでした。私は縋るように、文字追いました。
 すると、トンネル内を無数の小人が押し合いへし合いしながら、レンガをよ
じ登っているような軋みが、聴こえてきたのでした。     (20180603)

ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ

星空文庫 過去作品上げていきます https://slib.net/a/20077/

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発行周期: 週刊 最新号:  2018/12/16 部数:  49部

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