KISARAGI

KISARAGI vol.964

カテゴリー: 2018年05月13日
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K I S A R A G I vol.964                              2018/05/13
                                       編集/発行:みやこたまち
                       E-mail:tamachim@yahoo.co.jp
                                 http://mmkisaragi.blogspot.jp/

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通信欄:買ったDVDに場違いな声はいっていたよ。「こんにちわ」って。

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今週のお話

◆ "古典へのいざない" [734]
    伽婢子《おとぎぼうこ》[43] 十津川の仙境 [7]
    作者 たまさん

◆ 大学ノート狂詩曲 宇祖田都子の話
    第二十八回 誘い 3
    作者 宇祖田都子

● KISARAGIについて

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古典へのいざない [734]
伽婢子《おとぎぼうこ》[43] 十津川の仙境 [7]
作者:たまさん

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 長次《ちょうじ》は居住まいを正した。
「それでしたら、わたしが聞いている大まかな歴史をお話ししましょう。平
氏一門が西海の波に沈んだ後、右兵衛権佐《うひょうえのごんのすけ》頼朝
《よりとも》が天下を治めましたが、すぐに病死してしまいます。先に蒲冠
者《かばのかんじゃ》範頼《のりより》や九郎判官《くろうはんがん》義経
《よしつね》たちは頼朝に討たれていたため、頼朝《よりとも》の子息であ
る頼家《よりいえ》が将軍の座に就きましたが、子がないまま病死し、頼朝
の次男・実朝《さねとも》が跡を継ぎました。実朝は、頼家の側室に子がい
ることを聞き、探し出して鶴岡《つるがおか》八幡宮の別当《べっとう》に
し、禅師《ぜんじ》公暁《くぎょう》と名乗らせました。ちなみに、和田・
畠山・梶原などの一族はこの時期に討ち滅ぼされています。実朝は鶴岡八幡
宮に参拝したある夜に公暁に殺され、その後、北条義時《よしとき》が実権
を奪って天下を治め、これより九代にわたって北条氏の時代となります。し
かし、相模守《さがみのかみ》高時《たかとき》入道宗鑑《そうかん》が傲
慢《ごうまん》な政《まつりごと》をしたために国が乱れ、挙兵した新田義
貞《よしさだ》によって滅ぼされました。続いて新田は足利尊氏《たかうじ》
と戦い、敗れて滅ぼされました。尊氏は三男・義詮《よしあきら》を京の公
方《くぼう》に、四男・左馬頭《さまのかみ》基氏《もとうじ》を鎌倉の公
方と定め、しばらく天下は平穏になりました。しかし、王道は地に落ちてあ
るかなきかの有様で、武家が世を支配し、その権威は高まる一方でした。
(続く)
                                  ★

 平維盛《これもり》と名乗る老人の求めに応じ、主人公は平氏凋落後の歴
史を語り始めます(話はまだ続きます)。
 続きは次回にお届けします。それではまた。

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ウェブサイト:
 かたかご http://yamanekoya.jp/
 山猫屋本舗 http://yamanekoya.net/

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大学ノート狂詩曲 -宇祖田都子のはなし
第二十八回 誘い 3
作者:宇祖田都子

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第二十八回 誘い 3

 目の前の「ぼい~~ん」にも慣れ、ピザはおいしく、アイスコーヒーにミル
クが流れ落ちていく白い「ぼい~~ん」も想定済みです。四角い氷にも細かく
その文字列が浮かんでいるのには、少々トライポ気味ですけれども、氷なので
齧ってしまえば終いです。

 食べたら元気になりました。

 目の前をチラチラするので、完全に忘れてしまう、というわけにはいきませ
んが、そろそろぼい~~んもゲシュタルト崩壊してきて、奇妙な風景の凹凸と
見られなくもなくなってきています。
 考えてみれば、私達はふだん考え事をするにしても、誰かと話すにしても、
必ず景色を見ているのです。目を閉じなければ気が散って何も出来ない。なん
て極端なことはほぼありません。
 ですから、「ぼい~~ん」が格子縞のように並んだ景色もまた、マスターが
いうように、飛蚊症のようなものととらえられなくはないのです。

 「あとは、ぜんぶ片付けて、バックをスタジオに返してしまおう」

 私は、アイスコーヒーの氷を噛み砕いて、口の中の爽快感と共に立ち上がり
ました。

「お会計お願いします」
「ハイ。730円です」

 そういわれて、私は財布からお釣りのないように、代金を支払いました。

 その時わたしは始めて、部屋を出るとき財布を持って出た記憶が無かったこ
とに気付きました。そういえば、部屋の鍵をかけた記憶も、その鍵をポケット
にいれた記憶もないのです。
 エレベーターはいつの間に使用可能になったのでしょうか? 人が転落した
という事件の顛末についても、私は何も知りませんでした。使用禁止のテープ
も張り紙も、立ち番の警官も、点検業者らしき人も、誰も居ませんでした。

「何かが欠落している?」
「あ、お忘れ物をなさいませんように」

 マスターがレシートを渡しながら私に微笑みました。
 私は、見覚えの無い財布を見て、そのサイフのミミのような革製のループの
部分に重たそうにぶら下がっている鍵束を見て、それからマスターを見ました。

「大丈夫です」

 そう言うと、マスターはにっこりと笑い、私が先ほどまで座っていたテーブ
ルを指差しました。

「ノートをお忘れです」

 私は「えっ!」と思い、テーブルを見ました。
 そこには、ピザの皿と、ピザカッターと、アイスコーヒーのコップが(雫を
したたらせて)、どこか居心地悪そうに、端っこに片寄ってありました。
 テーブルの真ん中には、丸め癖のついてしまった一冊の大学ノートが、どち
らかに転がりたいのだけれども、どちらとも決めかねているといった、安定し
た不安定さで丸まっていました。あぶりすぎたスルメのような感じです。
 目の前を縦横に「ぼい~~ん」が流れ始めました。

 「随分熱心に御覧になっていましたね。お勉強ですか?」

 私は食事の間中ずっと、そのノートのことを忘れようとしていたのではなか
ったでしょうか?

「そんなに、真剣に見てました? 私」
「ええ。それはもう。きっと資格のお勉強をなさっているのかと思いましたの
で、私も息を詰めていたくらいですよ。と、これは、冗談冗談」
「視覚の勉強……」

 私は、そんなことをつぶやくともなくつぶやきながら、フラッとキャッシャー
の前を離れて、テーブルにむかい、左手にノートを丸め込みました。それは、
初めから私の手のサイズにあわせたかのようなカーブで、掌に収まりました。

「忘れたら大変でした」
「いえいえ。ノートを忘れられるくらい頭に入っているということですよ。勉
強の後の、ノートというものは、そうですね。御守りみたいなものかもしれま
せんね」
「御守りですか」

 マスターに頭をさげて、私は再び炎天に立ちました。

 気分転換はあきらめました。手の中でノートが広がろうとしてる感触がしま
した。そのノートは「45」番でした。

(20180513)

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星空文庫 過去作品上げていきます https://slib.net/a/20077/

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発行周期: 週刊 最新号:  2019/01/20 部数:  50部

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