KISARAGI

KISARAGI vol.945


カテゴリー: 2017年12月31日
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K I S A R A G I vol.945                              2017/12/31
                                       編集/発行:みやこたまち
                       E-mail:tamachim@yahoo.co.jp
                                 http://mmkisaragi.blogspot.jp/

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通信欄:本年もKISARAGIをご購読下さいましたこと、感謝いたします。
    来年も変わらぬご愛顧のほどよろしくお願い申し上げます。

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今週のお話

◆ "古典へのいざない" [715]
    伽婢子《おとぎぼうこ》[24] 黄金百両 [1]
    作者 たまさん

◆ 大学ノート狂詩曲 宇祖田都子の話
    第九回 アガタビル 2
    作者 宇祖田都子

● KISARAGIについて

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古典へのいざない [715]
伽婢子《おとぎぼうこ》[24] 黄金百両 [1]
作者:たまさん

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 河内《かわち》国の平野《ひらの》に文兵次《あやのへいじ》という者が
いた。裕福にも関わらず他人に親切で、情の深い男だった。同じ里に由利源
内《ゆりのげんない》という、中途半端に学問をかじった男がいたが、二人
は仲のいい友人だった。
 あるとき、源内は松永長慶《まつながながよし》に召し抱えられて代官と
なり、老母・妻子とともに大和《やまと》国に引っ越すことになった。その
際、費用が足りなかったため、兵次から黄金百両を借りたが、元より親しい
間柄だったので借用書は作成せず、質《しち》も取らなかった。
 その後、細川・三好《みよし》両家の不和がきっかけで河内国・摂津《せ
っつ》国の辺りで騒乱が勃発すると、兵次は全財産を略奪されてしまい、そ
の日を暮らす金さえなくなってしまった。
(続く)
                                  ★

 今回から新エピソード「黄金百両」をお届けします。
 金持ちで人のいい(後に財産を失う)主人公と小賢しい友人が描かれてい
ますが、友人が仕えることになった「松永長慶」は戦国武将の「松永久秀
《まつながひさひで》」がモチーフになっており、彼の行く末を暗示してい
ます。
(「松永久秀」の名字と「三好長慶」の名前を組み合わせた架空の氏名です)

 来年もよろしくお願い致します。
 それでは皆様、よいお年を。

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HP
「かたかご」http://yamanekoya.jp/
 趣味で読んでいる古典文学の現代語訳と参考文献を主に掲載しています

「山猫屋本舗」http://yamanekoya.net/
 写真日記を綴っています

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大学ノート狂詩曲 -宇祖田都子のはなし
第九回 アガタビル 2
作者:宇祖田都子

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第九回 アガタビル2
 
 数年前、タウン情報誌のお手伝いをしていたときに訪れたアガタビルと、同
じところに、同じように、そのアガタビルはありました。なんて、随分もった
いぶった言い方だなとお思いになるかもしれませんね。

 同じ市内の、駅を中心とすれば私のマンションとはほぼ点対象の位置(とい
うことは、鬼門の方角ってことになりますね)にあるアガタビルは、大空襲に
耐えたモザイクタイル張りの三階建てのテナントビルです。

 タウン情報誌がこの古いビルを採り上げたのは、その当時の駅東再開発計画
の際に取り壊されるはずだったものが、「昭和レトロ」ブームを追い風に、保
存運動が持ち上がり、近くに誘致される芸術大学の准教授らを中心とした「保
存委員会」が組織されたという経緯があったためです。

 交差点の北東角ワンブロックを丸々占めるこのビルには内庭があり、まずは
この内庭を、廃城のイングリッシュガーデンのように整備し、内向きにファス
トフード系の店舗を誘致しました。近所のオフィスの職員が、昼休みに庭を眺
めながらホットドッグを齧ったり、暗くなってからはアルコールとジャズの生
バンドなどを入れたオープンバーのような企画を催したり。
 夏には、屋上キャンプイベントや、もちろんビアガーデンなど。春夏秋冬、
平日休日、朝昼晩深夜を問わず、様々な仕掛けを行って、人々の意識にこのビ
ルを浸透させていったのでした。

 人が集まれば、テナントも集まります。取り壊して七階建てのテナントビル
を作ろうとしていた地主にしても、余分な費用をかけずに収益が見込まれれば
文句はなく、さらに、『昭和の文化を守る者』などというラジオ番組にゲスト
として招かれたり、「歴史の証人」的な立ち位置で、商店会の会長とか、連合
会長とか、市会議員に出馬するとか、そんな話も出たりしました。

 古着、ハンドメイド、オーガニック食材、各種工房、デザイン事務所、アン
ティークショップなど。レトロモダンの旗印のもと、アガタビルはこの街に欠
かせない、文化の発信地であり発振装置となっていったのです。

 ただ、私がこのビルへ足をむけたのは、取材の時だけでした。のんびり歩い
ていくこともできる距離にあって、しかも、時折レアな活字(小さな活版印刷
は私の趣味です)が入荷したりするセレクトショップがあったり、中庭といい、
屋上のレトロな雰囲気といい、ともかく非常に私好みのビルであることを、私
は知っていたのにもかかわらず、なぜか、足が向かなかったのです。

 ファーストインプレッションが悪かったわけではありません。
 ただ、再開発のためのコンセプトというものが、私には少々、気に障ったと
いうことはあるのかもしれません。
 なんというか、「カンタンだなぁ」と…… うまくいえませんが、なにか、
嫌だったのです。

 なので、私の中で「アガタビル」は、一度手にとっただけでずっと読んでい
ない本のような存在になっていたのです。
 或る日ふと、本棚を眺めていて、その「アガタビル」というタイトルが、忘
れてしまうほど前に置いた棚の位置にまだあった。そりゃあるよね。自分でこ
こに置いたんだものね。だけど… ずっとあったんだ……
 という感慨が、アガタビルを見たときに去来したのだと、こういうことです。
頭痛がしそうな説明でしょ?

 実際、気圧が急激に下がっていました。
 交差点の向かい(ここはスクランブル交差点ではないので、斜めの位置にあ
るアガタビルへは、二回信号を待たねばなりません)のモスグリーンのモザイ
クタイルを基調としたビルの壁面に、細い鉄枠の窓があり、その窓はスリガラ
スと素通しガラスとを交互に配していて、階ごとに、微妙にずれて穿たれてあ
るのを、すこしイライラする感じで眺めています。

 鈍い頭痛がきていました。
 「カカワルベキデハナイ」
 そんな言葉をリフレインしているような痛みでした。信号が変わり、私はま
ず東側へ渡りました。アガタビルは巨大な苔玉のように、視界を圧しました。
昭和レトロは、アールヌーボー調を取り入れており、角にはすべてRをつけて
ありました。そして、床壁天上はしっくいのようにモルタルを塗りまわし、丹
念に丹念にモザイクタイルを埋め込んであるのです。ガウディーが設計した公
園の写真を見たことがあります。あんな感じから、ユーモアを拭い去った感じ
です。

 手藻蔓さんとの待ち合わせ場所、南西の扉は、張り出した南面の壁に隠れて
いて、ここからは見えません。目の前の信号が青になったら、横断歩道を渡り、
その南の壁を回り込めば、スリットの中に観音開きのい自動扉が現われるので
す。

 信号が変わりました。私は横断歩道を渡り、そのままニ、三歩……
 と目の前に、手藻蔓さんの体の左半分がはみ出していました。
 私たちは、鼻先をぶつけそうになるほど近くにいました。(とはいっても手
藻蔓さんの背は随分と高いので、私のベレー帽の天辺の果物のいちごの蔕みた
いになっている紐の先っぽが、手藻蔓さんの鼻腔に入るかどうか、というくら
いで、私の前には、真っ黒なタートルネックのセーターの胸元に飛び込んで
いったような感じになっていたのですが)
 ですが、手藻蔓さんの左半分は微動だにしません。

 私はあわてて飛び退り、自転車にチリンチリンとならされて、自転車の背中
に頭を下げて、そっと手藻蔓さんを見上げました。
 今度は、手藻蔓さんの眼が、二つとも私を見下ろしていました。(というの
は変な書き方ですが、この時は、本当に「ああ、目が二つとも私を見下ろして
いるなと感じたのです)。
 その様子は、明らかに、私の知っている手藻蔓さんではありませんでした。

(20171231)

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星空文庫 過去作品上げていきます https://slib.net/a/20077/

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