KISARAGI

KISARAGI vol.995

カテゴリー: 2018年12月16日
ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ
ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ

K I S A R A G I vol.995                              2018/12/16
                                       編集/発行:みやこたまち
                       E-mail:tamachim@yahoo.co.jp
                                 http://mmkisaragi.blogspot.jp/

ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ

 配信システム
KISARAGIは「まぐまぐ」で配信しています
「まぐまぐ」:http://www.mag2.com/

登録解除の方法
KISARAGIを解除するには、次のアドレスへアクセスして
『購読及び解除はこちら』のフォームをご利用いただくか、
まぐまぐHPへアクセスして下さい。
解除できない場合は、メールして下さい。
--> http://mmkisaragi.blogspot.jp/

ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ

通信欄:なんと、もう16日です。五週間後にはvol.1000か…

ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ

今週のお話

◆  古典へのいざない  [764]
    伽婢子《おとぎぼうこ》[73]  鬼谷に落て鬼となる [9]
    作者 たまさん

◆ 大学ノート狂詩曲 宇祖田都子の話
    第五十九回 小坂頼藻 3 
    作者 宇祖田都子

● KISARAGIについて

ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ
ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ

古典へのいざない [764]
伽婢子《おとぎぼうこ》[73] 鬼谷に落て鬼となる [9]
作者:たまさん

ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ

 家に帰ろうと思い、今津《いまづ》川原《かわら》から道に差し掛かった。
だが、雲路《くもじ》を分ける二本の角が差し向かい、風を受けると音を立
てるくちばしが尖《とが》り、朱色の乱れ髪が炎のように逆立ち、緑に光る
眼《まなこ》が輝き、恐ろしい鬼の姿になっていた。
 熊川《くまかわ》の家にたどり着いて屋敷に入ると、妻や下人《げにん》
たちは恐れ驚いた。孫太郎は一部始終を語り、「姿は変わってしまったもの
の、心はまったく変わっていない」と涙を流しながら訴えた。
 妻は孫太郎に向かって言った。
「このような姿を目にするのは情けなく、何とも悲しいことです」
 そう言って頭に帷子《かたびら》を掛け、ただ嘆き悲しんだ。
 幼い子どもが怖がって泣きながら逃げ惑い、近所の者たちが集まって手を
打ちながら怪しむ様に耐えられなくなった孫太郎は、屋敷の戸を閉じて誰に
も会わず、何も食べずに引き籠《こ》もり、思い悩んだ末にとうとう心を病
んで死んでしまった。
 その後、しばしば幻のように、元の孫太郎の姿で家の周囲を徘徊《はいか
い》する様が目撃されたが、仏事を営んだところ二度と現れなかったという。
(了)
                                  ★

 鬼の姿になって帰路についた主人公は、人々から奇異な目で見られること
を恥じて引き籠もり、心を病んで死んでしまいました。

 ちなみに、中国の原作である「剪燈新話《せんとうしんわ》」の「大虚司
法伝《たいきょしほうでん》」では、主人公は死後に救済される内容になっ
ています。あえてこのくだりを外したのは、怪異ものとして正解だったと、
個人的に思います。

 【 参考 】「中国の怪談(一)『大虚司法伝』」(田中貢太郎 著)
  https://www.aozora.gr.jp/cards/000154/files/1640_11960.html

 次回からは新しいエピソードをお届けします。それではまた。

ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ

ウェブサイト:
 かたかご http://yamanekoya.jp/
 山猫屋本舗 http://yamanekoya.net/

ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ
ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ

大学ノート狂詩曲 -宇祖田都子の話
第五十九回 古坂頼藻 3 
作者:宇祖田都子

ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ

第五十九回  古坂頼藻 3

 残暑厳しい折。そんな挨拶が素通りしていく季節。早朝、五階の部屋のテラ
ス窓を開け放つと、すでに潮気を含んだ熱風がじわじわと染みとおってくる。
今日の予定は小坂さんとランチ。そして夕方からの「あふらまつを」だ。まだ
まだたっぷり時間はあった。

 ゼロハリバートンのアッタッシュケースは、スタジオへ運んでしまった。そ
して撮影したデータをこの部屋で開くことはない。「仕事」というわけではな
いけれど、あのノートに携わっていると、私のなかの「時間感覚」がボロボロ
になってしまうような気がしていた。
 「仕事を家庭に持ち込まない」なんて、これまでの展示作品の製作状況から
は、想像もつかないほどの変わりようだ。もっとも、この部屋の他に、仕事部
屋を持ったことも、これまではなかったのだけれど。

 ジュースとシリアルの半々みたいな、栄養素って感じの飲料をミキサーする。
「バルテス」のランチは量が多いから、朝食は控えめに。午前中の掃除のエネ
ルギーだけ補給できればいいやって思う。

 昼食のあと、「バルテス」の上階にあるこの部屋へ、小坂さんを招くことに
なるかもしれなかった。はじめから、招こう思って、バルテスへさそったわけ
ではなかったのだと思う。別に「鸚鵡」のランチだってよかったはずだ。それ
に、「鸚鵡」の方が、小坂さんの家からも少し近いわけだし…
  でも、「鸚鵡」を避けたい理由に、私は気づいてしまっているのだ。認め
たくはないのだけれど。

 椅子やテーブルを移動する。シンプルながら、木製のアンティーク家具は重
たい。フローリングを傷つけないように、ゆっくりと運んで、掃除機をかける。
簡易的なウエットモップをかける。自然に駆け足になる。湿気があったって、
暑くたって、お天気のいい日は、心が弾むものだ。
 一時間ほどで掃除を終える。窓も吹いて、ベランダに吹き寄せられていたア
ンパンの包装紙や、キャンディーの包み紙や、ガソリンスタンドの領収書やな
んかも捨てた。

 私は部屋に観葉植物を置かない主義なので、もろもろの手入れは必要ない。
ただ、屋上に半ば打ち捨てられているゴムの木みたいな鉢植えの様子は、時折
見に行く。このマンションの屋上に上がる鍵をもっているのが、どうやら私し
かいないらしいことは、入居してすぐに実証済みだ。

 買っておいたスポーツドリンクをゴクゴクのんで、シャワーを浴びる。午前
8時。本当に、時間はたっぷりある…(20181216)

ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ

星空文庫 過去作品上げていきます https://slib.net/a/20077/

ショートショートガーデン https://short-short.garden/author/808354
(400文字以内のショートショートばかりです)

ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ
ノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノ

投稿随時募集中
    http://mmkisaragi.blogspot.jp/2013/10/blog-post.html

このメールマガジンは、投稿によって全てが成り立っています。
ぜひ、あなたの小説を投稿して下さい。

投稿はkisaragi HP の投稿要綱
 http://mmkisaragi.blogspot.jp/2013/10/blog-post_6740.html

または、直接のメールでも結構です。

ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ

作者情報が必要ですので、以下の内容をお送り下さい。

タイトル(必須):
種別:ショートショート/短編/中編/長編/エッセイ
ジャンル:(時代、現代、SF、冒険、推理、ファンタジー、など……)
作者名(ハンドル可;必須):
メールアドレス(必須):
HPアドレス&名前:
一行コメント:

ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ

なお、発行の都合上、一行の最大文字数は全角で35文字(原則)までです。
それを超えるものはこちらで修正させていただきますのでご了承下さい。
投稿作品の著作権は各作者にあります。

ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ
ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ

<運営よりお知らせ>
メルマガの配信ドメインが変更になります。
全てのメルマガが受信できるよう、以下のドメイン全ての受信設定をお願いい
たします。
・mag2.com
・mag2official.com
・mag2-tayori.com
・mag2tegami.com
・mag2premium.com

ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ

発行者について

編集者 みやこたまち

E-mail :tamachim@yahoo.co.jp

WebPage:http://mgkisaragi.web.fc2.com/index.html

ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ
ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ

KISARAGI

発行周期: 週刊 最新号:  2018/12/16 部数:  49部

ついでに読みたい

KISARAGI

発行周期:  週刊 最新号:  2018/12/16 部数:  49部

他のメルマガを読む