言葉の森 オンラインマガジン

言葉の森新聞2018年4月1週号■ハイパー作文クラスに続けて、国・算・英・理・社も

カテゴリー: 2018年04月03日
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■■ハイパー作文クラスの勉強――入選する作文、合格する作文とは 
 実力をつけることと、勝負に勝つこととは違います。 
 しかし、この区別をせずに、実力をつけるべき場所で勝負に勝つような勉強をしたり、逆に勝負に勝つべきところで実力をつけるような勉強をしたりしてしまう人も多いのです。 

 普段の作文の勉強は、実力をつけるための勉強です。 
 だから、読書をしたり、対話をしたり、いろいろな経験をしたり、また長文音読をしたり、問題集読書をしたりすることが必要になります。 

 一方、受験作文の場合は、合格するための勉強になります。 
 そこでは、実力をつけるための要素ももちろんありますが、それよりも、今ある実力の範囲でいかにいい作文を書くかということが重要になります。 

 寺子屋オンライン作文クラスは、少人数の生徒が交流しながら作文の練習をするクラスなので、こういう勝負に勝つ要素も含めた勉強をしようと思いました。 

 具体的には、小学校低中学年はコンクールに入選するような作文を書く練習、小学校高学年は中学受験の作文試験に合格するような作文を書く練習です。 

 中学生の高校入試作文小論文、高校生の大学入試小論文まで入れると、一つのクラスでは収まり切らないと思うので、当面は小学生対象でやっていきます。

 勝負が面白いと思うのは、中学生ぐらいまでの話です。 
 高校生になると、勝敗よりも、自分自身の向上の方が面白いと思うようになります。 
 しかし、人間は怠け者なので、最初は勝敗のある世界で向上への意欲を持つということもあるのです。  

■■ハイパー作文クラスに続けて、ハイパー国語・算数・英語・理科・社会も 
 私はこれまで、「頭さえよくしておけば成績は勉強し始めたときからすぐに上がるから心配ない」と言ってきました。 
 そして、実際にそういう形で子育てをしてきましたし、言葉の森の生徒たちの中にも、受験期に入ってからぐんぐん成績を上げる子を数多く見てきました。 
 だから、子供時代は勉強に追われるよりも、のびのびと過ごした方がよいと思っていました。  
 しかし、のびのびと過ごしている子供たちの中に、勉強の方法が正しくない子もかなりいて、そういう子供たちはいざ勉強始める時期になっても、やはり能率の悪い勉強の仕方を続けてしまうことも多かったのです。 

 そこで今回、寺子屋オンラインの少人数クラスでハイパー作文を始めたことをきっかけに、自主学習クラスと思考発表クラスでも「ハイパー国語・算数・英語・理科・社会」という要素を取り入れることにしました。 

 これは、具体的には、国語の読解力・記述力をつけること、算数のいわゆる難問を解く力を身につけること、英語の丸ごと理解と文法的な緻密さを身につけること、理科・社会の幅広い知識をマスターすることなどです。 

 幸い、今の世の中は、優れた市販の教材が数多く出ています。また、ネットでの教材も広く利用できるようになっています。 
 そこで、作文、国語、算数、英語、理科、社会の成績を上げることを目標にして、さらにその上にプラスアルファの創造的な勉強を行うクラスとして少人数クラスを運営していきたいと思っています。 

 こういう運営が可能になるのは、やはりオンラインの少人数クラスという要素があるからです。 

 勉強は、どんなにいい先生が、いい方法で教えても、子供たちが家庭の中で日常的にその指導に沿った学習を行わなければなかなか力はつきません。 
 子供たちの家庭学習に欠かせないのは、母親または父親が勉強の内容を把握していて、必要に応じてチェックできることです。 

 寺子屋オンライン少人数クラスでは、オンラインの授業のあとで随時保護者懇談会を開き、質問や相談を受けたりアドバイスをしたりすることができます。 
 この、家庭とタイアップして行える教育というのが、学力のつく最も効率のよい教育のスタイルなのです。 

 家庭学習だけでは、偏った勉強の仕方になることがあります。 
 先生が教える形の勉強だけでは、日常的な学習の徹底が不十分になることがあります。 
 先生と両親という複数の大人の目によって、バランスよく能率のよい勉強の仕方がしていけるようになるのです。

 勉強にはコツがありますが、そのコツを実行するのは本人です。 

 これまで、子供にも、保護者にも、いろいろな勉強のコツをアドバイスしてきましたが、それをそのとおり実行できた子はあまりいませんでした。
 例えば、過去問は春に取り組むということを、毎年高校3年生に言ってきましたが、ほとんどの生徒は秋や冬の受験近くになってから腕試しというような形で過去問に取り組むことが多かったのです。 

 しかし、今回の寺子屋オンライン少人数クラスは、直接家庭での学習に関与する度合いが高まります。 
 そこで、作文だけでなく、教科の勉強も、成績を上げることを一つの目標として取り組むことにしたのです。  

■■オンライン教育のいいところは、クラス分けが自由にできること――その先にあるもの 
 3月から、寺子屋オンラインという少人数のクラスを始めています。 
 このオンライン少人数クラスのいいところは、必要に応じてすぐにクラス分けができることです。
 例えば、全体の人数が10人いて、学年がばらばらだった場合、全体の話のあとすぐに、同じ学年別別に数人ごとにクラスを分けて話を進めることができます。 

 しかも、そのときに参加している子供たちは、日本全国どころか、世界中の異なる地域から来ることができるのです。  
 もちろん、実際には時差があるので、同じ時間帯に勉強する生徒は、時差の近い地域に限られますが、それでも日曜日のイベントなどはより広い範囲から参加者が集まれます。 

 オンライン少人数クラスのもうひとつのいいところは、友達と正面を向いて話ができることです。 
 通学教室の場合は、机の並び方は、多くの場合横並びになるので、全体に向かって話がしにくいところがあります。 
 しかし、ディスカッションなどがしやすいように机を円形に並べたら、今度は肝心の勉強がしにくくなります。 

 オンラインのクラスの場合は、画面上で、みんながお互いの話を正面から聞けて、しかも、勉強するときには自分の机に集中して取り組むことができます。 

 そして、こういう形で勉強面で毎週交流している子供たちが、夏合宿などでたまにリアルに会うのです。 
 すると、これが不思議なことに、初めて会った子供どうしでも、初対面という気が全くせずに、学校などの同じクラスの友達と会うような雰囲気で交流が始まるのです。 

 こういう交流が続いていくと、やがて生徒が高校生になり大学生になり、言葉の森を卒業するようになったあとも、同窓会の形で交流が続くはずです。 
 そして、そういう卒業生たちが、夏合宿で後輩の子供たちの面倒を見るようになるのです。 

 オンライン少人数クラスとか、オンライン懇談会というと、まだ、「パソコンが苦手だから」とか「やったことがないから」と、敬遠する人が多いと思います。 
 しかし、実際にパソコンやタブレットで入ってみれば、設定なども何も必要なく、そのまま自然に普通の会話が始まります。 
 わからないことがあれば、その場で聞けばすぐに解決します。 
 これからは、オンラインの少人数クラスが、学習形態の中心になってくると思います。 

 だから、言葉の森が考えているのは、その先の話です。 
 インフラは、誰でも同じように利用することができるようになります。 
 しかし、大事なのは、新しいインフラを利用することではありません。 
 そのインフラに何を載せるかということです。 

 その載せるべき内容は、これまでの単に知識を詰め込むテスト中心の教育ではなく、創造性と共感力と思考力を育てる教育なのです。  

■■子供向けの科学の本が続々と 
 昔、子供向けの説明文の良書が少ないと書いたことがありました。 
 その中で、良書の一つとして、「理科好きな子に育つふしぎのお話365」(誠文堂新光社)を推薦しました。 

 これは通り一遍の知識の羅列のような科学本ではなく、どうしてそうなるのかという理由の説明などもあり、子供の知的好奇心に応える内容を持っていました。 

 先日、同じような本を探してみたところ、この一年ほどのうちに、子供の科学的関心を引き出すような本がかなり多く出ていました。 
 その中でも、特におもしろいと思ったのは、「しぜんとかがくのはっけん! 366」(主婦の友社)でした。 
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 この本のいいところは、やはり単なる科学的知識の羅列ではなく、考えて読む要素があることと、もう一つは、子供なりに実験して調べてみるという要素があることです。 

 今、寺子屋オンライン思考発表クラスでは、作文構想図と読書紹介と自由発表を行っていますが、この自由発表の理科実験のところで使えると思いました。  
 また、小学3年生から学校では理科が始まり、小学5年生から社会が始まります。 
 この理科、社会の勉強も、テストの知識の詰め込みは面白くありませんが、自分なりに考える勉強として行えば、かなり知的な興味を引き出すものになると思います。 

 そのための参考書として、「これでわかる理科」「これでわかる社会」(いずれも文英堂)が使えると思いました。これは、中学生版も出ています。 

 こういう本で、勉強は面白いものだということを多くの子供たちが感じてくれるといいと思っています。 
 今は、テストで評価するつまらない詰め込み勉強を、競争や賞品で面白くしている面があるので、勉強の本来の面白さを味わう子が増えてくれるといいと思います。 

 小学生の子供たちの将来なりたいものに、科学者が入るようになりました。 
 これが、人間の本来の姿だと思います。 
 というのは、学問の面白さが基本にあって、それをもとにいろいろな仕事の選択肢があるからなのです。 

●過去の参考記事
 「賢い子を育てる、お母さんの科学的関心」 
  https://www.mori7.com/index.php?e=2794  

■■山菜採りに出かけよう――実行課題集より 
 小学1、2年生の作文は、自由な題名が中心です。 
 その理由は、題名を指定して書かせるようにすると、書けなくなるからことが多いからです。 

 例えば、ごく簡単な題名と思われそうな「私の好きな食べ物」などで作文を書かせようとした場合、「カレーライスです。」と書いてそれで終わってしまうのが普通です。 
 あるテーマをもとにして、身近な実例を結びつけるというのは、実はかなり高度な頭の使い方を必要とするのです。 

 そこで、小学1、2年生の生徒には、実行課題集を渡しています。 
 これは、季節ごとの行事や遊びを紹介するものです。 
 その実行課題集を参考に、お父さんやお母さんが子供と一緒にいろいろな経験をしてみるのです。そうすれば、作文の題材が自然に生まれます。 

 実行課題集の中には、お父さん、お母さんがやったことのないようなものも含まれています。 
 節分やひな祭りは大体どこの家でもやりますが、針供養をする家はまずないでしょう(笑)。 
 山菜採りも、お父さんお母さんの性格によってかなり差があると思います。 

 しかし、こういう季節の行事が、子供の作文の題材の参考として出されていると、家族の話題ができていいのではないかと思います。 
 特に、海外で暮らす日本の子供たちにとっては、日本の季節の行事が課題として出されるのは、貴重な経験になると思います。 

 実行課題集は、下記のページで見ることができます。 
▽実行課題集 
https://www.mori7.net/jk/

 山菜採りか。子供のころは、よくやったなあ。 
 フキノトウとか、タラの芽とか、ツクシとか、ヨモギとか、タケノコとか。 
 今は、そういうのが汚いとか危険だとか言う人もいそうですが、少し汚いぐらいの方が免疫ができていいのではないかと思います(笑)。  

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