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言葉の森新聞 2007年11月4週号 通算第1008号

カテゴリー: 2007年11月20日
言葉の森新聞 2007年11月4週号 通算第1008号
文責 中根克明(森川林)


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■■古文書(ミニー/さらだ先生)

 先生はここのところ、仕事で古文書(こもんじょ)に触れ合っています。「触れ合
う」 と言っても読めるわけではないのですが、県の文書館(もんじょかん)で古文
書のマイクロフィルム撮影のための整理をしているのです。古文書と言うのは、昔の
書簡、手紙や覚書(おぼえがき)、商売の出納帳、簡単な地図などな、いろいろなも
のをさします。先生が整理しているのは栃木県にある市の、いわゆる昔からの商家や
、地主、そして県の役人さんのおうちが所蔵していたものを県が保護しているもので
す。江戸時代や明治時代のものが多いのですが、毎日毎日大切のしまわれた袋から出
しては、しわくちゃになった和紙をていねいにのばしていきます。撮影しやすいよう
に数を数えたり、折曲がったものを直したり…。 とっても地味な仕事です。時には
わけのわからない粉が落ちてくるし、紙のあいだには、蚊とかの虫がつぶれてくっつ
いていたり…。 わあ、いつの蚊なんだろう? なんて叫んだりしています。古文書
を見ていて驚くのは、昔の人は本当にじょうずできれいに毛筆で書いていること! 
どの書もそうなのです。みんな達筆だったんだなあ! と感心します。また、紙が高
価ものだったのでしょう!? 半分に折って何枚か重ねて冊子にしたものには、袋状
になっている中にさえ、文字が書かれています。裏返して使ったことがわかります。
貴重紙を大切に使ったのですね。さらさらさら、と昔の人々が筆を使って書いていく
様(さま)を頭に描きながら毎日毎日袋を開けています。

 そんな中の手紙や、はがきを見ると、本当に日常的なやり取りなのですが、こんな
ふうに残っていると、どんな家族やお友だちを持っていたのか、伝わってきます。そ
して、必ずその冒頭には、相手への健康を気遣う文が添えられています。今の時代、
縁遠くなってしまった手紙ですが、こんなふうに後々にも残っていくなんて結構いい
なあ! と改めて思いました。

「だんだん朝晩冷え込むようになってきましたが、風邪などおひきになっていません
か…」 と誰かに手紙を書いてみようかと考えています。

みんなも季節の変わり目で体調くずす時期だから、気をつけてね! 


■■イグ・ノーベル賞(ゆっきー/かき先生)

 さて、先日から、ノーベル賞受賞の発表が行われています。小学3年生の生徒さん
は、7〜9月の長文集で、この賞を設立したアルフレッド・ノーベルの伝記を読みま
したね。長文を読んでいるときは、こんな賞をどうやったらもらえるんだろう? と
思っていたことでしょう。しばらく、テレビや新聞で、この賞のことが話題にあがる
と思うので「ノーベル」というカタカナを見つけたら、お父さんやお母さんに、くわ
しいを聞いてみましょう。ちなみに10月10日に発表された化学賞の内容は、「固
体表面の化学反応に関する研究」です。あまりにも難しいテーマで、私の頭の中は?
?? ですが……。あと、長文に賞金のことがのっていましたね。さて、この賞金は
いくらでしょう? なんと約1億8千万円だそうです。こんな大金、一生、目にする
ことはないだろうなぁ……。

 そんなノーベル賞には、なかなか手が届かないとして(いえいえ、みんなの中で、
将来、ノーベル賞を受賞する人がいるかもしれませんね)、もうひとつのノーベル賞
なら、みんなも受賞できるかもしれません。それは、「イグ・ノーベル賞」という1
991年から始まったユーモアにあふれ、科学への関心を高めた研究におくられる賞
です。ちなみに、これは、本物のノーベル賞とは関係ないので、賞金はありませんが
……。でも、アメリカのハーバード大学で授賞式があったり、式には本物のノーベル
賞受賞者もゲストとして招待されているそうです。そんなイグ・ノーベル賞の選考基
準は「人々を笑わせて、考えさせる」だそうです。おかたいノーベル賞に比べ、ずい
ぶんと親しみが持てそうな気がしませんか?

 今年、化学賞に日本人が選ばれたのですが、テーマはなんと「牛ふんからのバニラ
の香り成分の抽出」。つまり、牛のうんちから、バニラアイスクリームのにおいのも
との「バニラ」を取り出した、という研究です。笑いはもちろんのこと、「え〜!!
!!」とひっくりかえりそうな研究ですね。これから、アイスを見たとき、思わず「
牛のうんちにも入っているのか……」と、ためらってしまいそうです。でも、おいし
そうだからペロっとなめるだろうけれどね。

 ほかにどんな研究があったのか調べてみました。

「カラオケの発明」 「たまごっちの開発」

「自動的に犬の言葉を人間の言葉に翻訳する機械の開発」

「足のにおいの原因物質は何か」

以上、日本人の受賞テーマ

 たまごっちを持っている人も多いのではないかな? これは立派な賞をもらったお
もちゃなんですね。「足のにおい」の研究の答えは、「自分の足がくさいと思ってい
る人の足はくさく、思っていない人の足はくさくない」だそうです。答えだけ聞いて
いると、なんだ、と思いそうですが、その答えに行き着くまでの、データ集めや実験
が大変なのでしょうね。

 今度は海外の受賞テーマの一例です。

「シーツにしわがいくしくみ」

「なぜ、人々は、黒板につめを立ててこする音を嫌うのか」

「集合写真を撮るときに、だれも目をつぶっていない写真をとるためには、何人いる
場合で何枚撮れば確実かの計算法」

「ニシンがおならでコミュニケーションをとっていることの発見」

なんだか、テーマを聞いただけで笑えてきて、元気が出てきそうです。「研究」「発
明」と聞くと、なんだか難しいことをしないといけないような気がしますが、発想を
変えて、「楽しく過ごすためにはどうしたらいいかな?」「これが解決したら、すっ
きりするんだけどなぁ」と思えることを探したらテーマが見つかりそうです。ほら、
「マンガを読んでいてもお母さんにおこられなくてすむ方法」とか、「好きな人の心
が読みとれる機械の発明」「カナブンはさわれるのに、ゴキブリがさわれない理由」
など、まだ、世界の人が発見していないテーマは、たくさんあるでしょう。みんなも
未来のイグ・ノーベル賞を目指さして、研究をしてみましょう。もし、選ばれたら、
アメリカへの授賞式の交通費をごほうびに出してあげますよ〜!(なんと、イグ・ノ
ーベル賞の授賞式の交通費は自分で出さないといけないらしい……。)


■■『仏つくって魂(たましい)入れず』(かな/やす先生)

『仏つくって魂(たましい)入れず』

 みなさんは、このことわざを知っていますか? 

『努力して物事をほとんど成しとげながら、最も肝要な一事が抜け落ちているという
こと。肝心な一点が抜けていたら、完成したとは言えない』

 これが、その意味です。いくら一生懸命がんばっても、一番たいせつなことが抜け
ていたらダメ。だから、それを忘れないようにしようね、ということわざです。さて
、この「仏」という言葉を「作文」におきかえてみてください。

『作文書いて魂入れず』 

 項目もばっちり入れて、字数もクリアした作文。でも、何かが足りない。きちんと
完成したような気がしない。そんな作文にはこの「魂」が抜け落ちているのかもしれ
ません。

 そう、作文にとって一番大切なこと。それは、この「魂」の部分です。「魂」と言
う言葉がむずかしければ、「心」と思ってください。あなたの思い。このことをみん
なに伝えたい、という強い気持ち。それが作文を良くするエネルギーになります。ち
ょっと想像してみてください。ここに二つの作文があります。ひとつは、

「別に書きたいこともないけれど、出さないとおこられるから、まあアイウエオに毛
のはえた程度のことでも書いておくか」

という気持ちで書いた作文。もうひとつは、何かに深く感動して、

「ぜひこのことを作文に書きたい! 他の人にもわかってもらいたいんだ!」

と思って書いた作文。どちらが良い作文になりそうかは、もうわかりますよね。

 だから作文名人になりたい人は、ぜひふだんから、「魂」をきたえておいてくださ
い。腹がたてば、おおいに怒り、悲しいことがあれば、おいおいと泣き、うれしいこ
とがあれば、とびあがって喜べるような心でいてほしいと思います。つまり、感動す
る心ですね。そして、その気持ちを原稿用紙にぶつけてみてください。先生は、伝え
たいことを文章にするとき、いつもあるアニメのシーンを思い浮かべます。それは、
「ドラゴンボール」というアニメの中で、主人公の悟空が「元気玉」を投げるシーン
です。

 悟空は強敵と戦うとき、元気玉のもとになる、小さな光を両手にかかげていますね
。そしてこう言います。

「みんな、おらに元気をわけてくれ!」 

 その声にこたえて、地球上のみんなが思いをこめると、そのパワーがどんどん悟空
のもとに集まり、元気玉を巨大にふくらませていきます。小さかった玉が、だんだん
大きくなり、かかえきれないほど巨大になって光り輝いたとき、悟空はそれをエイッ
と投げつけますよね。すると、みんなから集めたパワーが炸裂し、かなわないと思っ
た強敵にも打ち勝つのです。

 先生は作文も、「元気玉」だと思っています。心に宿った小さな感動。それを、ま
わりの人とのかかわりの中で、だんだん大きくふくらませていき、大きなエネルギー
になったところでエイッと投げる。敵ではなくて、原稿用紙に向かってね。みんなも
ぜひ、心の中で「元気玉」を作って、作文用紙にぶつけてみてくださいね。


■■恐竜博物館(こみこみ/こみこ先生)

 みなさんは、日本で恐竜の化石がたくさん発掘されているのを知っていますか? 
私は、日本の恐竜化石の約八十パーセントが発掘されていると言われる福井県の勝山
市にある恐竜博物館へ行き、ある展覧会を観てきました。「クジラが陸を歩いていた
頃〜恐竜絶滅後の王者〜」という興味深いタイトルに引き寄せられるように、私は、
会場へ向かいました。

 まず出迎えてくれたのが、全長二十五メートルのシロナガスクジラの大きさを体感
できるタペストリーです。その大きさに圧倒されつつ、まるでかけっこのスタートか
らゴールまでクジラが寝そべっているようなそんな不思議な感覚に私は、思わず尾っ
ぽから頭まで走り抜けてみたくなりました(笑)。

 展覧会の会場には、この特別展のためにニュージーランドやドイツから集められた
何十体ものクジラ達の実物標本が床に、壁に、そして天井から吊り下げられて出迎え
てくれていました。その大きさと迫力に、私は、思わず口をぽかんと開けたまましば
らく見入ってしまうほどでした。

 そして恐竜が絶滅した約五千万年前の広い暖かい海に現れた「泳ぎ歩くクジラ」と
言われるアンブロケタス・ナタンスという原始クジラのことを知ることができました
。しっかりとした四本足を使いながら水陸を行き来しながら生活していたクジラの祖
先の存在は、とても神秘的で、今まであまり身近に感じなかったクジラがぐっと私の
身近に感じられるようになったとても貴重なひとときでした。

 みなさんも興味のある生きものについて図鑑や本やインターネットでたくさんのこ
とを調べてみて下さい。

「もっとくわしく知りたい。」

「これは、どうして?」

と興味や疑問がわいてきたら、実際にその生きものを体感できる動物園・水族館・博
物館などの足を運んでみましょう。学芸員さんや係りの方に感じていた疑問を質問す
るのもいいですね。きっと今までよりも、その生きものをもっと身近に感じて、もっ
と好きになれますよ。


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