ボードゲーム通信

週刊ボードゲーム通信 37号「連合艦隊」


カテゴリー: 2001年10月16日
週刊ボードゲーム通信 37号「連合艦隊」 1
 (分量が多いため2回に分割して送信します)

 今週はWeb版週刊通信のほうで、「個人的評価:1」の例として挙げた「連合艦隊」を再び取り上げます。
「連合艦隊」は?バンダイの「GAME for ADULT if series」第一弾として発売されました。
太平洋戦争における日米海軍の戦いをシミュレートした、二人用戦略級ゲームです。
時期的には、真珠湾攻撃直後から終戦までを含んでいます。
地理的には、北はアラスカから南はオーストラリアまで、東はサンフランシスコから西は上海までを扱っています。
戦力には、戦艦・空母・巡洋艦・駆逐艦・艦載機があり、巡洋艦までは艦名が入っています。(日82ユニット、米95ユニット)
 余談になりますが、五段階評価の尺度は「1:絶対やらん」になっていまして、
面白くないけど「誘われたから」「暇だから」等の理由でプレイしないでもないゲームはこれに当たらないと私は考えています。
しかしそうすると必然的に、1度しかしていないゲームを「最悪」だと評価してしまうわけです。
プレイするごとに楽しさは変わってくるので、フェアでないかなとは思います。
ですからどうしても「2−4」あたりの評価が増えてきます。

 さて前置きが長くなりましたが、「連合艦隊」も1度しかプレイしていませんし、今後もすることは無いでしょう。
「ここを変更すれば面白くなるだろう」というようなところも無く、良いところを捜すのが難しいのです。
あえて挙げるとすれば、「ルールが簡明で覚えやすく、プレイが容易である」という点でしょうか。
ルールは実質8ページぐらいですぐに把握できます。
プレイも、1番長いキャンペーンシナリオでさえ三時間もあれば終わるでしょう。
もっともこの長所は、「杜撰なゲームシステム」という短所の裏返しですが。
基本となるゲームシステムが崩壊していると(自由度が高いゲームでも基本はしっかりしていないと困る)、
プレイの雰囲気云々以前の問題なので、どうしても点が辛くなります。
ちなみにゲームの進行は、まず日本軍が移動を行い、移動終了後隣接した敵を攻撃、
次に米軍が同じ手順を行い、以後繰り返すというある意味スタンダードなものです。
というかスタンダードなルールを当てはめただけで、このテーマにあったルールを考えなかったのでは?と勘繰りたくなります。
戦闘も、各ユニットの戦闘力に、戦闘毎に出すカードの数字を足して、3以上の差だと負けた方は撃沈、
1、2差だと負けた方が後退、同数だと相打ちで双方撃沈、というどこかで見たようなル−ルです。
各艦の戦闘力は、戦艦5、巡洋艦3−5、駆逐艦2、艦載機4・5で、カードの方は1−9まで。
当然のことながら、恐ろしいまでの消耗戦になります。
キャンペーンシナリオでも進行が早い理由がおわかりいただけますね?
「大和・武蔵」だけは戦闘力が7ありますが、あっさり巡洋艦に沈められたりします。

 国産ゲームはコンポーネントに優れているものが多いのですが、「連合艦隊」はその点でもちょっと…。
六角形の駒立に艦船ユニットを立てて盤上に配置するのですが(無論スタック禁止)、
駒立てがかさばるので、密集隊形にすると大渋滞、両軍主力同士の戦闘時にはもう大変なことになります。
ここから考えるとあの乱暴な戦闘ルールはなかなか合理的なのかもしれません(笑)。
ゲーム開始時の大艦隊は、数百キロにわたって展開することになります。

 これが横氏のいう「少ない時間で業務命令により作らされた」国産ゲームの典型的例でしょう。
このifシリーズには以降「関が原」「二百三高地」「日本列島沈没」(これはどんなゲームだったのか少し興味がありますが)
の各ゲームが出ていますが、第一弾がこれでは内容は推して知るべしというところでしょう。
「連合艦隊」「関が原」などは露骨にそのテーマで人をひきつけようとしていて、広義での「キャラ物」の匂いがプンプンします。
実際に私も惹かれるものがありますし、昔は今に比べてゲームの内容をあらかじめ知ることが格段に困難だったことを思えば、
とりあえず題名で購入を決めた方もいたのではないでしょうか。
私は友人から格安で譲ってもらったので(Thanks Jun)、実際の販売価格がわからないのですが、
購入した人が満足したとは到底思えません。中には二度と買わないと思った方もいるのではないでしょうか。

(続く)

  発行:ボードゲーム通信社

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