2013.02.28

キャリア形成を取り巻く概況変化

東日本大震災から早くも2年の月日を迎えようとしています。

この間、マクロに於いては、リーマン・ショックによる世界同時不況を迎え、沖縄の在留米軍の基地移転問題で日米安保の揺らぎが生じ、国内では歴史的な政権交代を経験し、近隣諸国との間で領土問題が活発化し、大阪を中心に地方分権が叫ばれ、環太平洋パートナーシップ協定(TPP)で国内が二分され、原発神話が崩れて新エネルギーの開発・活用にシフトしはじめ、デフレ脱却に向けた気分的な期待感がやっと芽生え始めている今日この頃といえるのでしょうか。


そして、ミクロに於いては、無縁社会(震災避難先での孤立死を含み)が顕在化し、教育の場から、いじめ・体罰問題が噴出し、猟奇的とも思える事件・事故が相次いで発生し、同様に公務員の不祥事も過去とは種別が違うようなものが多く発生し、ニート・フリーター雇用対策は影を潜め社会保障に纏わる問題が噴出し、数多の雇用支援施策が生まれては消え、教育現場の改善は少ないままキャリア教育の推進がはじまり、若年者の幸福感に変化が生まれ、超高齢化社会の現実が圧し掛かりつつあり etc.


正にグローバル化の大きなうねりの中で、パラダイムシフトがそこかしこで起こり始め、必然的にダイバーシティを意識・行動せざるを得ず、種々のキャリアモデル(成功・成長モデル)を失ったなかで、日本人としての新たなアイデンティティの確立と生き方の模索が問われる状況となったのかと実感します。
戦後から構築されていた社会的な価値観の崩壊~時代の変遷の大きなターニングポイントの直中にあり、帰着点を見つめられるのは数年・数十年先なのかとも思います。


自己責任社会の到来・・・両親の生き方(職業キャリア)を手本とすることが出来ぬ子供たちが社会に巣立って行く時、拠り所とするものは何になるのでしょうか。

大きな変化の流れのなかにあり、目指すべきビジョンを到達点として描ければ、現状の改善対応と応じて、将来形成に向けて即応した諸策の推進も可能であろうかとは、机上論的に思うところですが、この変化の波の行きつく先は経験があまりにも無さ過ぎて誰にも分からないのかと思う自分もいます。
ゆえに現実の問題・課題改善にフォーカスすべきなのだとも思うのですが、果たしてそれで良いのかと堂々巡りの思いに駆られたりも・・・


キャリア形成の基軸と成す考えがあるとするならば、正に社会全体はそこに向かっているように思えます。

ただし、データ的にも個人の種々の価値観の変化は顕著になっているのにも係わらず、マクロトレンドに対する企業組織の人事面での対応変化が一番出遅れているのではないかとも感じます。
経営的には旧態依然の価値観をドラスティックに代えることは難しいことが当然のことなので分からなくもありませんが、さて、将来的にその出遅れが経営そのものの存続を揺らしはしないのかなぁと、人事担当・経営者とのお話しを通じて危機感を感じたりもしています。


・・・いつもながら、無駄にプロローグが長くなってしまいました・・・スミマセン。


さて、この間、

キャリア形成支援業界全体の進捗状況はどうだったとお感じになられていますでしょうか?
そして、現状を踏まえ将来的にはどうなるとお考えになられますでしょうか?


それまでのステークホルダーの存在を横にして、全国各地の現場サイドで草の根のように自発的集団形成が進み出していることを感じています。本当に素晴らしいことだと思います。

個人的には、現行のステークホルダーにもっと々積極的な活動展開を期待して止まないのですが、あくまでも私見としては、う~ん・・・といった状況なので、各地の動きを横方向へもネットワークを広げ、机上論ではない現実的な活動効果を導き、クライエントに社会にとって有益な効果を提供していって欲しいと願っております。

そんな動きのなかから、マクロ対応が叶う人・組織が生まれていければ、先述の通りの大きな変化にも適応したキャリア形成支援の実態構築が適うのかと思います。

心からの期待を込めて・・・


※現行のステークホルダーを否定しているのではなく、エールを送っているつもりですので、本意の誤解なきように。



※タイトルにリンクは貼らせて頂いておりますが、リンク解除になる場合もあるため、その際は、タイトルや本文概要から検索してみて下さい。

「専業主婦派」20代急増の謎 web R25 2月10日

約52%。何の数字かわかるだろうか。じつはこれ、内閣府の調査で「夫は外で働き、妻は家庭を守るべき」という考え方に「賛成」と答えた人の割合。92年にこの質問を始めて以来、賛成はずっと減り続けてきたのに、一転して前回より10ポイント以上も増えたのだ。とくに男性の賛成が約55%と目立ち、20代が急増している。なぜ男性の「専業主婦派」が増えたのか。


職業キャリアに於けるキャリアモデルが家庭内に喪失してしまっている昨今、親にその意識がないまま家庭内の子供教育(人格形成を含む)が進むことのリスクをどのように考えられますか?
子供たちのためにも親に対するキャリア教育の必要性を強く感じます。




「男性不況」で僕らの価値ダウン? web R25 2月24日

昨年来、「男性不況」という言葉が話題に。男性不況とは、男性向きの仕事が減り、女性向きの仕事が増えた結果、労働力を中心として“男性の価値”が相対的に低下した状況のこと。日本はしばらく前から“男性不況化”が徐々に進んできたようだが、どうしてそんな事態に陥ってしまったのか?


人材ビジネスの動きのなかで昨今は、身体障がい者の方々に纏わる事業展開が活況となっていましたが、超高齢化社会を迎え、定年制延長や年齢限度指定募集の禁止等々、中高齢者の職業支援は課題・展開が広がるだろうと思います。

社会の状況変化に対し、キャリア形成の概念だけではなく、専門分野別の支援メソッドの確立・活用はマストだと思いますし、試験制度そのものの内容も現在のものなら実態価値の意味・意義として果たしてどうなのかと思ったりもします。




<原発避難>社協メンバー見回り、8割「会えず」 東雲住宅
毎日新聞 2月17日

東京電力福島第1原発事故で、福島県から東京都江東区の国家公務員宿舎「東雲(しののめ)住宅」に避難していた無職の男性(49)が先月上旬、死後約1カ月たった遺体で見つかった。
都や地元の社会福祉協議会、自治会が、見回りなどさまざまな対策を取っているにもかかわらず、孤独死はなぜ起きたのか。現場を歩くと、避難の長期化に伴う支援の難しさが見えてきた。


3.11が起きた際、キャリア形成支援者の支援協力を求めてきましたが不徳の致すところで力及ばず、斯様な記事を目にする都度、心が痛み己の無力を恥じるばかりです。

その後、相当数の時間経過のなかで多少の変化はありましたが、阪神淡路大震災・東日本大震災の教訓をキャリア形成支援・支援者の今後に活かしていこうといったモノは感じられません。

何を以ってしてキャリア形成支援者たるのか、そんな刃を突き付けられていると感じ続けています。



社会調査:働き盛りで「孤立無業」162万人に
毎日新聞 2013年02月17日

59歳の働き盛りで未婚、無職の男女のうち、社会と接点がない「孤立無業者」が2011年時点で162万人に上るとの調査結果を、玄田有史・東大教授のグループが17日までにまとめた。景気低迷に伴う就職難やリストラなどが響き、06年(112万人)と比べて4割強増えた。職探し中の孤立無業者は半数にとどまり、事態改善に向けた動きは鈍い。玄田教授は「孤立に陥ると職探しへの意欲が失われがちだ。今は家族が支えても将来、経済的に厳しい状況に陥る」と指摘。生活保護費など社会保障費の増加を抑えるためにも、訪問支援など政府や自治体による対策が急務だと訴えている。


国・地方・企業組織等々に対し、政策決定にキャリア形成に関する専門家集団としての発言や一定の影響を持つ組織機能を持たず(そこを目指さず)して、キャリア形成支援者の支えや育成などが果たして出来るのでしょうか。

心理関連事項の動きには対応を図るも、職業支援の観点の動きに対しては、皆無に思えるその理由はなぜなのでしょうか?




<大学生/就活>ロート製薬、あえて脱・ネット 「思い」持つ学生と本音で対話
毎日新聞 2月24日

今や就職活動と言えばインターネット。企業へのアプローチは「ネットから」が主流になっている。しかし、ロート製薬(本社・大阪市)は就職情報サイトによる募集をやめ、現在の大学3年生ら14年度採用からは原則として直接会った学生がエントリーシート(ES)を提出する方式に変えた。
ネットに頼る就活では、企業も学生側も、お互いのことがよく分からないままになるとの指摘が強い。採用方法の模索が始まっている。


ジェネリックは別ですが、それ以外の家の薬はロート製薬に切り替えようと思いました。
Web活用の利便性のなかで、人事としてすべき本来の本質を見失っている感が否めぬ全体状況のなかで、原点回帰に真摯に向かわれることに対して、素直に素晴らしいことだと感じています。

ロート製薬さんの動きを見習う会社が一社でも増えることを願って止みません。




改正労働契約法-定年延長法に盲点、契約社員に大チャンス
プレジデント 2月25日

今年4月から改正労働契約法が施行される。目玉は、有期労働契約が繰り返し更新されて通算5年を超えた場合、無期労働契約に転換できる「5年ルール」だ。対象は、契約社員やパート、アルバイト、派遣、嘱託などの有期契約労働者(派遣社員は派遣元との労働契約が対象)。
1年契約を繰り返して更新しているケースなら、5回目の更新後に無期転換の権利が発生する。契約期間中に労働者が申し込めば、契約期間終了後に無期労働契約に切り替わる。今年4月以降に結ばれた有期労働契約に適用されるため、5年ルールで無期転換する人が現れるのは2018年4月以降だ。


派遣業先進国の諸外国に於ける個人主義を基本とした文化のなかで、契約主義~訴訟社会のなかで育まれた「個人保護の観点」が、国内に導入されるなかで個人保護を基本とするのではなく、企業側規制のためとなってしまっている現状(同義のように捉えられますが、個人保護は実際上弱い)。
国内文化を意識しないで、ただ悪戯な法改正が多いような気もしますが・・・





* お知らせ *

キャリアウィングの横浜オフィスは、2月25日を以って不動産売却が完了したたため、横浜は閉鎖となり、本店(茅ヶ崎)に完全移転をしました。


笑顔の行方を見つめて




【ディスカッション・ペーパー】キャリア・コンサルティング業界形成に向けて
* 笑顔の溢れる社会に向けた*キャリア形成支援の業界形成のための提言 *
 A. キャリア形成支援の全体像から見た課題形成(192 KB)
 B. キャリア形成支援の業界形成に向けた具体的な検討諸案(132 KB)
キャリア・コンサルタント技能士会に関わる課題形成




career wing

仕事を通じて、“自分「らしさ」の実現”を追求する、
キャリア形成支援のトータル・ソリューション・サービス
ヨシダの徒然 < 編集後記>

横浜オフィスの売却移転は、自分でも思いもよらぬ程の寂しさが募りました。
7年間のキャリア形成支援の活動の本拠地でもあり、数々の泣き笑いが詰まり切ったなかで、 荷物をまとめているのか、想い出をまとめているのか、自分でも分からなくなるような感じでした。
寂しさ・・・そんな感情を次への原動力に切り替えて・・・


一日一膳?の思いで書き綴っているブログ* キャリアの翼 *「笑顔の行方を見つめる」キャリア*ノート*あんなことも・こんなことも・・・


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Career wing  tadashi yoshida


特定非営利活動法人 キャリア・コンサルティング協議会 会員
特定非営利活動法人 日本キャリア開発協会(JCDA)所属

厚生労働省指定キャリア・コンサルタント能力評価試験合格
キャリアカウンセラー

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