2012.8.31

キャリア形成環境整備に向けたのマクロ課題の考察

新卒予定の学生諸子(高校・大学・専門)・ニート/フリーターから正社員を目指したい方・未就労中で就職先を探している方々・中高年者で再就職を望まれている方々、在職中でキャリア形成に悩む方々・子育て、介護等々と仕事の両立に悩む女性の方々・再就職を望む主婦・障がいを抱えながらも就職先を求める方々 etc.

キャリア形成支援を求められるクライエントの諸状況の背景は、いくつかの分類にまとめることが出来るのかと思います。

※分類の切り口は、性別・年齢・就労/未就労・課題別・状況別 etc. 様々な形に描けるかと存じます。


キャリア形成支援の専門性とは、正にこの分類毎に特化して求められる専門的な情報・知識・技能等に基づく諸事であり、支援者に於いては、これを含んだ対象毎の支援メソッド(ベーシック)の会得・実践を指すものと考えます。

支援対象別の支援メソッドとは、十人十色の相談内容に対して、クライエントの問題解決のための前提条件たる、ベーシックなスキルを指すものと考えます。


学生支援に必要なスキルと、中高年の再就職支援に必要なスキルには歴然と違いがあるのは自明の理と云えるかと思います。

マス認知を受ける際、「何を期待できる専門家なのか」の焦点がぼやけてしまっていては、理解を受けることは叶わず、それは、クライエント・支援者・社会全体のマイナスのスパイラルに繋がることかと愚考します。


キャリア関連事案の国内導入実施から10年の時間を経過しても、より良く進捗してはいかぬキャリア形成支援の全体像を眺めるにつけ、ボクが不出来ゆえに素晴らし進捗状況が見えぬのか、悪しき呪縛に悪戯に拘り歩を進められぬのか、心では思いつつも言えぬ言葉のあれこれ・それこれ etc. なのか、只々「不思議」を感じ続けているのでした。



こんな想像をしてみました・・・

キャリア形成支援関連のご相談の場合(スタンダード・フロー)

何らかの悩みを抱えてしまい、自分だけではその解決に出来ず、困り果ててしまった。
悩みの事案解決に秀でた専門家に相談をして、何とか問題解決へと向かっていきたいと考えた。
悩みの事案に応じた専門家を調べて、支援を受けることとなった。
訪れた支援実施先では、相談内容をお聞きし、適切な対応処置を行い、クライエントの自発行動により笑顔を取り戻し、日常生活へと戻れた。

支援実施の際のスタンダードな時系列のフローになるかと思います。



体調不良の際の医者との関係の場合

数日間お腹が痛くて、吐き気や眩暈も感じ少し熱っぽさもあり、薬局で買ってきた薬も飲んでみたが症状は良くならない。
これは普通ではないと、病院に行くべきだと思い、近所の内科にするか総合病院にするかを考え、先ずは総合病院に向かった。

受付で症状を話すと、先ずは内科の診療を受け、必要に応じて他の専門科の診療になると伝えられる。

内科の診察で、食べ過ぎが直接の原因のため薬の処方で様子を見てみるように診察される。
が、眩暈については、採血検査の結果をみると少し不安な部分もあるので、循環器内科と神経内科及び耳鼻科と脳外科の診察も行った方が良いと勧められる。

会社の定期健康診断が間近に予定されていたので、それを伝えると、診断書も書けるが、定期検査の際に今回の状況を伝えるよう指示をされ、それまでに体調改善が見えない場合は、直ぐにもう一度、診察を受けるように言われる。

処方された薬で当初の症状は全て治まった。
定期検診の際に医者とのやり取りを伝えると、検査結果が出た際に、眩暈についての原因をより詳しく検査した方が良いので、専門医を尋ねるように指導され、精密検査を受けた結果、原因はあったが早期発見のため事無きを得た。

医者から予防のためのお話しを聞き、それ以後は、健康に日常を過ごすことが出来ている。



キャリア形成環境関連のマクロ課題

数日間お腹が痛くて、吐き気や眩暈も感じ少し熱っぽさもあり(問題の自覚)、薬局で買ってきた薬も飲んでみたが症状は良くならない(予防や自己対処方法についての提供情報等の有無)
これは普通ではないと、病院に行くべきだと思い(善処方法の社会的なコンセンサス形成)、近所の内科にするか総合病院にするかを考え、先ずは総合病院に向かった(支援体制・体系のマクロ的な整備と社会認知)

受付で症状を話すと、先ずは内科の診療を受け、必要に応じて他の専門科の診療になると伝えられる(インテーク機能の設置・専門別に特化した支援体制)

内科の診察で、食べ過ぎが直接の原因のため薬の処方で様子を見てみるように診察される(専門スキルの発揮)
が、眩暈については、採血検査の結果をみると少し不安な部分もあるので、循環器内科と神経内科及び耳鼻科と脳外科の診察も行った方が良いと勧められる(関係ネットワーク形成)

会社の定期健康診断が間近に予定されていたので(定期的なチェックのフロー促進)、それを伝えると、診断書も書けるが、定期検査の際に今回の状況を伝えるよう指示をされ(インフォームドコンセントに習う、支援の継続性のためのツール・方法・体勢・守秘義務の悪しき呪縛からの回避)、それまでに体調改善が見えない場合は、直ぐにもう一度、診察を受けるように言われる。

処方された薬で当初の症状は全て治まった(支援効果・状況の継続的な確認~支援者責任の明確化~支援効果の実証)
定期検診の際に医者とのやり取りを伝えると、検査結果が出た際に、眩暈についての原因をより詳しく検査した方が良いので(ベーシックメソッドの確立・基本アセスメント・フォーマット・ルーティン等の整備・活用)、専門医を尋ねるように指導され、精密検査を受けた結果、原因はあったが早期発見のため事無きを得た(関係各所との連携・専門スキルのブラッシュUP)

医者から予防のためのお話しを聞き、それ以後は、健康に日常を過ごすことが出来ている(先述の予防へと繋がる、PDSAサイクルの実践)



<補足付記>

抱えた悩み自体が、キャリア形成上の問題なのだとの自己認識を持てるための施策

・キャリア教育の浸透(内・外的キャリア形成に於ける必要最低限の素地構築)
・認知向上のためのマス啓蒙・広報活動(予防促進的な情報発信:自己対応促進)
・既存の支援実施機関・支援実施者による永続的な補完活動

「キャリア形成とは何ぞや」といったリテラシーの前提の下地が完成されてない状況に「キャリア形成」の必要性を訴えていても、結果は、クライエントも支援者にも大きくな空回りが生まれることが多いのではないでしょうか。


専門機関・専門家の選択~支援実施

・専門性の有無をしっかりと明示・発揮できる認証
・専門別ベーシックメソッドの確立・実践からナレッジシェアの実践による支援効果の向上
・支援効果のデータ化による社会認知向上への裏付け実証
・自己対応促進を図るための予防施策の情報発信
・継続的な専門性スキル確保の担保
・地域、関連事案・対応機関等の関係各所との専門家とのネットワーク化

キャリアカウンセラー・キャリアコンサルタントと称する方々のES・履歴書・職務経歴書の書き方・面接対応・印象管理等々、否定をするものではありませんが、就職活動に於けるマスト事項の情報伝達などは、キャリア形成上の基礎として、国内スタンダードとしての統一情報の発信を行うことで十分かと思います。


その他

・キャリアコンサルティングのリテラシーの向上施策の実施
・インテークとしての総合的な相談窓口機能
・支援水準を継続的に向上させるためのナレッジシェア~データベース構築
・専門家養成のための専門別教育の実施
・各専門をトータルに取りまとめる組織活動
・個別のPDSAサイクルのプロセスを継続的に支援し続けられる支援フロー
・自発行動を促すための情報発信機能(Web構築)
・支援者の履歴管理を含むデータベース構築
・学校・会社・公的機関のみならず家庭を支援対象と踏まえたアウトリーチへの対応 etc.

繰り返しになりますが、クライエントが自らのキャリア形成に対して向かっていけるだけの前提環境が整えられているのかは、支援者との効果的な関係性を描くリテラシーを考える時に重要なファクターになろうかと愚考いたします(心理系のみなら一概に言えずとも、キャリア系の場合は特にそう感じます)。




医療の現場環境に当てはめてキャリア形成関連の課題形成を行うことに無理を感じる方もいらっしゃるかも知れません。
カウンセリングとは・・・と仰る方も、机上の理想論と仰る方もいるかと思います。

国内にカウンセリングが入ってきて数十年もの時間が経過したなかで、カウンセリングなり、カウンセラーの存在が、欧米諸国のように社会生活に密接な関係になっているといえるのでしょうか?

現状は足りてないとした場合、将来においてどれ程の期待が描けるのでしょうか?
またそれは、どうしたら実現できるといえるのでしょうか?


健康を求め病気を望まずとも、医者が必要であり
正義を求め犯罪を望まずとも、警察が必要であり

自分らしい唯一のキャリア形成を求めても悩みが生まれる時、しっかりと寄り添い、解に向かっていけるようにサポートを図れる支援者の存在・機能・環境。



ここに至る資格制度云々でも、導入手順の是非でもなく、クライエント視点に立って「支援者・機能・環境 etc.」を見つめることで最善な課題が見えるのではないかと思います。
支援者のための「機能・環境」作りだけは、絶対にあってはならない姿でしょう。


現状をどのように評価しますか?

最善な形はどのような姿だと思いますか?

どの段階まで理想に近づけていますか?

次に踏み出せる一歩は何になりますか?

あなた自身は、今後、どう歩みますか?




<閑話休題>

<大津いじめ>「調査委委員が家庭情報漏らす」遺族側抗議へ
毎日新聞 8月24日(金)3時1分配信

<大津いじめ自殺>野田氏、情報漏えいで委員就任を辞退
毎日新聞 8月24日(金)15時44分配信

真実は分かりませんが、考えさせられます。

教員養成、大学院修士課程まで履修~中教審
日本テレビ系(NNN) 8月29日(水)0時8分配信

縦割り行政・・・それを横におき、どんな風に感じられますか?


木を見て森を見ず・・・最近、キャリアコンサルタント諸子からのお問い合わせを多く頂戴します。多くの内容は、ビジネスとしてのコンサルを無償で求められるものです。

業界形成に関してや、本気でクライエントに向き合ためのご相談等でしたら無償でやり取りさせて頂くことも多々あるかと思いますし、今までもそうして来ました。
が、ビジネスコンサルを受けることが、無償で叶うとの価値観と非礼な対応を目にするにつけ、キャリア形成支援者・・・スキルはもちろん大切なことながら、「人格」なんだよなぁと、ため息が途絶えることがありません(CCのみならずのことで、人格の基準など設けられよう筈もありませんが・・・)。
個別の実態的には、それが確実に増えていることに何とも言えぬ気分なのですが、確実にリファーをしてはならない「ブラック支援者」として管理させて頂いております。

有償支援を実施しているためか、既にキャリアコンサルティング・カウンセリングの経験を受けてお越しになられるケースも少なくなく、そこでお聞きする支援者の方々の現状には、言葉も出ぬ程のことも多々あります。

たまたま目にした木であり、森ではないことを祈りながら、クライエントの憤りはどこで解消すれば良いのかと思ったりもするのでした。



支援環境のフレームだけ作れば、問題解決に繋がる的な発想にしか思えぬ行政施策・・・支援効果が一番高く描ける形を作り上げるためにどうするべきかを机上論でなく、経験を積み重ねて繋げて行かぬ限り、朝令暮改のような悪戯な繰り返しのマイナスの連鎖のみになってしまう気がしてなりません。


こんな考察には意味はありませんか・それとも前向きに検討すべきことでしょうか?




笑顔の行方を見つめて




【ディスカッション・ペーパー】キャリア・コンサルティング業界形成に向けて
* 笑顔の溢れる社会に向けた*キャリア形成支援の業界形成のための提言 *
 A. キャリア形成支援の全体像から見た課題形成(192 KB)
 B. キャリア形成支援の業界形成に向けた具体的な検討諸案(132 KB)
キャリア・コンサルタント技能士会に関わる課題形成




career wing

仕事を通じて、“自分「らしさ」の実現”を追求する、
キャリア形成支援のトータル・ソリューション・サービス
ヨシダの徒然 < 編集後記>

キャリア・コンサルタント諸氏からのお問い合わせ状況について綴りましたが、どれほど酷いモノか出せるらな出したいほど酷いモノです。
クライエントに向かう時は、180°諸事対応が違うことを祈るばかりで、問題点を「人格」と括ってしまえば・・・なのですが・・・

数年前には業界全体のあり方を真剣に考えてのお話しも多くありましたが、ここが減っていることも気になっています・・・この流れは、自然現象といえるのでしょうか・・・う~ん・・・


一日一膳?の思いで書き綴っているブログ* キャリアの翼 *「笑顔の行方を見つめる」キャリア*ノート*あんなことも・こんなことも・・・


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Career wing  tadashi yoshida


特定非営利活動法人 キャリア・コンサルティング協議会 会員
特定非営利活動法人 日本キャリア開発協会(JCDA)所属

厚生労働省指定キャリア・コンサルタント能力評価試験合格
キャリアカウンセラー

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