2012.7.31

「変わるのか・変わらぬのか」~問われる志し

過去から叫ばれ続けていたこととはいえ、滋賀県大津市の公立中学校で起きた「いじめ」問題を契機として、家庭・学校・公的機関等々の関係各所の現実的な実態が明らかにされつつあります。

ニュース報道を目にするなかで我が目を疑ったのは、いじめ行為が自死へと繋がってしまった、悲し過ぎる現実は過去にも何度もありましたが、「自殺の練習」といった言葉を前に闇に蠢く危険な兆候を感じずにはいれませんでした。

遊び・いじめ・犯罪の境目・定義等はさて置き、昨今の陰湿に思える数々の事件等を見ていると、この日本のなかで、倫理・道徳・死生観等の社会的な変化がいつの頃から存在していたのかと思う自分がいます。

キャリア形成支援(就労者)を通じてご相談者の方と向き合う中でも、エッと驚くほどに陰湿な組織内のいじめ(ハラスメント行為)が殊の外蔓延しているような皮膚感覚を持ちます。

それは、日本人としての・人としての倫理・道徳・死生観等に纏わる問題は、若年者に対するモノではなく、大人社会のなかにも確実に根付いているといった現実に向き合わされるものであり、いじめ問題は、個別事案として対応するのではなく、確実に「社会問題」として捉え、スピードを持った対処策の実施と、抜本的な対応策の両面立てで取り組まなければならない、風化させてはならないことなのだろうと私見を抱いています。


キャリアの翼より 「いじめ・自死問題の一考察 * Social consideration.」



そんななか、キャリア・コンサルタントの方々が集まるというミーティングの席に主催者の方よりお声掛けを頂き、オブザーバーとして参加をさせて頂きました。

東日本大震災関連の対人支援・長期化する不況を背景とした大学生の雇用支援・短期離職者の回避支援・いじめ問題に関連した対人支援 etc. と、社会現状に対する問題意識から、キャリア・コンサルタントとしての支援活動の可能性を机上論として探るまでは良かったのですが、話しの弾みなのか実際に支援活動を行うとの空気に流れ、支援対象の専門性も持たず、他かが民間・技能検定が「ある」というだけで、自分を過信するのは、クライエントのために止めてくれと、烏滸がましくも声を上げることに至りました。

対人支援を行うことが、あまりにも簡単で安直ないまの実態こそが、日本国内にキャリアコンサルタントが認知され根付かなかった大きな原因だと愚見を抱いています。
この点は、無意識の当事者を責めるより、マクロの推進母体と言えるであろう、厚労省をはじめ養成各団体等の問題なのかとも少なからず思っています。


医学を学び、医術を知らぬ医師に自分の疾病治療を直して貰えますか。

耳鼻科の医術を持つ医師に外科の手術を頼みますか。医師としての責任を持てますか。


専門性を資格として担保しない現状(資格制度体系)のなかで、社会認知を得られず、ケースバイにより対人支援が求められる多くの場において、キャリア・コンサルタント不在の根本的な原因はここにあるのだと思っています。
支援対象の専門性の基本的なメソッドをナレッジ・シェアしないことにより、いつまでも事業フレームだけ作れば何とかなると考えているようなキッチュな税金の無駄遣いが続き、対象支援別のノウハウ・支援水準が国全体として上がっていかない根本的な要因があると感じ続けています。

逆を返せば汎用性(医学)としての知見を基礎として学び、個別の支援対象別の専門性を持つことにより、はじめて対人支援者(●●科医師)として、活動行為が行えると思うのですが、キャリア・コンサルタントの対象業務の領域は広く・・・のみの言葉で全てを有耶無耶にしている状況が、自らの業界の発展・成長を阻害しているしか、残念ながらボクには感じ得ません。
そしてそれは、社会にもクライエントにもキャリア形成支援者にも将来の日本にも大きな損失になると思えてなりません。
この時のミーティングには、各々の専門分野を持っている方々が参加されていたので、もし自分が個別の社会問題に対して支援活動を行うとした場合、少なくともどんな知識が必要になるか、簡単にで構わないので列記して欲しいと伝え、個別対象の支援に専門性が重要になることの意味をご理解は頂けましたが、折角の意が無意識の加害行為にならぬよう、しかもそれが対人支援者の名の元に行われないようにしなければならぬことを改めて感じた時間でした。



雇用情勢の悪化~失業者対策の一環として外部の支援を期待するのではなく、自らの力で自らのキャリア形成を促すための資格。

対人支援を行うことが目的の資格・内容として構築されていない。


真実は定かではありませんが、日本国内における対人支援活動の必要性・有効性を信じ、その一翼をキャリアコンサルタントが担っていくのだという、信念と志しを持った、関係当事者の登場~現状打開は期待出来ないのでしょうか・・・

物凄く単純かつ明快なことだと思うのですが、ボクのコンサルテーション能力がずれているのでしょうか・・・斯様な動きを垣間見ることが出来ずにいます。

釈迦に説法ながら「何でも出来るは、何も出来ないと同じ」・・・●●(専門性の名前)キャリアコンサルタントと、持ち得る専門性を付記し訴求形が繰り返しになりますが、社会のためにもクライエントのためにも業界のためにも支援者のためにも必要なのかと思います。

世の中に必要なのは、医学を学んだ人達なのか・医術を学び使える人達なのか、カウンセリングなのかコンサルティングなのかアドバイスなのか etc.  体の良い「汎用」のまま進み続けることは、誰のためにもならないのではない危険行為なのかと思います。

専門分野で活躍される方々に共通されるベーシック・メソッドが、キャリアコンサルタント(資格)であるといった姿が本来正しいのかと思い、以後への変化を願い続けたいと思います。



倫理・道徳・死生観等の日本人としてのアイデンティティが変化しているのかと思える昨今、海外のキャリアカウンセラーの事例を真似て囚われるのではなく、より良い参考事例として学び続け、日本独自のキャリア・コンサルティングのあり方を再構築すべきところにあるように感じています。

社会全体に感ずる危機感・・・キャリア形成支援者として、そこにどのように向き合っていくのかが問われているのではないかとも思います。


志しを以って凛として立ち上がる・・・ここにも本物が求められているのかも知れませんね。




笑顔の行方を見つめて




【ディスカッション・ペーパー】キャリア・コンサルティング業界形成に向けて
* 笑顔の溢れる社会に向けた*キャリア形成支援の業界形成のための提言 *
 A. キャリア形成支援の全体像から見た課題形成(192 KB)
 B. キャリア形成支援の業界形成に向けた具体的な検討諸案(132 KB)
キャリア・コンサルタント技能士会に関わる課題形成




career wing

仕事を通じて、“自分「らしさ」の実現”を追求する、
キャリア形成支援のトータル・ソリューション・サービス
ヨシダの徒然 < 編集後記>

過日より、キャリア・コンサルタント諸氏からのお問い合わせ連絡については、ビジネス度外視で対応をさせて頂いていました。

が、ここ最近は、礼儀礼節を知らぬ慇懃無礼なご連絡がとても増えています(有資格者・目指す方)。
キャリア形成支援者=聖人君子などとは微塵も思いませんが、ビジネススキルの基礎・人としての礼儀等を弁えない方が、クライエントに向き合っているのかと思うと胸が詰まされます。

恥しいコンテンツを世に残したくもないので、事例は挙げませんが、木を見て森を見ず・・・たまたまの偶然であると願いながらも「メッ!」

暑いというより暑過ぎる日々・・・熱中症には十分お気を付け下さい!


一日一膳?の思いで書き綴っているブログ* キャリアの翼 *「笑顔の行方を見つめる」キャリア*ノート*あんなことも・こんなことも・・・


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Career wing  tadashi yoshida


特定非営利活動法人 キャリア・コンサルティング協議会 会員
特定非営利活動法人 日本キャリア開発協会(JCDA)所属

厚生労働省指定キャリア・コンサルタント能力評価試験合格
キャリアカウンセラー

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