2011.11.30

キャリア教育を見つめ~クライエント視点の有無

第二の故郷、大阪では、大阪都構想を掲げた「大阪維新の会」が民意を得る結果となりました。 キャリア形成支援関連業界の衰勢と重ね合わせて、タメ息混じりに選挙の成り行きを見つめていました。

選挙戦の最中にマスコミを挙げて繰り広げられた、橋本氏の発言の「独裁者」のフレーズ・・・

現状課題・発言真意・経過背景・今後の計画・選挙戦略/戦術等々と併せて、「リーダーシップとは何か・ビジョンとは・実績評価とは・既得権益とは・万人の幸福とは・世のあるべき姿とは・大人としてのキャリアモデルの有無・フェアとは何か」等々を、個人の尊厳にまで踏み入る、客観を見失った数々のバッシングに近い報道のなかで、つくづく人とは、利害と感情に左右される社会的な生き物なのだなぁと感じていました。

私見ながら、4年後の改革実現の歩みを大きな期待感を込めて見守りたいと思います。




そんな状況のなか、とある先より、キャリア形成支援の業界形成に関するプチお尋ねが入り、平成23年7月20日発表と、少し前の報道発表を眺め返していました。

キャリア教育における外部人材活用等に関する調査研究協力者会議中間取りまとめ
キャリア形成の基本概念を社会に根付かせ キャリア形成支援(カウンセリング?)リテラシーを向上させ キャリア・コンサルタントの社会認知の向上と、処遇改善を図り 国内の対人支援効果を高める etc. の予防的観点とマクロ・フレームの完成の観点からも、キャリア教育の推進はマスト事項だと考えています。

適正な国内アレンジを施さず、単純にイギリス・アメリカのモデルを踏襲するようなマッチポンプには・・・ですが・・・

そんな背景を持ちつつ、若輩が誠に僭越な物言いながら、個人的に本書は、何度、読み返してみても苦笑いが込み上げてしまうモノでした。


正直、縦割り行政の弊害の只中の案件かとも思いますが、現在のキャリア・コンサルタント有資格者においては、クライエントのキャリア形成・キャリア形成支援のリテラシーのベースになるキャリア教育の内容・実態にも理解をしていかなければ、長期的には、対応時のミスマッチが生まれる可能性・危険性もあるのではないかと思います(諸事の後先の是非は別ですが)

まだご覧になられていないキャリア・コンサルタントの方においては、キャリア教育に携わりはなくとも、内容的には、キャリア形成支援のマクロ的な問題及び改善策の課題の一部が記されているとも解釈できるため、一読する価値は高いのではないかと思います。


●参考添付:第33回日本キャリア教育学会 発表(キャリア・コンサルティング協議会HPより)

大会実行委員会企画シンポジウムIII 学生・生徒のキャリア形成支援を担うキャリア・コンサルタントに求められる要件
キャリア教育における外部人材活用等に関する調査結果から見た、キャリア教育、キャリアガイダンス、職業教育における連携のあり方
大学キャリアセンターの現場から
キャリア教育・職業教育の観点から




同書に目を通して感じたのは、その前提に、キャリア形成の関連事項には、常に学問・権威主義なアプローチ・上目線・現状調整の欠如・悪戯な理想論・危機意識の欠如 etc. が、ベタッと張り付いているとの違和感でした。

あくまでも主観であるため、その内容や背景がそうだとのことではありません(それでも、他の同種のものよりは、現場寄りだとも思いますが・・・)

ボクの拙い頭では、キャリア教育の折角の良い流れが、理想論と現実的な実施論が噛み合わぬモノで、この段階で、この状況では、カリキュラムとして半ば強制事項として学ぶ生徒達が可愛そうにも思えました。

キャリア教育の推進は、長期的なフリーター対策 適正な税収確保 セーフティネットの維持 少子化のなかでの労働力の確保 国力の維持と生産性の向上 etc. が、実施効果・結果としての命題であろうとも思うのですが、嫌味で俗な言い方をすれば、う~ん・・・ここでもやっぱり、お役所仕事的だなぁと感じてしまい、残念でなりませんでした。

新規事案の推進ですので、当初は、国からの完全なブレイクダウンでもある意味、仕方ないかとも思いますが、クライエント視点(親を含む生徒)や支援者視点をはじめ、国内事情・現場状況・当事者状況等の現実からの調整発想の視点の計画推進反映がマスト事項のようにも思えました。

キャリア教育(含む、社会啓蒙)とキャリア形成支援が一対のループを為す環境を伴っていかぬ限りは、一方的なマスターベーションを繰り返すのみで終わるのかと思いますし・・・




本書の提言内容(対応策等)については、既に本メルマガでもお伝えしているようなことにも重なるため、詳細は、省きますが、一番大きく頷いたのは、「クライエントと支援者の双方が活用出来る、専用ポータルサイト/データベース」の必要性に関しての記述といえるかと思いました。

対支援者

・対象事案のフレームワークの機軸をしっかりと統一・構築し(専門性の確立)
・ナレッジマネジメントによる経験の積み重ね・活用促進を図り(事例検証データベース化)
・支援効果の向上のためのPDSAの環境整備・実施を推進する(目的)

クライエント

・適正な情報配信による、自発的な活用環境の整備(自立性の喚起)
・キャリア形成、支援リテラシーの向上(支援者活用の適正化促進)
・キャリア形成における根治/対処の両面への環境整備

※あくまでも私見としてのポイント列記


情報発信とデータベース(活用)についての必要性は、再三再四に渡り書き綴っていますし、小社で実施した「キャリア・コンサルタント・ラボラトリー」の実施効果測定からも、重要性を唱え続けてきましたが、ここに関しては、段階的にも直ぐに出来るものが多々あり、早期実施を望みたいものです。

※過日、キャリア・コンサルティング協議会にも同様の内容は提案済みですが、完全スルーでしたので、再考を願いたいものです。




クライエントに向けた情報配信は、どこも実施していない。

クライエント視点で、キャリア形成の必要・有効性を説き伝え、キャリア形成支援者の活用を促し、キャリア形成支援のリテラシー向上を情報配信する公的活動(啓蒙・情報活用を含み)は、どこも・何もやっていないのが現状です。

※技能士データベースがあるとの声も聞こえてきそうですが、個人的には、目的・意味を成すモノとは感じ得ません(Webプロモーション:広報宣伝活動のスキル・重要性への認識等々の問題によるものでしょうか・・・)

ステークホルダーの殆どは、展開するWebサイトのターゲティングにおいて、一般のクライエントを対象としている先が全く無い状況といえるでしょうか。資格者養成団体なのだから当たり前だろうとのロジックが聞こえてきそうですが、職能団体的な先は果たしてどうなのでしょうか・・・

クライエント視点の対応欠如・・・この点が、何を以ってしても社会認知を得る上での弊害の大きな要因となっているかと感じます。なぜやらないのか・・・この点に関係者の本音と建前、本気度等々の虚々実々が垣間見れるような邪推も生まれます。


民間の資格試験のなかでは、有資格者に対して社会啓蒙を求める要綱があると思いますが、これは、公的な対応があっての両輪の事案とするならいざ知らず、その全てを有資格者に委ねるような現状であるならば、何とも失礼極まりない、いい加減な項目だと感じています。

加えてお伝えするなら、キャリア形成支援の総合的な相談窓口としてのインテーク機能の重要性も示しておきたいと思います。

キャリア・コンサルタントの支援対象領域・職掌の広さを多くの方々が仰られますが、クライエント視点で見るならば、支援者の専門性も見え難くなり、早期・適正な問題解決の弊害にも成り得るため、総合的な相談窓口から専門先への動線を描くことの方が、より良い効果を導けるのではないかとも思います(一極集中の弊害も十分に承知の上で必要性を感じます)



ニーズ喚起とシーズ喚起のターゲット・アプローチの違い・・・コンサルタント・コンサルテーションの基本の「き」のような思いもするのですが、「私達が唱え、提供するものは、素晴らしく良いもの・・・」こんな上目線の権威主義的な対応だけでは、マーケットは頷きはしないでしょう・・・

マーケット・バリューが高まらなければ、じり貧へと向かうだけとなります。

キャリアの世界も権威主義に席巻されるんでしょうか、既にされているのか・・・

キャリア形成とは、汗と血を流し、砂を噛む思いのなかで歩み続け、やっと手にすることが出来るものが自分らしさを具現する人生の姿だと個人的に思うのですが、ど根性LOVEの矢吹丈&星 飛雄馬 世代ゆえの偏りで、崇高な計画・現実が見えていないせいなのでしょうか・・・あ・・・ボクは、伊達直人がベースですが・・・




7月時点で生活保護受給者は205万人を突破し、マネジメント&フォーカスが甘過ぎないのか、過多状況にも見れる求職者支援制度の実施のなかで、保護費の不正受給は、102億円(09年度)に上り、基金訓練においては、実施企業のためにあるようにさえ感じてもいます。

この国内状況にあり、セーフティネットをどのように捕らえ、社会・クライエントにとって適正な対人支援者とのより良い支援環境と機会を創り上げ、効果的な支援をどのように導くのか etc.


微塵でも夢や理想の綺麗ごとがなければ、生きる価値はない
綺麗ごとだけで、自分らしい命と生活を保てることなどない


国家状況を垣間見る中で、報告書のなかのキャリア・コンサルタントの扱いと提言内容を見て、出席者の顔ぶれを思い、ダブル選挙の報道を眺め、プータンの国民総幸福量(Gross National Happiness:GNH)に一斉に靡くかの諸状況と、差別を受けているかの被災地の復興状況等々・・・種々の強烈な違和感に包まれつつ、橋本氏の「独裁者」の言葉ではなく、石原氏が代弁した真意の通りだと思うのでした。

独裁じゃなくて独断だ。発想力がある人間がトップダウンで進めなければ、物事は動いていかない

諸事を思うに正に言い得ていると思います。

全体統制と自分らしさの発揮・・・その答えをキャリア・コンサルタント各自が持たぬと、益々、混沌へと向かっていってしまう危険に近づく気もしているのでした。


「日本におけるキャリア・コンサルタント制度は発足して間もないこともあり課題も指摘されている」(※上記、添付URL書面より)

資格制度でキャリア形成支援が成り立っていると考えているなら笑止以外の何物でもありませんが、公文書において、このような言葉を残すこと自体が、逃げではないのか・虚しくはないのでしょうか。
ここに至るのに既にどれだけの時間が経過しているのか・・・

クライエントにとっては、こんなことは窺い知らぬことで、どうでもいいこと。

クライエント視点を機軸に危機意識を以って、理想の完成に向かうためのスピードを高めるためには、机上論の壁を廃す必要が高いと・・・また々感じていた年の瀬なのでした。



※多少也とも表現が批判めいてしまった感も否めませんが、真意としては、そのようなつもりは微塵もありません。次の世界を担う方々へのひとつの気付きとして綴らせていただきました。
話しがあっちゃ・こっちゃへ飛んでしまっているのは、ストレスのせいと・・・悪しからずも寛容にお許しを・・・




GO FOR IT!




笑顔の行方を見つめて




【ディスカッション・ペーパー】キャリア・コンサルティング業界形成に向けて
* 笑顔の溢れる社会に向けた*キャリア形成支援の業界形成のための提言 *

 A. キャリア形成支援の全体像から見た課題形成(192 KB)
 B. キャリア形成支援の業界形成に向けた具体的な検討諸案(132 KB)
    キャリア・コンサルタント技能士会に関わる課題形成



career wing
仕事を通じて、“自分「らしさ」の実現”を追求する、
キャリア形成支援のトータル・ソリューション・サービス
ヨシダの徒然 < 編集後記>

早いもので、今日で11月が終わってしまいます。
この1年間は本当に色々なことがありました。
鬼に笑われようが、来年の転進に向けて加速をしていかなければ・・・

お勧め人材・・・熟れてますが、まだ・売れてません・・・値引きなしですが・・・おひとついかがですか?

素敵な11月の終わりと、来年に向けた12月をお過ごし下さい!


一日一膳?の思いで書き綴っているブログ* キャリアの翼 *「笑顔の行方を見つめる」キャリア*ノート*あんなことも・こんなことも・・・


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Career wing  tadashi yoshida


特定非営利活動法人 キャリア・コンサルティング協議会 会員
特定非営利活動法人 日本キャリア開発協会(JCDA)所属

厚生労働省指定キャリア・コンサルタント能力評価試験合格
キャリアカウンセラー

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