2011.7.04

クライエント視点に基づく活動課題

キャリア形成・・・悩ましい大人の事情 より引き続き・・・


お~い坊。この前、見せて貰ったキャリア形成支援業界の会報誌のなかで、キャリア・コンサルティングに携われている、然る大学教授(心理学者)の文章にキャリア形成支援の現場を「臨床」と呼ばれていたが、お前さんの仕事は、コンサルタントなんだろう?
それが、病床に臨んで診療したり、患者に接して 診察・治療を行う、臨床って括りのなかに入るのかい? それで間違いはないのかい?


爺っちゃん、あの文章を読んだんだね。まぁ他意は無いんだろうけど、確かにボクも強い違和感を感じたよ。
コンサルタントなのかカウンセラーなのか、名称や職掌定義があやふやなゆえに臨床心理士としてのスタンスで自然に物申されたんだろうけどね・・・



まぁ悪気は微塵も感じなかったが、確かに学問・権威等を前提にされているような内容だったな・・・
しかし、本当に資格に基づく職務内容をしっかりと定義した職掌を持たねば、相談者の方や社会から見た時に不埒な存在になることが悩ましいのう。
その点について、お上寄りの方々は一体どのように考えていらっしゃるんだい?

対人支援者の養成のための資格なのか、座学や学問としての資格なのかをハッキリさせた上での推進体制の必要を感じるがのう。
例えば、キャリア形成に対する造詣について共通項とした座学の知識領域を前提にして、コンサルテーションやカウンセリングの支援スタイル別の実践領域を明確に分けて、資格内容と職掌定義をハッキリさせた方が、世のため人のためになると思うんだが・・・どうも無理矢理にひとつの枠のなかに納め込もうとするところに大人の事情を感じるが・・・


爺っちゃん、また今日も行き着く先は、大人の事情かい。
お上やその近くにいらっしゃる方々の見解や本音や真実の程は分からないけど、まぁ確かにそのキーワードが一番しっくりも来てもしまうんだよねぇ・・・





しかし坊・・・もう既存のキャリア形成関係者諸氏に何を云々と言っても、現状以上に良くなることは、期待し難いんだろう?
本当に社会にとって、ご相談者の方々にとって必要なキャリア形成支援の諸事ってなぁ一体何になるんだい?


う~ん・・・完全に欠如しているのは、クライエント視点に基づく実践主義の対応と、社会にとってキャリア形成が絶対に必要なのだという信念や取り組み姿勢なのかなぁ・・・


なんだぁ・・・どうも坊の日本語は、官僚答弁的で良く分からんぞ。もう少し具体的にいったらどうなるんだい?


それがボクのアイデンティティなのに・・・厳しいなぁ爺っちゃん・・・

先ず、必要なことはマクロ的な見地対応によって、キャリア形成の必要性を広く社会に認識させる啓蒙活動が必須だと思うんだ。
今の現状は、支援者だけが溢れていて、啓蒙活動自体をここに委ねられてもいて、一般から見た時には、キャリア形成ってなに?って状況とも云えるからね。



つまり言い換えれば、医学で云うところの予防処置に対してしっかりと対応を図り、その上での対処である治療機能として、対人支援者がいる環境・機会を創る必要があるってことかい。


うん。予防処置は確かにそうだね。その一環として、キャリア教育の推進があるのだとも考えるけど、そもそも誰も・どこも、社会全体や・一般対象者に向けて、キャリア形成の必要性があると、キャリア・コンサルタント/カウンセラーとは、このような者なのだと、客観性を以った情報の啓蒙発信している先はないしね・・・

爺っちゃんの例えでいうなら、予防処置が無いままで、専門に細分化していない医者を名乗る治療者の人達の養成だけが、情報として存在しているだけと云えるのかな。
そして、その人達自身が発信する情報だけがひとり歩きをしてしまっている状況ともいえるのかな。
まぁボクもそのひとりと言えるし、環境全体は医療から学ぶところは多々あるも、臨床の場とは思わないけどね・・・



根治療法としての社会啓蒙が予防活動であり、対処療法としての対人支援実務の2つが揃うことによって、より適正な相乗効果が描けるってことになるのかな。
いや、社会全体にカウンセリングやキャリア形成のリテラシーが育まれていないことを考えるならば、本来の適正な対人支援効果が導けるのは、その段階になって初めて成されるってこともいえるのか・・・

なんだい爺っちゃん・・・ボクが言おうとしていること全部先回りして言ってるよ。


う~ん・・・そうか?・・・普通に考えればあって然りな機能・体制・行動がキャリア形成関連の全体で為されていないことに大人の事情があるんだろう・・・
坊の言う、クライエント視点ってことを考えれば誰でも直ぐに気が付く話しじゃろうが・・・しかし、公的機関でも予防的な見地での対応はされていないのかい?


●●セミナーのように注意喚起を促すような活動はあるけど、体系立てて予防活動に注力しているとことは知らないなぁ・・・
ワークライフバランスも・女性の社会進出も・育児休暇取得の拡大も・パラダイムシフト対策も・高齢者の再活用問題等々も全て根のところには、自律・自立・個立を基本とするキャリア形成の概念あり気で描くべきもの、いや、それがあって描きやすくなるものかと思うんだけどね・・・



坊のいうようなクライエント視点での対応を図らないのは、NPOを含めて、公的機関でも経営が成り立たないってことなのかい?


現在の広報宣伝活動の主力手段は、Webプロモーションになるから、昔のイメージのように高額な広報宣伝費を掛ける形のプロモーションでなくても、十分に活動効果を描くことは出来るから、経営のそれとは実際上は意味が違うといえるだろうね。
完全に姿勢とスタンスの問題だと思うな・・・本来の公益性とは何なのかの観点が微妙なのだとも云えるのかな・・・基本に立ち返るならば、クライエント視点での対応を図ることは、支援者養成とワンセットの形で成されるべきものだと思うけどね。




「第9次職業能力開発基本計画(案)」について、労働政策審議会「妥当」と答申

【別添1】(諮問)「第9次職業能力開発基本計画(案)」(PDF:KB)
【別添2】答申文(PDF:KB)
【参考1】第9次職業能力開発基本計画の全体像(PDF:KB)



爺っちゃんは、年齢的にもWebプロモーションってやつは、何となくしか理解出来んのだが、ホームページを活用した情報提供ってことかい?


そうだね。クライエント視点の一番の必須の対策としては、キャリア形成を考える人・悩みが生まれてしまった人・支援を求めている人等へ向けたホームページによる種々の情報発信が必要だろうね。
勿論、その中では、個人・法人とカテゴライズされることや、就労・未就労・性別・年齢等々の属性情報毎の細分化されたコンテンツが必要だね。
またそれに併せて、キャリア・コンサルタント/カウンセラー専用の事例検証を進めるためのナレッジ&シェアを一元化情報としたデータベースの構築の機能や場も必要だろうね。



社会啓蒙や予防の観点からすれば一般の方々へっていうのは分かるが、なぜキャリア・コンサルタント/カウンセラーの方々にも、それが必要なんだい?


守秘義務や自己研鑽など一般のビジネス・シーンでも当たり前なことを殊更のように唱えるのは、ある意味、当然の事であるとも思うんだ。
でもね、客観的に眺めてみるとそこに自らが足枷を嵌め過ぎて、社会情勢に応じたマクロ見地に基づいて、支援効果をどのように高めるかといった重要な課題が埋没されがちになっていると強く感じるんだ。
もっと多くの事例に学ぶことが、ご相談者の属性や諸状況別の支援実施効果を高めていくためには必要なことだと感じているんだよ。
そのためには、守秘の情報管理を徹底したなかでのナレッジ&シェアの機能が必要になると思っているんだよ。



坊の話しから察すると、公的機関の支援先も結構な数があるような気はするんだが、属性や諸状況別の汎用事例の共有や支援に必要な専門知識の獲得等、支援事例や効果的な対応例等を縦横関係で入手したり学ぶことは、なかなかし難い状況ってことなのかい?

または、ご相談者の対象毎に汎用事例として取りまとめられた支援ノウハウのようなスタンダードメソッドの存在もないのかい?


支援の汎用メソッドがあるとは言い難い状況だとも思うし、支援の体系化が進んでいるとは微塵も感じないかなぁ・・・明確に支援効果をデータ開示して効果実証を行っているとも思えないし、個別案件毎に相談内容が違うからスタンダードメソッド等は出来ないし、意味が無いと言い切る先もあるしねぇ・・・

何しろ自ら嵌めた足枷と呪縛を解き放ち、密室からの開放が必要なんだとつくづく思うよ。
個人的には、キャリア形成支援の基本を臨床という捕らえ方で見ることには懐疑的でもあるしね。
まぁ既に似たような形にある物のなかに収めて見た方が楽でもあるし、事例としても探せば無い訳ではないから現状を完全否定はしないけどね・・・

こんなこと言うから、旧態依然の権威主義色の強い方々からは異端児扱いなんだろうけどね・・・まぁマーケティング発想と経営観点と経過状況を普通に考えれば、現在までのあり方は、社会的に違うと結論付けが出来るとも思ってるんだけどさ・・・



なんだい坊。随分と饒舌になりやがったなぁ。
でもまぁ国内にキャリア形成支援を行うキャリア・コンサルタント/カウンセラーの方々が増えて来たんだから、当初よりは労働条件や社会的な地位や就業機会も増えて来てはいるんだろう?


う~ん・・・就業機会は確かに数値的には上がっては来ていると思うけど、労働条件や地位保全の状況は、他職種に比べては相当に低いものだと思うよ。


じゃぁ就職支援等を行っていても相談者の方との逆転現象みたいなモノもあるってことかい?


そもそもキャリア・コンサルタント/カウンセラーの正規雇用数としてはまだまだ少ないとも思うし、資格の保有が資格手当の対象となっているところもあまり聞かないし、正規雇用でも200万円台の所得水準が公表されていたと記憶している程だからねぇ・・・


対価報酬がそれってことは、やはりまだ々社会的には認められている状況とは言い難いのか・・・


うん・・・それでも資格を取って開業みたいな方々がひっきりなしの状況にも見えるけど、純粋なキャリア形成支援を実施して食べている方っていうのは、一握りもいるのかなぁ・・・まぁどの資格もそうだと云えばそうなんだけど、同じ立場で云うなら酷い状況だとも思うよ。

詳しくは避けるけどさ・・・理想論的には、対人支援者などいない世の中が正しい姿だと思うんだ。
そのためには、社会啓蒙活動による予防活動がキャリア教育の推進と併せて必要だと思うし、対人支援者の経験をナレッジ&シェアしていくことのなかで、効果実証が叶うことにも繋がり、支援効果の向上にも繋がると思うんだ。
そこで初めて対人支援者の本来の評価に触れることが出来、労働条件や対価報酬を含めた、地位保全が叶うのだとも思うよ。



なるほどなぁ・・・つまりは、大人の事情に包まれている現状が、世の中のためにもキャリア・コンサルタント/カウンセラーの方々にもマイナスであることに繋がってしまっているってことかい。


残念ながらそうだと思うよ。
キャリア形成がキャリア形成支援が社会機能として必要なんだと、マクロ見地で本気でコミットして組織活動を起こす先があれば、完全なイニシアティブ・リーダとなるんじゃないかな・・・



なんでぇ坊。ならお前さんがそれをやれば良いじゃねぇか。


爺っちゃん。ボクは、ボクなりにこれまで可能な限りの事はやって来たつもりだよ。
これから先は、真っ直ぐに過去から現状までの実態を見つめた新しい方々が、意思を継ぐと云うよりも、机上論ではなく、より社会ニーズに近いクライエント視点に基づいて、将来に向けたキャリア形成支援のより良い形を以って、推進して行ってくれると期待しているかな・・・
兎も角、キャリア形成・キャリア形成支援とは、もっと々夢の溢れるものだとも思っているし、そんな姿を創っていって欲しいと思っているよ。



かぁぁ・・・随分とまた可愛くもあり、隠居染みたことを言ってやがんなぁ。

まぁ・・・物事の潮時や大人の事情が色々あるんだよ爺っちゃん・・・

そうか・・・確かに大人の事情には、適わんからなぁ・・・


※お話しは全てフィクションですので、在らぬ誤解は無きように・・・



笑顔の行方を見つめて




【ディスカッション・ペーパー】キャリア・コンサルティング業界形成に向けて
* 笑顔の溢れる社会に向けた*キャリア形成支援の業界形成のための提言 *

 A. キャリア形成支援の全体像から見た課題形成(192 KB)
 B. キャリア形成支援の業界形成に向けた具体的な検討諸案(132 KB)
    キャリア・コンサルタント技能士会に関わる課題形成



career wing
仕事を通じて、“自分「らしさ」の実現”を追求する、
キャリア形成支援のトータル・ソリューション・サービス
ヨシダの徒然 < 編集後記>

またしても、被災者の方々への支援対応の関係で、メルマガの発行が遅れてしまいました。スミマセン

復興支援に於けるキャリア形成支援者のあり方については、リスク判断は当然のこととしても、 「やれない理由探しと、やれる可能性を追い求める行動」を自らに問い掛けてみることが必要なのかと思います。
既にどれだけの時間が経過してしまったのか・・・季節の変化の都度、被災者の方々の傷は深くなってしまうと感じています。
キャリア形成とは、いったい何なのでしょうか・・・日々自問自答を繰り返しています。

本格的な暑い日が続き始めています。
体調管理には十分に留意してご自愛下さい。

一日一膳?の思いで書き綴っているブログ* キャリアの翼 *「笑顔の行方を見つめる」キャリア*ノート*あんなことも・こんなことも・・・


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Career wing  tadashi yoshida


特定非営利活動法人 キャリア・コンサルティング協議会 会員
特定非営利活動法人 日本キャリア開発協会(JCDA)所属

厚生労働省指定キャリア・コンサルタント能力評価試験合格
キャリアカウンセラー

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