2009.7.21

企業内のキャリア形成支援推進の「まとめ」

企業内のキャリア形成支援の推進については、小社へのコンサルテーションのお問い合わせ等で、目前に投げ掛けられたテーマに対して今迄、 種々の胸の内を綴ってきました。
何社かの人事・経営企画等のご担当者の方々よりご連絡を頂戴し、企業内のキャリア形成支援の推進について、 実行に向けた意見交換のお話しを幾度となくさせて頂きました。
この間、各社のご担当者の思いと組織内で経営決済を得るためのご苦労を目の当たりにするなかで、 小社が企業コンサルテーションで実際に使用している資料や参考書籍等をご紹介させて頂き、各社の今後にお役立て頂けれるなら幸いと思い、今回まとめてみました。


■■□経営決済を得て、活動推進するための参考情報

企業内のキャリア形成支援推進について(下記一覧)

  1.企業内のキャリア形成支援推進のための参考資料
  2.企業内のキャリア形成支援推進のための参考書籍
  3.企業内のキャリア形成支援推進に関する、キャリアウィングの経験則に基づく
    視点(過去のメルマガより)
  4.<追加> 企業内:キャリア形成支援 参考資料(経団連)



1.4.の参考資料は、厚労省と経団連の発表資料ですので、キャリア形成支援推進の経営決済を得る際に、客観的に指し示すことが出来る各種データとして、 自信を以ってご活用頂けるのではないかと思います。これらは、小社の企業プレゼン時においても各種、有効活用をさせて頂いております。

2.の参考書籍は、キャリア形成支援の推進実行のご担当者の方に向けて、ご一読を勧められる書籍としてご紹介をさせて頂きました。

3.は、今までのメルマガから企業内のキャリア形成支援の推進について関連があるかと思われるものをランダムになりますがピックアップしてみました。


その他
企業内のキャリア形成支援推進を考えるご担当者をはじめ、キャリアコンサルタント諸氏に於かれましても、キャリア関連行政の方向性・内容を知ることによって、 現在と将来に描けることが数多くあるかと思います。
行政の方向性の確認のためには、厚労省以外にも各政党のマニフェストを確認することでもキャッチアップ出来る事があるかと思います。
また、本メルマガをご覧いただく時期には、総裁選に向けて各政党の新しいマニフェストが正式に発表されるかと思います。

現政府・自民党については、緊急経済対策・厚労省発表等の内容で種々の確認が可能かと思いますが、政権交代の可能性がある民主党においては、 現在のマニフェストの内容がどのように新しく変化をするのか比較して見る事でも、将来のマクロの方向性が描けるのではないかと思います。
同党の新たな提言が、下記の流れからどのような強弱の変化を迎えるのか・・・下記に民主党のマニフェストの対象項目を記します。

既出:民主党政策集 私たちの目指す社会 マニフェスト/政策集より

 【2】消費者・人権・共同参画(男女共同参画)
 【4】社会保障・雇用(雇用・労働)
 【6】教育・文化・科学技術(教育・文化)



NVQ(National Vocational Qualification)について
各政党とも国内の労働政策のモデルとして参考にしているかと思われる、イギリスの「NVQ制度」についてもご確認を薦めたいと思います。
ジョブ・カード制度のモデルとも言われており、今後のキャリア行政の流れを示唆してくれる事例内容ではないかと私見を抱きます。
NVQの内容の確認は、ぜひ各サイト検索をしてみて下さい(こちらは、ひとつの参考として)。


※上記は、特定の政党をプッシュするための意向は全くありません。
※各政党のマニフェストの項目別比較一覧等は、今後、WEBで確認することもできるかと思います。




■■□キャリア形成支援の実行推進上のポイント

企業内のキャリア形成支援の推進に対する、意味・重要性等の基本事項の確認は、先述の資料等を参考にすることが出来るかと思います。 が、「キャリア」が個々人毎に存在するように、企業におけるキャリア形成支援のあり方も企業の数だけ存在するといえます。

 各社毎(含む業界状況)の経営課題/ビジョンの確認(短中長期)
 キャリア形成支援の啓蒙・経営目的・効果の明確化・経営戦略/戦術への摺り合わせ

釈迦に説法ですが、「キャリア形成支援の実施が、労働者と企業経営の2方向に対するプラス効果を導ける」との確信を持てないならば、 安直な実施は差し控えるべきかと思います。

 推進者の熱意・気力・体力・知見・実行力・覚悟
 組織再編成~セクション目標・機能・職掌・経営効果測定項目

良し悪しは差し置いても、少子高齢化・高付加価値/生産性向上・低経済成長・技術革新・人間/マネージ力低下・自己責任社会 etc.の背景を以って、 過日、経営第一(至上)主義的とも云える、労使慣行や企業文化・価値観等々のなかに、今までタブーでもあったような「社員個人の人生価値観(キャリア)視点」を 組織内に導入することにもなるのですから、経営的な抵抗感が強く生まれることも、労働者の戸惑いを呼ぶことも当然のこととなります。

 パラダイムシフトへの見解~対応
 エンプロイアビリティへの見解~対応

企業内のキャリア形成支援の推進とは、新たな労使の関係を創り上げることに繋がることであり、 経営に対しても、労働者に対しても、この2方向に対して、大きな変化を求めることになります。
この結果、両者の適正な関係状態を踏まえてみると、労使の完全な対等関係とは言えませんが、 双方が明確な「自己責任」が問われることの覚悟と実行が必要になろうかと思います。

 ビジョン形成~継続的な啓蒙活動
 諸規則/制度・評価システム/内容・労働条件の再検討

ネガティブな意味の相互依存関係ではなく、積極的かつ発展的な相互依存関係を構築することが求められるため、この推進者においては、 特に相応の覚悟も必要になるでしょうし、組織内に根付くイズム形成となるためには、長期間に渡る時間が成功のための重要なファクターとなるかとも思います。

 経営への理解~決裁承認
 短中長期の部門実行計画


例えば、旧態依然の経営発想のなかで人材育成を捉えた場合、 経営階層を高めるためのマネージレベルアップと職務遂行の専門性レベルを高める2方向に対して、階層別・課題別・状況別等に実施していた社員育成活動は、 ある意味、如何に経営の金太郎飴を創り上げるかが課題でした。
しかし、キャリア形成を上位概念とした人材育成では、アメーバーのように全体組織にプラスの増殖を繰り返すような、 新たな相互依存関係下における育成(成長)課題の創出が求められるため、個人の人格・人間力や付加価値向上等にも視野を持つ必要が生まれるかと思います (個々人の直接業務外の能力・興味・意欲等々を組織内に取り込む仕組みが必至)
また、これらを元にして、組織内に新たなコミュニティ形成を促進させるようなことも必要になるかも知れません(ex. 出産・子育ての経験を生かした、組織内サポートコミュニティ等)

考え方によっては、終身雇用制度の裏側にあった、日本的な家族主義的な捕らえ方の新たな具現スタイルと云えるのかとも思っていますが(経営承認のポイントとしても)、 如何に個人の付加価値・可能性等々を全方向・長期的に捕らえ、経営効果に反映し合える「Win-Win」の関係性を具現させられるのか。このための推進者が、 企業内のキャリアコンサルタントのミッションになるといえるのではないかと思っています。

このように見つめると、キャリアコンサルタントに求められるコンピタンシーやスキルは、巷でありがちな「カウンセラー」としての、 病理・臨床心理的な対処への方向性だけではなく(これらも当然重要ですが)、経営やマネージメントの経験や自社の歴史や業界に精通していること等々の 「コンサルタント」しての諸々が確実に実行推進者に求められる、資質・能力とも考えられるのではないでしょうか。
※これらが技能検定の1級でいうところの専門性に当たるかどうかは分かりません。

・・・長くなってしいました。

創り上げられた組織・価値観等を変えることは、並大抵のことでは出来ません。
経営は、「保守と革新」の2極を見つめ続け判断するものともいえます。
企業内のキャリア形成支援の実施は、この「保守と革新」の両面に作用するものと捕らえられます。

ゆえに気持ちは良く分かるのですが「キャリアコンサルタントの取得資格の有効活用をしたい」といった個人的な安易な動機ではなく「企業内のキャリア形成支援の推進は、 将来の経営と社員の「命」そのものを左右する活動なのだ」との明確な覚悟を腹を持って、キャリア形成の息吹を根付かせて欲しいと思っています。


余談ながら、企業内のキャリア形成支援が進むことで、キャリアコンサルタントの存在が、労使の間にフラットに位置出来る第3のポジション・3者の関係性 (共通利害関係者としての新たなポジショニング)を確立することが、業界形成の大きな一歩を成すのかと愚考を抱いています。

企業にとって、キャリア形成支援の活動が必至なのだと信じて疑いません。
しかし、推進のための壁も課題も強大であることには間違いありません。

これを突き動かすことが出来る原動力は、
キャリアコンサルタント自身の「当事者意識と熱意」だと思います。
新たな価値の創出に踏み出す一歩こそが、大きな一歩に繋がると信じています。

思いを信じて、力強い確かな一歩を踏み出しましょう!



■■□キャリアコンサルタント*ラボラトリー*へのご参加者募集中

これまでに綴ってきました企業内のキャリア形成支援をはじめ、キャリアコンサルタントとしての活動から経験したクライエントとのハッピーな出来事や 各種の事例を見つめたり業界形成を見つめたり(現在:13コミュニティ)etc. キャリアコンサルタントとしての今を将来をともに語り・考え合える仲間の方々を募集中です。

企業内:キャリア形成支援についても、今回のコンテンツ内容以外の多視点による意見が溢れています!
有資格者であれば、実務経験の有無を問いませんので、ぜひご一緒に自分自身のキャリアの歩みを見つめてみませんか?

 キャリアコンサルタント*ラボラトリー*の概要はこちらへ!
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career wing
仕事を通じて、“自分「らしさ」の実現”を追求する、キャリア形成支援のトータル・ソリューション・サービス
ヨシダの徒然 < 編集後記>

梅雨も明けて、いよいよ夏本番の陽射しですね。
熱中症・夏バテに負けず・最高の夏の日をお迎え下さい!

CCLも熱いですよ~ぜひぜひご参加お待ちしております!


キャリアコンサルタント*ラボラトリー* 概要
CCLへのご参加受付中!申し込みはこちらから!



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Career wing  tadashi yoshida


特定非営利活動法人 キャリア・コンサルティング協議会 会員
特定非営利活動法人 日本キャリア開発協会(JCDA)所属

厚生労働省指定キャリア・コンサルタント能力評価試験合格
キャリアカウンセラー

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