2009.5.27

企業内CC(キャリアカウンセラー)への警笛

人事の仲間の月命日を終え、初夏の海岸線に車を走らせ茅ヶ崎の自宅を目指しました。 陽射しに煌く水平線を遠くに見ながら、この数年、毎月恒例となってしまった墓前での「自己開示」をひとり振り返っていました。

■■□ 驕りを反省する

お前のやっていることなど、マスターベーションだよ」彼の口癖のような言葉が目を閉じ祈る間、耳を離れませんでした。

彼にキャリコンサルタント*ラボラトリー*(以下、CCLと表記)の計画と経過状況を話すことは、墓前での報告でしかありませんでしたが、 今の自分の気持ちを悟って奮起を促すような、あの頃のままの言葉が胸に突き刺さり聞こえ続けていました。

5月1日より、CCLへのご参加希望者を募らせて頂きました。
キャリアコンサルタント5万人計画の終焉を向かえ、厚労省認定団体の有資格者が約半数の2万5千名(技能士含み)、CCLの最大登録可能人数500名(対象母数の2%)。 メルマガ発行数約1000名登録、CCLの初回募集人数50名の5%・・・
承認制の採用のため、諸事確認の時間工数を踏まえても、対象有効数を察し考慮しても、目的に応じた参加メンバーに拘った運営を行うためにも 初回はこれがギリギリの数だと愚考して募集告知を行いました。

結果としては、ご参加希望予定数の確保を満たすことが出来ず惨敗で、mixi等を使いメルマガ以外の募集告知をさせて頂くこととなりました。
この間、色々なことを考えましたが、結果状況を踏まえて辿り着いた自分なりの答えは、少なからず「驕り」があったとの事でした。 小心にも物事を始める前から絵に描いた餅の数字などを描き、虚心を忘れた対応を行った結果だったと思いました。
起業を行い一番の苦労は「集客」だったことも、抱く思いを一緒に出来るCC仲間の出会いであったことも、驕りの前に忘れていました。

天にいる友とのやり取りのなかで、己の驕りに気が付かされ、反省と共にもう一度、初心を振り返り、熱意を原動力に仕切り直しをしたいと思いました。


<CCLのナレッジの一部より>

神奈川県横浜をCCとしての活動拠点にする自分には、カウンセリングを通じ、自分の知人とCLの知人や家族に繋がる機会は皆無です。 が、地方都市に行けば、CLがCCの対人関係上にラインが結べられる関係である機会が多い(茶飯事的な発生もある)ことを知りました。
「事前にこのような関係性が分かっていた場合」・「カウンセリングの途中で分かった場合」・・・こんな時にCCとしてどうCLに向き合うのか最善なのでしょうか?
CCの守秘義務とこれを持たないCL・CCのプライバシー・CCが関与しないところで利害が絡んでしまう可能性へのリスクテイク etc.
CCの知人の関係者であるCLとの接し方について、関係性の距離による判断も含めて、CCは、その前提に対してどのような機軸を持って対応すべきなのでしょうか。
CCLのナレッジを通じて知ることになった、地域性による現実的な捉え方の違いに驚きと学びを得ることが出来た事例でした。

CCならば、SVの存在・機能は、(机上論としては)十分にその必要性を理解していることと思います。 そして、その目的を果たすためには、人格・スキル・諸条件等々を満たすSVの存在が必須であることは自明の理です。
では、現実的にCCの5万人計画のなかで技能士検定が生まれ、1級においては、SV等の関与の存在がマストと言われている中にあり、 現在、SVたる方々の存在や機能・諸条件等は、身近な存在としてあるのでしょうか?
そんな形式論に拘っていた自分に対して、参加者のある方は、身近にいるCC同士で日常的に客観的な振り返り実践を適時行っていらっしゃるとのことでした。
お話をお聞きし「この形の実施推進が加速されるなら、守秘義務のなかで溜まりがちとなる諸々のメンタルケアも同時に出来るし、 結果としてSVの優劣判断も行える経験則を得ることが出来る」と、頭の中にあった盲点に閃光が走りました。

キャリアコンサルティング(カウンセリング)をCCとして語る場合にも、公的支援機関・一般企業・フリーランス・民間事業者等々の 勤務先(環境)や、これに伴う機能目的・実施する地域によっても、CCとしての価値観や諸基準・認識状況 etc. 本当に大きな違いがあることをCCLのナレッジにより、気付きを与えて頂いています。
人材ビジネスは、エリアビジネスであり、理想は大切にしつつも「現実」から離れた判断・認識をしてはいけない。と、今更のように再認識させられています。
CCが寄らば大樹の陰で大企業病に侵されたら、CLのキャリア形成支援など実施してはならないのだと自戒の念にも気がつかされています。


若輩ゆえに拙くも、業界形成に向けた活動として、自分が出来得る限りのモノがCCLなのだと思い至っています。
ここに心血を注ぎ、今までの・これからのビジネス経験の全てをシェアしていくつもりで向き合っています。

CCLには、良し悪しも・優劣も・強制も・売名なども全くありません。

CCLは、学術や机上論のナレッジの場ではなく、実務家のための本音のコミュニティだと思っています。
SNSの特徴のひとつとして、自らが積極的に求めなければ、何も得られることが出来ないことが上げられますが、 CCとしての自分自身の生き様のなかで、どのように感じ・どのように考えるのか、そのシェアを交わし合い、綴れ織り、 CLに向き合う実務実践に活かせる何かを見つめていこうとするものです。
生身の経験こそが、最高の教師として自らを潤してくれるのだと思っています。


どうか同じ思いを抱えるキャリアコンサルタントの方がいらっしゃいましたら、ぜひとも新たなお仲間として、CCLへのご参加のご検討を心よりお願いしたいと思います。

 キャリアコンサルタント*ラボラトリー* の概要は、こちらをご確認下さい。
 利用規約は、こちらをご覧下さい。
 お問い合わせは、こちらからお願い致します。

※他のSNSコミュニティと違い、CLがCCL内に訪れナレッジ内容を見ることは、基本的にあり得ませんので、制約なく発言することが可能かと思います。


■■□ 企業内CCへの警笛(CCLナレッジ・テーマより)

CCの職掌/活動範囲は、若年者〜高齢者・女性の両立支援や未就労者支援・企業内キャリア開発支援等々、個人〜集団までと、本当に多義に渡ります。
また、その呼称の通り、カウンセラー〜コンサルタント、時にはコーチやメンターと、どれが一体CCとしての実態(基本)なのかと思えるほどかとも思います。
しかし、どのようなCLの属性・背景・対象等々であっても、CCとして基本は、フェイスtoフェイスの対面式面談における形(諸事)を基本(機軸)としているので はないかと思います。

企業内で活躍するCC(キャリアカウンセラー)を見つめる

実態的には大手企業がメインかとは思いますが、待望の技能士の方々も生まれ、組織内でキャリアカウンセリングを実施するシーンも増えているとお話しを耳にします。 そこで、キャリアウィングの人事・経営及び企業コンサル活動を通じて感じている「企業内で活躍するCC(キャリアカウンセラー)」について、私見を綴ってみたいと思います。

※CCLのナレッジ・テーマのひとつにもなっており、他のご意見も当然にあります。
 ここではあくまでも私見としての記述となりますこと付記します。
※CC:キャリアコンサルタントの意味として記載



組織的な実施としてキャリア形成支援を行う場合、

 1.スタッフ部門(キャリア形成支援の専門セクション等)
 2.ライン部門 (マネージに於けるカウンセリングスキルの発揮等)
 3.アウトソース(社外CCの活用・上記1.の外注化)

以上、3つの区分により、実施方法が大別できるのかと思います。

他社を垣間見る中で、キャリア形成支援の実施が成功しているかと思う組織の背景には(CLと同一組織内において勤務するCCとの前提:上記・1・2の展開を指す)

マネージ(経営)が、キャリア形成支援に対する必要性の認識・理解がある
CCの活動に際して、明確な組織基準・体制の下に実施されている(立場・役割)
マネージマインドとカウンセラーマインドの違いをしっかりと踏まえている
経営目的・期待される支援効果とCCの関係付けが明確に出来ている
キャリア形成支援の実施に対する社内的なコンセンサスが図れている  etc.

他方、失敗かと思える事例を見てみると、単純に上記の裏返しとも言えるのですが、

社員個人(CL)のみを見つめての対応を図り、社員の離職を促すこととなり、
 経営目的の離反行為として賞罰対象になってしまった例
経営効果が数値に表れ難いとして、実施撤廃となった例
CCが組織的な自分自身の立場(組織利益の追求者)とCCとしてのスタンス・
 マインドの狭間に入りストレッサーとなってしまった例
相談事案が人間関係・経営に対するもので、組織的に問題解決をすることが
 出来ず、カウンセリングの機能効力を失ってしまった例
指揮命令系統や報告義務があやふやになり、CLの上司・人事より諸注意を受け
 た例  etc.

を一例として目の当たりにもしてきました。


企業内のキャリア形成は、今後の企業経営にとって非常に重要度の高い課題だと強く認識しています。が、例えば、

組織全体の社員が、CCの有資格者だった場合、果たしてより良い経営の具現につながるのでしょうか? そしてその場合、CCたる社員各々は、果たして本当に満足のいくキャリア形成を描くことが出来るのでしょうか?
 ※組織活動に於けるメインの業務担当+αとするCC活動の意味

私自身の答えは、明確に「NO」です。
異論反論があることは、無論承知の上で述べさせて頂きますが、

CCは、「CLの自己決定を支援する立場である」との純粋性ともいえる
 カウンセラーのスタンスがあります。
それは、CLに対して上でも下でも、優劣の関係でもない、フラットな立場・関係性
 であろうかと思います。
CLが関与している社会的なコミュニティ(会社・家庭・その他)等々の利益判断
 は、CL自身が導く判断においてのみ、見つめるものだといえるのかとも思います。

企業経営は、関係者の全てが有機的に機能し合い、利潤追求のための使命を役割と共に担うものだといえます。

果たして利潤追求のミッションを各々が抱えて存在する企業組織のなかで、上記のようなCCとしての純粋性(敢えてこの表現を使います)のみで、 対人支援者として対応を図ることが出来るのでしょうか?
時にこのCCの純粋性が、自立(自律)した社員像を求められる経営環境下において、耐用力が低く、依存傾向を持つ社員の増殖へと繋げてしまう 危険な行為になりはしないのでしょうか?
CCとCLが、共通利害を持った関係者として、雇用上の責任を果たして担いきれるのでしょうか?
「CL個人を考えることと・組織全体を考えること」果たしてどちらが経営として正しいのでしょうか?

先述のキャリア形成支援の成功事例にあるように、企業内でCCが活動し、機能効果をより良く果たすためには、 そのための前提条件の諸整備がとても重要になるのではないかと思っています。
言葉を変えるなら、企業利益を追いかけるマネージの一環としてのCCスキル(組織体制・機能を含む)の発揮が重要なことなのだと思っています。


資格取得のレベルは別としても、CCとCLが同一組織に勤務していることそれだけで、既に共通利害を伴う関係者となります。 企業目的を度外視した行動など、何ひとつとしてあってはならないのが経営ではないでしょうか(企業人としても)
ならば、キャリア形成支援の明確な経営目的を据えて実施をすべきであり、そしてその熟考〜実施結果を出すことこそが、 企業内活動としてCCが経営認知を受ける最善の道なのではないのかと思い至ります。 もちろん、業界形成のためには、その有効性の検証結果も重要なデータとなると思います。
企業内でCCとして活動する場合、「経営視点をも忘れず」に、CL利益と企業利益の2点に於ける、最大公約数として交わる一点を見つめていきながらの対応が図れれば、 もっともっとキャリア形成についての有効性の諸認知が高まり、時短型勤務やWLBについての推進も加速していけるのではないでしょうか。
個と全体の相互利益の判断を見誤った場合の責任からは、決して逃れられないことを念頭に置き、私自身も「経営視点を忘れずに」企業内支援に向かっていきたいと思います。


啓蟄のようにキャリアコンサルティングが認知〜拡大へと、大きな動きが出始めつつあるのではないかと感じる今だからこそ、 愚考ともつかないマネージ論かも知れませんが、今後のより良いあり方に進むための警笛として綴ってみました(他意はありませんので)



余談ながら・・・

よりベストな関係を考えた時、「企業・社員(CL)・社員(CC)」の3者間が平等な位置関係において成り立つ関係性が大切であり、目指すべき形ではないかと思っています。

もっと上手く表現をしたかったのですが・・・う〜ん・・・第2・第3として下記のようなテーマもCCLを通じてまた綴っていきたいと思います。

 ・人事・労務業務+CC
 ・マネージ+CC
 ・キャリア形成支援室(インソース)
 ・人事評価とカウンセリング実務
 ・守秘義務と報告義務
 ・エンプロイアビリティ視点の組織導入
 ・キャリア形成の社内啓蒙
 ・カウンセリングとマネージメント
 ・企業目的と個人目的
 ・メンタルケア対応策の実施
 ・在職者支援と復職支援   etc.




career wing
仕事を通じて、“自分「らしさ」の実現”を追求する、キャリア形成支援のトータル・ソリューション・サービス
ヨシダの徒然 < 編集後記>

新型インフルエンザの猛威が各地に広がっていますが、みなさんの地域ではいかがでしょうか?
マスクの入手も困難な状況ではありますが、ぜひぜひご自愛下さい。

気が付けば、メルマガの発行が前回より一ヶ月も経ってしまっていました。
CCLに精力を費やしてたとはいえ・・・もっともっと書いていきたいと思っていますので、末永くお付き合いの程、よろしくお願い申し上げます。



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Career wing  tadashi yoshida


特定非営利活動法人 キャリア・コンサルティング協議会 会員
特定非営利活動法人 日本キャリア開発協会(JCDA)所属

厚生労働省指定キャリア・コンサルタント能力評価試験合格
キャリアカウンセラー

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