2008.9.10

キャリア・コンサルタントとして独立を目指す方々へ
「前半:事業化の策定ポイント」

キャリアカウンセラーとして対人支援援助業務(キャリア形成支援)を行なうと決め、10年間勤務した会社を退社し、 人生の折り返し点の一区切りとして新たな自己キャリア形成に向かい、小社キャリアウィングとしての活動を開始しました。

振り返れば、事業準備を始めた2004年頃には、インターネット上でも欲しい情報を入手する事が全く出来ずに、 ビジネスモデルの策定に本当に苦労したことを思い出します。

人事をメインに経営企画に携わっていたにも係らず、綿密な事業計画を描く事も出来ないまま、 思いにのみ引き摺られるような手探り状態での事業開始に周りからも驚かれ、自分でも不思議なほどの感覚に包まれていたことが、 まるで昨日のことのように甦ってきます。

この間、「キャリア・コンサルタントとして独立を目指したいのだが、どうしたら良いのか教えて欲しい」と云ったお問合せの内容も、 この数年間で確実にご相談の趣旨が変化し始めていることを感じています。

事業開始の当初に多く寄せられていたのは、事業活動の構築への問い掛けが多かったのですが、 最近は、支援内容(専門:独自性の発揮)を含む、事業としてのコアポイントについてのご相談が増えたような気がしています。

これらの変遷も、キャリアコンサルタント5万人計画や2007年・2011年問題等々の社会情勢の変化の影響により、 WEBでもキャリア・コンサルタントに係る情報が溢れ始めている結果なのかと思っています。


小社の期替りを目前に控え、来期の活動計画に思いを巡らせていたなかで、 自分自身の整理を含み、今回は、キャリア・コンサルタントとして独立を目指す方々へ向け、 基本中の基本である「事業化の策定ポイント」の要点を2回に分けてお伝えしたいと思いました。



今回の前半のテーマとしては、

  事業活動の形態について
  集客(広報宣伝)について
  専門性(差別化)について
  ターゲットについて


次回の後半のテーマとしては、

  金額設定について
  実施場所・環境について
  収支計画について
  活動の継続性について
  経営管理について
  その他

について綴ってみたいと予定しています。



■□□ 事業活動の形態について

1.法人化(私企業・NPO etc 形態は様々あります)
2.個人事業

一般的に社会的信用度の点において、個人よりも法人の方が上回ることは、紛れも無い事実です。
が、キャリア・コンサルティングにおけるサービス提供は、キャリアカウンセラーの「ひと」そのものが最大の資産・商品となります。
ゆえに知名度のある大企業だから、クライエントに対する最高のサービス提供が適うかと云うならば、一概にそうは言い切れないことがお分かり頂けるかと思います。

営業活動上のクライエントのターゲットをどこに据えているのか
金融機関の融資を仰ぐ必要がある事業活動計画なのか
活動責任をどのように取ることにより社会的信用度を確保し担保するのか
事業活動としての制約要件の諸情況  etc

まだまだ検討諸点は沢山ありますが、斯様な点に基づき、事業活動の形態に対する判断をすることが必要になります。
個人事業であっても関係官庁への届出は必須となりますし、法人成りをするなら社会責任の上でも相応の覚悟を以って取り組む必要があるかと思います。

現状と将来の2点を見つめ、あるべき事業活動の本来の姿が描けたならば、段階的な判断はあるにしても、そこに向かうことが一番の目標になろうかと思います。



■□□ 集客(広報宣伝)について

どの事業でもそうですが、集客が出来るのかどうかが、事業成果の一番のポイントになります。
この数年間でネット上に現れは消えていった、キャリア形成支援事業者としての個人・法人をどれほど目にしてきたか・・・

特化した業界や集客が可能な組織等に強力なラインがある
継続的に集客できるノウハウがある
何か強力な広報宣伝力がある etc

HPやブログを立ち上げただけで継続・安定的な集客が可能になるような楽な業界?情況ではないことは確実にお伝えをしたい点です。
とは言っても、HPは必須アイテムになると思いますし、これを踏まえるならば、SEOを含めたWEB戦略の構築は、事業成果を左右する大きなファクターであることは 間違いのないことかと思います。

また、種々の社会状況を踏まえるならば、マーケットニーズが溢れているように感じるかと思いますが、

カウンセリング・リテラシーが未形成
キャリア・コンサルティング業界の黎明期
職業相談の対象者は経済的に困窮している背景が多い
公的機関においてキャリアカウンセリングは無料が多い etc

簡単に言うならば、需給関係の最適なマッチングが果たされていない情況が、未だに続いているとお伝え出来ます。
逆に云うなら、溢れるばかりの集客が可能なら、その他の事は、後付けでも何とか対応が図れるとも云えるくらいに、集客は最重要ポイントになります。



■□□ 専門性(差別化)について

キャリア・コンサルタント有資格者は、様々なクライエント属性やシーンに応じて、 万能的にキャリア形成支援を実施出来るとの誤った社会認識を多少也とも感じる時があります。
またマーケットの認識のみならず、資格取得を目指されようとしていらっしゃる方々の中においても、 斯様に完全な勘違いをされていらっしゃる方々が多いことには、驚きを隠せないほどの事でもあります。

学生・社会人・ニート/フリーター・男性/女性・高齢者・再就職支援・ワーキングマザー etc

実際に対人支援を行う際には、対象クライエントに対する専門的な知識・経験等々が確実に必要になります。
カウンセリングに終わり無きと言われる所以の一つかとも思いますが、 専門性への深い造詣があることが、他者・他社との一番の差別化に繋がる事であり、 唯一無二のこれがあるならば事業活動として勝ち残れるだけの資産を持っているとも云えます。

もしも、特段の専門性を持たずに活動を行なうなら、

傾聴が誰にも負けずに秀でている
キャリアモデルになり得る位の人物的な魅力に溢れている
○○○といった、強い売りの何かを持っている   etc

マーケットに対して、自分の強みである「際立つ何か」が確実にあり、訴求素材として明確に伝えられることが、成功へ向けたマスト条件になるかと思われます。
また、専門性としてのコア・ポイントを集約した形の「ここ」から事業活動をスタートすることが、事業の成功への鍵と繋がります。



■□□ ターゲットについて

1.BtoB(対法人)
2.BtoC(対個人)

キャリア・コンサルティングとキャリア・カウンセリングの違いについては、前回のメルマガでお伝えした通りです。

対法人

BtoBの対法人契約において個人支援を実施するとしても、その前段階の営業活動や契約履行責任や入金サイト etc に個人の対応とは違いがあることは必至です。
また、法人対応を行なう場合には、少なくとも相手先企業や業界情報の入手も必要になるでしょうし、キャッシュフローに対する調整も必要になります。
先方都合による未集金等が発生した場合、これに掛かるロスは殊のほか大きいといえますし、契約形態にもよりますが、長期間の安定的な契約締結の可能性がある反面、 プレセールス時期が伴う事もしばしば発生すること等々の特徴があると云えるかも知れません(特に小規模展開活動の場合は、注意・検討が必要)。

対個人

次回に記しますが、キャリアカウンセリングの実施場所・環境についても、対法人であれば、契約先企業の環境を使用することも考慮する事が出来ますが、 個人を対象にした場合は、何等かの場所の確保(経費発生を伴う)をしなければならなくなります。
また、先述も致しましたが、キャリア形成支援の対象者の方々は、就労中の方々の転職相談も然ることながら、未就労の情況の方々との接点も多くあり得ることから、 経済的な余裕が厳しいであろう方々をクライエントとして、労働対価を頂戴することを忘れてはならない大切な点になるかと思います。


「何がしたくて・何が出来るのか」シンプルに自分を見つめ、ターゲットセグメントを行ない、サービスメニューの構築を行う事が、 ロスの少ない事業活動に繋がるポイントになります。




お伝えしたいことは、語り尽くせない程に色々あるのですが、
前半の今回は、これ位に・・・


ぜひとも、キャリア形成支援の対人支援業務へ傾けた思いが形となり、
メルマガをご覧頂いている方々のなかから、
キャリア形成支援の業界牽引者が生まれる事を切に願いつつ、
さらに自分自身も頑張らねばと思っています。




career wing
仕事を通じて、“自分「らしさ」の実現”を追求する、キャリア形成支援のトータル・ソリューション・サービス
ヨシダの徒然 < 編集後記>

先日、JCDAの試験結果が発表されました。

この数日間は、今回の試験でケアサポートの実施対応させていた方々と、結果を踏まえたやり取りをさせて頂いていました。

思いが叶い合格を果たした方。
残念ながら求める結果に至らなかった方。

様々な思いに包まれるなかで、自分自身の中にも悔しさ・歯痒さ・憤り・喜び・安堵・闘志 etc の色々な感情が入り混じり込み上げており、 少しだけ冷静になって整理をしなければならないなと思っています。

悩みを抱く事は悪くない。
悩みに捕われ行動できない事が悪い。

結果とは次の行動の切っ掛けだとして、支援者全員の合格を目指し、また明日に向かって歩み続けたいと思います。


2次試験対策ケアサポート&事業コンサル相談については、お気軽にご連絡下さい。



Career wing ○ tadashi yoshida


特定非営利活動法人 キャリア・コンサルティング協議会 会員
特定非営利活動法人 日本キャリア開発協会(JCDA)所属

厚生労働省指定キャリア・コンサルタント能力評価試験合格
キャリアカウンセラー

Copyright(c) キャリアウィング all right reserved.