「個の時代」のキャリアカウンセラー&人事
2008.8.27

2008.キャリア・コンサルタント 〜今日この頃〜

お盆も過ぎ、そろそろ夏季休暇も終了の時期かと思います。
2008年、夏。みなさんには何か素敵な思い出は生れましたでしょうか?


8月中旬、夏真っ盛りのタイミングのお話しです。

個人毎の体質と言えば良いのでしょうか・・・
この酷暑の夏にも全く汗を描くことの無い大学生のK君。
どちらかと云えば、普段から淡々としていて感情が表情に出難いタイプでした。
それも原因のひとつなのか、この時期になっても、まだ内定を受ける事が出来ずに、流石に少し焦りが伺えました。

現状打破の内定獲得に向けて、本人と綿密?!な作戦会議を行ない、二人で出した秘策?の結論は、「面接の10分前に確実に受付到着するタイミングで、身体に火照り(汗を掻く)が生れる位に、最寄駅から会社まで、思いっ切り走ってから会社訪問をしよう」と云う事でした。

 ※ 就職活動のセオリーは大切に考えていますので!

面接後に本人から入った連絡によれば、応対に出てくれた人事ご担当者が、予定時間前に約束通りに到着しているのに、紅潮した顔に汗を流している彼を見て、「一体どうしたの?」と声を掛けてくれたとのことでした。

ここからは打合せ?の通り、「結して嘘は付かないこと」を彼は守り、今までの自分の就職活動を振り返り、「これまでと同じ形で面接を行っていても、なかなか思う結果を得るのは難しいと思い、淡々と見えてしまう自分をもっと鼓舞させ、本当の自分を出し切るにはと熟考し、面接前に少し走ってからご訪問をと試みたのですが、予想以上の情況になってしまい・・・お見苦しく、大変に失礼を致しました。」と言い切ったそうです。
そして彼自身、バクバクしている心臓で、飾らぬ自分を出すことが出来、入社への思いを熱く?伝えることが出来たとのことでした。

その2日後、人事ご担当者より電話連絡が入り、「秋の募集とは、別の採用枠で検討したいので、人事責任者との面接を受ける意思があるか」との確認連絡が入りました。
「今度は、走ってこなくて大丈夫だから、落ち着いて訪問して下さい」と、笑いながら伝えられたそうです。

彼が今までの就職活動で感じる事がなかった、ヒューマンタッチな対応をはじめてここで受け、彼のなかで何かが一皮剥けたような感じを受けました。
まだ、内定結果は出ていないものの、今の彼なら今回の結果に係らず、この先の就職活動も問題ないだろうと思いました。

人事は、広報なり」・・・彼の中では、いままでに落ちてしまった会社より、今後にアプローチ予定のある会社より、今回この対応をして頂いた会社が第一志望になったことは云うまでもありません。
大学生の就職活動・面接対応のセオリー云々ではなく、人と人との出会いのなかで、相手の人生への影響をもたらす「人事」への畏敬の念を改めて思った、ひと夏の出来事でした。

後は、K君にとって望む素敵な結果が届くように今は祈り・・・


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 人事は、「広報」なり
 人事の「形と心と」・・・
 「人事とは」を語る
 支える? 他人事?
 人事担当にとってのCDA資格・キャリアカウンセラーにとっての人事
 コミュニケーションの再構築が、企業を社員を救う!



前置きが長くなってしまいました。
今回は、全く前文に関係なく(スミマセン)、キャリアコンサルタントを取り巻く概況として幾つか綴ってみました。


■□□ キャリア・コンサルタント国家資格化について

厚労省認定のキャリア・コンサルタント民間資格試験実施10団体と、他3団体の計13団体により構成されている、特定非営利活動法人キャリア・コンサルティング協議会が、キャリア・コンサルティング技能検定(国家資格化)の指定試験機関として、厚生労働省に申請をしていることは既にご存知のことかと思います。

キャリア・コンサルタント資格の国家資格化については、いままで常にマスコミ報道先行で、国家資格化は確定事実と知るも、それ以外の正確な情報が関連各団体・機関等より発表される事は、皆無に等しい情況でした。

現在のところ、同協議会以外に厚生労働省に対して、指定試験機関の申請を行なっている団体・機関等は耳にしていませんが、同協議会のHPに「キャリア・コンサルティング技能検定(国家資格化)専用HP」が開設されましたので、お知らせいたします(既にご存知の方も多いかとは存じますが)。


特定非営利活動法人キャリア・コンサルティング協議会HP

キャリア・コンサルティング技能検定(国家資格化)HP


この中で、「2008年08月18日 技能検定に関する詳細の告知は9月初旬になる予定です。」と、記されていますので、技能検定試験の受験をお考えの方については、同サイトを要チェックかと思います。

国家資格化のまとめはこちらへ



■□□ ジョブ・カード制度について

国内の労働情勢をプラスに転じるための解決策として、鳴り物入りで伝えられていたジョブ・カード制度ですが、全国各地から寄せられる現場の話しを私見としてまとめてみるならば、残念ながらもまだ々迷走状態にあると言えるのでしょうか。

本制度の適用対象者も、高齢者に枠を広げられたり、ネットカフェ難民の就労支援の融資制度化の動きがあったり、年長フリーターのためにトライアル雇用の助成金対象年齢が引き上げられたり etc

国・各地域により、様々な動きが日々伝えられるのにも係らず、なぜか実感として、全てが単発対応でまとまりが無く、諸制度(国)と現場・現実が上滑りしている感が拭えずにいます。
ジョブ・カード制度を労働情勢の最大の解決策として対策の主軸に据えているならば、確実にここへの積み重ねと一連の就職活動フローとの関連性の流れのなかに、的確に運用を落とし込んで、折角の諸制度の有効性の発揮がしやすい、環境作りを目指して欲しいと思うに至っています。


キャリア・コンサルタントの活躍機会の場もこれで大きく改善されるのかと期待していたジョブ・カード制度ですが、望み、思い描いていた姿に至るのは、まだ数年間は必要なのかも知れないと思い始めています。

人材関連事案は、地域性により、活動内容・熱意・優先情況等々に大きく差異が生れるものです。
現段階では、今後も継続的に全国各地との情報交換を実施し、成功事例をシェアし合うことが大切なことだと思うに至っています。


各地の情況があれば、お手隙の時にでもぜひご連絡をお願いします。

ご連絡はこちらから、どうぞお気軽にお願いいたします!



■□□ ワークライフバランス・アドバイザー養成へ新資格

最近のニュースでなかなか面白いなぁと思った、「ワークライフバランス・アドバイザー」の資格化への動き。

厚生労働省は、働く人の仕事と生活の調和を目指す「ワークライフバランス(WB)」の取り組みを企業に普及させるため、「仕事と生活の調和推進アドバイザー」と称する新たな民間資格を2009年度に新設する方針とのことです。

YOMIURI ONLINE ジョブサーチ ニュースより


また、琉球新報によれば、
県や労働組合、企業、有識者ら11人でつくる「沖縄の仕事と生活の調和推進会議」(議長・屋良秀夫沖縄職業能力開発大学校長)の初会合が19日に開かれ、WBを推進するためのモデル事業の実施企業として沖縄富士通システムエンジニアリングと沖縄銀行の 2社が承認された。とのことです。
森川善樹沖縄労働局長は「地方レベルでWBの意識は根付いていない。制度としてバランスを促すだけではなく、一人一人が生活スタイルに合った仕事と生活の調和を図る意識を持つことが重要になってくる」と話され、推進会議は年3回の予定で、沖縄の特性を踏まえた提言を作成し、沖縄労働局や県の施策に活用する。とのことです。

琉球新報より


同資格の保有と仕事(収益)への直結はどうかと思う部分もありますが、人事・労務担当者やキャリアコンサルタント・社会保険労務士等々のダブルライセンスとして検討するのも一考の価値があるのかなぁと思いました。

また、首都圏ではなく、沖縄の地で斯様な取り組みが開始され始めていることに強い関心を掻き立てられました。



■□□ 徒然に・・・

民間の「キャリア・コンサルタント(カウンセラー)関連業界で業として成り立つのは、民間試験実施団体だけ」と、キャリアカウンセラー仲間と会う都度、何度耳にした言葉でしょうか。
過日、「もう・・・キャリア系には触れて居たくない」と、こんな言葉を残して、仲間だった独立系のキャリアカウンセラーが、2年半に渡る個人事業活動の幕を下ろし、HPを閉鎖しました。

本物の思いを抱えていた者ゆえ、寂しく、悲しくもあり、本当に悔しいのですが、心から「お疲れ様でした」と伝えたいと思います。

蟻ん子のような小社などが、身の丈を知らずに斯様な物言いはおこがましいのですが、「先ずは業界形成をしなければ、結して継続的な自社利益に通じる事はない」として、 今日まで紆余曲折しながら走ってきました。

設立当初に己に決めた、業界啓蒙・形成への歩みの猶予期間も残りあと1年間。
この間、何が出来たのか。これから、何が出来るのか。
来期の事業計画と併せて、じっくり考え続けています。

いみじくも、キャリア・コンサルティング協議会がキャッチコンセプトに掲げている 「キャリアコンサルティングが社会の中でインフラ化されることを目指す」。


近づけば離れていくような繰り返しのなかで、
残された時間を有意義に形付けたいと思います。



career wing
仕事を通じて、“自分「らしさ」の実現”を追求する、キャリア形成支援のトータル・ソリューション・サービス
ヨシダの徒然 < 編集後記 >

横浜では、この数日間、連日の夏の酷暑が嘘だったかのような、
秋模様の陽気を迎えています。
巡る季節の中で、キャリアコンサルタントにとっての現状は、
どんな季節といえるのでしょうか?


息吹の春・躍動の夏・思慮の秋・蓄積の冬・・・


振り返っても止まる事無く歩み続けるのみ。ですよね。


春夏秋冬・・・頑張っていきましょう!




Career wing tadashi yoshida
特定非営利活動法人 日本キャリア開発協会(JCDA)所属
厚生労働省指定キャリア・コンサルタント能力評価試験合格 キャリアカウンセラー

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