「個の時代」のキャリアカウンセラー&人事
2008.8.6

プロボディーボーダー 堀由美恵(旧:甲地由美恵)さんの挑戦

歌手「浜崎あゆみさん」が、患ってしまった左耳の「突発性内耳障害」。

みなさん、片方の耳を手で塞いで、歌を歌ってみて下さい。

プロとして繊細な感情表現が求められる歌い手が、片方の耳が聞こえない状態で歌い続ける事が、 どれ程、凄い事なのかを感じ取れるのではないかと思います。

今まで特に彼女のファンと云うことではなかったのですが、 元々が音楽業界出身でもあり、ミュージックシーンの動きには、どうしても敏感になってしまいます。
ニュースで彼女の現状を知り、彼女の歌い手としての「プロ魂」に触れ、「本物がここにひとりいた」と、 最近は、密かにエールを送る存在となりました。


歌手にとって「喉・耳」の存在とは、命に等しい位のモノであると言えます。
では、カウンセラーにとっては、どうでしょうか?

 クライエントのお話しをお聴きする「耳」
 クライエントとの対話を行うための「声」

この2つの身体的要素は、カウンセラーにとって、切っても、切り離せない絶対条件ではないかと思います。


堀由美恵(旧:甲地由美恵)さんの存在を、TV「情熱大陸」や、リオネット補聴器のCM、2冊の書籍、雑誌・ラジオ・TV番組等々のメディアを通じて、 ご存知の方も多いかと思います。
今回は、由美恵ちゃん(親愛を込め、普段の呼び方で)の歩みを通じて、深い感銘を覚えていることを是非とも綴りたいと思います。



<プロボディーボーダー堀由美恵さんについて>

オフィシャルHP PRO BODYBOADER YUMIE OFFICIAL WEB SITE
書籍 ○ 虹を見上げて  ○ 聴こえなくても私は負けない
     (こちらからもご覧いただけます

『虹を見上げて』 甲地由美恵さん との出逢い



■□□ プロボディーボーダー「堀由美恵(旧:甲地由美恵)さん」の挑戦

由美恵ちゃんを思う時、彼女の「溢れるような笑顔」以外、なぜだか浮かんできません。 とても不思議な感覚でもあるのですが、真剣な表情も・押し黙っている表情も・負けず嫌いで頑固(叱られるか?)で無邪気な子供のような表情も、 確かに記憶の中にはあるのですが、「happyな気分や、元気な力」が伝染してくるような、その笑顔を一番はじめに思い出します。


由美恵ちゃんは、Deaf(聴覚障害者:下記※参照)なのです。
「聴くこと・話すこと」について、ハードルを持っています。

  ※ 聴覚障害者:障害者との表現に抵抗が拭えないため、
    以後、「Deaf:ろう者」と記します。



「聴く」ことは、補聴器や読唇術により乗り越え
「話す」ことは、ご両親の教育によって乗り越え
人生の歩みを以って「受容れること・感じること」を自然に体得しています。


由美恵ちゃんはいつも「悩みはありませんよ」と言います。
悩みはあっても、結して悩みに捕われることなく、行動により解消しているのです。
物事をありのままに受容れ・happyな風を感じる、魂が叫ぶ方に向かって歩み出します。


ひとと、社会と、自然と、周りのもの全てと、自分に対しても、 感謝の心とリスペクトする心を忘れることなく「受容れ、感じ」ている様は、 「包む」「包まれる」ことを自他との関係で経験的に学んでいるせいかとも感じます。



由美恵ちゃんは今、プロボディーボーダーとしての活動と併せ、取材や講演会や聾学校の生徒さん達へのエンカレッジ・コミュニケーション等々を精力的に行いながらも、 カウンセラーも視野に入れつつ「心理学」の勉強に勤しんでいます。


■□□ 由美恵ちゃんの歩み・挑戦へ 〜思いを馳せる

由美恵ちゃんとの出会いは、衝撃的なものでした(詳しくはこちら)。
その後、時の流れのなかで、実際にお会いする機会に恵まれました。

アスリートとしての沸点、身体の変化、ひとりの女性としての人生 etc

キャリアカウンセラーとしてではなく、個人の自分として、今後、彼女に訪れるキャリアチェンジのタイミングを踏まえた時に、 カウンセラー(心理学)としての勉強・実践が、由美恵ちゃんにとっても社会にとっても、とても意義のあることに繋がると思い立ち、 「資格取得を含んだ新たな歩みに向かってみてはどうか」と、誠にお節介ながらも勧めてみました。

しかし、そんな私の話し以前より、由美恵ちゃんの胸の内に当初から似た思いがあり、相当なる熟考の末、今現在の「心理学」の勉強へと繋がっています。


由美恵ちゃんに「カウンセラー」への道を勧める時には、かなり悩み抜きました。
カウンセラーの絶対必要条件である「聴く(耳)・話す(口)」ことに対して、 想像を絶するであろう「覚悟と努力」を強いられることを思ってのものでした。

・他の方々と一緒のスクーリングで、講義にどれだけ対応出来るのか
・クライエントへの集中が身体的に大丈夫なものなのか
・体調が良くない時のカウンセリング実践が、本人・クライエントに及ぼす影響は?
・そもそも資格認定の前提に身体条件の制限や加味があるのか   etc

しかし、それを確実に上回る程のロジャーズの3原則(尊重・共感・自己一致・自己開示 等)における、 由美恵ちゃんの持つカウンセラーとしての資質が、現実的なハードルさえも期待感に替えてしまう思いに勝り、斯様な勧めに繋がりました。


■□□ 挑戦 〜秘めた可能性

障害を持つ方に対する、雇用促進や自立支援・社会保障・バリアフリーの実現
                                 etc

健常者(言い方が適切かどうか分かりませんが)の視点で世の中の多くが構成されています。
私の頭の中に大きく・強いイメージとして浮かび上がったのは、Deafとして人生を果敢に歩み続ける由美恵ちゃんが、 健常者であっても辿り着けない、プロのアスリートとして活躍をした後、カウンセラーとしてのキャリアチェンジを果たし、 「障害を持つ方々に対する、社会の閉塞感のある状況を打開していくのではないか」とのものでした。
実際は、いきなりカウンセラーを目指すということではなく、段階的にいまは、心理学の学びからとの情況となっています。


Deafである由美恵ちゃんが、
健常者に対してカウンセリングを行う場面を想像してみて下さい。
一般社会にある無意識の立場的(健常者・障害者)な違いによる、認識や対応の壁があります。
これがカウンセリング場面において逆転し、必然・物理的に訪れた時のことを想像してみて下さい。

感じること」に秀でているDeafの方々の歩みのなかで、「カウンセラー」という職務を通じて、 本当の意味でのバリアフリーの実現が可能になったら、一体どんな社会現象が巻き起こるのでしょうか。


由美恵ちゃんは、
聴くことも・話すことも、全てのハードルを乗り越えて今現在に至っています。

クライエントによっては、由美恵ちゃんの前に座っただけで、自己内省を深められるかも知れません。
そして、それが他のDeafの方々に対する、新たなキャリア形成のひと筋の光明となるかも知れません。
社会に無意識に根付く価値観を根底から覆すものになるかも知れません。

 あるがままの自分を受容れ
 自他が生み出す「何か」を全身全霊で感じ
 常に感謝や尊敬の念を忘れず
 自分の人生に自己責任を持ち
 命の可能性に限界点を引くことなく行動と挑戦を繰り返す

由美恵ちゃんの人生に垣間見れる哲学や・生き様や・価値観。


悲しい事件や、理解不能な出来事が蔓延しているのかと思える昨今のニュース。
由美恵ちゃんの人生の軌跡がそのままキャリア形成の手本となり得るものだと感じており、 且つまた、今の世の中に必要な要素に溢れているのではないかとも感じています。

そして、彼女が一歩を踏み出した「心理学」への学びの道の先にある「カウンセラー」としての キャリア選択のあり方にも本当に注目して見つめています。

カウンセリングなんて存在しない世の中の方が正しいと思います。が、
対人関係の希薄な情況が不可解な社会現象を生み出しているのかと思える、様々な出来事を垣間見るにつけ、 キャリアモデルとして存在することが出来得るメンターやカウンセラーの存在が必要なのかと思う自分もいます。


由美恵ちゃんの人生に何かの可能性を見出す事など、自分の驕りなのかと思ってもいます。 しかし、彼女の歩みの先に大きな可能性が開かれる扉の存在を感じずにいられない自分もいます。
由美恵ちゃん自身は、そんな事には全く関係なく、自分の道を歩み続けることだとも思います。


■□□ 由美恵ちゃんの生き様を多くの方々に触れて欲しい

「由美恵ちゃんのこと、またメルマガに書いても良いかなぁ?」
「私の事などで、少しでも元気になれる方々がいるならぜひ書いて下さい」

人生の意味をまたここでも気付かされた思いでした。
彼女の歩み・挑戦を見つめる事で、きっと自分自身に振り返った時に「何か」の気付きを得る事が出来ると思います。


カウンセラーの方/目指す方・悩みを抱き迷いを感じている方、 何か社会的なハンディを抱えていらっしゃる方、お父さん・お母さん、キャリアチェンジを考えている方、本当に多くの方々に 「堀由美恵さん」・・・由美恵ちゃんの歩みを着目して欲しいと心から思います。



由美恵ちゃんは、これからも笑顔を絶やさず元気に溢れ、
人生を目一杯に使って、挑戦し続ける事を結して諦めることなく歩んでいく
ことと思います。

そんな彼女自身に私はエールを送り続けます。

由美恵ちゃん・頑張れ!




末筆ながら由美恵ちゃんへ

他のスポンサーの方々との難しい兼ね合いのなかで、
この機会を快諾してくれたこと、心より感謝とお礼申し上げます。

Mahalo




最後に附記として

由美恵ちゃんにカウンセラーへの道を提案した時、資格の有無・難易度・発展性・活用性等々とキャリアコンサルタント業界?の現状打破等々を考慮して、 「キャリアカウンセラー」を目指してみたらどうかと勧めました。
結果としては、「キャリア」よりは、「心理」の方に比重を置きたい考えがあるとの事に至ったのですが、 この時間経過のなかで、多くの方々にご協力を仰ぎ、共感を得て過ごしておりました。
感謝の意を込め、この場をお借りして、一部、ご紹介をさせて頂きます。


有限責任中間法人 日本キャリアサポート協会 代表 浅野衣子さん

大阪を中心に、決め細やかなキャリア形成支援の実践をしていらっしゃいます。
浅野さんとの出会いは、キャリア・コンサルタント全国大会のワークショップの司会進行をご担当されており、 私は、その参加者としてのものでした。ファシリテーターとしての能力に震えた記憶が鮮明に蘇ります。
由美恵ちゃんの将来のキャリア形成において、是非お力添えを得たいと申し願い、勉強・試験・その他を考慮し、 厚労省認定団体とのライン形成等々にご尽力を賜りました。

過日、多くのキャリアカウンセラーの方々ともお会いしてきましたが、代表の浅野さんは、 「本物の思い」を抱えていらっしゃることをひしひしと感じた、数少ない中の貴重なおひとりでもあります。

僭越な物言いながら、関西在住の方々においては、特にご推奨申し上げたい団体(浅野さんご自身も含め)です。


株式会社フォーカス・インフィニティ・プロダクション(FIP)代表 森英博さん

森さんとは、ひょうんなご縁から、由美恵ちゃん繋がりがあることが分かり、急接近?した関係になります。
6.27日より、全国のレンタルビデオショップにてレンタル開始となった映画「Wiz/Out」の新進気鋭のプロデューサーでもあり、 独自の視点で社会を見つめる姿が、若者の間でも評判の作品となり、一本筋の通ったご本人の姿にも繋がります。
厚労省認定団体へのアプローチに際して、由美恵ちゃん自身の推薦状を頂戴したのですが、 カウンセリングは、門外漢であるにも係らず、本来のカウンセラーとしての資質や業界情況等々を細かに調べ上げ、 由美恵ちゃんの過去の実績や本人資質が、いかに相互プラスを生み出すかに焦点を当てられた懇切丁寧に書かれた文章を拝読し、 人としての機軸・言動に対する自己責任を明確に持つ姿勢に感銘を覚えた自分がいました。

 映画「Wiz/Out」


その他、多くの方々から、由美恵ちゃんの生き様に共感を覚え、今後を期待して多数のご協力を頂きました。
本当にありがとうございました。



career wing
仕事を通じて、“自分「らしさ」の実現”を追求する
キャリア形成支援のトータル・ソリューション・サービス
ヨシダの徒然〔編集後記〕

先日、毎年恒例?の茅ヶ崎:接待!波乗りを実施してきました。

最近は、波乗りブームというのか、若者のヤンチャな遊びっていう扱いから、
ライフスタイルの一環として、ごく自然に根付き始めているような実感を深めることも多くなりました。

「お昼ごはんは、女房が用意するので、ビーチで食べましょう!」とお伝え頂いており、楽しみにしていたのですが、 クーラーボックスを開けたそこには、フレッシュ野菜の数々と手作りのマヨネーズやジャムやペースト&色々な種類の手作りパン。
もう最高のもてなしに接待をこちらが受けているような気分に・・・

奥様との笑い話しのネタ?は、
普段の厳しい表情のNさんの鼻の頭が日焼けで妙に真っ赤だったこと。と、
突然、水際までダッシュしたと思ったら、足がもたつき水際でコケ、顔中砂だらけになっていたこと。

自然のなかでは、普段の鎧を自然に脱がせてくれるモノだと再認識の
夏の1日でした。



Career wing tadashi yoshida
特定非営利活動法人 日本キャリア開発協会(JCDA)所属
厚生労働省指定キャリア・コンサルタント能力評価試験合格 キャリアカウンセラー

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