「個の時代」のキャリアカウンセラー&人事
2008.6.21

プロボディーボーダー「鈴木薫さん」に学ぶ、
  カウンセラーの「人間性とコンピタンシー」 【刷新版】

サーフィン/ボディーボードには、ローカリズム・ローカルルールというものがあります。 「安全に楽しむために」「相手を傷つけないために」「自分を傷つけないために」あるルールなのですが、例えば、場所によっては、ローカル(その土地・海・自然等を守っている人々)以外は、その海の場所に入れないといったものもあります。

「海って誰かのモノではなく、皆に平等なモノではないの?」との声が聞こえてきそうですが、世界各国・全国各地の海のポイントには確実に存在するルールなのです。

路上駐車・騒音・ゴミ捨てetc  多くの人々が集まるところには付き纏ってくる問題。 海に入れば、漁師の方々や、セイルボード・シーカヤック・海水浴客 etc と、海で楽しむためにも、より良い人間関係を構築し、自然環境や土地や街を守らなければ、そこに暮らす者でさえ、海に入れなくなってしまう可能性があるのです。
ゆえに、自分達が生活し、楽しむ場所を営々と守り続けている、ローカルの方々にリスペクトをする意味でも、公平・平等原則よりもローカル・ルールに重きが置かれるのです。



健康的に日に焼けた茶色の肌・長い黒髪・真っ白なリネンのブラウス・小さなシェルのアクセサリー・・・ 薫さんとのはじめての出会いは、ハナリマのオープニングパーティの席上でした。

「鈴木薫」というお名前ではなく「カオルさん」として、茅ケ崎の海で遊ぶ者として、その存在は以前より耳にしていました。 が、それ以上でもそれ以下でもない、ただボディーボーダーの先駆者として、レジェンド的な存在として記憶にあっただけでもありました。

ひょうんなことでハナリマのオーナーの愛さんとお話しをしていた時に「カオルさん」と知り合いであることを知ることになりました。
そんな直ぐ後に、由美恵ちゃん(旧:甲地由美恵さん)からも、「自分の尊敬する先輩であり、目指している人なのだ」とも聞かされました。

自分の胸の内に俄かに広がる、薫さんへのさまざまなイメージ。

すっかりパーティの美酒と仲間との談笑に身体が揺れ始め、全くの素の自分でいた時に、愛さんが紹介してくれたのが「鈴木薫」さんでした。




男としては小柄な自分。さらに小さくて華奢な薫さん。
自分がカオルさんに抱いていたイメージは、パイプにチャージする猛者〜業界の牽引者としてのパワフルな力溢れるイメージのそれでしたが、目の前に微笑む薫さんは、ハワイのどこまでも澄み渡る青空のなかに浮かぶ、真っ白なプルメリアの花のような瑞々しい命の力に溢れた、とても凛とした姿勢の方でした。

ハワイのパイプライン(ビルの2・3F位の波の高さ)にチャージし続け
ハワイのローカルルールの中で、日本人が継続的にトライ出来る道を切り開き
ボーディボード業界の発展のために様々な形で業界牽引をして
プロサーキットからは身を引くも、なお継続的なスポンサー支援にも答え続け
大好きなオリジナルアクセサリー制作やハワイアンイベントへの参加を行い
自然を守るための環境問題にも取り組み etc

そして現在、ご自身の将来のキャリア形成を考え、大学にて臨床心理士の勉強をされています。

プロアスリートとして、プロアスリート養成の専門学校の講師として、ツアージャッジとして、イベントの実行者として、企業スポンサードを受ける者として、様々な方々との出会いと経験を積み重ねたなかで、将来のキャリア形成を踏まえ、臨床心理士(カウンセラー)を学ぶ道を選択されたのだとのことでした。
薫さんご自身が今後の活動計画として描いていらっしゃる具体的な内容はまだここでお伝え出来ないのですが、臨床心理士とキャリアカウンセラーという視点から、薫さんを見つめた時に感じたものがありました。
それは、この日、薫さんとはじめてお会いした時から感じていた「魅力」の正体でもありました。

薫さんと向き合うと、
「なぜだか、不思議と元気が湧き上がってくる」
「発想や感性が確実にポジティブな方向へ自然に導かれる」のです。

プロファイルとは違いますが、勝手ながら自分なりの原因分析を行ってみると以下のようなことを強く感じました。

海との付き合いのなかで培われたのであろう、「ひと・自然・モノ・時間 etc」
 へのリスペクトの精神。
ご自身の軌跡として、いくつもの困難を乗り越えて来てことによる、
 「行動で道は開ける」との自己効力感への確信。
まだ知らぬ自分自身への果てない興味と挑戦心。
絶やすことのない笑顔。
行動を原動力としたキャリア形成の歩み。

例えそれがどんな内容、どんな方であっても、どんなシーンであっても、クライエントとして、カウンセラーである薫さんの前に座り、悩みや相談を話し始めたのち、クライエントの心の矢印は確実にポジティブな方向へと向っていく感じがしてならないのです。
カウンセラーとしての最上のコンピタンシーは何になるのか、不出来な自分にはまだハッキリとは分かりません。
カウンセリングそのものは手段であり、クライエントの何らかのニーズに答えられるモノとした場合(カウンセリング目的の達成)、カウンセラーの存在そのものだけで、クライエントへ何らかのプラス効果を導き出せるだろうことへの不思議と凄さを感じずにはいれませんでした。


カウンセラーにとっての「人間性」とはなんなのでしょうか?


カウンセラーがカウンセリング場面において主体者ではないのは自明の理です。
ゆえにカウンセラー自身の強烈な個性は、ある意味邪魔になる可能性があることも捨て切れないかと思います。 またそれは、クライエントにとってもカウンセラーにとっても不幸な話かとも思います。
しかし、カウンセラーの人間性そのものがプラスの効果として発揮できるとしたら、とても素晴らしいことなのではないかと思うのです。
そこには、臨床心理士もキャリアカウンセラーでもなく、カウンセラーとしてクライエントに向き合う「ひと」としての姿勢でもある気がするのです。


薫さんに感じるこの「魅力」を、ロジャーズに例えるなら、

無条件の肯定的尊重
周りにある全てのモノに対する、リスペクトの精神
共感的理解・自己効力感への造詣
行動により苦難を乗り越え、自分を信じ、切り開き歩んできたことからくる経験
自己一致
時に死を覚悟しなければチャージ出来ないパイプでのライディングによって培われた自然体の自分&心の姿勢
受容
時に激しく・時に穏やかに自然とひとつに包まれた経験

綴れ織られた人生の軌跡のなかで、カウンセラーとしてのコア・コンピタンシーが育まれてきたのかとの強烈な思いが、初めの出会い〜その後において、薫さんが醸し出される空気の中にずっと感じ続けていたものの正体でした。



カウンセリングにおいて、カウンセラーの種々のスキルによって、クライエントの問題や悩みが解消することも一理です。 苦しい胸の内をカウンセラーに打ち明け、エンカレッジ(力づけ・励まし・勇気づけ)され、自己効力感を取り戻し、新たな行動への一歩を踏み出し、問題の解決に向かうことも一理です。
カウンセラー/カウンセリングを語る時、得てしてカウンセリング理論やスキルにのみ目が行きがちなのですが、薫さんとお会いしてお話しを行い、カウンセラーとしての「人間性」に対して強烈な興味を抱かされたのでした。
人としての評価等は結して出来ないものであることは重々承知のうえですが、クライエントがカウンセラー選びを行う際に、スキル発揮の前提事項としての「人間性」への着目点を持って判断することは、重要なポイントだと改めて再認識をするに至りました。

また、余談になりますが、
カウンセラーは、クライエントの職業マッチングの際に職業適性のアセスメントにこだわるも、カウンセラー自身が自分の職業適性に果たしてどれくらいの意識を持って対応しているのだろうかと疑問が生まれる自分もいました。

カウンセラーとしての職業遂行機能をホランドのDOT:職業コードで見るならば、「●人道的:Humanitarian ●芸術的:Artistic ●科学的:Scientific」となり、
ホランド・コードなら、カウンセラーは、「●Social:社会的 ●Artistic:芸術的 ●Enterprising:企業的」となります。

斯様な職業適性は、キャリア形成上、着目すべき重要な点であることは理解しつつも、個人としての存在そのものである「人間性」には敵わないのではないかと感じる自分もいるのでした。
臨床心理士は、アカデミックな流れを受け、社会認知を受けているもので、心理学系の資格としては、最高峰に位置付けられる民間資格だと思います。
しかし、何度々も国家資格化の声を聞くに至っても未だここには至りません。

これに比較してキャリアカウンセラーはどうでしょうか。

同じ民間資格であっても資格取得までの時間も難易度も全く違いますし、国内の歴史も浅いのにも係らず、国家資格化が決定されている訳です。
国家的な種々の思惑があってのことだとしても、こんなことからも、キャリアカウンセラーとして襟を正して歩んでいかなければならないと胸に誓う思いが込み上げました。



薫さんと出会うことによって深く考えさせられた、
カウンセラーとしての人間性とコンピタンシー

自分自身の軌跡を振り返り、種々の過去の経験をもう一度整理して胸の内に取り込み、将来への希望や目標をしっかりと見据えながら、現実としての一歩を踏み出さなければならないと感じました。永遠の自分磨きですね。
また、カウンセラーを目指す方々にも、薫さんの将来のキャリア形成を考えた時、なぜ臨床心理士を学ばれようとしたのかを考えてみて欲しいと思いました。
きっとそこには、対人支援業務としてのカウンセリングの可能性である「何か」が秘められているはずです。

今後、多くのクライエントが、薫さんとの出会いによって、忘れてしまっていた自分らしさと「笑顔」に気付き・取り戻してくれることと思います。
プロボディーボーダー鈴木薫さんの今後のご活躍とその動向に注目して見つめ続けていきたいと思います。




薫さんは、いつもの通りに、命の時を、移り変わる自然を、吹き抜ける風の香りを感じながら、今日も愛犬の「Pipi と Ele」と連れだって、茅ケ崎の海辺を散歩されているでしょうか。


Respect・・・ 尊敬・敬意・信望・尊重・敬い・顧慮・配慮


個の時代にあり忘れがちな、自分主体ではない、
相手に対する「思いと絆」
地球・宇宙規模のローカリズム 〜 全てのものへのリスペクト精神。

この深く・大きな、リスペクトの精神と大きな愛情があるから、
薫さんの周りには、たくさんの人達の元気な笑顔が溢れるのだと思いました。



ボディボード業界の発展寄与・カウンセラーとして躍進されるであろう、
鈴木薫さんの今後、益々のご活躍を陰ながらお祈り申し上げます。
また、種々のご協力・ご理解を頂戴しましたスポンサー各社様に、
この場をお借りして、心よりお礼申し上げます。  ありがとうございました。


 鈴木薫さんのHP
Welcome to our house プロボディーボーダー 鈴木 薫&E・コッカーPIPI&ELE
 鈴木薫さんから頂いた、キャリアメッセージ(message for you)


career wing
仕事を通じて、“自分「らしさ」の実現”を追求する
キャリア形成支援のトータル・ソリューション・サービス
ヨシダの徒然〔編集後記〕

前2回の発行では、掲載フォームの不備にて大変にお見苦しく失礼をいたしました。 リニューアルしたデザイン・フォームはいかがでしょうか。
今回は、刷新版としてお届けさせて頂きましたが、次回より、通常発行に戻りますので、 今後とも、末長いお付き合いを頂戴出来れば幸いです。

本日、21日は、JCDAの第9回通常総会ですが、資料(報告/計画書)の内容を拝読し、検討した結果、今回の直接参加については、見合わせることと致しました。
見解の相違を感じることが多く、今後、協会に所属することの是非も含めて検討していくつもりでいます。

Career wing tadashi yoshida
特定非営利活動法人 日本キャリア開発協会(JCDA)所属
厚生労働省指定キャリア・コンサルタント能力評価試験合格 キャリアカウンセラー