『 恋は盲目 という言葉。

お相手への期待感と現実のバランスがプラスに向いている時の恋の始まり前後になりやすいのかと思います。

クライエントにおいては、たまに「業界・会社・仕事(=相手」に対する期待感(期待値)が大きく/強過ぎ、ご自身と相手との現実的なバランスの判断において「美しき誤解」の状態を引き起こしてしまっている場合があります。
正しく「恋は盲目」状態になってしまっている訳です。

しかし、キャリア形成支援の現場では、「恋は盲目・・・美しき誤解」情況は、避けなければならないマストポイントになります。
相手に対する「期待感」と 相手とクライエントの両者の「現実」を冷静に見つめながら、クライエント自身の将来をクライエント共に描くことが必要になります。


期待感

相手に期待感(期待値)を持つことは自分の歩むべき「」にも通ずる事ですし、職業選択や継続勤務を行うのにおいて、必要かつ重要なポイントだといえます。
しかし、悩みを抱えた多くのクライエントの場合、自分自身だけの「期待感=期待値」を基準に諸事判断をしがちな傾向があるとも感じます。
可能な限り、相手の立場・価値観・情況 等々をも理解したうえで、相手への「期待感」を持つことがとても大切なことだと思います。


現実

客観的に冷静に自分自身の現実を見つめる事はなかなか難しいことでもあります。
エンプロイアビリティ(労働市場価値)や一般世情や各種データを判断のベースとして、自分自身の現実を比較検討し見つめることが、誤りの少ないキャリア選択の判断に繋がるのかと思います。


相手と自分の相互の接点の情況を適正に見つめる事が、プラスの期待感のみに目が行きがちな「恋は盲目の美しき誤解の時期」から、現実をベースにしたブレの少ない将来の展望を描けるようになれるキーポイントになるのかと思います。

 

 


前回より、恋愛過程と職業キャリアの過程を各段階毎に比較し、クライエント自身が現状の自分への気付きの促進を図ることが可能か?!を綴って参りました。

明確なメソッドではないにしても、もしもここに共通項が見出せるとするならば、恋愛について著名人の格言も職業キャリアに置き換えて捕らえることも可能なはずだと思います。

以下の格言も、一度、恋愛と仕事を置き換えて考えてみて下さい。

 


●愛するとは、見つめあうことではなく、同じ方向を見つめること。

『星の王子さま』作者「アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ」

労務管理の現場で活かせる、本質をついた視点だと感じます。

 

●恋は燃える火と同じで、絶えずかき立てられないと持続できない。
だから希望を持ったり、不安になったりすることがなくなると、たちまち恋は息絶えるのである。

フランスのモラリスト文学者「ラ・ロシュフーコー」

モチベーションを見失いがちの現状にある時に・・・

 

●もはや愛してくれない人を愛しているのはつらいことだ。
けれども、自分から愛していない人に愛されるほうがもっとずっと不愉快だ。

フランス戯曲作者「ジョルジュ・クールトリーヌ」

再就職支援の場面や転職相談の場面で・・・

 

●恋は幸福にするためにあるものではなく、私たちがいかに強く苦しみの中に
耐えられるかを、わからせるためにあるのだ。

ドイツの詩人で作家でもある「ヘルマン・ヘッセ」

時に概念論的なことも必要だったり・・・

 

●失恋って、当の本人は苦しい苦しいと言っているけれど、
本当は終わった恋をいつまでも思い出して楽しんでいるようなところがあると思う。
本当に苦しいなら、一秒でも早く忘れる努力をするはずだから。

日本の女流作家「宇野千代」

カウンセラー同士の会話に出てきそうな・・・

 

●愛とは巨大な矛盾であります。それなくしては生きておれず、
しかもそれによって傷つく。

評論家・作家「亀井勝一郎」

祈りを込めた「頑張ろう」のエンカレッジの言葉と一緒に・・・

 

●結婚生活は、いわば冷蔵庫のようなものである。
冷蔵庫に入っている限られた素材で、いかに美味しいご馳走をつくり出すか、それに似ている。決して他人の冷蔵庫を羨ましがらないことだ。

女性漫画家「柴門ふみ」

安易に理想ばかりを追い求めてしまいがちなシーンに対して。


参考:抜粋 四方山話「恋愛格言集より」 ※ 敬称略


みなさんに於かれましては、いかが感じられましたでしょうか?

 


恋愛過程と職業キャリアの過程との比較検討を行なってきましたが「結婚=正社員として入社」と考えた場合、職業キャリアの過程は、恋愛結婚というよりは、「見合い結婚」に近いと考えられるかと思います。

 見合いの席上は、面接場面になるでしょう。
 見合い写真や身上書は、履歴書・職務経歴書となるでしょう。
 仲人は、求人情報や人材会社と云えるかと思います。
 恋愛結婚は、アルバイトから正社員登用といったような流れと考えられるでしょうか。


恋愛過程と職業キャリアの過程の比較検討の判断は、キャリアカウンセリングの場面のみではなく、マネージメントの場面においても活かす事が可能だと私は思っています。

 


昨今、若年者の方々とのやり取りにおいて「キャリアは、与えられるもの」と踏まえてしまっているような風潮を一部に感じますが、「自らの努力と歩みによって、切り開き・形作り・つかみ取る」ことこそが、自立的なキャリア形成であることを改めてクライエントに理解して貰う必要があるのかと感じることが度々あります。

「過程無きところに答えはあらず」

過程如何で結果が変化するのが現実ですよね。

 

「恋にも仕事にも一生懸命・自らの行動でつかみ取る」

思いを抱えて、目標を目指し、思いを適えようとする過程に結果はついてくるといえます。

 


職業キャリアの方向性を見失ってしまった時には、恋愛過程と比較検討してみることも気付きの促進を図る、現状打破のひとつの切っ掛けになるかも知れません。

 


恋愛も仕事も「本気で好きになる」こと。 先ずはここからですよね。

美しき誤解を迎えないように・終わらないように・・・

 


Career wing    tadashi yoshida
特定非営利活動法人 日本キャリア開発協会(JCDA)所属
厚生労働省指定キャリア・コンサルタント能力評価試験合格 キャリア・カウンセラー

 


【後記】

キャリアカウンセラーとしての時系列的な対象・対応領域は、所属組織・機能によって色々かとは思います。私見としては、就職・転職活動の確定時点で対応終了ではなく、描いた期待値が現実判断に至り、次の判断に向かう迄の間を見つめサポートしていく、一連の過程がキャリアカウンセラーの対応域として必要なのではないかと常々思います。
キャリアカウンセリング〜コーチング〜メンタリングまでの一連過程の対応が必要なのだと思う所以です。