ボーナスを貰って辞める」と良く聞く退職のタイミングの12月です。
みなさんの周りに於かれてはいかがでしょうか?

特に間接部門の方々は、1月を過ぎると期替りの3月末まで業務的に離職することが難しくなるため、年末年始休暇と有給消化を併せて取り、実質勤務は年内までとするような方が多い傾向もあるかも知れませんね。
労務管理の一環で年末年始を使い辞意撤回の慰留を求め、人事として所属長と一緒に社員宅訪問等を行っていたことを思い出す時期でもあります。

 


さて、そんな師走を迎えた先日、人事担当の仲間達と集まり、情報交換を併せて近況報告会を行いました。


社会・労働環境の変化に組織の対応調整はどんな風に進んでいるか」をテーマとして喧々諤々の話し合いでしたが、業界・業種・会社毎の違いはあって当然ながら、総論として多かった意見が、『「経営 対 人事」の将来予測の状況判断において、認識の開きが大きい』といったことでした。また、『労働者の意識変化と組織体制の調整・整備にタイムラグが生まれてしまう』と危惧を抱いている人事担当者が多いことは、自分自身の予想を遥かに上回っていたものでもありました。

経営と労働者」の2方向からの板ばさみ状態で、人事の戦略活動が後手に回ってしまっていると感じている人事担当者が多くいたわけですが、人事は、経営の体質や価値観が現れやすいセクションでもあり、各社毎の動きに関しては、非常に興味深く話しを聞いていました。


社会・労働環境においてターニングポイントであるがゆえに経営判断がし難い情況は察しますが、クライエントとのやり取りにおいても、労働意識の変化をヒシヒシと感じる昨今、人事においてもキャリアカウンセラーにおいても、新たな視点を持たなければならぬことを痛感しています。

 


2007年に団塊の世代のリタイアと大学の全入制時代が始まり、
2011年には、少子化の変化が顕在化していきます。

     売り手市場を背景としてか内定ブルーの多さ
     短期離職者の増加
     組織ロイヤリティの低下
     組織全体の育成能力の低下
     マネージメントスキルの低下  etc

顕在化している諸状況に対して、「対処療法的な対応策」を図る企業、将来予測に基づき「根治療法的な対応策」を図る企業。

変化を迎えているこの時期の対応策の選択如何で、「適正人材の確保」が今後の企業の命運を分けさせる時代が目の前に来ているなか、自ずと経営の先行きは見えていくのではないかとも思います。


     経営側が「その」労働者を選び、雇う必然点。
     労働者が「その」会社を選び、勤める必然点。


企業は、ここの共通の接点を見つめ、築くことが今まで以上に必要になるのだと思います。

経営としての市場での差別化は当然のことながら、組織の成長発展のための労働力の確保に重点施策が求められ、「労働者からも支持され選ばれる企業」であるか否かが、さらに問われる時代が確実に来るのではないでしょうか。

長い時間は掛かるにしても、労使としての関係や価値観も生まれ変わるのではないかと思います。


終身雇用制度が終焉し、能力主義に切り替わっている現状のなかで、少子高齢化の影響で、働く「ひと」そのものが減少し、対人関係が希薄になりつつある環境情況から、実務ノウハウの伝承機会も少なくなり、働き方も増え、多様化する価値観のなかで、益々人材の流動化は加速していくのでしょう。

またここには個人の成長目標として現実感があった、社内に存在していた「キャリアモデルの喪失」も生まれています。

自己責任社会の到来は、組織内でも同じように求められ、自己キャリアの形成を組織に委ねるのではなく、「自らが自らのキャリア開発を行い、組織内における自己価値を高めていかなければならない情況になっているのだと思います。


これらを背景にして、今後に向けては、労使双方が納得のいく共通の接点が、今まで以上に必要かつ重要なポイントであり、そのためには、今後の経営・人事は、トップダウン型でもボトムアップ型でもない、エンプロイアビリティ(市場価値)」の評価体系に基づく価値観を持った、経営体制の構築が課題ではないかと考えます。

そして具体的な対応施策のキーワードとして見つめるべきは、「キャリア開発」といえるのではないでしょうか。


     個人の自己実現が将来に適う可能性を持った組織
     経営計画に合致するキャリア形成の方向を持つ社員。


キャリア=自分らしさ=自己実現」を追い求めるために能力を高め、その高められた能力により、更なる利潤の追求が可能になる関係。

一見当たり前のように見えるのですが、単純なスキル開発ではなく、能力開発の機軸を「個人キャリア」にまで深め見つめ対応していくことが、企業として、自己責任社会〜人材の流動化の時代において必要な視点なのではないかと思っています。

 


そこで人事は、

今までの組織主導型の視点から、社員個別のキャリア形成の指向を確認・調整するために、自己キャリア開発目標制度・キャフェテリアプラン・社員面談制度・自己申告制度 等々の人事・労務の諸政策/制度化と、新たな評価体系が必要になってくると考えられます。
マネージ各層にこの機能を担わせるのか、人事部の職掌範疇として実施するのかは、組織情況により違いはありますが、より「個々人の情況掌握」が求められる訳ですので、マネージメントや労務管理の強化策が求められるのではないでしょうか。

 


そしてキャリアカウンセラーは、

唯一、組織利害に捕われることなく存在でき得る立場になりますので、経営変革の中において、「エンプロイアビリティ(市場価値)型」評価体系組織を維持・運営していくための労務機能の一環を担い、社内の「キャリア開発」をより良く導くための一助と成していけるのではないでしょうか。
また、労働者自身において、社内のキャリアモデルの喪失や旧態依然のキャリアパスが意味を成さなくなった現状で、同じくエンプロイアビリティに基づく市場評価や、これに基づき環境変化に対応した具体的な支援策の実行が可能なようなスキルを身につける必要があるのかと思います。

 


今年は、女性・障害者・ニート/フリーター・高齢者等々、雇用促進のための国の労働政策のあり方は、目まぐるしく変化した1年だったと感じています。
キャリア・コンサルタント(カウンセラー)の国家資格化の流れもその一旦かと思います。
来年1年もキャリアカウンセラーを取り巻く環境は大きく変化していくのだと思います。

キャリアカウンセリングは、目的達成のための手段でしかありません。

今後の社会の命題であろう「人的資産の有効活用(=企業におけるキャリア開発)」をキャリアカウンセリングのひとつの目的として、インソース/アウトソースの両面において、キャリアカウンセラーの活用が経営課題の解決策のひとつになると信じ、社員・経営(人事)・キャリアカウンセラーの3者間で創り上げる、キャリア形成支援の活動モデルをさらに提唱していかなければならないと心に思った時間でした。

 

人事にとっても、キャリアカウンセラーにとっても激動の1年になるかと思いますが、
働く人々の「自分らしさの実現のために」・・・来年がどんな年となるか楽しみです。

 


Career wing    tadashi yoshida
特定非営利活動法人 日本キャリア開発協会(JCDA)所属
厚生労働省指定キャリア・コンサルタント能力評価試験合格 キャリア・カウンセラー

 

【後記】

23日に大阪で開催される、「キャリア・コンサルタント全国大会」は、どんな方々に出会え、どんなお話しが出来るのか楽しみに参加してきます。また、参加後にレポを記したいと思います。

 


Career wing  Official HP」リニューアルしました!  

       
○「個人向けページ」   〜キャリア形成支援をお考えの方に!
○「キャリアカウンセラー」〜目指す・活躍中の方に!     
○「法人向けページ」   〜経営・人事の方に!  

      ● キャリア推薦本
      ● 活用・導入事例 
      ● キャリア形成資料
      ● メルマガ過去記事
      ● メディア活動実績  

○各業界でご活躍中の方々からキャリアテーマのメッセージです。
○こんなところにも徒然にコラム書いています。
○「はじめましてキャリアウィング吉田です」 その1. その2.

カウンセリング&セミナールームのレンタル・シェアもしています

カウンセラーの仲間も募っています。   

各種のご連絡・叱咤激励?はこちらにお願いします。