私が、キャリア形成支援事業を営もうと思ったのは、20数年間、人事・労務に携わる中で感じ続けた、「組織の利害に捕われずに個人のキャリア形成を支援する機能が必要」との思いからでした。

そして、経営・人事も「社員と経営との調和」を新たな企業イズム・体制として確立しなければ、企業経営は、人的課題により立ち行かなくなる時が来ると感じてのものでした。

業として活動するならば、それまでの独学・実施を理論体系に基づき振り返り・新たなスキルを身に付けたい。

これがキャリアコンサルタント資格の取得を目指した理由でした。

「経営/人事」・「社員/クライエント」・「キャリアカウンセラー」の3者で創る新たなビジネスモデルを提唱する背景も斯様なところからのものでした。

 


既にご存知の方も多いかと思いますが、10月26日の朝日新聞に
キャリア・コンサルの国家資格創設へ 能力向上めざす」との記事が出ました。

  記事の全文 asahi.com

記事内容の要約をすると

  民間資格の乱立から、資格取得者の能力格差が問題になっている
  技能検定の一つに「キャリア・コンサルティング」を追加し対応を図る
  ジョブ・カード制度実施の一環でコンサルタントの質の向上を急いでいる

のようになります。

  政府広報オンライン 「ジョブ・カード制度の意義
  日本マンパワー キャリアカウンセラー事務局 見解
           
   ※キャリアコンサルティング協議会・日本キャリア開発協会のコメント含む


現在のところは、新聞紙上に流れた情報以外の、これ以上でも、これ以下でもないようです。
11月には次段の発表があるとのお話しを耳にもしており、新聞紙上・WEB等の情報に注意を払う必要があるかと思います。

 


キャリアカウンセリングの社会機能としての確立のためには、国家資格化は、適正な流れなのではないかと私見を抱いています。
ただし、ここに至る経過情況を踏まえるならば、国家資格化の決定以降に対しての不安を払拭できずにいる自分もいます。
国・厚労省の号令一家、大が小を凌駕してしまうような結果だけなのでしょうか・・・


厚労省からの正式かつ詳細発表において

  ○ 厚労省が自ら唱え、推進してきた5万人計画の総括がなされるのか
  ○ 現状の民間資格ホルダーは、国家資格化に対してどのような処遇となるのか
  ○ 厚生労働省認定機関・これ以外のものとの差は生まれるのか
  ○ 現状の民間資格と国家資格との資格区分としての位置付けはどのようになるのか
  ○ キャリアコンサルタントの名称使用や定義はどのようになるのか
  ○ 国家資格化に伴う、同資格ホルダーの積極的な就業先確保や実施機会の増大、
    事業者支援の今後の予定・見解はどのように推移していくのか
  ○ 受験資格要綱の詳細
  ○ 上級者向けの1級と、中級者向けの2級のガイドライン区分・資格の意味は
  ○ 対人援助(支援)業務は、業務独占資格となるのか
  ○ キャリアコンサルタントの質の定義が明確になされるのか
  ○ 協会としての存続意義は果たされていくのか(ポイントが反れますが)

等々の点を確認しなければならないと思っています。

 


民間資格の乱立から、資格取得者の能力格差が問題になっている設置理由より

キャリアカウンセラーとして各方面で活躍されていらっしゃる方々に対して云々言うつもりは微塵もありません。が、既に他でキャリアカウンセリングをお受けになったクライエントと、小社対応の実際例として下記のようなこともありました。


顔面にチックまで出てしまっているのに医療機関へのリファーを行わず、
  カウンセリング実施以降、さらに体調情況が悪い方に向かってしまっていた。 

 ・・> 総合病院に行き(リファーし)自律神経の情況確認検査を行い、
     体調改善の後に就職活動の再開・採用に至る。

      同様に鬱症状が散見されるのに(生活状況・身体症状等により)リファーを
        行わずに過ごしてしまったケースも何件かありました。


キャリアカウンセラーの言った通りの就職活動(応募書類作成等)を行なったのに
  人事担当者から「書面はしっかり(定型通り)整ってますが、○○さんらしさが
  微塵も感じられませんねぇ・・・本当は何がやりたいんですか?」と言われて
  希望職種の何社も採用に至らず。

 ・・> 提出していた応募書類を確認させて頂き、言葉選びだけを行い、
     フォーマットへの流し込みをしている情況が確認出来たため、
     再度、自己の振り返りを徹底し、本人の言葉で応募書類を再作成
     第一希望の会社に再応募し合格する。


週一回の頻度でキャリアカウンセリングを行っているのに、
  何種類もの自己分析ばかりで、具体的な就職活動支援のサポートケアは、
  殆どない情況だった(就職活動自体は、100%完全にクライエント任せ)

 ・・> 年齢・経験共に一般公募される条件では難しかったため、
     職業紹介会社の積極的な活用を自己活動と併用し、採用に至る。


キャリアカウンセリングの模擬面接では、カウンセラーに特に指摘された点もなく、
  経歴も人物判断も特に悪くないのに数社とも不合格(平服にて来社・対応)。

 ・・> 模擬面接の実施において、過去のそのまま(服装等も含み)で振り返りの実施。
     本人は全く意識していなかったが、出来る女のファッション演出(?)が
     やり過ぎで、本人の良さを完全に殺してしまっていた。
     (企業内で総合職キャリアを歩んでいる最中であればOK的なもの)
     香水・ブランド物を身につけない・可能な限りのナチュラルメイクetc
     企業規模に合わせたスーツ選定/面接意識の改善で採用に至る。
                                                  etc  

厚労省認定外のある団体のテキストでは、ロジャーズの理論において
  「指示的療法」との記載があったと生徒の方よりお伝えを頂いたこともありました。

○然る厚労省認定団体のひとつでは、そのことを他の公共機関の入札等にのみ利用し、
  一定期間、一人の受講生を教えることなく過ごしていたところもあります。
  同社の社員の方が小社に資格取得の相談にお越しにもなられました。

○人事部員の採用において有資格者であったことを大きな理由として採用したら、
  プロファイル能力に欠け、人事実務が全く出来ず資格事体に呆れたと非難もされました。

 


正直に申し上げると、キャリアカウンセリングを受けることによって、負の傷を受けてしまったクライエントに出会う度、本当に切ない気持ちになります。

就職支援活動は基より、特に「命」に係わる医療機関へのリファーを疎かにしてしまっている情況に触れると言い様のない怒りが込み上げてきます。

 


 己のスキルを棚に上げての私見ゆえ、言葉の行き過ぎは悪しからずお詫びいたします。

 


責任問題のようなことを話しても将来に向けての意味は薄いかと思います。
ただし、キャリアコンサルタント5万人計画は、2001年に厚労省が打ち上げた政策です。
斯様な情況を野放しにして来た感も正直否めません。
はじめから国家資格化を念頭にしての布石だったのかとの邪推を脇に置くとしても、
真に国がキャリアコンサルタントの必要性を感じ・求めていての今回の顛末ならば、
厚労省の自配下で進捗してきた現状を適正に原因究明・判断・将来を予測し、
キャリアコンサルタント資格を机上の資格にしないようにぜひ望みたいと思います。


クライエントが抱えてしまっている問題は、机上論ではない”現実”なのですから。

 


Career wing    tadashi yoshida
特定非営利活動法人 日本キャリア開発協会(JCDA)所属
厚生労働省指定キャリア・コンサルタント能力評価試験合格 キャリア・カウンセラー


【後記】

本物の「思い」をお持ちであるキャリアカウンセラー(目指す方を含め)との出会いを
心より望んでおります。        こちらをご覧頂ければ幸いです

 


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