公開企業の不祥事が相次ぐ。
役員交代による経営再編ならばまだ救いもあろうが、時に倒産に追い込まれる場合もある。


来春卒業予定の大学生で、企業選択の相談に訪れてくれた彼の志望会社は、前職で仕事上の関係があり、個人的に経営者・組織の内情を知る企業であった。

知人へのカウンセリングが難しいのと同じ位、今回の相談への対応は苦しいものがあった。

 


連日連夜TVを駆け巡るニュース&然るグループ会社会長。

一時期、経営として同氏と直接的に仕事をしていた。
同氏の素顔としての本音・思惑も直接耳にしていた。

真実は、時と共に移り変わることもまた真実。
真実は、見方により何側面もあることもまた事実。
真実が、作り上げられる時があることもまた事実。
自分自身の見解が社会の判断と違うことがあるのもまた真実。


なぜマスコミは、グループ全体に起きている問題点を多面的に見て、総合的な検証・判断の中から、今回の事実・真実がどこにあるのか・経営としての本音はどこにあるのかを見つめようとしないのか(・・・と書いているウチに上記の動きが出て来るような話しが入ってきたが)。

単純な話し、 「企業経営において、そんな綺麗毎が罷り通るか」が、真実に対する全ての答えだと思っている。
メディアを通じ、公表され・映し出される1側面としての経営の顔。

重要なことは、「現実」なのだと思う。


例えばであるが、殺人者を虚偽癖の者等に対するキャリアカウンセリングにおいて、自分自身が経験的に価値判断を形付けてしまった事に対して、ロジャーズの云う、

 ○ 無条件の肯定的尊重
 ○ 共感的理解
 ○ 自己一致

は果たして成立するのか。

結果として、斯様なシチュエーションに立ってしまった場合、キャリアカウンセラーとしての軸足をどこに据えるべきなのか悩む自分がいる。
学問として論理体系上の上記の答えについては、承知しているつもりである。
が、クライエントを前にして他者の人生判断に立ち会うその場は、学問ではない、リアリティのみの「現実」しかないのだ。
どうしてもここに違和感が拭えないのは、カウンセラーとしてのスキル不足なのだろうか。
いまは、永遠の命題としか踏まえようがない思いに包まれている。


小社実施のキャリアカウンセラー資格取得のガイダンスにお越し頂く半数以上が、就職活動支援としてのキャリア形成支援活動を望むのではなく、メンタルケア(ファイスto のカウンセリング実施)を望む上でキャリアカウンセラー資格取得を求めている(あくまでも小社相談においては)。
キャリア形成支援事業のマーケットが成熟している訳ではなく、キャリアカウンセリングの社会認知が形付けられている訳でもない。
ゆえにキャリアカウンセラーを目指す、色々な思い・判断があって良いと思う。

反面、キャリアカウンセリングを単純な相談業や占いの領域にしては絶対にいけないとも思う自分がいる。

クライエントのシチュエーションやキャリアカウンセリングの実施機関に応じて、支援を求められる状況・主訴は変わる。小社においては、「情報提供」を求められるケースが非常に多い。
経営の視点・人事の視点・マネージメントの視点を求められる小社のクライエント特性ゆえのものである。
小社の活動機能でいうならば、一般的に若年層とされるキャリアカウンセラーでは、クライエント対応は難しいと思われる。
キャリアカウンセラーの社会(職業)経験年齢(深さ・大きさの意味において)が、キャリアカウンセラーに問われるべきモノではないのかとの思いは、就職活動支援やメンター系に寄っている小社・自分自身の背景から思うことなのであろうか。

 ※ 占い師の方々の職業差別を云うつもりは全くない事は明言する


企業の不祥事を目の当たりにする都度、資本主義経済のなかで、組織の本音と建前に得も云われぬ感情が常に芽生える。
TV/メディアが作り出す虚像のなかで、どれ位真実が歪められたまま、社会全体の共通認知事項となっていくのか。
時の流れがどれ位、新たな真実を作り出してしまっているのか。
嘘を真実に見せる能力が、公の前で涙を流すことが、公開企業の最高責任者としてのコンピタンシーとして必須のようにも感じてしまう自分がいる。


「本音や真実じゃ、経営として成り立たず喰っていけないよ」

諸先輩にあたる経営者の方々から何度この言葉を耳にしたことか。
当たり前過ぎて、反駁する事も忘れる。

重要な事は、組織の成長過程に応じた理想と現実の「バランス」の具現化そのものだと思う。

資本主義・競争社会のなかで、経営が綺麗毎で成り立つなどとは微塵も思っていない。
また、自分自身の経営の歩みにおいてもそんなロジックは持ち合わせていない。
経営は、「判断の反対側にあるものに視野を持てるか、これを検討し対応を図ったのか」が問われるのだと思う。

 


自分自身の経験からの判断だと前置きをして、知り得る限りの会社情報をクライエントに伝える。
あくまでも客観性を心掛けるが、どうしても主観が顔をもたげる。
単純な情報提供に止まるのではなく、クライエント本人の判断に対して必要と思われる事項に集中して説明するように努める。

「・・・会社が生き物だとの実感が沸いてきました」

知り得ることをそのまま伝えることが正解なのかどうかは分からない。
あくまでも人生の主体者はクライエント自身である。
良し悪しを含めた選択判断と生き方を決めるのはクライエント自身でしかない。

「働くとは、会社選択をするとは、社会に出るとは何なのか・・・少し何かが見えた感じがします」

真実は、各々の胸の内にある。
願わくば、自分自身の真実への目と社会の判断の目がイコールであって欲しいと思う。

虚像から真実は生まれない。真実を見極め・判断する目。


キャリアカウンセラーとは何ぞや。
余談ながら、この理解は、一歩進んで二歩下がるような日々の繰り返しではある。
形(手段)に拘る必要は全くない。

真実を見極め、クライエント自身の納得感のある選択判断が出来るようにサポートを行なうこと。
これが自分に科せた、キャリアカウンセラーとしての使命である。


答えはクライエント自身のなかにある。  この真実は、揺るがずに「そこにある」。

 


Career wing    tadashi yoshida

特定非営利活動法人 日本キャリア開発協会(JCDA)所属
厚生労働省指定キャリア・コンサルタント能力評価試験合格 キャリア・カウンセラー


○後 記

「自分が生きることの責任ってあるんですよね」
クライエントの中に生まれたリアリティに、救われた思いに包まれたひと時でした。

 


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