九雀通信

娘をよろしく


カテゴリー: 2015年03月11日
九雀です。
「まぐまぐ」当局から「そろそろ書かなあきまへんで」と来る前に書くのは、初期の頃以来です。

前回書いてからは、めまぐるしく、様々なことがありました。

・ナマ下座の活弁
・「紙入れ」ネタおろし。
・鴨鈴女(南河内万歳一座・しかも箕面高校同級生)とのリーディング
・リュート入り落語「筆まめ間男」
・「しの字丁稚」ネタおろし
・障害者フェスティバルでの吹奏楽落語「忠臣蔵」
・「桂九雀で田中啓文こともあろうに内藤裕敬」稽古~倉敷公演
・岡山での新落語会スタート~広島・九雀亭
・「大工調べ」ネタおろし
・「桂九雀で田中啓文こともあろうに内藤裕敬」小倉公演
・福岡での新落語会スタート

これ全てヒト月以内の出来事です。(1月25日~2月23日)
今、書きながら軽い吐き気と目まいを催しました。
終わってから気が付く無謀さです。

これから見れば、急遽決めて2週間後には終わっていた「九雀・金谷ヒデユキ二人会」などは、余裕のよっちゃんです。
オモロかった。

そんなさなか。
カミサン・高橋まき(寄席囃子奏者)に弟子さんが来ました。
19歳の女の子です。
この子が続いてくれたら、上方落語・寄席囃子は大丈夫です。
まぁ私が亡くなった後のことなんですが。

私が入門した頃のお囃子さんは、一番若手のお師匠さんでうちの母親世代でした。その時点で43歳。
あとは私のお婆ちゃん世代の方々が数人おられただけでした。
まぁ寄席はなかったし、落語会も少なかったし、上方落語家も少なかったり(私が入って90人)、充分その人数でまかなえていたのでしょう。
でも若い噺家がお婆ちゃん世代にお仕事を頼むのはあまりに敷居が高い。
ですからナマのお囃子が入る落語会は、ホールの大規模なものを除いてはほとんどありませんでした。
CDはまだありません。全てカセットテープ。

「頼みやすいお囃子さんが欲しい」
そんなニーズもあって、若いお囃子さんが増えていきました。
今や協会お囃子陣の先頭を走る和女さんや、英華さんもそうですし(この二人は僕と同世代)
うちのカミサン・高橋まきもその一人です。

しかし・・・・
20代からやっていた麗しき「乙女」達も、気が付けば50代、40代の「麗しき」熟女です。
今、一番の若手が今年の年女(24歳ではありません。もちろん12歳でもない)。
あと五・六年したら、私が入門した36年前の状態になってしまいます。
やばい。

お囃子さん希望者が少ないのには、理由はある
と私は思っています。
昔は女性落語家は極めて特殊な存在で、露の都ねえさん孤軍奮闘でした。
「女性は無理」みたいな常識が脈々とうけつがれていました。
なので今風に言うと「落語女子」や「ラク女」は、この世界に関わりたいと思えば、お囃子さんになるしかなかった。

ところが昨今の女流ブームはどうですか。
「ああ、女子も落語できるんや」と思えば
もともと大学の落研で落語をやってた女子は当然落語家を目指します。
落語に出会うのが遅かった娘さんだって、客席から見てて、高座の落語より、陰で弾くお囃子に興味を持つ、
なんてことも普通はないでしょう。
結果、人材は落語家に流れていきます。

なので入門志願してきた10代女子は心強い。
絶対育てるべきだと思いました。
まして、とても縁のある娘さんでして
私と親しい劇団でスタッフをしている女性のお嬢さんです。
さらに東住吉高校芸能文化科の卒業という芸人の王道を歩んできました。
ドラフトなら全球団一位指名ですよ。

ところが、ところがです。
我らが高橋まき師匠は「私なんかまだまだ」と言うて断ろうとするじゃないですか。
びっくり。がっかり。しゃっくり。

しゃらくせぇ! てやがんでぇ、べらぼうめ!!
芸人に「まだまだ」じゃない時なんか訪れねぇんだよ。
と、私がいくら言っても聞き入れなかったお師匠さんは
「まき師匠でないと嫌です」という27歳年下の涙ながらの訴えに、やっと決心しはりました。
アタボウよ!!! ったく手数のかかる野郎だぜ。

3月1日に入門しました。
奇しくも36年前に私が枝雀邸に住み込み始めた日でした。

こんな場合私の立場は、彼女からなんと呼ばれるんでしょうね。
落語家なら師匠の奥さんは「おかみさん」ですが
お囃子さんの師匠の亭主はなんと呼ぶのかしら。
まぁ私は噺家なので「九雀師匠」で良いとして、旦那が一般人なら
「ご主人様」じゃメイドカフェみたいだし、「旦那様ぁー」じゃ犬神家の一族みたいだし、「旦さん」じゃお妾さんみたいだし。
まぁ今そんなケースの該当者は居ないから考えなくてもいいですな。

師匠ではないですが、業界の先輩の中で一番近しい人間としてやれることは
怠けないように、お行儀悪くならないように、何より師匠に叱られないように、陰からそっとアドバイスをして
ご飯は食べたか? 電車賃あるか? 着る物あるのんか?
と聞くくらいのことでしょうか。
これって、ただの「お父さん」じゃん。

彼女・岡野鏡(おかの・きょう)と申します。
ご指導ご鞭撻をよろしくお願い申し上げます。

<ツイッター>
公演情報 @hataraku_kujaku

<facebook>
「桂 九雀」の名前にて。

<ホームページ>
http://www.rakugokobo.jp/ 落語工房 

九雀通信

RSSを登録する
発行周期 月に2回程度発行します。
最新号 2017/11/01
部数 513部

このメルマガを購読する

ついでに読みたい

九雀通信

RSSを登録する
発行周期 月に2回程度発行します。
最新号 2017/11/01
部数 513部

このメルマガを購読する

今週のおすすめ!メルマガ3選

ゼロから始める不動産投
はじめまして、椙田拓也です。このメルマガでは、ゼロから不動産投資を始めるための具体的な手法を解説しています。 ◎ゼロから始めて4年で14棟102室を購入した方法を大公開! ◎書籍『空室率70%でもキャッシュが回る非常識な不動産投資術』(ごま書房新社)になった方法を大公開! ◎メルマガ読者特典として、椙田が運営する不動産投資会社で無料個別面談を実施中!
  • メールアドレスを入力

  • 規約に同意して

『資金調達など経営者の悩みを真に解決するマガジン』
経営コンサルタントが実践から得た経験や知恵を基に、経営に役立つ「本日の経営者への一言」と、実際にあった話を基に実名を出さずに「実話風読物(カードローン取立との戦い等)」に仕立てた読物との2部構成で綴られたメルマガです。
  • メールアドレスを入力

  • 規約に同意して

首都圏不動産インサイドニュース
不動産業者がゼッタイ言わない最新の業界ウラ事情をリアルタイムで暴露します!!不動産投資で儲けよう!と意気込んでいるあなた。家族を守り夢を叶える手堅い不動産投資ですが数億円の借金を負う100%自己責任の事業。海千山千の業者相手に知識武装は万全ですか?「まかせっぱなし」は命取りです。かく言う私も業者ですが、不動産に携わる者として不幸な投資家さんをゼロにしたい。本気です。業界経験13年のプロとして真実だけをお伝えします。業者と対等な立場で戦ってください。決して損はさせません。村上しゅんすけ
  • メールアドレスを入力

  • 規約に同意して

今週のおすすめ!メルマガ3選

僕は『絶対倒産する』と言われたOWNDAYSの社長になった。
売上20億,負債14億,赤字2億『絶対倒産する』と言われ、メガネ業界内ではただの質の悪い安売りチェーンと馬鹿にされ続けていたOWNDAYS(オンデーズ)を30歳の時に買収し社長に就任。その後、10年間で奇跡のV字回復を遂げて、売上150億,世界10カ国に進出するまで・・、みたいな巷によくある再生物語。半分ノンフィクション。半分はフィクション。いつまで、どこまで書き続けるかはまだ未定です。 https://www.owndays.com Twitter:https://twitter.com/shuji7771 blog:https://ameblo.jp/shuji7777/
  • メールアドレスを入力

  • 規約に同意して

川島和正の日刊インターネットビジネスニュース
■読者数32万部超、日本一の個人メルマガ(まぐまぐ総合ランキング調べ) ■9年連続で年収1億円以上になり、70か国以上を旅行して、 190平方メートルの豪邸に住んで、スーパーカーに乗れるようになり、 さらに、著書は、日本を代表する超有名人2人に帯を書いてもらい、 累計50万部のベストセラーとなった、現在香港在住の川島和正が、 最新のビジネスノウハウ、自己啓発ノウハウ、健康ノウハウ、恋愛ノウハウ さらに「今チェックしておくべき情報リスト」などを配信中!
  • メールアドレスを入力

  • 規約に同意して

日本株投資家「坂本彰」公式メールマガジン
サラリーマン時代に始めた株式投資から株で勝つための独自ルールを作り上げる。2017年、億り人に。 平成24年より投資助言・代理業を取得。現在、著者自身が実践してきた株で成功するための投資ノウハウや有望株情報を会員向けに提供しているかたわら、ブログやコラム等の執筆活動も行う。 2014年まぐまぐマネー大賞を受賞。読者数3万人。雑誌等のメディア掲載歴多数。 主な著書に『10万円から始める高配当株投資術』(あさ出版)『「小売お宝株」だけで1億円儲ける法』(日本実業出版社)
  • メールアドレスを入力

  • 規約に同意して

他のメルマガを読む

ウィークリーランキング