未来バンク事業組合ニュースレター

未来バンク事業組合ニュースレター No.981/2017年6月


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■ 未来バンク事業組合ニュースレター No.91/2017年6月
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※PDF版は次のURLから御覧ください
http://www.geocities.jp/mirai_bank/news_letter/MB_NL_91.pdf

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新手のサラ金、その名は「銀行カードローン」

未来バンク事業組合 理事長  田中 優
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 まずはこのグラフを見てほしい。
(グラフはPDF版でご確認ください)
http://www.geocities.jp/mirai_bank/news_letter/MB_NL_91.pdf

 このグラフは「無担保ローンの融資残高」だ。かつて社会問題化
した「サラ金」たちの資金貸出額を、銀行が軽く超えてしまってい
るというものだ。友人から「クローブアップ現代」で放映されてい
たと聞いたので早速検索。ちゃんと見つかった。見てみたらこれが
優れた番組だった。

 かつてサラ金がきつい取り立てや過剰貸し付け、高金利の「3K」
が問題になって厳しい規制が課せられるようになった。特に厳しい規
制は、法定金利を上回った金利の返済と、本人の年収の3分の1を上
回る貸し付けの禁止だった。ところが銀行は「善意の機関」と信じら
れていてその規制を受けなかった。そこでサラ金に代わって伸びたの
が銀行カードローンだったのだ。
 しかし銀行は個人の信用情報を持たないし、融資のノウハウもない。
そこでサラ金が信用情報を審査し、万が一の焦げ付きには補償をし、
銀行はノーチェック、ノーリスクで貸し出すようになったというのが
この流れだ。
 かつてサラ金では生命保険を掛けさせて、本人が自殺すると資金回
収できるので、社内で契約者の自殺に万歳三唱をしたという。ところ
がその業態が銀行に移ったのだ。サラ金は銀行と提携することがあっ
たが、それがこういう形で進化していたのだ。
 本来銀行は、地域の事業者に融資して共存共栄を目指したものだが、
もはやそんな余裕はない。国債はマイナス金利、事業融資は金利が低
く目利きができないことから銀行自体が個人カードローンに走ったの
だ。金利は3%~15%となっているが、大きい金額か期間が短いもの
かでなければ安い金利は適用されず、個人ローンの多くは高い側の金
利になってしまう。しかもリボルビング方式による定額返済で、金利
負担が非常に大きくなってしまうのだ。
 経営の厳しくなった銀行も、これを積極的に営業成績に結びつけ、
堅実経営の中小企業への融資より優先して自分で審査せず、リスクも
少ない個人ローンを優先する。それが営業成績につながるのだから、
職員も競って融資しようとする。やがて破裂するバブルならぬカード
ローン破産に向けて、恥も外聞もなく銀行はアクセル全開にしたのだ。

 低所得者は当然カネが不足することが多い。その人たちがターゲッ
トだ。リボルビング方式なら、返済は6年ほどで借入元本の1.5倍
になる。低所得者は、その間にまた再びカネが足りなくなる可能性が
高いのだ。すると再び銀行カードローンに頼る。そのようにして利益
を得ていくのだ。
 吸血鬼のような業務を、銀行が中心になって広げだした。何より大
きいのは「年収の3分の1以上は貸し出せない」という総額規制のな
い点だ。サラ金が規制されてできなくなったことを、「銀行は悪いこ
とをしない」という神話の下で続けられるのだ。そのせいで13年ぶり
に自己破産者が増加した。

 これは新たな「銀行地獄」の始まりだ。銀行は善意で運用している
ものではない。カネの魔力に憑りつかれた存在だ。人々の世帯所得は
ピーク時から100万円以上下がった。年収がそれだけ下がれば、学費
も出せなくなるし、万が一の費用不足の事態も当然起こる。そんなと
きになっても銀行カードローンに頼るのは危険だ。

 何より収入に見合った暮らしに戻さなくてはいけない。そのために
は現金支出の削減こそが重要なのだ。

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    ビットコインに預金登場
      ―ビットコイン銀行は誕生するか-
               木村瑞穂
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■ビットコインに預金が登場
 ビットコインに預金が登場した。国外では既に存在したらしいが、
日本では初めてだ。
 金融庁が「ビットコインは法定通貨ではないため銀行法には抵触
しない」という判断を示したようだ。

 預ける期間によって金利は異なるが、1年間だと5%の金利がつ
くそうだ。

 でも、金利の原資はどこから来るのだろうか。最初はビットコイ
ンの値上がり益から返済するのかなと考えたが、それでは無理であ
ることにすぐ気づいた。返済すべきビットコインの価値も増えてし
まうからだ。
 次に考えたのはビットコインを融資して金利を取るビジネスモデ
ルだ。貸金業と同じビジネスモデルである。でも、誰がビットコイ
ンを借りるのだろうか。俄には思いつかない。預金に5%の金利を
付けるためにはそれ以上の金利で貸し付けなければならない。ビッ
トコイン自体どんどん価値が上がっているので、ビットコインで借
りて、かつ高い金利を支払うニーズは思いつかない。円とは異なり
グローバルな通貨なので、海外には借り手がいるのかもしれない。
 その次に思いついたのはビットコインの信用取引である。ビット
コインの信用取引を提供する業者は少なくない。ショートポジショ
ンよりもロングポジションの方が多いだろうから、ニーズはあるの
だろう。

■ビットコイン銀行は可能か
 しかしながら、預金が登場したからといって、ビットコイン銀行
が誕生するということではない。銀行は信用創造というマジックを
使って、お金がなくても融資をすることができる。銀行が預金とい
う通貨を発行して融資をすることができるからだ。
 今回登場したスキームでは、預金者からビットコイン預かること
はできるし、その預かったビットコインを貸すこともできる。しか
し、ビットコインを発行して貸すことはできない。したがって、ビ
ットコイン銀行が誕生したわけではない。

 では、ビットコイン銀行を作ることは無理なのだろうか。
 銀行の真似をすればビットコイン銀行を作ることは可能である。
 銀行預金は事実上通貨として流通しているが、本当は通貨ではな
い。日本銀行の発行する日本銀行券といつでも1対1で交換可能で
あることを保証することによって、銀行預金を通貨たらしめている。
 それならば、ビットコインといつでも1対1で交換可能な「ビッ
トコイン預金」という仮想通貨を発行すればよい。そうすればビッ
トコイン銀行を作ることができる。資金決済は、ビットコイン銀行
の預金口座を使って処理すればよい。
 預金者が一気に押し寄せてビットコインに交換してくれと言えば
どうなるか。取り付け騒ぎが起こる。これは普通の銀行と同じであ
る。銀行の場合には、日本銀行という強力な後ろ盾が存在するが、
ビットコイン銀行には存在しない。

■YENという仮想通貨の銀行は可能か
 それでは次の頭の体操をしよう。
 「円」という法定通貨と同じ価値を持つ仮想通貨を作って、それ
の銀行を作ることは可能だろうか。
 法律の条文を読む限りにおいては可能である。
 実は「円」という法定通貨と同じ価値を持つ仮想通貨は既に存在
している。
 rippleという仮想通貨の体系の中には「JPY」という仮想通貨が
既に存在している。1円はいつでも1JPYと交換可能だし、1JPYは
いつでも1円と交換可能である。ただし、JPYを発行するNODEと呼
ばれる業者が破綻したら交換できなくなるけれども。

 このJPYという仮想通貨は法定通貨ではない。したがって、JPYに
関する預金は可能だし、JPYと交換可能な仮想通貨をもう一つ作れ
ば銀行も可能だ。
 JPYと交換可能な仮想通貨をYENと名付けてみよう。「円」と同じ
価値を持つYENという仮想通貨を扱う銀行を作ることは可能だ。そ
して、YENという仮想通貨をじゃんじゃん発行すれば大儲けもでき
る。
 もちろん、実際にYENを取り扱う銀行を作ってYENをじゃんじゃん
発行し始めれば、財務省か金融庁が飛んできてあれこれ言って邪魔
だてをするだろう。法律を変えるという最終手段を行使してくるか
もしれない。

■銀行預金は法定通貨ではない
 銀行預金は「円」という法定通貨の単位で記帳されているし、資
金決済も可能だ。だから、銀行預金は法定通貨のように振る舞って
いるが、実は法定通貨ではない。単なる銀行の債務にすぎない。
 「通貨の単位及び貨幣の発行等に関する法律」というものがあっ
て、その第二条に「通貨」とは、貨幣(五百円玉や百円玉などのこと)
と日本銀行券だけと明確に書いてある。
 銀行預金は通貨と交換可能だと銀行が約束し、日本銀行がそれを
バックアップしているに過ぎない。

 仮想通貨の銀行と円の銀行の違いは日本銀行がバックアップをし
ているかどうかだけの違いである。
 仮想通貨のグローバルなネットワークが強力になり、中央銀行を
超える信用力で仮想通貨の銀行をバックアップできるようになれば、
世界の秩序は根底から変わる。
 その日は意外と遠くないかもしれない。 

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    あなたの価値を知っている人は他者
                        岡田 純
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 何にどれくらいの価値があるのかということは自分自身では分から
ないことが多いです。地域振興の現場でもよく「若者、よそ者、馬鹿
者」を仲間に入れなさいなどといわれます。長年住んでいても自分の
町のすばらしさはなかなか気づきにくいということでしょう。

 わたしは税理士ですが、たとえば取得した資産の価値、つまり取得
時の価額はいくらになるのかが税務上よく問題になります。市場での
取引があるものはその取引価額を参考にすればよいので比較的簡単で
す。しかし友人間や親族間の取引など市場を介さない場合は市場価格
が存在しないので自分で時価をひねり出さないといけません。相続税
や贈与税はその「時価」に課税されるからです。

 ではどうやって時価を測るのでしょうか。税務上の定義では、時価
とは「不特定多数の当事者間での自由な取引が行われる場合に、通常
成立すると認められる価額、すなわち客観的の交換価値」とされます。

 ここでは「不特定多数」と「自由な取引」がキーワードといえるで
しょう。もともといろんな考えを持ったたくさんの人間がいないとい
けなくて、さらに個々人の判断で自由に取引に参加できるようにして
おいてくださいというわけです。「これにはこれくらい価値がある」
と世界が発見するにはそもそもの「前提」が必要ということでしょう。

 経済の分野では、新商品・新サービス・新市場が注目を浴び、付加
価値を生むということにエネルギーが注がれます。それは非常に大切
なことですが、そもそも「あ、これには価値があるね」と認識される
ためには前提が必要で、言い換えれば他者の存在であり多様性という
ことでしょう。

 海彦は山彦を必要とします。山彦も海彦にいてもらわないと自分の
持っている毛皮の価値を発見できません。森彦も川彦も砂漠彦もいて
ほしい。
  
 そういう原理を政治に応用したのが民主主義というシステムなので
しょう。いろんな考えを持った不特定多数の人間が自由に投票する民
主主義。たくさんの票を獲得したひとが権力を持つという意味では確
かに多数派の圧制に過ぎません。独裁制は一人による圧制。貴族制は
少数による圧制。どれも似たようなものといえば似たようなものです。

 しかし価値の発見の原理を組み込んだ制度という意味では、民主制
はほかの二つに比べて優れた政治制度だと思います。それは少数派の
意見の尊重ということでもあります。

 我が国ふくめ、ちょっと専制君主的なリーダーが跋扈していますが、
そう簡単に民主主義はあきらめることはできないのではないかと思い
ます。アメリカファーストや都民ファーストも結構ですが、アメリカ
オンリーや都民オンリーにならないことが肝要です。

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    温暖化防止のための「炭」利用
               奈良由貴
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 私が現在代表を務めている環境NPO「足元から地球温暖化を考える
市民ネットえどがわ(足温ネット)」が設立20周年を迎えました。1997
年、京都でのCOP3開催を前に市民が地域で温暖化問題に取り組もうと
発足して以降、具体的かつ画期的な実践をいくつも展開してきた環境
NPOです。
https://www.sokuon-net.org/

 当バンクの田中理事長も発足の立役者であり、田中優氏がもたらす
国内外の豊富な情報と知見に触発され、メンバーが知恵を出し合い面
白い活動を重ねてきた20年でもありました。
 岡山に越してしまった田中優氏にも20周年記念のイベントに参加し
てもらったのですが、またまたメンバーや当日の参加者を触発してく
れました。前回のニュースレターの原稿にもあった「炭」の活用です。
植物はCO2を吸収し成長しますが、伐採して燃やしたり腐れば再び放出
します。しかし炭にすればCO2を閉じ込めたままにできます。そして、
それを土に埋めることで土壌が豊かになるという話は、前回のニュース
レターでも紹介されていましたね。そう、「テラプレタ」です。無煙
炭化器買っちゃったって話。CO2の永久的な地中固定。これは数値化も
できるし自治体のエネルギービジョンにぜひ取り入れたいと、WSで盛り
上がりました。この「炭」プロジェクト、どうやって地域の活動として
具体化するか、面白そうでしょ?
 みなさんの地域でもどうですか?!

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編集後記 
★未来バンク事業組合の総会が近づいてまいりました。ゲストは印鑰智
哉(いんやくともや)さん。種子法廃止の問題などを中心にお話を伺い
ます。
6月25日(日)14時~17時
文京区シビックセンター 5階会議室D
※ 組合員以外の方もオブザーバーとして参加できます。

★岡田理事の原稿の中に海彦・山彦が登場した。海彦が悪者的に扱われ
る話が多いけど、神話として何を隠喩しているのか、隼人族と安曇族の
関係?三人兄弟のはずなのになぜ二人しか登場しない?興味深いです。
調べる時間ないけど…(奈良)

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未来バンク事業組合ニュースレター
★編集・発行 未来バンク事業組合事務局
★連絡先 〒132-0033
江戸川区東小松川3-35-13-204 市民共同事務所「小松川市民ファーム」
内
TEL/FAX 03-3654-9188、050-5534-3159(留守録用)
mail mirai_bank@yahoo.co.jp
URL:http://www.geocities.jp/mirai_bank
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