立命館大学生存学研究センター メールマガジン

立命館大学生存学研究センターメールマガジン第26号


カテゴリー: 2014年05月23日
立命館大学生存学研究センター メールマガジン
2014年5月23日発行 第26号[通巻66号]
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◇立命館大学生存学研究センター
http://www.ritsumei-arsvi.org/

◇立命館大学グローバルCOEプログラム「生存学」創成拠点ウェブサイト
http://www.arsvi.com/

■生きて在るを学ぶ──────────────────────────

立命館大学生存学研究センターメールマガジン第26号です。

このメールマガジンでは、本研究センターに関する様々な情報を定期的にお送
りしていきます。

□目次────────────────────────────────

 1 生存学研究センターの新しい「顔」(11) 村上潔
 2 研究センター関連の刊行物
 3 開催報告:生存のエスノグラフィー「戦時性暴力と文学」
 4 『生存学』vol.7発刊のお知らせ
 5 研究センター関連イベント

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【1】生存学研究センターの新しい「顔」(11) 村上潔

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生存学研究センターでは生存学のさらなる発展に向けて新たなスタッフを迎え
入れています。今回は本研究センター准教授村上潔のメッセージを掲載します。

新たにセンター専属研究教員として着任いたしました、村上潔です。前年度ま
では、本学大学院先端総合学術研究科研究指導助手(統括)として勤務してお
りました。これにともない、勤務場所は本学衣笠キャンパス創思館の3階から
4階へと変わりましたが、これまでの経験を活かして、院生のみなさん・先生
方・事務のみなさんのお力を借りつつ、生存学研究センターが充実した研究成
果を産出できるよう、尽力していきたい所存です。
よろしくお願い申し上げます。

私自身のことについてですが、いわゆる「本業」(労働をめぐる女性運動を題
材とした歴史研究)については、生存学研究センターWebサイト内の自己紹介
ページ( http://www.ritsumei-arsvi.org/members/read/id/26 )に記しまし
たので、そちらをご覧ください。それとは別に、「副業」として、1950~60年
代新劇研究、丹阿弥谷津子研究、1970~80年代女性AOR研究、ダンス/演劇批評
といったジャンルにもアプローチしております。

これまでは本業と副業を明確に区別して取り組んできたのですが、今後は少し
ずつ両者の融合を図りたいと目論んでおります。「労働」/「運動」と「文化」
(特に女性文化)をつなぐあれこれを記述し、その接続面に新たな光を当てる
作業をしたいと考えている方々と、なんらかの創造的な共同作業ができればう
れしいです。ぜひお気軽にお声がけください。

◇村上 潔(むらかみ・きよし)
本学衣笠総合研究機構准教授(特別招聘研究教員)。
専攻は現代女性思想・運動史。単著に『主婦と労働のもつれ――その争点と運
動』(洛北出版、2012年)、共著に立岩真也・村上潔『家族性分業論前哨』
(生活書院、2011年)、共編著に天田城介・村上潔・山本崇記編『差異の繋争
点――現代の差別を読み解く』(ハーベスト社、2012年)がある。

◇関連リンク
・個人のページ http://www.arsvi.com/w/mk02.htm

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【2】研究センター関連の刊行物

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▽大谷通高・村上慎司編 2014/03/31『生存をめぐる規範――オルタナティブ
な秩序と関係性の生成に向けて』,生存学研究センター報告21,271p.

以下、編者である本学大学院先端総合学術研究科修了生の大谷通高
( http://www.arsvi.com/w/om01.htm )による紹介です。

本報告書は、2013年度立命館大学生存学研究センター若手研究者研究力強化型
プロジェクト「規範×秩序研究会」のメンバーを中心に執筆されたものです。
「生存学センター」の学問的課題のひとつである「生存をめぐる制度・政策」
に取り組むかたちで、本報告書は編まれました。

本研究センターが掲げる「生きて存ること」、すなわち生存は、人が営む社会
において、制度・政策によって保障されるものです。そして、保障されるもの
であることからも分かるように、生存はつねに脅かされるものでもあります。
「障老病異」が生存を脅かし、生きることを貧しく感覚させるものとして出来
するとき、そこには差別や貧困といった社会的問題があります。本報告書は、
生存を保障し、豊かにする制度・政策を、支え、枠づける倫理的・規範的価値
に目をむけてきた論者たちが、それぞれの研究関心にもとづいて書いた論考を
寄せてできあがったものです。

本報告書は三部構成となっており、計9本の論文が掲載されています。第一部
は「生存と規範理論」と題し、平等と差別を理論的に検討している2稿によっ
て構成されています。第二部の「言説と制度」では、言説が生成され特定の空
間を形作っていく過程を考察するものと、制度の可能性と限界に目を向けてい
るものの計5稿から成っています。第三部は「協働と経済」として、協働とい
う点から経済をとらえ返して考察した2稿が掲載されています。

本報告書には、リベラリズム、差別、新聞報道、自殺、死刑、修復的司法、連
帯と制度、イノベーション、所得保障など、彩り豊かなテーマが織り込まれて
います。そして、各論者の研究の核となる規範観や倫理観が練りこまれた贅沢
な冊子となっています。多くの方に本報告書を手にとっていただき、生存と規
範と秩序に関心を寄せていただければ幸いです。

◇関連リンク
全文を本研究センターのウェブサイトより読むことができます。
http://www.arsvi.com/b2010/1403om.htm

▽多言語ジャーナルArs Vivendi Journal 第6号

本研究センターでは、2011年度より英語を主とした多言語オンラインジャーナ
ルArs Vivendi Journalを刊行しています。

第6号の特集は「グローバル・ジャスティスと倫理」です。
下記の論考が掲載されております。
井上彰(本研究センター運営委員 http://www.arsvi.com/w/ia10.htm)
"Preface"
安部彰(前本研究センター准教授 http://www.arsvi.com/w/aa03.htm )
"The Approach to Global Ethic of Richard Rorty and its Critique"
村上慎司(公益財団法人 医療科学研究所 http://www.arsvi.com/w/ms09.htm)
"Complementarity of Resource and Capability: Economic Philosophical
Discussions about Distribution Rule in Global Justice"
篠木涼(本学衣笠総合研究機構専門研究員 http://www.arsvi.com/w/sr03.htm)
"Physiological Psychology, Applied Psychology, and Film Theory: the
reception of Hugo Munsterberg in modern Japan"

本研究センターでは、「生存」に関わる論稿を、日本にとどまらず、世界に発
信しています。

◇関連リンク
全文を本研究センターのウェブサイトより読むことができます。
http://www.ritsumei-arsvi.org/en/publications/read/id/36

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【3】開催報告:生存のエスノグラフィー「戦時性暴力と文学」

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2014年3月28日、生存学研究センターでは「生存のエスノグラフィー 戦時性
暴力と文学」を開催いたしました。本学衣笠総合研究機構・専門研究員の田中
壮泰による開催報告です。

文学は戦時性暴力の問題にどこまで取り組んできたのか。また、あらゆる性暴
力をめぐる語りに私たちはどう向き合うべきか。今回のイベントが掲げる問題
の射程は広く深い。

『ひとはどのようにして兵となるのか』(1984年)などの著作を通じて戦争と
記憶の問題に一貫して取り組んでこられた作家の彦坂諦さんは、1945年に家族
で大連に渡られ、そこでソ連軍の侵攻を経験されたご自身のエピソードも交え
ながら、歴史のナラティヴの問題を中心にお話しされた。近年、戦争経験をめ
ぐって語られる一方であった人々が自ら語り始めたことで、戦争の記憶がより
多面的に見えてきた。とりわけ彦坂さんは、上野千鶴子さんの研究にも触れな
がら、90年代以降に元「慰安婦」たちが声を上げ始めた出来事に注目されたが、
今後、そのような個人の語りとどのように向き合うのかが問題になる。その上
で、文学が果たすべき役割は大きいという話で締め括られた。

集英社から刊行されているアンソロジー『戦争×文学』全20巻の編者の一人で
もあられる歴史家の成田龍一さんは、同シリーズの「日中戦争」の巻に収めら
れた小説の中で、性暴力のテーマがどのように扱われているのかを中心にお話
をされた。その際、性暴力が一般に持つ非対称性について指摘された。それは
まずは被害者に沈黙を強いる暴力としてあり、加害者にとってそれは自覚化さ
れない暴力であり、手柄話にさえなりうる。その無自覚さの例として、成田さ
んは、兵士と「慰安婦」との「恋愛」を描いたいくつかの小説を挙げられた。
敵国の住人に対する「強姦」や「慰安婦」だけが戦時性暴力なのではなく、
「恋愛」として語られる関係にも暴力が潜んでいるという指摘には、目を覚ま
される思いがした。

その後、上野さんから「復員兵が戦後の家庭のなかで暴力をふるったDV」の問
題などについて、また牧野雅子さんからは現在の性犯罪との関連についてコメ
ントがあり、戦時性暴力を平時と言われる世界のなかでの性暴力と地続きの問
いとして問い直す必要性を確認する形で会は閉じられた。

◇関連リンク
http://www.ritsumei-arsvi.org/news/read/id/553

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【4】『生存学』vol.7発刊のお知らせ

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▽立命館大学生存学研究センター編 2014/03/31 『生存学』vol.7,生活書院,
272p. http://www.arsvi.com/m/sz007.htm

巻頭特集=病/障の身体を(で/から)舞う、特集1=マイノリティと言語、
特集2=生殖/子ども、に加え、キャロル・ギリガン(Carol Gilligan)「道徳
の方向性と道徳的な発達」(原題“Moral Orientation and Moral 
Development”)の独占翻訳も収録する充実のvol.7
くわしい内容はリンク先のページをご覧ください。

○雑誌『生存学』第1号~第6号も絶賛好評発売中○
http://www.ritsumei-arsvi.org/publications/index/type/magazine/

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【5】研究センター関連イベント

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□国際セミナー────────────────────────────

国際セミナー
「ナラティヴ心理学と教育(2)-子どもと若者のための多文化コミュニケー
ションの方法」

───────────────────────────────────

日時:2014年6月15日(日)13時30分─17時30分
会場:立命館大学衣笠キャンパス創思館403/404
主催:立命館大学生存学研究センター

プログラム

開会あいさつ
やまだようこ(本学衣笠総合研究機構)

第1部 13時30分-15時
講演(1)
多文化学校におけるいじめ
Bullying in Multicultural Schools
ダグマー・ストロマイヤー(上オーストリア応用科学大学)
University of Applied Sciences Upper Austria
抄訳と解説 戸田有一(大阪教育大学 教授)

(休憩)

第2部 15時30分-17時30分
講演(2)
学校における自殺予防の可能性と困難――研究知見と実践から
川島大輔(中京大学 准教授)

講演(3)
生きる意味の(再)構築を支援する方法をめぐって
浦田悠(京都大学・立命館大学 研究員)

総合討論

◇関連リンク
http://www.ritsumei-arsvi.org/news/read/id/563

□上映会企画────────────────────────────―

『卵子提供─―美談の裏側』上映会

───────────────────────────────────

日時:2014年6月7日(土)14時-17時
会場:立命館大学衣笠キャンパス 充光館301
主催:代理出産を問い直す会・立命館大学生存学研究センター
参加費無料・事前申込み不要(定員170名)

プログラム

14:00- 趣旨説明 小門穂(大阪大学)
14:05- 解説 柳原良江(東京電機大学)
14:30-15:15 映画上映
休憩
15:30-15:45 指定質問 小門穂(大阪大学)
15:45-17:00 対談 柳原良江×松原洋子(立命館大学)

◇関連リンク
『卵子提供─―美談の裏側』上映会
http://www.ritsumei-arsvi.org/news/read/id/564

【お願い】────────────────────────────────
 生存学ウェブサイトでは、アクセシビリティの向上に日々努めています。
 表示が見にくい、分かりにくいなど、お気づきの点がありましたら、ご意見を
以下のアドレス宛にお寄せいただければ幸いです。よろしくお願いします。
 宛先: webmaster@arsvi.com

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■発行者:立命館大学生存学研究センター センター長 立岩 真也
〒603-8577京都市北区等持院北町56-1
TEL: 075-465-8475       FAX: 075-465-8342
E-mail: ars-vive@st.ritsumei.ac.jp
Twitter: @ritsumei_arsvi: https://twitter.com/ritsumei_arsvi

■編集担当:郭 貞蘭・橋口 昌治
http://www.ritsumei-arsvi.org/contents/read/id/18
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