三橋貴明の「新」日本経済新聞

RoE(株主資本利益率)について知ろう!


カテゴリー: 2016年07月25日
From 三橋貴明@ブログ



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 『三橋貴明の「新」日本経済新聞』

     2016/7/25


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6月23日(木)にイギリスで行われたEU離脱を問う国民投票。
大多数の予測を覆し、離脱賛成派が51.9%、反対派が48.1%と離脱派が上回った。

多くのマスコミはイギリスのEU離脱の判断を
「愚かな衆愚政治」「イギリス人はこの選択を後悔することになる」などと批判した。

しかし、三橋貴明は「そうではない」と断言する。

月刊三橋最新号
「イギリス激震~英国の没落から日本が学ぶべきこと」
http://www.keieikagakupub.com/lp/mitsuhashi/38NEWS_1980_mag.php



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「RoE(株主資本利益率)について知ろう!」
From 三橋貴明@ブログ

3日前のブログや「モーニングCROSS」でも取り上げましたが、やはり「真水3兆円」の出どころは財務省のようです。

『経済対策、事業規模20~30兆円に膨張も 見栄え優先  
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS21H3E_R20C16A7EA2000/?dg=1 
(前略)政財界から対策上積みを求める声が上がっているのは、財務省が根回しした規模感が期待値を下回っているためだ。
 市場などには参院選前、「真水」だけで5兆~10兆円に達するとの見方が浮上。だが税収伸び悩みなどで対策に投入できる財源が1兆円にも満たないことが明らかになると、状況が一変した。
 7月11日。財務省は参院選が終わるとすぐに首相を訪ね、国内総生産(GDP)を押し上げる「真水」を地方負担分を含め約3兆円にとどめる案を報告した。
 一方で事業規模は20兆~30兆円への拡大が可能とも説明。財政投融資以外の政府保証などを総動員すれば首相官邸の「期待」にも沿った規模を演出できるとし、首相も極力、上積みが必要との意向を示したという。(後略)』

 現在、メディアを賑わしている「事業規模20兆円!!!!」は、真水3兆円という「しょぼい政策」を覆い隠すベールであることが、これでほぼ確定したと言ってもいいと思います。 

 増税延期を阻止できなかった財務省は、今度は何とか財政出動を「最小化」するべく、真水は抑え込みつつ、財政投融資という真水以外の政策をクローズアップさせることで、誤魔化そうとしているわけです。

 本日の有料メルマガ「週刊三橋貴明 ~新世紀のビッグブラザーへ~ 」で詳しく書きましたが、現在の日本経済はちょっと洒落にならない状況に陥っています。

 そもそも、資本主義経済は、企業が借り入れを増やし、設備投資を実施。レバレッジを利かすことで、RoE(株主資本利益率)を拡大することが基本です。
 何を言っているのか分からないと思いますので、例を出しましょう。
 資本金10億円の企業は、10億円のみを投資しても、利益は1億円しか稼げません。すなわち、RoEが10%です。

 ところが、「需要が存在しているという前提」で、企業が90億円を借り入れ、100億円を投資すると、利益は10億円になります。この場合、RoEはどうなるでしょうか。

 投下資本10億円に対し、利益が10億円。すなわち、RoEは100%に跳ね上がります。

 これが、企業の「レバレッジ」です。すみませんが、この時点で、
「企業が借り入れを増やすのは良くない!」
 などと思った人は、「前」資本主義経済の人間、つまりは300年前くらいの非・現代人類でございますので、この後の話にはついてこれないと思うので、読むのをやめて下さい。

 企業は「需要が存在しているという前提で」、借り入れを増やし、設備投資を拡大し、RoEを最大化することがそもそもの仕事なのです。無借金経営を誇るなど、資本主義経済の企業としては恥ずべく姿です。
 ところが、グローバル株主資本主義が蔓延した世界では、RoEの上昇について、
「借り入れを増やし、設備投資を拡大するのではなく、費用削減により利益を拡大することでRoEを改善する」
 という、資本主義としてはあるまじき「発想」が蔓延してしまうのです。
 株主資本主義は、資本に対し、借り入れを増やし、レバレッジをかけて投資をするのではなく、財務構造はそのままで、費用削減で利益を削減することでRoE上昇を目指そうとするのです。そうなると、減価償却費という形で費用計上される投資を減らす、つまりは投資のための借り入れを増やさない経営者が「絶賛される」という、奇妙奇天烈な状況に陥るのです。
 資本に対する借入(負債)を拡大する経営者は、少なくとも資本主義経済の経営者としては失格です。ところが、グローバル株主資本主義の下では、むしろ反資本主義の経営者が称賛されるという歪んだ事態に至ります。
 企業がレバレッジ(借入増加)をしているのか、それともデレバレッジ(借入減少)に走っているのかは、各経済主体の資金過不足を見れば一発で分かります。資金過不足が何を意味しているかは、「週刊三橋貴明 ~新世紀のビッグブラザーへ~ 」をご参照ください。

【日本の非金融法人企業、一般政府、家計、海外の資金過不足(億円)】
 
http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_53.html#sikinkabusoku

 直近(2015年度)の日本の一般企業(非金融法人企業)は、借入を減らし、貯蓄を増やす「デレバレッジ」に突っ走っています。企業が負債を減らす(もしくは貯蓄を増やす)分、国内で投資が実施されず、国民経済は低迷します。

 すでに、日本の企業は「再び」デレバレjッジ、すなわち本来の企業の役割である「負債&投資増加」ではなく、「負債&投資減少」というデレバレjッジに邁進し始めているのです。

 我が国は、再び「民間企業」主導で再デフレ化しつつあります。

 上記を理解したとき、なぜ安倍政権が消費税増税延期と財政出動拡大という「デフレ対策」の方向に舵を切ったのかが理解できるのです。ちなみに、これは確かな情報筋から聞いたので間違いないと思いますが、安倍総理は「自分が何をしてしまったのか」、具体的には消費税増税(14年4月)により、企業を再びデレバレッジに追いやってしまったという事実を知っています。
 現在の日本経済は、消費税増税や政府の支出削減という「安倍政権の緊縮財政」により、普通に再デフレ化しつつあるのです。各経済主体の資金過不足が、それを証明してくれています。





---発行者より---

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6月23日(木)にイギリスで行われたEU離脱を問う国民投票。
大多数の予測を覆し、離脱賛成派が51.9%、反対派が48.1%と離脱派が上回った。

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しかし、三橋貴明は「そうではない」と断言する。

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