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EAMで攻めの設備管理を!


カテゴリー: 2014年02月15日
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.109 ━2014.02.15━


日本IT会計士連盟公式メルマガ 【ITCPA通信】 毎月1日・15日発行


▼ EAMで攻めの設備管理を!

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日本IT会計士連盟(ITCPA)専務理事の五島伸二です。

羽生選手、やりましたね。日本に今大会初の金メダルがもたらされました。
そして、日本男子フィギュア史上初の金メダルでもありました。
日本の若者が世界の大舞台で活躍するのを見るのは、本当にいいものですね。


さて、今回のテーマはEAM(Enterprise Asset Management)についてです。


なお、本文中、意見に関する部分は私見であることを予め申し添えます。


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■ EAMとは?
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EAM(Enterprise Asset Management/企業資産管理)は、企業が保有している
生産設備などの稼働状況や整備状況に関する情報を統合的に管理し、設備に
かかわるさまざまな業務を効率的に管理することをいいます。

ただし、設備管理や情報システムにかかわっている人たちの間でEAMという
場合、EAMを支援するソフトウェアやソリューションを指すことが多いよう
です。
ERP(Enterprise Resource Planning)といえば、一般にERPのパッケージ製品の
ことをいうのと同じですね。


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■ なぜ、今、EAMか?
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ここ数年、国内の工場施設における爆発事故や大規模火災が相次いでいます。
記憶に新しいところでは、今年の1月に三菱マテリアルの四日市工場で起きた
死傷者5名を出した爆発事故があります。

こういった工場施設の事故は、事故による直接的な損害ばかりではなく、
製品供給停止による取引先からの使用毀損などの間接的な損害も含めると
企業経営に重大な影響を与えることになります。

日本企業では、長引く不況で、過去に設置された高経年の設備が適時に更新
されず、現場の整備や工夫などによってなんとか動かしていることが多いと
いわれています。
そのうえ、長年整備にあたってきた熟練従業員が定年退職で職を離れ、必ず
しも整備技術の蓄積がうまく行われていないといわれています(いわゆる
2007年問題です)。

そういったことから、これまで現場レベルの話だった設備管理が企業全体の
リスク管理(ERM:Enterprise Risk Management)の問題として急浮上して
きたといってよいでしょう。

そのような背景もあり、いま注目されているのがEAMです。
EAMシステムを活用して、担当者の「経験」や「頑張り」にたよった設備管理
から脱却し、システマチックな設備管理を行うことで、設備に係るリスクを
効果的に管理していこうということです。


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■ EAMシステムの概要
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さて、EAMシステムは、企業内で自社の設備管理用に内製されたものと、
パッケージ製品として販売されているものに分かれます。
パッケージ製品としては、主としてERPパッケージ製品の1モジュールで
あったり、ERP製品の複数の機能を統合して実現するものと、単独のEAM専用
システムにわかれます。

前者のERP製品としては、

・SAP社のSAP Business Suiteに含まれるEAMソリューション
・IFS社のIFS Applicationsに含まれるEAMソリューション
・Infor社のInfor EAMソリューション

が代表的なものといえます。

また、後者のEAM専用の製品としては、

・IBM社のMaximo Asset Management
・旭化成エンジニアリング社のTMQ

が代表的な製品といえます。

EAMシステムを企業内で自製する場合は、当然、その企業の設備管理プロセス
にマッチしたシステムを構築するわけですが、パッケージ製品の場合は、
装備されている多くの機能の中から自社の整備プロセスに合致した機能を
選択して使用することになります。

それでは、具体的に、EAM製品にはどのような機能が装備されているので
しょうか?

詳細は、上記の各製品のWebサイトをご覧いただくとして、一般的なEAM製品の
機能は以下のようになります。
(なお、多くのEAM製品は、自社の保有設備の整備だけを管理対象とするのでは
なく、設備管理そのものをサービスとして他社に提供するプロセスも管理対象
としています。)

<EAM製品の主要な機能>
・設備保全の作業管理、プロジェクト管理
・保全用資材の在庫管理、購買管理
・要員や整備ツール等のリソース管理
・保全活動のスケジュール管理
・予算管理
・担当者のスキル管理

これらの機能を駆使して、企業内にある設備情報、要員情報、作業状況などの
情報を可視化し、得られたデータを分析して課題を抽出し、改善につなげる
活動を繰り返すことで、設備管理を効率化することが可能になるのです。

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■ EAMは経営のレベルで検討すべき
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EAMシステムを使用していない多くの企業では、こういった設備や整備の情報
をエクセル等を使い手管理していることが多いと思われます。
しかし、ある一定程度の設備をかかえる企業にとっては、EAMシステムを導入
することで効率化や管理レベルの向上が図られることが多いのではないで
しょうか。

ただし、EAMは、頭に"E"、つまりEnterpriseが付くように、単に設備管理の
ツールではなく、企業経営にかかわるソリューションであることに留意する
必要があります。

このことを理解しないでEAMを使うことは、高級外車を使って家の引越しを
行うようなもので効果的ではありません。

上述のように、設備管理はもはや現場の課題ではなく、経営の問題となり
つつあります。

したがって、経営者はEAMを単なる「便利ソフトの現場への導入」といった
レベルで考えるのはなく、「いかに経営に役立てるか」といったレベルで
考え、導入を決断すべきと思います。

そして、EAMを有効活用して、設備管理を「損失回避」といった後ろ向きの
業務から、企業の収益力向上に貢献する「攻めの設備管理」にシフトさせて
いくべきではないでしょうか。


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■ EAMが日本を救う?
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以上、ここまで企業に於けるEAMについて説明してきましたが、同じことが
国や地方自治体についてもいえます。

笹子トンネルの天井板落下事故が象徴的ですが、日本全国には高経年化した
道路、トンネル、橋が多く存在します。そして、巨大地震の発生予測との関連
で社会インフラの老朽化対策が急務であることが叫ばれています。

そんな中、国交省も今月、全国の自治体にトンネルと橋の定期点検を義務付
けるなどの老朽化対策の統一基準を定めました。

いずれにして、国や自治体は、伸び悩んでいる税収の中から整備費や点検費を
捻出して、効率的に整備点検を行う必要があり、こういった点は企業の設備
管理と同じです。

EAMシステムにかかわる筆者としては、住民の暮らしを守るため、国や自治体
においてもEAMシステムを積極的に活用してほしいと切に願います。


本日も【ITCPA通信】をお読みいただき、ありがとうございました。


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