飛鳥遊訪マガジン

飛鳥遊訪マガジン Vol. 012


カテゴリー: 2008年03月07日
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◆◇◆       飛鳥遊訪マガジン Vol. 012 (2008.3.7.)
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◆          飛鳥好きの貴方に贈るメールマガジンです。
           両槻会のイベントもご紹介します。

                           両槻会 http://asuka.huuryuu.com/
                               
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┏◆━index ━━◆◇◆

 〈1〉寄稿     ・・・高松塚古墳雑考 3     / 相原嘉之先生
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 〈2〉飛鳥話 NO.1  ・・・季節で巡る太古の飛鳥   / 河内太古
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 〈3〉飛鳥話 NO.2  ・・TOMの飛鳥ほろ酔いがたり / TOM
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 〈4〉飛鳥話 NO.3  ・・・Pの飛鳥・食物記     / P-saphireさん
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 〈5〉飛鳥情報 
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 〈6〉両槻会からのお知らせ 
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 〈7〉編集後記
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  大和路はお水取りも始まり、梅花も盛りとなってきました。先日、甘樫丘
 西麓を歩いていると、綺麗に咲いた菜の花畑がありました。菜の花の色は、
 春の色ですね。景色が一転したように感じました。また稲渕の棚田では、フ
 キノトウを見つけることが出来ました。その日には、フキノトウを食べまし
 たので、口でも春の訪れを感じました。ほろ苦くて美味しかったです。フキ
 ノトウは、豊浦寺跡向原寺境内でもたくさん出ていました。

  さて、先週に引き続いてのメルマガ発行です。今回は、定期バージョンで
 す。いろいろな視点の飛鳥話が揃いました。どうぞお楽しみください。
                                                          (風人)
 甘樫丘西麓の菜の花
 http://asuka.huuryuu.com/magazine/photo/nanohana.jpg
 豊浦寺跡向原寺境内の蕗の薹
 http://asuka.huuryuu.com/magazine/photo/hukinotou.jpg


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 〈1〉高松塚古墳雑考 3
          明日香村教育委員会文化財課 主事 相原嘉之先生
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「高松塚古墳の発掘現場から」

  昭和47年3月21日、明日香村平田にある高松塚古墳で極彩色の壁画が
 発見されました。しかし、35年を経た今日、石室内にカビが発生し、壁画
 が劣化していることが判明しました。各分野の様々な検討の結果、発掘当時
 と比べて石室内での温度・湿度に変化が現われ、カビの発生が収まりきれな
 い状態が続きました。そこで壁画を守るために、石室を解体して壁画を修理
 するという苦渋の選択をしたのです。

  我が国の文化財保護行政上、はじめて壁画を守るために石室の解体修理を
 することになりました。このプロジェクトを成功させるために、石室を露出
 させ考古学的な記録をとる発掘班、石室を解体し、修理施設に運ぶ解体班、
 カビなどの微生物に対応する生物班、温湿度など壁画保存の環境を整える環
 境班、壁画を保護・修理する養生班とそれぞれのグループが協力し合って進
 めています。すでに石室を構成する16枚のうち、壁画の描かれている12
 枚については無事に解体し、修理施設へと運ばれましたが、まだ床石4枚が
 残されています。
  解体修理にあたっては、石室を露出する必要があります。発掘調査は墳頂
 部から版築を掘削しますが、その過程で版築の構築方法や石室の設置方法な
 ど古墳の築造状況に関するいくつかの知見を得ることができました。本来、
 古墳の調査とは、大きさや形、築造時期やその方法を解明するために実施し
 ますが、今回の調査はこれに加えて、虫やカビの生える原因や壁画の劣化の
 構造を解明することも重要な課題です。このような点を解明することは高松
 塚壁画の今後の修理に必要なためだけでなく、同時に進行しているキトラ古
 墳壁画にとっても大切なことです。さらに明日香村には第3の壁画古墳がま
 だあるといわれていますが、今回の調査で劣化原因を解明し、保存対策方法
 を確立することによって、今後の壁画古墳の現地保存への道が開かれてきま
 す。
  つまり今回の調査は高松塚壁画のためだけではないのです。

     (毎日新聞学園南販売所『やまとくん 2007年7月号』より)


 ━━━◇『明日香村公式ホームページ』
    http://www.asukamura.jp/


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 〈2〉季節で巡る太古の飛鳥 / 河内太古
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  暖冬化傾向が言われながら、今年の冬は寒いです。先月は雪の舞う日が多
 く、飛鳥で二度も雪景色を見ることが出来ました。見たい見たいと思い続け
 ていた飛鳥の雪景色ですが、こうも降雪が続くと寒さばかりが身に染みます。
 身勝手な人の性にきっと雪の方も呆れているでしょうね。

  風雪交じりの飛鳥の里道を首をすくめながら歩いていると、冬枯れの山の
 斜面にほんのりとピンク色にもやう箇所が目に付きます。どんなに厳しい寒
 さの中でも、季節を忘れずに花をつける梅の木を、今、飛鳥の里道の随所で
 目にすることが出来るようになって来ました。弥生三月、飛鳥を取り巻く山
 々の梢が芽吹き始め、墨色の山容がけむるような風合を見せるのももう直ぐ
 でしょうね。

  この時期は各地の梅の名所がたくさんの観梅客で賑わいを見せ、太古も毎
 年訪れる梅園があります。しかし、好みからすると、一目何本という見事な
 梅林よりも、里道や民家の片端にひっそりと咲いている梅が好きです。藪中
 に忘れられたように佇む梅の枝が、厳しい寒さの中でも季節のめぐりに合わ
 せピンクや白の可憐な花を枝いっぱいにほころばせる姿を見ると、春の訪れ
 のときめきを覚えます。

  先日、両槻会の企画で訪れた真弓カンス塚古墳の現地見学会の日は大雪と
 なり、大行列が緩和するまでの時間調整に巡ってきた真弓丘陵の紅梅は、ほ
 ころび始めた枝先が真っ白な雪に包まれていました。その梅の枝が、わずか
 な間にいっぱいの花をつけているのを見つけることが出来ました。この日も
 ときおり小雪が舞う寒い風の強い日で、梅を探して歩いているのは太古独り
 でしたが、春の訪れを独り占めしたようで、ひととき寒さを忘れる季節の温
 もりに浸る気分でした。

  この真弓地之窪の紅梅は、集落のはずれからでもはっきりと咲いている姿
 を目にすることが出来ます。マルコ山古墳の墳丘の片隅にもピンクの花の群
 がりが視野に入ります。在所の数箇所に紅梅をみることができますが、歩い
 ていると初めて出会う山間の紅梅に出会うこともあります。今回は、カンス
 塚古墳の南側の山斜面でも一本の紅梅を見つけることができました。曲がり
 くねった小さな農道が尽きるあたりに、その梅の古木はひっそりと春を告げ
 ていました。

  飛鳥の里道を歩いていると、こうした梅の古木を随所で目にすることが出
 来ます。残念ながら、すっかりツタに絡まれて樹勢が衰えてしまったものや、
 農家の都合で根元からすっかり切り取られたなじみの梅もあります。毎年訪
 ねる梅が見るかげもなく衰えていたり、なくなっていたりするとがっかりす
 るものです。もとより観梅用の梅ではありませんからこれもやむを得ないこ
 とでしょうが、一抹の寂しさは拭えません。新たな出会いと別れ、一本の梅
 の木にも人の生涯にも似た哀切さがあります。

  太古の好きな栗原の里にも一本の白梅があります。この間、両槻会事務局
 のメンバーと思い立って立ち寄って来ました。まだ五分咲き程度でしたが、
 今年も見事に花をつけて迎えてくれました。この梅の直ぐ横が栗原寺跡にな
 ることを、このときはじめて風人さんに教えてもらいました。

  みなさんも、飛鳥歩きの中で自分の好きな梅の木を見つけてみませんか。
 ひととせぶりにその梅に出会えるときめきは、きっと四季の飛鳥めぐりをよ
 り印象深いものにしてくれるはずです。

 真弓の紅梅
 http://asuka.huuryuu.com/magazine/photo/mayumi-ume.jpg

 ━━━◇『季節を訪ねて〜河内太古の写真館〜』
    http://www2s.biglobe.ne.jp/~kawati/


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 〈3〉TOMの飛鳥ほろ酔いがたり / TOM
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 天の香具山考その2

  雪のちらつく中、風人さんに案内して頂き何人かのメンバーと一緒に香具
 山に登って来ました。「案内して貰うほどの山か?」と思われる方がおられ
 るかもしれませんが、これはもう「案内して貰わなければ分らない」山でし
 た。と言うより、寧ろ結果、混乱を極めたと言っても過言ではありません。
 「ほろ酔い気分」など吹っ飛んでしまいます。ゆっくり整理しないと簡単に
 「はい、これが香具山です。」とは、とても言い切れるものではありません。
 あんな小さな丘の山ですが、その奥深い事、並のものではありません。唯一
 つ言えることは、香具山は飛鳥時代以前より崇められてきた山だと言う事が
 よく分りました。

  混乱した頭では話が進みませんので、今回は前回(VOl.9)に述べました
 ように舒明天皇の国見の歌を考えてみます。舒明天皇は皇極天皇のダンナさ
 んです。天智・天武天皇のオヤジさんです。「国見」と言うのは一種の天皇
 の儀式の様なものだったようです。高いところから自分の治めるところを見
 渡しそれを褒め称える儀式だったようです。
  ではその歌を見てみましょう。

 やまとには むらやまあれど とりよろう あめのかぐやま のぼりたち
 くにみをすれば くにはらは けむりたちたつ うなばらは かもめたちた
 つ うましくにぞ あきつしま やまとのくには

 「とりよろう」とは「取り分け素晴らしい」とか「都の側にある」とか色々
 な解釈がありますが、定説はありません。また、ある小学校の校歌では「と
 りよろう山々」と言う歌詞があり、整然としている様子を表しています。色
 々な意味があるのでしょう。でもここでは「取り分けて素晴らしい」と言っ
 た意味を当てたいと思います。それが最もあの山に相応しい表現ではないか
 と思うからです。それほど神聖視された山だったのです。

  その神聖視された拠り所は何だったのでしょう。それは磐座にあったので
 はないかと考えています。
  香具山には驚くほど多くの磐座、或いは磐座らしき岩があります。それら
 は今では伝承で「月の誕生石」とか「蛇繋ぎ石」とか「月の輪石」とか呼ば
 れていますが、昔は磐座ではなかったかと思われます。古代未だ仏教が我が
 国に伝わっていない頃、我が国の神様は遍在するものでした。その神が降り
 立つ所が磐座と呼ばれました。このような所が多くあれば、信仰の対象に必
 然的になって行ったのではないでしょうか。その神々の中で人々に水の潤い
 を与えてくれる竜神も祀られたことも、より山全体の神格を高める相乗効果
 になったのではないかと考えています。

 次回は、香具山の麓にあった大津皇子の碑について考えてみたいと思います。 

 参考
 飛鳥三昧内 「天香具山考」風人作成地図・写真など 
 http://asukakaze.web.fc2.com/bb/bb64/bb64-1.html


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 〈4〉Pの飛鳥・食物記 / P-saphireさん
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  2月23日、奥飛鳥:女淵の滝から、ぐるりと飛鳥駅まで歩いて来ました。
 橿原神宮前駅の改札を抜ける頃雨が降り出し、「やっぱ日頃の行いがねぇ〜」
 と思いつつバスに乗り込む。昼食をする頃にはすっかり雨も上がり、「やっ
 ぱり神は見捨てなかった!」と感謝をした。バスに置いてけぼりをくらいつ
 つ(ホント信じられん事実だったよ〜!)タクシーに乗って<栢森:カヤノ
 モリ>へ到着。腐葉土を敷き詰めたような、ふかふかの道を登り、女淵へと
 向かった。途中から小川のせせらぎを左手に進む。足元がぬかるんで危なか
 ったが、新しいスニーカーが功を奏して、滑らずに済んだ。女淵・・・鬱蒼
 と樹木が茂った中に小さな滝が流れていた。マイナスイオンをたっぷり浴び
 て、元来た道を戻る。芽生えたばかりの黄緑色した苔や巨大な葉を持つ朴の
 木など、歴史を知らなくとも結構楽しめる。が・・・この鬱蒼さは・・・女
 性一人では来ない方が無難だと思った。

  時折吹雪きに見舞われつつ、日頃の運動不足も手伝って、ヘトヘトのヘロ 
 ヘロになりながら、女綱、男綱を回り、これでもか!!ってくらいの朝風峠
 を越えた。そこには、美味しそうな柑橘類が沢山植えられていた。喉の渇き
 を癒してくれそうだが、よそ様のを勝手に貰うわけには行かない・・・道端
 に転がっていた金柑を貰って食べようとした所に、太古さんが・・・「太古
 さん 金柑要ります?」と聞いたら「あ、ありがとう♪」と言って、4つす
 べてお持ちに。(涙)喉の乾きは癒されず、また歩く歩く歩く・・・。檜隈
 寺跡の話には耳を傾け・・・ても理解不可能な私は、足元のヨモギを撮影し
 ていた。

  ヨモギ、小さい頃、庭のそこかしこに生えてきた春一番の草だ。枯れたよ
 うになった冬の地面を破って出てくる、力強さを感じた。ヨモギと聞けば、
 真っ先に思い出すのが<草もち>だろうか。春になると、あちらこちらの神
 社仏閣の参道には、美味しそうな草もちが並ぶ。アイヌ・コタンの人々は、
 春一番大地に生える神様の授かり物として、ヨモギを余す事無く生活に取り
 入れたのだとか。若葉を摘み、叩いて出た毛を寄せ集め、乾かして燃える草
 ・・・いわゆる<もぐさ>を作り、疲れを癒した。私は、春一番に出た若葉
 を摘み取り、小麦粉と片栗粉を6:4で衣を作り、カラリと天ぷらにして食
 べる。すると、口いっぱいに春の香りが広がって「あ〜今年も春が来たんだ
 な〜」と感じる。

  目でも微かな飛鳥の春を感じながら、帰路についた。疲れたけれど、懐か
 しさも感じた一日だった。

 飛鳥のヨモギ
 http://asuka.huuryuu.com/magazine/photo/yomogi.jpg

  ━━━◇『 A misty rose 』
     http://pde.gozaru.jp/

     
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 〈5〉飛鳥情報
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  橿原考古学研究所付属博物館で開催中の「藤原京の実態」の残り会期中に
 行われる講演会・遺跡見学会などをご紹介します。

 ◇3月15日(土)
   講演会 
    橿原考古学研究所講堂にて午後1時より(聴講無料)

   「橿原遺跡と藤原京」  大西貴夫氏(橿原考古学研究所付属博物館)
   「橿原市が発掘した藤原京」  濱口和弘氏(橿原市教育委員会)

 ◇3月16日(日)
  遺跡見学会「藤原京を歩く」(小雨決行 申し込み不要 参加無料)
   13:00 博物館前集合
    博物館(橿原遺跡) →阿倍山田道 →藤原宮

   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 世界遺産候補に推薦された「飛鳥・藤原の宮都とその関連資産群」について、
 記念講演会が開催されます。
 
 3月23日(日) 世界遺産暫定登録記念講演会(主催 橿原市)
  13時から かしはら万葉ホール5階

  「橿原市の構成資産」 橿原市文化財課長 齋藤明彦氏
  「桜井市の構成資産」 桜井市文化財課長 森 幹雄氏
  「明日香村の構成資産」 明日香村文化財課 相原嘉之氏
  「飛鳥・藤原の宮都とその関連資産群」 滋賀県立大学教授 菅谷文則氏


   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  橘寺にて、本堂改修落慶法要が、4月20日(日)に行われます。
  昨秋、本堂の屋根を覆っていた足場が片付けられ、新しくなった大屋根や
 綺麗になった本堂が姿を現しました。落慶法要の内容など、また分かりまし
 たらお知らせいたします。

  飛鳥では、活発な発掘作業が行われています。甘樫丘東麓遺跡・キトラ古
 墳周辺整備に伴う檜前地区の調査・石舞台古墳北側の調査・飛鳥宮北限の調
 査・吉野川分水路改修に伴う調査等です。今月中に、いろいろの発掘成果が
 報告されるかも知れません。

  高取町土佐町一帯で、『高取土佐町並み「町家の雛めぐり」』が行われて
 います。3月31日までのロングランイベントです。
  雛人形を楽しまれた後、子島寺や人頭石を見学され、キトラから檜隈と歩
 くのも飛鳥好きには充実した散策コースになります。


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 〈6〉両槻会からのお知らせ
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  3月22日に行われる第七回定例会の参加申込の締め切りは、3月17日
 です。まだの方はお早めに♪

    http://asuka.huuryuu.com/yotei/teireikai-7/yotei-7.html
  

:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

  第七回定例会は、予定が確定しました。当初予定で行います。サイト・ブ
 ログにてご確認ください。
  発掘現地説明会との日程が重なるのではとの懸念があり、予定変更の可能
 性をお伝えしてきましたが、22日に当該遺跡の現説が行われないことがわ
 かりました。チラシやサイトの予定ページも修正いたしますので、再度確認
 の上、お申し込みください。皆さんの参加をお待ちしています。

::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
 
  今回は、橘寺をご紹介したいと思います。

  橘寺がある飛鳥川左岸の地域名を「橘」と言います。この地名は、垂仁天
 皇の勅命により不老長寿の薬を求めて常世国(トコヨノクニ)に旅立った田
 道間守が蜜柑の原種かと言われる「非時果実(トキジクノカグノコノミ)」
 を持ち帰り、この地に植えたことが由来とされています。
 (枝に刺を持つ原種に近い橘の木は、現在も橘寺で見ることが出来ます。)

  聖徳太子が、勝鬘経を講読した際に起きた瑞祥を期に建てられた寺である
 と伝えられる橘寺ですが、創建年代などの詳細は考古学的には不明とされて
 います。日本書紀・天武9年条に「橘寺尼房失火、以焚十房」とある事から、
 この頃までにある程度の伽藍は完成しており、当初橘寺は尼寺であったと考
 えられます。

  現在、橘寺入山の際に潜る門は、東門・西門のどちらかになります。通常
 寺の正面とされる南側には仏塔山が控え、北は道を挟んで川原寺跡が望めま
 す。奈良時代には、川原寺南門と対応するように橘寺には北門が設置され、
 僧寺・川原寺に対して、尼寺・橘寺が整備されたと考えられています。

  奈良時代末になると、光明皇后による仏像施入などの記録も見え、太子信
 仰はこの頃に始まったのではないかと言われています。また、寺住の尼僧・
 善心の存在も重要であったと言われています。
  また、平安初期(795年・延暦14)の伽藍焼失の際には、官から稲束
 二千束の施入を受け復興するなど、橘寺は奈良から平安へと移り変わる時代
 の中で、太子信仰を軸に飛鳥の地で繁栄を続けていたと思われます。
  これらの史料に呼応するように、発掘調査結果でも七世紀中頃から奈良時
 代にかけて伽藍が整えられたであろう事が分かっています。

  1148年落雷の為に五重塔を焼失し、60年後に三重塔として再建され
 ますが、1506年には多武峰の兵によって、伽藍の殆どを焼かれてしまい
 ます。江戸時代には僧坊一つを残すだけの無残な姿だったそうです。
  現在の堂宇は、江戸末期に再建されたものです。本堂(太子堂)は昨年秋
 までに修理され、飛鳥情報でもお知らせしたように、今春に落慶法要が行わ
 れます。


┏◆◇◆◇◆◇◆━━━━
 〈7〉編集後記
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆◇━━━━
 
  先だっての増刊号では、誤記だらけで誠に申し訳ありませんでした。m(__)m
 今後このような誤字脱字及び誤記の訂正は、ブログに掲載させて頂こうと思
 っています。間違いは、当然無いに越した事無いんですが、何分編集担当が
 こんな奴と言う事で、お目溢し頂けると有り難いです。m(__)m

  両槻会ブログ
  http://asuka33.blog.shinobi.jp/
 
  今回は、サブスタッフ・Pさんが記事を書いて下さいました。定例会だけ
 でなく、メルマガでも強い味方♪有り難いこってす。(o^-^o)
  さて次号は、引き続き相原先生の高松塚のお話と、事務局からは風人とも
 もがお届け予定です。^^

                               (もも)

  ┏━━◆◇◆━━━ ━━━ ━━━ ━━━ ━━━ ━━━┓
        
       発行 :両槻会 http://asuka.huuryuu.com/  

       マガジンに関するお問合わせやご意見メールは
        asukakaze2@gmail.com 両槻会事務局まで
     登録/解除は http://www.mag2.com/m/0000259444.html
          
          発行システム:『まぐまぐ!』 http://www.mag2.com/  
  ┗━━━ ━━━ ━━━ ━━━ ━━━ ━━━◇◆◇━━┛

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