ピアノ レッスン コン・ヴィヴァーチェ

はじめてのピアノレッスン(con Vivace) 第213号


カテゴリー: 2017年01月09日
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 はじめてのピアノ レッスン con Vivace (コン・ヴィヴァーチェ)

            ( 第213号 )
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[ ごあいさつ ]

明けましておめでとうございます。今年最初のメールマガジンとなります。

今年2017年は、モンテベルディ生誕450年、テレマン没後250年、グラナドス生誕150年に
なります。

モンテベルディは、イタリアの音楽家で、世界最古のオペラ「オルフェオ」を作曲しま
した。なかなか普段聴く機会は少ないと思いますが、メモリアルイヤーなので期待した
いところですね。

テレマンは、ドイツの音楽家で、バッハに代表されるバロック期の代表的な音楽家です。
同時代のヘンデルと友人関係にあり、バッハとは、バッハの次男であるカール・フィ
リップ・エマヌエルの名付け親にもなった間柄です。当時としては大変な長寿で、86年
の生涯でした。

グラナドスは、スペインを代表する作曲家の一人です。スペインの民族的な音楽と、
シューマンやショパンの様なロマンティックな音楽の2つから影響を受けて音楽作りをし
ました。ピアノ曲「スペイン舞曲集」や「ゴイェスカス」が代表作として挙げられます。

3人の音楽家とも、モーツァルトやベートーヴェンほど広く知られているわけではありま
せんが、今年は触れるきっかけができるかもしれませんね。



[ たのしい音楽小話 ]

音楽の雑学的な事から、作曲家の話、いろいろな音楽情報まで、音楽を幅広く興味を
持って楽しんでいただける様なお話を紹介しています。

今回は、「エリーゼのために」がなぜ名曲なのかというお話です。

昨年春に出版され話題となっている、「音楽の大福帳 クラシックの真実は大作曲家の
「直筆譜」にあり!」という本を読んでみました。

ヨーロッパへ旅行に行った時に、よく作曲家の生家や住んでいた住居、博物館などを
訪れますが、その時に色々な展示物と共に、直筆譜や初版の楽譜を見ることがあります。

直筆譜は作曲家自らが書いた楽譜なので、手紙などと同じように「その人らしい」雰囲気
が漂っているものです。バッハですと、いかにもカチッとした感じ、ショパンは、どこか
のご令嬢が書いたような、柔らかくしなやかな感じがしています。

それぞれの作曲家の音楽とリンクする気がして、見ているだけでも興味深いものですが、
その直筆譜には、演奏する上でも、鑑賞する上でも重要な情報がたくさん盛り込まれて
いるものです。

この本は、元々「音楽の大福帳」というタイトルのブログで書かれていた記事を抜粋して
本にまとめたものなので、それぞれの項目が読みやすい長さになっています。バッハの
音楽についてインターネットで調べているうちに、こちらのブログにたどり着き、そして
本の存在を知りました。作曲家が書いた本なので、作曲家から見たクラシック音楽の解釈
や楽譜の読みとり方、名演奏の解説などが書かれています。

一生忘れない暗譜の方法や、松尾芭蕉の「奥の細道」の自筆とバッハの直筆譜の共通点、
作曲家から見た浅田真央さんとキム・ヨナさんの演技の感想、どの出版社の何版を使う
べきか?など、気になる項目が並んでいますが、その中で大人の生徒さんにもお子様の
生徒さんにも、すぐに取り入れたくなるようなお話が掲載されていました。

それが、ベートーヴェンの名曲「エリーゼのために」についてです。

これまで多くの生徒さんのレッスンを担当してきましたが、昔から根強い人気を誇るのが
「エリーゼのために」です。

発表会のプログラムでは、かなりの確率でこの曲を弾かれる方がいらっしゃるので、選ぶ
際には、事前に「とにかく有名な曲なので、もしかしたら他の方も弾くかもしれません」
とお話をしておかなければならない曲です。ピアノ名曲集にも、必ずといってよい程掲載
されていますし、ピアノを始めたばかりの方に、将来弾いてみたい曲を聴くと、生徒さん
も、また親御さんからもよくこの曲の名前が挙がります。200年以上前に書かれた曲が、
遠く離れた日本で、現在でも人気があるとは本当にスゴイですね。

さて、この本の中では、最初に「エリーゼのために」の7小節目のメロディーの音につ
いて、書かれていました。

弾いたことがある方や楽譜がお手元にある方は、お分かりになると思いますが、ミドシラ
と書かれている楽譜もあれば、レドシラと書かれている楽譜もあります。たった1音の
違いで・・・と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、音楽全体に大きく影響する問題な
のです。

正解は、レドシラの方で、「ミ」と書かれている方は誤りと言う事になります。

本の中では少し専門的な事が書かれているので、ここでは省略しますが、ミで弾いてし
まうと、スッキリしすぎてしまい、わかりやすい音楽になってしまうというのです。
レは、この部分では、一つ低いドの音にとても進みたくなるような性格を持っています。
専門的には「解決する」という言葉を使うのですが、解決しますと、その場面が終わる
ので落ち着く訳です。

レドシラと弾いたときに、最後のラの音と一緒に、解決するためのドの音が出てくるは
ずなのですが、それが無いのです。解決しそうで解決しないという、なんとももどかし
い感じのまま、ご存知のように何回も同じメロディーが出てきます。

本の中では、「何回も何回も、美人が横顔をのぞかせる事により、その美しく切ない
気分が横溢(おういつ)する」と書かれていました。なるほどという感じがしますね。

また、2小節目からの右手のメロディーの各小節の最後の音が、ラ、シ、ドと3つ並ん
でいる事や、9小節目から始まる右手のメロディーの音(各小節の最初の伸ばす音)が、
ミ、レ、ド、シと4つ下降して並んでいている事も、名曲たる大きなポイントである
そうです。

そして、「エリーゼのために」を作曲したベートーヴェンは、同じドイツ生まれの大先輩
の作曲家であるバッハを尊敬して、彼の作品をよく勉強していました。

「エリーゼのために」は、現在でも大変よく弾かれるバッハの「平均律クラヴィーア
曲集」第1巻の16番を勉強した成果を基に生まれた曲であるとも書かれていました。

ピアノの曲を練習している時には、間違えないようにとか、強弱をしっかりと付けて
など、いかに楽譜通りにミスをしないように弾くかという点に注力してしまいがちです
が、楽譜を正しく読み取り、どのように曲が作られているのかという構造をよく勉強し
て(アナリーゼ)、その背景も知ることが、本当に曲を理解して演奏することに繋がって
いくのだと改めて感じました。

色々な角度から学ぶことで、練習している曲の素晴らしさがますます理解できますから、
弾いていてより楽しめるのではないでしょうか。

本の作者である作曲家の先生が行っている講座に参加する予定なので、後日その時の
お話も出来ればと思います。




[ ピアノ曲・無料楽譜/有料楽譜 ]

インターネットで見つけた無料の楽譜をご紹介するコーナーです。

今回は、リスト作曲 2つの伝説より第2曲「波を上を渡るパウロの聖フランチェスコ」を
ご紹介します。

第1曲「小鳥に説教するアッシジの聖フランチェスコ」と共に、1861年から1863年にかけ
て、リストが50代の時にローマで作曲されました。

心労を感じていたリストが、聖人の信仰心に感銘を受けて作曲されたと言われています。
リストは、その後1865年に聖職者になりました。

超絶技巧の大曲が多いリストの作品の中では、比較的長さも手頃で、リストの曲を練習
しようと思った時によく弾かれる曲です。定かではないようですが、オーケストラ用の
作品を後にピアノ用に編曲したと言われ、娘のコジマに献呈されました。

この曲には、リスト自身が書いた標題が添えられており、メッシーナ海峡を渡る時に、
みすぼらしい身なりのために乗船を拒否された聖人フランチェスコが、マントを海に
広げてその上を渡ったという逸話に基づいて作曲されています。ちなみに、第1曲にも
同じ名前の聖フランチェスコが出てきますが、別人となります。

曲の出だしは、大変シンプルな形で、4分音符で動き始めます。アンダンテ・マエストーゾ
ですが、遅すぎないように、テンポ設定に注意しましょう。最初の2小節が、小さな
フレーズになりますが、その後3拍の休符で音楽の流れが途切れないように、次の
フレーズとの関連を感じて弾きましょう。

トレモロや32分音符での半音階や分散和音など、「波の上を渡る」というタイトルの
通りに、常に左手に波の表現をしているフレーズが出てきます。よく力を抜いて弾か
ないと、疲れてしまい、速度の低下や音符のばらつきが出てきてしまいますので、常に
力を抜くことを心がけて弾きましょう。

22,23小節目、及び30,31小節目は、両手をよく揃えて弾きましょう。

36小節目の左手は、ピアノから弾き始め、その後メゾフォルテくらいまで強くした後に
だんだん弱くしていき、39,40小節目はいずれもピアニッシモから弾き始めると、左手の
波の表情がつくと思います。

42小節目からの左手は、1・2拍目のフレーズが1オクターブ低く、その後の3・4小節目に
出てきます。細切れにならないように繋がりを感じて、波のうねりを表現していきま
しょう。

52小節目から54小節目までの右手は、少しテヌートをかけて音の幅を出していくと綺麗
です。

73小節目の2拍目は遅れないようにしましょう。そして、2・3・4拍目はスピード感を持って
弾きましょう。75・77小節目も同様です。

79小節目からは、2拍目が遅れないように、正しいタイミングで弾くようにしましょう。

86小節目からは、4拍目に出てくる16分音符の2つ目の音がポイントになりますので、
目立たせて弾きましょう。

97・98小節目は、これまでと異なり、急に8分音符の連続になりますので、正しい拍子で
弾きましょう。

103小節目から、1拍目に左手のオクターブの音が出てきます。強く弾く音ではあります
が、音楽全体のバランスを考慮して弾きましょう。

111小節目からの左手のオクターブでの音階などは、よく歌って弾きましょう。

113小節目からの右手の和音の連打は、鍵盤の近くで弾くようにすると、鋭く弾く事が
出来ます。

133小節目からは、両手とも分散和音を弾きますが、右手の出だしの音域が大変低いの
で、よく音を聴くように心がけましょう。

138小節目からは、レントの指示となり、曲想がガラッと変化する所です。メロディーが
か細くならないようにしましょう。


無料楽譜:リスト作曲 2つの伝説より第2曲「波を上を渡るパウロの聖フランチェスコ」
http://imslp.org/wiki/Special:ImagefromIndex/00624

(楽譜はPDF形式です)

有料楽譜
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/463600678X (Amazon)


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へなちょこ社長中松のだるだる日記
アフィリエイトとインフォビジネスで、年商1~2億円規模の会社を経営する中松のまぐまぐ殿堂入りメルマガです。アマゾンランキング1位獲得「レバレッジでさらに増える!副収入が月16万円入ってくるしくみ」の著者。中松に興味がある人しか読まないマニアックなメルマガなのであしからず。(旧メルマガ名:月100万稼ぐ脱サラアフィリエイターの本音)
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