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ヘア・スタイルで殺されるイラクの若者


カテゴリー: 2017年10月14日
イラク平和テレビ局メールマガジン
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「イラク平和テレビ局 メールマガジン」vol.523                2017.10.14
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##このメールマガジンは、イラク平和テレビ局in Japanのインターネット登録者の皆様への情報サ
ービスの一環としてお送りしています。##
※イラク平和テレビ局メールマガジンvol.523をお届けします。
目次------------------------------------------------------------------------
【1】2017年10月7日配信:ヘア・スタイルで殺されるイラクの若者

【2】翻訳資料:住民投票-国内諸勢力と国際的諸国の利害という視点から
サミール・アディル (イラク労働者共産党) 2017年9月27日
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【1】2017年10月7日配信:ヘア・スタイルで殺されるイラクの若者
★イラクでは今、若者が着る服装やヘア・スタイルに対して攻撃が行われています。
そして長体不明の私兵によって若者が殺害されるという事件さえ起こっています。
2017年8月、サナテレビはバグダッドの街頭でこの問題について若者から率直な意見を聞きました。

☆この番組の冒頭で、イラクの首都バグダッドの町の風景が映し出されます。
特に若者はジーンズやTシャツ姿も多いし、ヘア・スタイルも欧米や日本と大して変わりません。
日本では、イラクなどの中東諸国はイスラム教徒が多いから、服装もイスラム教の「教え」に厳格に
従っている、と思われているところがありますが、決してそうではありません。

◆ところが、2003年の米軍によるイラク占領後、イスラム政治勢力が中心となっている歴代のイ
ラク政府はイスラム教による政治支配を強めてきました。
大学教育でさえもイスラム教の授業が強要され若者のヘア・スタイルや服装にまで干渉が強められて
います。

◇このインタビューの中でも取り上げられていますが、現在のイラクでは実際に自由なヘア・スタイ
ルや服装をしていると言うだけで、若者が殺害されるのです。
スンニ派(ISなど)もシーア派(アバディ政権)も、私兵を使って「服装」を口実に平気で市民を
殺しています。

●インタビューではこんなイラクの人権状況に市民が怒りの声を伝えています。
ある市民は、若者が自由なヘア・スタイルや服装を選ぶのは「自由を表明したいからだ」と言います。
全くその通りです。
そして、治安当局はこんな若者を守らなければならないと主張します。これも全くその通りです。

◎アバディ政権はこんな基本的な人権さえ市民に保障していないのです。
むしろ放置していると言って良いでしょう。
サナテレビのインタビュアーのサジャド・サリームさんも「反動勢力が支配権を握り続けるようにし
たい」とその狙いを端的に指摘しています。
イラクのアバディ政権自身がシーア派のイスラム政治勢力を最大の基盤にしているのであり、支配者
にとって宗教を口実にして市民を支配するのに都合が良いのです。

★それでもバグダッドの市民は訴えます。
「外見やヘア・スタイルやファッションに関心を持つのは個人の問題で、個人の自由だ」と。
そして安倍政権が憲法改悪によって戦争をできる国作りと共に個人の尊厳をはじめとした人権の抑圧
を狙っている中で、これは私たち自身の問題だと言えるでしょう。

☆イラクではIS(「イスラム国」)もアバディ政権もあらゆる日常生活の場でイスラム教の教えを口実
に、ヘア・スタイルや服装にまで干渉しています。
その狙いは権力者の命令に人々を従わせることにあります。サナテレビはこんな支配のやり口に対す
る人々の怒りを伝え、反対の声を上げようと訴えているのです。
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【2】翻訳資料:住民投票-国内諸勢力と国際的諸国の利害という視点から
サミール・アディル (イラク労働者共産党) 2017年9月27日
http://wpiraq.net/annoucment.aspx?Articleid=15319&AuthorID=11

 イラク労働者共産党にとって住民投票の問題は、現下の結果ではなく、クルディスタン地方のみ
ならず、イランやトルコやシリアにおいても民族問題の解決のために我が党の綱領「より良き世界」
の中に定められているものである。
すなわち、我々の住民投票に関する原則的な立場の故に我々に対する低俗な非難は全て我々や我々
の運動にとって新たに起こっているものではない。
我々がシドニーの米国大使館に押し寄せた時に、ビル・クリントンをトロントの中心街でトマトと
腐った卵で攻撃した。
我々はアハメド・チャラビの公園を失敗させ経済封鎖とイラク戦争に対する抗議行動をしてトロント
から彼を追い出し、彼を占領しようと呼びかけた。チャラビは我々をバース党政権の手先だと非難し
た。
我々が占領と闘うという名目で精力的に9・11後のイスラム主義者のテロに対処しマフディ軍や
アルカイダの無法者どもに反対していた時に、かれらは我々のことをアメリカ帝国主義の手先と言っ
ていた。
我々がマルクスの旗と社会主義とイラク社会を救う道を擁護したとき、我々のことを過激派で現実か
らかけ離れていると言ったのである。
今日、住民投票とクルド民衆が自らの運命を決定する権利について、我々のことを非難していた連中
がクルド民族主義ブルジョアジーの尻尾となり、我々がバルザーニから金を受け取ったと主張したり
している。
ここで我々は特に全ての左翼や狂信的民族主義者に言っておくが、マルス主義と共産主義は、それと
つながりを失ったり、原則的な行動を行う道を知らない政党に正しい行いをする保障を求めようとは
しないのである。

 イラク国内の諸勢力と中東地域と国際的な諸勢力の「住民投票」に対する一致した立場は、たとえ
無期限に延期しようが永久に中止しようが、「住民投票」という問題について違いがあっても、行動
をしないと呼びかけるのである。しかしながら、クルディスタン民衆の民族自決権を認めないという
共通合意があるのは明白である。

 こうした諸国の全てがクルド民族主義ブルジョアジーとその支配政党と直接取引をし合意を取り付
けていて、彼らと何の問題もないのであり、ペシュメルガと言う名で知られているその部隊の武装化
を進めようが、情報や治安の調整をしようが、不動産会社や契約や建設や石油や農業や観光を通じて
何十億ドルもの投資を行うことによってであろうが、この民族主義ブルジョアジーの地理的な境界
線について準国家としてこの数年において取り扱ってきたのであり、こうした取引によってバグダッド
の政府が一再ならずこうした過剰な行為に目をつぶるほどであった。
バグダッドがクルド地方を準独立国家となったことを知っているのは、マリキが紛争地域の未来を解
決するためにキルクークに対してティグリスの勢力を作り上げるのに失敗したからである。
すなわち、バグダッドはバース党民族主義政権の時代に時計を戻すだけの力はないのである。

 イラクとクルディスタンが隣人であることに対して国内外のメディアが爆撃を加え、戦争の威圧と
脅迫やヒステリーの雰囲気を作ったり、イラク人とクルド人の住民の間に恐怖を広げたりしているた
めに、民族の間にくさびが打ち込まれ、イラク民衆とクルド民衆の間の溝を深めることになるだろう。
特に国連安全保障理事会を支配している諸国は住民投票を行わないように呼びかける声明を発表した
が、望むのならば、イラク民衆とクルド民衆に対する脅威を取り除くことができるだろう。
なぜなら、イラク国内と中東地域の諸国の全てが主要大国の勢力圏の外で役割を演じることはできな
いからだ。

 しかしながら、こうした国々は人間の運命には無関心であり、そのためにイラクやシリアやイエ
メンの諸都市を直接的であれ間接的であれ、廃墟と破壊の場に変えてしまい、何十万人もの市民の
犠牲者を残していくだろう。

 イラク国内の諸勢力については、支配権を握るシーア派連合の構成勢力は権力抗争によって分裂し
ながら、イラクの統一を守るという名目で一致して住民投票には反対し、その一方でイラクの地で暮
らす人々の生活を耐えがたい地獄に変えている。
支配権を握るシーア派連合は、イラクに説教者を最初に導入した当局者であるのは、8年間のマリキ
政権時代に何年も宗派主義の不正をやっていたからであるが、彼らは今日、壊れたトランペットを吹
きイラクの統一を守るというスローガンの下で、権力に対する威信と名声を取り戻し、自らに向けら
れたあらゆる形態の腐敗の告発も消し去ってしまおうとしているのである。

 イラクの統一に熱い涙を流す人々が忘れているのは、人間が大事にされ、命と幸福と自由が尊厳を
持ち、人間そのものを知るならば、どんな場所の土であっても大切なものだという叫びが強まってい
ることだ。
そしてあらゆる世代の何百万人もの集団が自分たちの尊厳を尊重する国にたどり着くためにイラクか
ら逃れ海を渡って自分たちの命を危険にさらしていると言わねばならないことはもうたくさんだ。
それはイラクの土地がどれくらいの価値があるかを知るためなのだ!そしてどの欧米諸国でも明日で
はなく今日イラク民衆に門戸を開いたら、マリキとその同盟者は、誰でもどんな代償を払ってでもイ
ラクの土地での支配をしたがるだろう。

 こうしたイラク国内と中東地域と国際的な諸勢力の問題は、これまで述べたように、バルザーニと
も、クルド民族主義政党とも関係がない。
彼らの利害は、どんなに威嚇をしてきていても、イランやトルコのような国々とさえ絡み合っている。
問題は特に中東で初めて行われた「住民投票」にあり、それは戦略的な利害を脅かす恐れがある。
こうした国々はイラクを経済の国と見ていて、現在の所は自分たちの利権を守るためにイラクに解体
してもらいたくないのであるが、自らの利権に役立つのならば、いつでも撤廃するのに反対しない。
すなわち、民衆の民族自決権は経済的政治的利害を通じてのみ見られるだろう。

 言い換えれば、本来の問題は、住民投票の延期や、今日実施するか明日実施するかと言うことでは
ないのであり、問題は民主的な制度である「住民投票」という問題が民族問題を解決し、クルド地方
の民衆が自らの運命を決定する機会を与えるところにある。
住民投票の時期は板挟みではない。何度も反対する抵抗があり、今日我々が目撃している雰囲気は
いつでも見られるだろうが、程度の違いは起こる可能性があるのである。

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