バートランド・ラッセルに関するメルマガ

編集後記 米軍ヘリ「小学校上空」飛行を米国(沖縄米軍)否定


カテゴリー: 2018年01月20日
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 (週刊)バートランド・ラッセル(1872.5.18-1970.2.2)に関するメール・マガジン
  no.0568_2018/01/20 (2006/12/21 創刊/毎週土曜 or 日曜日 発行)

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     ■ 目 次 ■
          
(1)ラッセルの著書及び発言等からの引用
(2)ラッセルに関する記述や発言等
 編集後記

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(1) ラッセルの著書や発言等から
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■「(ほぼ日刊)ラッセルの言葉366」
      n.12894~n.1294 を発行しました。
   http://archive.mag2.com/0001626338/index.html

  以下,1つだけ再録します。
   http://archives.mag2.com/0001626338/20180119060000000.html

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 ラッセル『権力』(Power, 1938) 第13章 組織と個人 n.6
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 第13章 組織(体)と個人,n.6

(次に)もう一つの種類の組織体(another class of organizations),(即ち)他
人に対して危害を加えることを防ぐ目的でデザイン(計画/設計)された組織体(組
織化されたもの)について考えよう。こうしたもののなかで最重要なものは警察と刑
法である(注:「刑法」も組織化されたもの)。これらのもの(両者)が,たとえば
,殺人,強盗,暴行(assault)といった暴力犯罪に干渉するかぎり,警察と刑法は少
数の異常に凶悪な人間を除いた全ての人々の自由と幸福を増大させる。警察が主導権
を握っていない場合,略奪者集団はすぐに恐怖統治を確立し,それは,ギャング団以
外の全ての人々が文明生活の楽しみの大部分を(享受)不可能にする。もちろん,そ
こには一つの危険もある。即ち,警察自体がギャングになる可能性,あるいは,少な
くとも何らかの形の圧制を確立するという可能性,がある。このような危険は決して
空想上のものではないが,この危険に対処する方法は既に世間によく知られている。
また,警察は,望ましい改革を支持する運動を阻止したり妨害したりするために,権
力保持者によって利用される危険(性)もある。このようなことがある程度起こるこ
とは,ほとんど不可避だと思われる。無政府状態を防ぐための方策(措置)が,現状
維持を変えることをより困難にするということは,根本的な難点の一部である。その
ような難点があるにもかかわらず,文明社会の成員で,警察は全くなしにすることが
可能だと考える者はほとんどいないであろう。

Chapter XIII: Organizations and the Individual, n.6

To come to another class of organizations, those designed to prevent a man 
from doing injury to others : the most important of these are the police 
and the criminal law. In so far as these interfere with crimes of violence,
 such as murder, robbery, and assault, they increase the freedom and 
happiness of all but a small minority of exceptionally ferocious 
individuals. Where the police are not in control, gangs of marauders 
quickly establish a reign of terror, which makes most of the pleasures of
 civilized life impossible for all except the gangsters. There is, of 
course, a danger : it is possible for the police themselves to become 
gangsters, or at any rate to establish some form of tyranny. This danger
 is by no means imaginary, but the methods of coping with it are well known.
 There is also the danger that the police may be used by the holders of 
power to prevent or obstruct movements in favour of desirable reforms. 
That this should happen to some extent, seems almost inevitable. It is a
 part of the fundamental difficulty that the measures which are necessary
 to prevent anarchy are such as make it more difficult to change the 
status quo when it ought to be changed. In spite of this difficulty, few
 members of civilized communities would think it possible to dispense 
wholly with the police.
 出典: Power, 1938.
 詳細情報:http://russell-j.com/beginner/POWER13_060.HTM
	

■「(ほぼ日刊)ラッセルの英語」
      n.1244~1249号 を発行しました
   http://archive.mag2.com/0001623960/index.html

  以下,1つだけ再録します。
   http://archives.mag2.com/0001623960/20180119060000000.html

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 R英単語・熟語 pedestrian 【(n) 歩行者 || (adj.) 歩行の;陳腐な】
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★ pedestrian 【(n) 歩行者;競歩者 || (adj.) 歩行の;歩行者専用の;(文体な
        どが)陳腐な,つまらない】

* ped(足の)→ pedestrian(歩行者)
* pedal (n):(自転車の)ペダル
   http://russell-j.com/beginner/reitan-p095.htm

<用例1>
When people speak of history as a science, there are two very different 
things that may be meant. There is a comparatively pedestrian sense in which
 science is involved in ascertaining historical facts.
[歴史(学)は科学であると(人が)言うとき、それには二つの非常に異なった意味が
あります。(まず)科学は歴史的事実を確認することに関係しているという、比較的
陳腐な意味があります。]
 出典:ラッセル「芸術としての歴史」
     http://russell-j.com/beginner/1057_HasA-030.HTM

<用例2>
At every moment of life the civilised man is hedged about by restrictions of
 impulse: if he happens to feel cheerful he must not sing or dance in the 
street, while if he happens to feel sad he must not sit on the pavement and
 weep, for fear of obstructing pedestrian traffic.
[生活のどの瞬間においても,文明人は,衡動を制限するものによって,周りを取り囲ま
れている。(たとえば)彼は偶然陽気な気分になったとしても,道(通り)で歌った
り踊ったりしてはいけない。一方,偶然悲しい気分になっても,歩道(舗装道路)に座
って泣いたりしてはいけない。]
 出典:ラッセル『幸福論』第11章「熱意」
     http://russell-j.com/beginner/HA22-070.HTMM

<参考例1>
Some pedestrians disturb the flow of traffic.
交通の流れを邪魔するような歩行者もいる[。]
 出典:宮川幸久(編著)『英単語ターゲット1900』p.353

<参考例2>
Two pedestrians were involved in the car crash.
[車の衝突事故に二人の歩行者が巻き込まれた。]
出典:『鉄緑会 東大英単語熟語 鉄壁』p.559

<参考例3>
A car accidentally hit a pedestrian walking across the street.
[1台の車が道路(通り)を横断中の歩行者を誤ってはねた。]
 出典:『キクタン super 12000』p.81

<参考例4>
There are a lot of pedestrians on the sidewalk.
[歩道には多くの歩行者がいる。]
 出典:『キクタン TOEIC TEST SCORE 990』p.21

<参考例5>
a rather pedestrian student
 出典:Longman Dictionary of Contemporary English, new ed.


★「ラッセルの言葉(Word Press 版)v.2」 n.988~993

1)n.988: 歴史書の執筆において文体やリズムは重要
          https://russell-j.com/wp/?p=3349

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 歴史書の執筆において文体やリズムは重要
 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 
 「文才」(文章技術の才/文学的能力)は,意味が幅広く一般的な成句(熟
語)であり,もっと明確な(特定の)意味を付与する価値があるかも知れませ
ん。

 第一に,この語の狭義の意味で,文体(スタイル/様式),特に,言い回し
(用語の選択)やリズムがあります。ある種の言葉は (注:words と複数形),
特に科学的目的でつくられたものは,辞書的な意味しか持っていません。(た
とえば)「四面体」(tetrahedron)という語をある頁にみつけると,あなた
はすぐにうんざりし始めるでしょう,しかし「ビラミッド」という語は,ファ
ラオ王(古代エジプトの王)やアズテック族(の人々)を心に浮かばせる,洗
練された豊かな単語です。リズムは感情に依存するものです。強く感じられた
ことは,自然に,リズミカルかつ多用な形で表現されます。こういう理由で,
特に,著作家(作家)はある種の感情の新鮮さを必要としますが,それは疲労
やその分野(その道)の権威者の助言を求める必要性によって打ち砕かれがち
です。これはおそらく完徳の勧め(神のように完全な人となりなさい,という
キリストの教え/実行不可能な[理想的]助言)ですが,歴史家は,実際に一
章を作文する前に,素材をよく消化して心に入れておき,自分の言おうとする
ことを確かめるためにペンをおくことのないようにすべきだと思います。いか
なる人の記憶も間違いやすいので,事実の検証(確証)は不必要だと言ってい
るわけではないですが,それは文章を書いている時ではなく,書いた後にすべ
きです。文体は,それが良いときは,著者の感じ方のごく個性的な表現であり
,それゆえに,とりわけ,最も称賛すべき文体であっても,まねることは致命
的です。メルマン(著)『英国教会史』のどこかで -私はこれを記憶にもとづ
いて書いていますが- 「修辞学は,単なる技術として考えられるが,いまだ素
晴らしい技術として研究されている」と言っています。仮にメルマンの肩越し
に見下ろせば,ギボン(注:名著『ローマ衰亡史』の著者)の亡霊は,この一
文をによって傷つけられたにちがいありません。

"Literary skill" is a large and general phrase, and it may be worth 
while to give it a more specific meaning. There is, first of all, 
style in the narrow sense of the word, especially diction and rhythm.
 Some words, especially those invented for scientific purposes, have
 merely a dictionary meaning. If you found the word "tetrahedron" on
 a page, you would at once begin to feel bored. But the word "pyramid"
 is a fine, rich word, which brings Pharaohs and Aztecs floating into
 the mind. Rhythm is a matter dependent upon emotion: What is strongly
 felt will express itself naturally in a rhythmical and varied form.
 For this reason, among others, a writer needs a certain freshness of
 feeling which is apt to be destroyed by fatigue and by the necessity
 of consulting authorities. I think though this is perhaps counsel of
 perfection that before an historian actually composes a chapter, he
 should have the material so familiarly in his mind that his pen never
has to pause for verification of what he is saying. I do not mean that
 verification is unnecessary, because everybody's memory plays tricks,
 but that it should come after, and not during, composition. Style, 
when it is good, is a very personal expression of the writer's way of
 feeling, and for that reason, among others, it is fatal to imitate
 even the most admirable style. Somewhere in Milman's History of 
Christianity (I write from memory), he says: "Rhetoric was still 
studied as a fine, though considered as a mere, art." The shade of
 Gibbon, if it was looking over Milman's shoulder, must have been
 pained by this sentence. 
 出典:History as an art  (1954)
 詳細情報:http://russell-j.com/beginner/1057_HasA-110.HTM

 <寸言>
 読みやすくリズムのある文章は,頭にはいりやすく心地よく読み進めること
ができる。どんなに客観的な書き方をしていても、文章に流れがなく、読みづ
らい場合は、頭にはいってこず、退屈になり、途中で読むのをやめたくなる。
一般向きの歴史書の場合は、後者は最悪であろう。

2)n.989: よい材料の収集だけでなく、「孵化期間」が必要
          https://russell-j.com/wp/?p=3352

3)n.990: ギボン(の歴史書)が優れている理由の一つ
          https://russell-j.com/wp/?p=3355

4)n.991: 「共著」という形ではない「役割分担」の必要性
           https://russell-j.com/wp/?p=3362

5)n.992: 歴史(上)における個人の役割に関する記述
          https://russell-j.com/wp/?p=3366

6)n.993: 人に価値がなければ,個人の集まりである集団(国家など)にも価値はない
          https://russell-j.com/wp/?p=3370


★「ラッセルの言葉_画像版」

 日本語 version : n.0440j-0446j を投稿
 英 語 version : n.0440e-0446e を投稿

  一つだけ再録します。
  http://russell-j.com/smart_r366/r366g_j0446.html
  「権力者の過信」

 もしも,ある人が,いったん適切な職業に適切な環境のもとにつけば,たいていの場
合,社会的迫害をまぬがれることができるが,一方,彼が若く,彼の長所がまだ証明され
ていない間は,自分が何も知らないような事柄についても判断を下す力があると思い
こんでいる無知な人びとから,いいようにあしらわれやすい。

If a man is once launched upon the right career and in the right 
surroundings, he can in most cases escape social persecution, but while he
 is young and his merits are still untested, he is liable to be at the mercy
 of ignorant people who consider themselves capable of judging in matters
 about which they know nothing, ...
 出典: The Conquest of Happiness, 1930, chap.9:Fear of public opinion.
 詳細情報:http://russell-j.com/beginner/HA19-040.HTM

 <寸言>
 適材適所とはよく言われるが,言うは易くして行うは難し。
 組織を統制・管理しやすいようにすることが第一と思い人事を行っていると,その
組織はいずれ窮屈な,働きにくい職場となってしまう。
 自分が使いやすい人間ばかりを集めれば,その人事担当者は組織はうまく動いてい
ると感じるかもしれないが,いずれ裸の王様となってしまいがち。
 特に,(たとえ人を動かす理由がなくても)ほとんど例外なく,2、3年毎に定期
的に人を動かす官庁(以前国の組織だった国立大学法人も含む)では,仕事の中身を
知らずに,(部下としての扱いやすさや,上の意向を組んだ)安易な人事が多すぎる,
と思うが・・・。

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(2) ラッセルに関する記述や発言等
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 今回もおやすみ

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 編集後記 米軍ヘリ「小学校上空」飛行を米国(沖縄米軍)否定
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 昨日,NHKなどで,「米軍ヘリが再び沖縄の普天間第二小学校の上空を通過した」
とのニュースがヘリの飛行映像付きで報道された。

 これに対し、沖縄米軍は、レーダなどの記録やヘリ搭乗者の証言から判断すれば
「小学校の上空を飛んではいない」と回答。駐日米国大使も「上空を飛行していな
い」と明言している映像も併せて放送された。

 どうも、米国にとって「客観的」判断というのは、人間の間違いやすさに陥らない
ために、(先入観にとらわれやすい)被害者や関係者の眼による目撃証言よりも、
レーダ(科学的観測装置!)の記録という、より「客観的な」証拠に基いて判断する
ことだということらしい。

 今回はさすがに米国追従の安倍政権の小野寺防衛相も、沖縄防衛局が撮影した映像
を米軍に送って「(映像を参考に)再確認してほしいとお願いしている」と会見で答
えていた。

 アメリカや米軍の不都合な事実に関する報道は、アメリカの現政権は全て「フェイ
クニュース」にしたいということか? 安倍政権も自政権に関する不都合なニュース
は「フェイク」として扱っているが、さすがに、安倍総理の「トランプ政権と100%と
一体だ」という発言に100%従う閣僚ばかりではなさそうである。 (松下彰良)

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■編集・発行:(松下彰良/まつした・あきよし)
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