バートランド・ラッセルに関するメルマガ

編集後記 核均衡理論の危うさ及び愚かさ


カテゴリー: 2017年10月07日
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 (週刊)バートランド・ラッセル(1872.5.18-1970.2.2)に関するメール・マガジン
  no.0554_2017/10/07 (2006/12/21 創刊/毎週土曜 or 日曜日 発行)

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「ラッセルの言葉366(短文篇)」:
               http://russell-j.com/beginner/sp/BR-KAKUGEN.HTM
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     ■ 目 次 ■
          
(1)ラッセルの著書及び発言等からの引用
(2)ラッセルに関する記述や発言等
 編集後記

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(1) ラッセルの著書や発言等から
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■「(ほぼ日刊)ラッセルの言葉366」
      n.1207~n.1212 を発行しました。
   http://archive.mag2.com/0001626338/index.html

  以下,1つだけ再録します。
    http://archives.mag2.com/0001626338/20171003060000000.html

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  ラッセル『権力』(Power, 1938) 第9章 世論に対する力 n.6
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 第9章 世論に対する力(世論に対する影響力) n.6

 人間に関わる問題における理性の力(理性がどれだけの力をもっているか)につい
ては,これくらいにしておこう。今や私は,力ずくでない説得のもう一つの形態,即
ち、宗教の創始者による説得について述べるべき時が来た。ここにある,装飾のない
(裸の)公式に帰せられるプロセスは,こうである(次のようになる)。(即ち)も
しある(一定の)命題が真理であれば,私は自分の欲求を実現することができるであ
ろう。従って,私はこの命題が真実であらばと思う(真実であることを望む)。従っ
てまた,もし私に特別の知的自制力がないのであれば,私はこの命題が真理であると
信ずる。正統派の信仰(正説)を信じて有徳な人生を過ごせば,死んだ時に天国に行
けると聞いている。このことを信ずることには喜びがある。そうして,それゆえに
(and therefore),もしそのことが強制的に示されても,私は恐らくそれを信ずるで
あろう(注: みすず書房版の東宮訳では ”... forcibly presented to me ..." 
のところを「もしこのことが★力強く★示されるならば,私は多分これを信じるであ
ろう」となっている。"if" はここでは "even if"の意味であり、前述のように正しい
ことは間違いないので,たとえ権力者によって信じることを強制されたとしても
(forcibly presented to me),多分,私は抵抗なく信じるだろう,といったニュア
ンス)。ここにおいて,信じる理由は,科学における場合のように事実という証拠に
よるものではなく,信ずることから生ずる心地よい感情であり,その感情(気持ち)
にはこの信念を信じられるものだと思わせる環境における主張の十分な力強さが伴っ
ている(のである)(注:ヒトラーの演説に対する大衆の歓喜の姿を想像してみよう
/麻生副総理の言う,ヒトラーの手口の一つ)。
 広告の力もこれと同じ部類に入る。これこれしかじかの丸薬(の効能)を信ずるこ
とが心地よいのは,この丸薬が健康(回復)の希望を与えてくれるからである。この
丸薬の効能の卓越さが繰返し強く主張されるならば,その丸薬の効能を信ずる可能性
がある。国家による宣伝のように,非合理な宣伝も,合理的なものと同じように,現
在の(現在存在している)欲求に訴えかけなくてはならないが,非合理的な宣伝は,
事実に対する訴えかけの代りに反復をもってするのである(注:何度も反復していれ
ば信じる人も増えてくる)。	
Chapter IX: Power Over Opinion, n.6

So much for the power of Reason in human affairs. I come now to another form
 of un-forceful persuasion, namely that of the founders of religions. Here 
the process, reduced to its bare formula, is this: if a certain proposition 
is true, I shall be able to realize my desires ; therefore I wish this 
proposition to be true; therefore, unless I have exceptional intellectual 
self-control, I believe it to be true. Orthodoxy and a virtuous life, I am
 told, will enable me to go to heaven when I die; there is pleasure in 
believing this, and therefore I shall probably believe it if it is forcibly
 presented to me. The cause of belief, here, is not, as in science, the
 evidence of fact, but the pleasant feelings derived from belief, together
 with sufficient vigour of assertion in the environment to make the belief
 seem not incredible.

The power of advertisement comes under the same head. It is pleasant to 
believe in so-and-so's pills, since it gives you hope of better health; it 
is possible to believe in them, if you find their excellence very frequently
 and emphatically asserted. Nonrational propaganda, like the rational sort,
must appeal to existing desires, but it substitutes iteration for the appeal
 to fact. 
 出典: Power, 1938.
	

■「(ほぼ日刊)ラッセルの英語」
      n.1163~1167号 を発行しました
   http://archive.mag2.com/0001623960/index.html

  以下,1つだけ再録します。
   http://archives.mag2.com/0001623960/20171006060000000.html

★ recipient (n)【受手,受取人,受領者;臓器提供を受ける人】

* a welfare recipient 生活保護受給者
* a kidney transplant recipient 腎臓移植を受けた人
* receipt 領収証,レシート
   http://russell-j.com/beginner/reitan-r086.htm

<用例1>
To be the recipient of affection is a potent cause of happiness, but the man
 who demands affection is not the man upon whom it is bestowed.
[愛情の受け手になることは,幸福になるための有力な原因である。しかし,愛情を要
求する人は,愛情が与えられる人ではない。]
 出典:ラッセル『幸福論』第17章「幸福な人」
     http://russell-j.com/beginner/HA28-010.HTM

<用例2>
The person whose attitude towards others is genuinely of this kind will be a
 source of happiness and a recipient of reciprocal kindness.
[他人に対して真にこうした態度をとれる人は,(他人にとっての)幸福の源泉になる
だろうし,またお返しの親切の受け手になるだろう。]
 出典:ラッセル『幸福論』第10章「今でも幸福は可能か?」
     http://russell-j.com/beginner/OE03-070.HTM

<参考1>
There is a risk of rejection by the recipient of a bone marrow transplant.
[骨髄移植の受容者には拒絶反応を起こす危険がある。]
 出典:『新版データベース5500合格英単語・熟語』p.239

<参考2>
The host announced the recipient of the award.
[司会者は受賞者を発表した。]
 出典:『キクタン super 12000 - 聞いて覚えるコーパス英単語』p.183

<参考3>
the recipient of the letter
 出典:Longman Dictionary of Contemporary English, new ed.


★「ラッセルの言葉(Word Press 版)v.2」 n.905~910

1)n.905: 男女平等への闘いの歴史 ー ラッセルも大きな寄与
     http://russell-j.com/wp/?p=3045

 ミルの長編の専門的な本よりもずっと重要なのは,彼の2冊の短めの本,即
ち,『女性の隷属について』と『自由について』である。前者についていえば
,世界は完全に彼が望んだ方向へと進んだが,後者については,正反対の動き
がずっと続いてきた。(注:本エッセイの発表は1955年のこと。第一次世界大
戦と第二次世界大戦が起こり,その後,米ソ冷戦が続いていた。「ラッセル=
アインシュタイン宣言」発表の前夜である。)

 世界が女性の平等(男女平等)のための闘士を長い間待たねばならなかった
ことは,男女両性にとって不名誉なことである。フランス革命までは,プラト
ンを除く誰も女性の平等(男女平等)を要求することなど考えなかったが,問
題がもちあがると,信じられないほど馬鹿げた議論が現状維持のために創案
(考案)された。女性は政治に関与すべきではないと論じたのは,男性ばかり
ではなかった。その議論は女性たちにとっても納得のゆくものであり,特にヴ
ィクトリア女王やシドニー・ウエッブ夫人のような政治的女性(政治に関わっ
ている女性)にとって納得できるものであった。男性の優越(男性支配)は,筋
肉の優越(肉体的な力の優越)にのみ基づいていることに気づくことができた人
はほとんどいなかったようである。男女平等への要求は,嘲笑すべき話題とみ
なされ,それが成功をおさめる3年前までその状態が続いた。

 私は,第一次大戦前は女性の参政権(付与)を擁護して,第一次大戦中は平
和主義(戦争反対)を擁護して,言論活動を行なった。これらの大義のうち,
前者(男女平等擁護)のことで出会った(遭遇した)反対の方が,後者(戦争反
対)の方よりも敵意に満ちており,もっと広範囲にわたっていた。スイスを除
くあらゆる文明国における政治的諸権利の女性への突然の容認よりも驚くべき
ことは,歴史上ほとんど見あたらない(注:スイス人において女性が国政レベ
ルの選挙権を得たのは何と1971年のこと)。

 これは,私の考えでは,生物学的な物の見方(注:農業や牧畜などの第一次
産業社会的観点)から機械的な物の見方(注:工業という第二次産業的観点)
への一般的な変化の一部である。機械は筋肉の重要性を減少させる。産業(工
業など)は農業よりも季節に関係することが少い。民主主義は王朝を滅ぼし,
家族の一体感の感情を弱めた。ナポレオンは息子が彼を継承することを望んだ
が,(時代が進み)レーニン,スターリン,ヒットラーはそのような望みを持っ
ていなかった。

 女性への男と同じ権利(男女同権)の容認は,女性たちがもはや第一義的に
生物学的な光に照らして見られなくなったという事実によって可能となってき
たと思われる。英国において,奴隷でないか,または辛い労働に従事しない女
性は,工場で働く人たち(女性たち)だけだ,とミルは言っている(注:家庭に
いる女性は奴隷状態であるということ)。どういうわけか,彼はヴィクトリア
女王のことを忘れていた(注:女王のことは冗談)。しかし,彼の言っているこ
のにはかなりの真理がある。というのは,工場における女性労働は,子供の養
育と違って,男もできる労働だからである。女性の解放はそれ自身においてど
れほど素晴らしいことであったとしても,農業を犠牲にして産業を強め,子供
の養育を犠牲にして工場を強化し,生活を犠牲にして権力を強める,巨大な社
会学的変化の一部であると思われる。世界はこの方向へあまりにも揺れすぎて
おり,人間生活の生物学的側面が再び思い出されるまで正気には戻らないだろ
う,と私は思う。しかし,そうなったとしても,女性の隷属の復活を伴う理由
はまったくないと考える。

Much more important than Mill's longer treatises were his two short 
books On the Subjection of Women and On Liberty. In regard to the 
first of these, the world has gone completely as he would have wished.
 In regard to the second, there has been an exactly opposite movement.
It is a disgrace to both men and women that the world should have had
 to wait so long for champions of women's equality. Until the French 
Revolution, nobody except Plato ever thought of claiming equality for
 women, but when the subject came to be raised, incredibly ridiculous
 arguments were invented in support of the status quo. It was not only
 men who argued that women should have no part in politics. 
The arguments were equally convincing to women, and especially to 
political women such as Queen Victoria and Mrs. Sidney Webb. Very few
seemed capable of realizing that the supremacy of men was based solely
 upon a supremacy of muscle. The claim for women's equality was 
regarded as a subject of ridicule, and remained so until three years 
before it achieved success. I spoke in favor of votes for women before
the First World War and in favor of pacifism during it. The opposition
which I encountered in the first of these causes was more virulent and
 more widespread than that which I encountered in the second. Few 
things in history are more surprising than the sudden concession of 
political rights to women in all civilized countries except 
Switzerland. This is, I think, part of a general change from a 
biological to a mechanistic outlook. Machinery diminishes the 
importance of muscle. Industry is less concerned with the seasons
 than agriculture. Democracy has destroyed dynasties and lessened the
 feeling of family continuity. Napoleon wanted his son to succeed him.
 Lenin, Stalin and Hitler had no such desire. I think the concession 
of equality to women has been rendered possible by the fact that they 
are no longer regarded primarily in a biological light. Mill remarks
 that the only women in England who are not slaves and drudges are 
those who are operatives in factories. Unaccountably, he forgot Queen
 Victoria. But there is a measure of truth in what he says, for the 
work of women in factories, unlike childbearing, is such as men are 
capable of doing. It seems that, however admirable the emancipation of
 women may be in itself, it is part of a vast sociological change 
emphasizing industry at the expense of agriculture, the factory at the
 expense of the nursery, and power at the expense of subsistence. 
I think the world has swung too far in this direction and will not 
return to sanity until the biological aspects of human life are again
 remembered. But I see no reason why, if this occurs, it should 
involve a revival of the subjection of women. 
 出典: John Stuart Mill,1955.
 詳細情報:http://russell-j.com/beginner/1097_JSM-110.HTM

 <寸言>
 ラッセルの次の言葉を想像や理解できる人がどれだけいるか?

「第一次大戦前は女性の参政権(付与)を擁護して,第一次大戦中は平和主義
(戦争反対)を擁護して,言論活動を行なった。これらの大義のうち,前者
(男女平等擁護)のことで出会った(遭遇した)反対の方が,後者(戦争反対)
の方よりも敵意に満ちており,もっと広範囲にわたっていた。」

2)n.906: ミルの『自由論』
     http://russell-j.com/wp/?p=3049
     
3)n.907: ミルの価値(論)に同意
     http://russell-j.com/wp/?p=3054

4)n.908: 組織化によって生じる便益・利点と弊害・欠点
     http://russell-j.com/wp/?p=3060

5)n.909: アメリカとオーストラリアの開拓(精神)の相違
     http://russell-j.com/wp/?p=3063
     
6)n.910: 「自由世界」のアメリカにおける「赤狩り」
     http://russell-j.com/wp/?p=3069


★「ラッセルの言葉_画像版」

 日本語 version : n.0335j-0341j を投稿
 英 語 version : n.0335e-0341e を投稿

 ひとつだけあげておきます。
 http://russell-j.com/smart_r366/r366g_j0341.html

 「権力をふるうこと及び注目をあびる事の快感-安倍,小池,・・・」

 私たちは皆、何かを達成すること(or 何かに影響力を及ぼすこと)を好む
が,権力愛に関するかぎり,何を達成するか(or 何に影響力を与えるか)につ
いて気にしない。おおざっぱに言って,達成が困難であればあるほど,達成の
喜びはますます大きくなる。人はフライ・フィッシングを好むが,それは難し
いからであり,木に止まっている鳥を撃とうとしないのは,易しいからである。

We all like to effect something, but so far as the love of power is
 concerned we do not care what we effect. Broadly speaking, the more
 difficult the achievement the more it pleases us. Men like 
fly-fishing, because it is difficult ; they will not shoot a bird 
sitting, because it is easy.
 出典: On Education, especially in early childhood, 1926, Pt. 2: 
Education of character, chap. 6: Constructiveness.
 詳細情報:http://russell-j.com/beginner/OE06-010.HTM

 <寸言>
 自分が才能のある事柄において成功すれば気持ちがよいが,自らの弱点を
克服して成功したほうがもっと爽快感を味わうことができる。
 逆に以前できていたことが少しずつできなくなると少し憂鬱になったり,
いつまでも若い時と同じことができるはずはないと諦観を覚えるようになる。
そうであっても、死ぬまで、できるだけ自分でできることを多く残したいと
考えるが、重い病気になればそれも叶わぬ夢となる。
 従って、年をとると「健康第一」が大部分の人の合言葉となる。90歳の老人
は「為せば成るなさねばならぬ何事も」などと言わないであろう。70歳を超え
れば「(何でも)為せば成る」なんて言わなくなる、また,思わなくなるであ
ろう。言うとしたら自分に対してではなく、他人(特に若い人)に対してであ
ろう。

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(2) ラッセルに関する記述や発言等
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★インターネット情報源 
1)(cafeglobe)ヘフナー氏死亡
 https://www.cafeglobe.com/2017/10/064985nty_hefner.html

 「プレイボーイ誌は良質なインタビュー記事でも知られている。対象者にはカー
ター元大統領、哲学者のバートランド・ラッセルや・・・」

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 編集後記 核均衡理論の危うさ及び愚かさ
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 国際NGO「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN)のノーベル平和賞受賞が決
まったことについて、米国務省(報道官)は6昨日、取材に対し、「平和賞授与で米
国の条約に対する立場が変わることはない。米国は条約を支持せず、署名もしない」
と述べてあらためて「核兵器禁止条約」反対の姿勢を強調した,とのこと。

 核大国やその核の傘の下にいる各国は,批判されるといつも「現状を見よ、現実は
そんな甘いものではない、平和だけ唱えていても何にもならない」と言った反論をす
る。
 
 最初米国が核兵器を持ったのは、ナチスが先に核兵器を持ったらたいへんだという
危機感からであった。しかし、米国が核を保有すれば対抗上どうしてもソ連も持つこ
になり、続いて、英国、フランス、中国の(国連)五大国が保有するようになった。
そうして、核兵器の力のバランスによって大きな戦争が起こらなくなっているという
「核均衡理論」が大国の間で主流になっていく。そうは言っても、西側も東側も、ど
うしても、相手側よりは有利にたたないと心配だということで、核軍備競争が活発と
なり、現在では地球を何回でも破壊できるほどの核兵器を米ソが保有するに至ってい
る。

 しかし、それで終わるはずはない。発達途上国でも、核兵器を保有している大国に
接している国は、その大国と紛争になれば、相手が核兵器を持っていれば勝ち目はな
くいいなりにならなければならないという思いが出てくる。そうして、中国と国境を
接しているインドが核兵器を保有し、インドが国境を接しているパキスタンも核を保
有することになった。

 その後も、中東の小国のイスラエルも核兵器を保有(ただし、保有しているともし
ていないとも言わないという方針)するにいたったが、米国は、核兵器の拡散には強
く反対しながらも「友好国」の核保有については見て見ぬふりをした。ソ連も中国も
同様である。

 そのような「力の論理」がまかり通っている世界にあって、いかに独裁的でひどい
北朝鮮であったとしても、大国は核兵器を保有してもよいが、それ以外は保有しては
いけないと、どうして「堂々と」主張できると言うのか?

 日本もアメリカの核の傘の下にあるということから、米国の核は容認するが、それ
以外の国が核兵器を増やしたり、新たに保有することには反対する。
 だが、中国に接するベトナムも力を持ってくれば、核兵器を保有すると言い出す
かも知れない。また日本だって小池百合子は核保有論者と言われているので心配がな
いわけではない。テロ組織がどこかの国の核兵器を盗むかも知れない。
 核兵器製造の知識が人類共通のものとなった以上、核兵器を全廃しても、戦争にな
れば、核兵器を持っている国が勝つので、こっそり核兵器を作る危険もある。

 それではどうすればよいか? ここはやはり、国連を強化し、五大国の拒否権をな
くし、国連あるいはそれ以上に権限をもった世界組織を新たに創設し、各国の核兵器
を撤廃させ,その世界組織が最小限の核兵器を保有管理することにすべきであろう。
(核兵器製造の知識が人類共通の「財産」となった以上、テロ組織が核兵器を秘密裏
に製造する危険に備えるためには、少数の核兵器を世界組織が保有しておく必要があ
ろう。)

 そんなことをすれば、米国が国連から脱退するかも知れないということであれば、
日本は「中立を宣言」した後に、国連を日本に誘致し、自衛隊をすべて国連軍に組み
入れ、各国(米国、ソ連、中国、英国、フランスなど)から数万人ずつ部隊を受け入
れるとよい。そうなっても、北朝鮮などが日本を攻撃してくるかも知れないとでも言
うだろうか? (松下彰良)

=====================================

<a href="http://www.amazon.co.jp/gp/product/B012IYHZRG/ref=as_li_tf_tl?ie=UTF8&camp=247&creative=1211&creativeASIN=B012IYHZRG&linkCode=as2&tag=russellj-22">松下彰良(訳・編)『ラッセルの言葉366』</a><img src="http://ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=russellj-22&l=as2&o=9&a=B012IYHZRG" width="1" height="1" border="0" alt="" style="border:none !important; margin:0px !important;" />

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■編集・発行:(松下彰良/まつした・あきよし)
■ご意見・ご感想・お問合せはお気軽に : matusitaster@gmail.com

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■WEBサイト: http://russell-j.com/
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