バートランド・ラッセルに関するメルマガ

編集後記 疲れ気味


カテゴリー: 2017年09月23日
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 (週刊)バートランド・ラッセル(1872.5.18-1970.2.2)に関するメール・マガジン
  no.0552_2017/09/23 (2006/12/21 創刊/毎週土曜 or 日曜日 発行)

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     ■ 目 次 ■
          
(1)ラッセルの著書及び発言等からの引用
(2)ラッセルに関する記述や発言等
 編集後記

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(1) ラッセルの著書や発言等から
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■「(ほぼ日刊)ラッセルの言葉366」
      n.1195~n.1200 を発行しました。
   http://archive.mag2.com/0001626338/index.html

  以下,1つだけ再録します。
    http://archives.mag2.com/0001626338/20170921060000000.html

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 ラッセル『権力』(Power, 1938) 第8章 経済力(経済的な権力)n.19
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 第8章 経済的権力 n.19

 第二に生じる疑問は,資本家たちが,実際に,(労働者に対する)支配権を最高度
に利用するだろうか(労働者を極限まで搾取するだろうか),という疑問である。資
本家が用心深い場合には,彼らはマルクスがまさに予見したような結果を恐れてそう
はしない。もし資本家が労働者にも繁栄の分前(取り分)をいくらか与えるならば,
労働者が革命的になるのを防げるかも知れない(可能性がある)。これのもっとも著
しい例は,アメリカ合衆国における例であり,合衆国では熟練労働者は全体として保
守派(Conservative 大文字だから「保守党員」?)である。

 プロレタリアート(無産階級)が多数派である(国民の過半数を占める)という仮
定は非常に疑わしい。小百姓が支配的である(優勢である)農業国においては,この
ことは明らかに事実ではない(注:peasant を「小作農」と訳すと,土地を地主に借
りて農業をやっている小作人の意味になってしまう。ここでは,小さな農地をもって
いる農民のことを言っていると思われるので、「小百姓」と訳したほうがよいであろ
う)。それに多量の安定した富がある国々においては,経済的見地から見るとプロレ
タリアート(無産階級)である多くの人たちも,政治上は,金持の側にいる。なぜな
ら,彼らの雇用は贅沢品に対する需要に依存しているからである。従って,階級闘争
がたとえ起こるとしても(if = even if),プロレタリアート(無産階級)が勝利す
ることは決して確実ではない。

Chapter VIII: Economic Power, n.19

The second question that arises is : Will capitalists, in fact, exploit 
their control to the uttermost? Where they are prudent, they do not do so,
 for fear of just such consequences as Marx foresaw. If they allow the 
workers some share in prosperity they may prevent them from becoming 
revolutionary ; of this the most notable example is in the United States,
 where the skilled workers are on the whole Conservative.

The assumption that the proletariat are the majority is very questionable.
It is definitely untrue in agricultural countries where peasant 
proprietorship prevails. And in countries where there is much settled 
wealth, many men who, from an economic point of view, are proletarians, 
are politically on the side of the rich, because their employment depends
 upon the demand for luxuries. A class-war, if it occurs, is therefore by
 no means certain to be won by the proletariat.
 出典: Power, 1938.
 詳細情報:http://russell-j.com/beginner/POWER08_190.HTM
	

■「(ほぼ日刊)ラッセルの英語」
      n.1150~1155号 を発行しました
   http://archive.mag2.com/0001623960/index.html

  以下,1つだけ再録します。
    http://archives.mag2.com/0001623960/20170922084042000.html

★ threshold (n)【敷居;戸口,入り口,玄関口;(心理学などで)閾;境界点;
         発端】

* cross the threshold 敷居をまたぐ(家に入る)
   http://russell-j.com/beginner/reitan-t059.htm

<用例1>
It is possible that mankind is on the threshold of a golden age; but, if so,
it will be necessary first to slay the dragon that guards the door, and this
 dragon is religion.
[人類は黄金時代の戸口に足をかけているとも言えよう。しかし,もしそうだとする
ならば,まず第一にその戸(ドア)を守っているドラゴン(竜)を殺す必要がある。
その竜とは宗教である。]
 出典:ラッセル「宗教は文明に有益な貢献をしたか?」
     http://russell-j.com/beginner/0466HRMUC-210.HTM

<用例2>
But, unless by some such whim we put an end to man, we are on the threshold 
of a vast extension of human power.]
[しかし、そのような気まぐれから人間(人類)のとどめをさすようなことにならない
なら、われわれは広大な人間力拡張の出発点に立っているのである。]
 出典:ラッセル「拡大する宇宙の精神的把握(1958年執筆)」
     http://russell-j.com/EXPAND-M.HTM

<参考1>
You are on the threshold of a new life.
[皆さんは新しい人生の入口に立っています。]
 出典:『京大学術語彙データベース 基本英単語1110』p.59

<参考2>
We were on the threshold of a major scientific discovery.
[私たちは科学上の大発見をしようとしていた。]
 出典:『キクタン super 12000 - 聞いて覚えるコーパス英単語』p.101

<参考3>
Its opponents say the new missile will lower the nuclear threshold. (= the
 point at which nuclear weapons begin to be used in a war) .
 出典:Longman Dictionary of Contemporary English, new ed.


★「ラッセルの言葉(Word Press 版)v.2」 n.893~898

1)n.893: 不正によって利益を得る人々が賞罰を与える地位にある(という社会/国家)
     http://russell-j.com/wp/?p=3003

2)n.894: 保守主義者と伝統的道徳の擁護 - 「由らしむべし知らしむべからず」
     http://russell-j.com/wp/?p=3008
     
3)n.895: 勝者に奢りを,敗者に屈辱と憎悪を産む「解決法」 - 理性の敵
     http://russell-j.com/wp/?p=3011

 私は理性と科学との進歩からもっと多くのものが期待できると考えている。
人々は,次第に,憎悪と不正に基づいた制度を持つ世界は最も幸福を産み出し
そうな世界ではない,ということを認識するようになるであろう。先の戦争
(第一次世界大戦)はこの教訓を少数の人々に教えたが,もしも仮にあの戦争
が勝負がつかずに(引き分けに)終っていたとしたら,もっと多くの人々にこ
の教訓を教えたことであろう(注:実際は,勝者に奢りを,敗者に屈辱と憎悪
を産んでしまい,第二次世界大戦の原因の一つとなった。)。我々には,生命
に対する愛に基づいた道徳や成長に対する喜びや積極的な物事の成就に基づい
た道徳が必要なのであって,抑圧や禁制に基づいた道徳が必要なのではない。
人は,幸福で包容力があり寛大であり,他人の幸福を喜ぶようであれば,「善
い」と考えられるべきである。(即ち)もしそうであるならば,ちょっとした
間違いは,大して重要なことではないと考えられるべきである。しかし,残酷
と搾取によって財をなす人は,我々が現在「不道徳な」人間と見なすように
(同類として)見られるべきであり,そのような人は,たとえ規則的に教会に
通い,悪しきやり方で得た利益の一部を公共の目的に寄付するとしても,やは
りそのように見られるべきである。このことをもたらすためには,重要な名士
(お偉方)の間でいまだに「美徳」として検閲を通っている(合格している)
,迷信と圧迫との混じりあったたものを注入するかわりに,倫理に係る問題に
対する合理的態度を注入することだけが必要である。理性の力は今日小さなも
のだと考えられているが(注:反知性主義),しかし私は依然として悔いあら
ためない一人の合理主義者であり続けている。理性は小さなカかも知れないが
,しかしそれは常住不変であり,常に一つの方向に働らくのに対し,不合理の
カは無益な戦いのなかでお互いを破壊しあう。従って,あらゆる不合理の馬鹿
騒ぎは,結局,理性の友を強化し,理性の友こそ人類の唯一の真実の友である
ことを,あらためて示すものである。

More is to be hoped, I think, from the progress of reason and science.
Gradually men will come to realise that a world whose institutions are
 based upon hatred and injustice is not the one most likely to produce
 happiness. The late war taught this lesson to a few, and would have 
taught it to many more if it had ended in a draw. We need a morality
 based upon love of life, upon pleasure in growth and positive 
achievement, not upon repression and prohibition. A man should be 
regarded as 'good' if he is happy, expansive, generous and glad when 
others are happy; if so, a few peccadilloes should be regarded as of 
little importance. But a man who acquires a fortune by cruelty and
exploitation should be regarded as at present we regard what is called
 an 'immoral' man; and he should be so regarded even if he goes to 
church regularly and gives a portion of his ill-gotten gains to public
objects. To bring this about, it is only necessary to instil a 
rational attitude towards ethical questions, instead of the mixture of
 superstition and oppression which still passes muster as 'virtue' 
among important personages. The power of reason is thought small in 
these days, but I remain an unrepentant rationalist. Reason may be a
 small force, but it is constant, and works always in one direction, 
while the forces of unreason destroy one another in futile strife. 
Therefore every orgy of unreason in the end strengthens the friends of
 reason, and shows afresh that they are the only true friends of 
humanity.
 出典: The Harm That Good Men Do,1926.
 詳細情報:http://russell-j.com/beginner/0393_HGMD-150.HTM

 <寸言>
 世の中を正義と悪に分け(二分法,悪を徹底的にたたくことにより良い(正
しい)世界が実現すると考える愚かさ、傲慢さ。
  
4)n.896: ミルの知性と道徳観(倫理観)の由来
     http://russell-j.com/wp/?p=3013

5)n.897:J. S. ミル(著)『論理学』のことなど
     http://russell-j.com/wp/?p=3017

5)n.898:人間の,帰納(推理)へと向かう動物的な性癖
     http://russell-j.com/wp/?p=3021
   

★「ラッセルの言葉_画像版」

 日本語 version : n.0321j-0327j を投稿
 英 語 version : n.0321e-0327e を投稿

 ひとつだけあげておきます。
 http://russell-j.com/smart_r366/r366g_j0321.html

 「集団的愚かさ」
 
 貧困は、産業革命以来、ただ単に集団的な愚かさのせいである。感受性は貧困を根
絶したいと人々に思わせるだろうし、知性はその方法を人々に示すだろうし、勇気は
それを採用するように人々を導くだろう。(臆病な人間は、何か変わったことをする
よりも、不幸なままでいたがるだろう。)

Poverty, since the industrial revolution, is only due to collective 
stupidity. Sensitiveness would make people wish to abolish it, intelligence
 would show them the way, and courage would lead them to adopt it. (A timid
 person would rather remain miserable than do anything unusual.) 
 出典: On Education, especially in early childhood, 1926, chap. 2 The Aims
 of Education
 詳細情報:http://russell-j.com/beginner/OE02-230.HTM

 <寸言>
 人は自分より裕福な者は気に食わないが、自分より貧しい者のことはあまり気にし
ない(かわいそうだからなんとかしてあげよう、とは思わない)。

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(2) ラッセルに関する記述や発言等
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 今回もおやすみ。

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 編集後記 疲れ気味
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 昨夜は,大学(学部生)の時に入っていたサークル(世界連邦研究会)のOB4人
が集まり,(年末のOB会の忘年会の相談を兼ねて),東京駅八重洲北口の中にある居
酒屋みたいな店で、飲み会をしました。会の性格上,集まれば年齢差を気にしないで
あいかわらずいろいろ議論しますので、お互い、精神(気持ち)だけは「若い」よう
に感じます。
 一次会散会後,もう一軒飲みに行かないかという声がでたため、3人ではしごをし
ました。その関係で本日は,お酒がまだ少し残っていて疲れ気味なため,編集後記は
これで終わりにしておきます。 (松下彰良)

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■編集・発行:(松下彰良/まつした・あきよし)
■ご意見・ご感想・お問合せはお気軽に : matusitaster@gmail.com

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