バートランド・ラッセルに関するメルマガ

バートランド・ラッセルに関するメール・マガジンn.29


カテゴリー: 2007年07月08日
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バートランド・ラッセル(1872.5.18-1970.2.2)に関するメール・マガジン
 2007/07/08:n.0029 (2006/12/21 創刊) (毎週土曜or日曜日発行)
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HP(main): http://www005.upp.so-net.ne.jp/russell/index.htm 
Blog: http://green.ap.teacup.com/russellian/ (あるRussellianの呟き)
Blog その2(Google Blogger): http://russell-j.blogspot.com/ ・
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 ■ 目 次 ■

(1) ラッセルの言葉
(2) ラッセル『教育論』から
(3) 三浦俊彦氏のラッセル関係の論文等(再編集しアップロード)
(4) 三浦俊彦以外のもの(再編集しアップロード)
(5) 編集後記

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(1) ラッセルの言葉(ラッセル著『教育論−特に幼児教育について』より)
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 [n.0075:年をとる("活力(Vitality)"の衰え)につれ・・・]

 「人間は、(活力の衰えとともに、しだいに)自分のことに注意を奪われ、
  見たり聞いたりすることや自分に直接関係のないものに興味を抱くことが
  できなくなる。」
 
  ★出典: http://russell.cool.ne.jp/beginner/OE02-110.HTM
 (活力が悪い方向に向けられると不幸な結果を生むが、概ね、活力は人間に
  とってよい性質である。子供の頃は大体活力にあふれているが、教育や躾
  によってしだいにおとなしくなり、年とともに活力が少なくなっている。
  日本の場合は受験の影響がかなり大きいと思われるが、周囲の目を気にす
  る国民性も大きな影響を与えている。逆に言えば、いろいろなことに興味
  が持てれば、活力の減退を少なくすることができる。)
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 Human beings are prone to become absorbed in themselves, unable to 
 be interested in what they see and hear or in anything outside their 
  own skins.
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(2) ラッセル『教育論』から
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 第一部 教育の理想 第2章 教育の目的(承前:OE02-200)

 '好奇心'が実り多いものであるためには、好奇心は知識を獲得するためのあ
る種の技術と結びついていなければならない。(また)観察の習慣、知識は獲
得できるという信念、忍耐、勤勉が、存在しなければならない。もともと好奇
心の'元手'があり、適切な知的な教育が与えられるならば、これらのものは、
ひとりでに発達するだろう。しかし、知的生活は私たちの活動の一部にすぎな
く、また、好奇心は絶えず他の感情と衝突しているので、ある種の知的な美徳、
たとえば'開かれた知性'(偏見のない心)といったものが必要である。私たち
は、慣れと欲望のために、新しい真理を受けつけなくなる。長年固く信じてき
たこと、あるいは自尊心やその他根本的な感情を満足させるものを疑うことは、
難しい。それゆえ、'開かれた知性'(偏見のない心)こそは、教育が生み出す
ことを目指すべき性質の一つでなければならない。現在、これはごく限られた
範囲でしか行なわれていない。たとえば、1925年7月31日付の『デイリー・ヘラ
ルド』紙の以下の文章は、このことを例証している。・・・。

If curiosity is to be frutful, it must be associated with a certain  
technique for the acquisition of knowledge. There must be habits of  
observation, beilief in the possibility of knowledge, patience and  
industry. These things will develop themselves, given the original  
fund of curiosity and the proper intellectual education. But since  
our intellectual life is only a part of our activity, and since  
curioshy is perpetually coming into conflict with other passions,  
there is need of certain intellectual virtues, such as open-mindedness. 
We become impervious to new truth both from habit and from desire; we 
find it hard to disbelieve what we have emphatically believed for 
a number of years, and also what ministers to self-esteem or any other 
fundamental passion. Open-mindedness should therefore be one of the 
qualities that education aims at producing. At present, this is only 
done to a very limited extent, as is illustrated by the following 
paragraph from The Daily Herald, 31st July, 1925:

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(3) 三浦俊彦氏のラッセル関係の論文等(再編集しアップロード)
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★三浦俊彦「反核平和運動における利己心−バートランド・ラッセルと核時代」
  http://members.jcom.home.ne.jp/miurat/MIUR3-01.HTM
 ラ・ロシュフコーの『箴言』に、「老いてますますかくしゃくたることは、
 狂気を去ること遠からざるものだ」というのがある。イギリスの哲学者バー
 トランド・ラッセル(1872〜1970)による十数年前までの熾烈な反核平和運動
 ほど、この警句を妙を得て体現した現象はないであろう。世界を突き離して
 眺める機知と皮肉の散文家として知られた冷徹の数理哲学者が、とくに晩年
 に向って、世界の苦悩に没入し一体化した燃える情熱をもって奔走したとい
 う不可解、そして、四十年代末から五十年代初めにかけての極端な反ソ的言
 動からビキニ以後の中立非同盟を経てベトナム戦争以降の反米的姿勢へと至
 る過激な変貌−こういった矛盾転変はもちろんのこと、彼ラッセルが死の前
 日まで一貫して人類の未来に注ぎつづけた異常なほどの関心と執念そのもの
 が、いまだにわれわれの中に独特の驚きの念を響かせずにはいない。あのラ
 ッセルにとって核時代とは、また、この核時代にとってラッセルとは一体何
 であったのか。・・・。
  
★三浦俊彦「B.ラッセルとベトナム戦争−倫理の核時代−」
  http://members.jcom.home.ne.jp/miurat/MIUR5-01.HTM
 R.D.レイン(Ronald David Laing, 1927〜。イギリスの精神分析医)は、
 思想的にラッセルとはまず対極に位置する人物である。その差異は、純理論
 的であるにとどまらず、いやむしろ純粋理論の濃密な深部に発しているのだ
 からこそ、現実の人間世界を見(診)る二人の姿勢、実践的態度へと相応の相
 違として沁み出してきて然るべきでもあろう。しかるに、レイン、ラッセル、
 この二人の、生活規範という現実への意識の何とよく似通っていることか。
 ・・・。

★三浦俊彦「大江健三郎とバートランド・ラッセル」
  http://members.jcom.home.ne.jp/miurat/miur2-01.htm
 ・・・。かくも肌の合わぬ大江作品を、ではなぜああも読み続ける気になれ
 たのか。大江健三郎が、核時代という環境を常に意識して書く作家だからだ。
 僕はラッセルの反核運動にも心酔した。が、ラッセルは僕が小学四年の時に
 亡くなっていた。サルトルが「ラッセル法廷」の裁判長としてベトナム反戦
 を叫んでいたときリアルタイムで作家生活を営んでいた大江さんという人は
 ほんとうに羨ましい。・・・。
 
★三浦俊彦「マイ・ロングセラー(2)『(ラッセル)幸福論』」
  http://members.jcom.home.ne.jp/miurat/long-s2.htm
 「学生」になった日から、とりあえず読みたくなる種類の本というのがある。
 私の頃は「幸福論」と「哲学入門」。この二つは黙って漁ろうという雰囲気
 があった。・・・。

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(4) 三浦俊彦以外のもの(再編集しアップロード) 
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★『アインシュタイン平和書簡集』へのラッセルの序文
  http://russell.cool.ne.jp/EINS-O-P.HTM
 アインシュタインの科学上の主題以外の、手紙と文章が集められ印刷されるの
 は、たいへん結構なことである。アインシュタインは、同時代の最も有能な科
 学者であっただけではない。彼はまたそれとは異った賢人であった。もし政治
 家たちが、彼の言葉に耳を傾けていたとしたら、人類のいろんな出来事の経過
 は、実際起ったほど悲惨なものにはならなかっただろう。「実際的な人々」と
 呼ばれる人たちの間では、広い展望のきく人のことを、すべて夢想家として非
 難する習慣がある。最も重要な関連事実の9割まで無視するか、知らない人で
 なければ、政治に関して発言する価値のある人物とは考えられない。このよう
 な土台に立って、誰も、アインシュタインに耳を傾けなかった。・・・。

★日高一輝「ラッセルの日常と人間性」
  http://russell.cool.ne.jp/HIDA6.HTM
 ・・・。ラッセルの日常生活はきわめて几帳面で、日課がきちんとしていた。
 朝7時に起床、内庭を散歩してから朝食。午前8時から11時30分まで新聞(ザ・
 タイムズ、ガーディアン、テレグラフ、ニューヨーク・タイムズ、ヘラルド・
 トリビューン)を読み、ニュースをきき、手紙の処理に当たる。手紙も1日100
 通ぐらいの平均で来ていた。午前11時30分から午後1時まで、来客に接し、執
 筆に当たる。・・・。
 
★美濃口武雄「ラッセル、ケインズの確率論」
  http://russell.cool.ne.jp/MINOGUCI.HTM
 つぎに(ケインズの)『確率論』におけるラッセル、ホワイトヘッド、W.E.ジ
 ョンソンのケインズに与えた影響を検討してみよう。ハロッド(Roy Harrod, 
 1900-1978: 英国の経済学者でケインズの高弟。オックスフォード大学教授)
 も指摘しているように、ケインズの『確率論』は、純粋な数学的確率論ではな
 い。むしろそれは一種の記号論理学であったし、哲学でさえあった。『確率論』
 が『一般理論』(The General Theory of Employment, Interest, and Money, 
 1936)とどのようなかかわりをもつかについてのケインズ自身の説明が、この点
 を見事に論証している。
 
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(5) 編集後記 
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 メルマガの第29号をお届けします。
 
 前回に引き続き、三浦俊彦氏のラッセル関係の論文を再編集してアップロード
 しました。三浦さんの文章はよく読まないと誤解する恐れがありますので、早
 とちりしないように、ゆっくり読んでください。 (松下彰良)

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■編集・発行:(松下彰良・まつしたあきよし)
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