バートランド・ラッセルに関するメルマガ

バートランド・ラッセルに関するメール・マガジンn.18


カテゴリー: 2007年04月21日
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バートランド・ラッセル(1872.5.18-1970.2.2)に関するメール・マガジン
 2007/04/20:n.0018 (2006/12/21 創刊) (毎週土曜or日曜日発行)
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HP(main): http://www005.upp.so-net.ne.jp/russell/index.htm 
Blog: http://green.ap.teacup.com/russellian/ (あるRussellianの呟き)
Blog その2(Google Blogger): http://russell-j.blogspot.com/ ・
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 ■ 目 次 ■

 (1) ラッセル格言・警句集(過去ログより)
 (2)  (特集)「ラッセルと大正日本(その2)」(再編集して、再掲)
 (3)  (特集)以外のもの
 (4)  編集後記

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(1) ラッセル格言・警句集(過去ログより)
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n.0056:井の中の蛙]

 私たちは、自分たちの職業や、自分たちの仲間社会、自分たちの仕事の種
類に非常にたやすく没頭するために、それらが人間活動全体の中のいかに小
さな部分でしかないか、また、私たちの活動によって、世界中のいかに多く
のものがまったく影響されないかということを、忘れてしまう。
★出典: http://russell.cool.ne.jp/beginner/HA26-060.HTM
(井の中の蛙/蛸壺社会/木を見て林を見ず、林を見て森を見ず/宇宙から
地球をみれば、地球の表面上にばい菌のように繁殖した人類;しかしそれを
対象化できる人間の精神はすばらしい、と言う人がいるが、果たして・・・)
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It is very easy to become so absorbed in our own pursuits, our own
 circle, our own type of work, that we forget how small a part this
  is of the total of human acitivity and how many things in the world
  are entirely unaffected by what we do.
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[n.0055:気分転換]

 仕事が終われば仕事のことは忘れ、翌日再開するまで思い出さない人は、
その間ずっと仕事のことを気にかけている人よりも、ずっとよい仕事をしそ
うである。
★出典: http://russell.cool.ne.jp/beginner/HA26-040.HTM
(続いてラッセルは次のように言っている。「仕事以外について興味をたく
さん持っていれば、持っていない場合よりも、仕事を忘れるべきときに忘れ
ることがずっと容易になる。」/即ち、興味・関心の対象が広いことは、幸
福の条件の1つである。)
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It is very much easier to forget work at the times when it ought to
 be forgotten if a man has many interests other than his work than
  it is if he has not.
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[n.0054:意識下の思考]
★出典: http://russell.cool.ne.jp/beginner/HA26-040.HTM
 眠っているとき以外、'意識的な心'は決して休むことを許されないが、一
方、'意識下の思考'は、徐々に知恵をつけ、成熟していく。

(起きていると
きに押さえつけておいても、寝ている時には、押さえつけられたものが制止
を聞かずに勝手きままに振舞う/意識されるものに注意を払い、意識化や無
意識の世界を甘く見ると手痛い反撃にあうかも知れない/「夢」という言葉
は良いイメージで使われることが多いが、実際は、(意識下の世界である)
「夢の世界」は、自分にとって都合の良いものよりも都合の悪いものの方が
多く出現するそうである。真実であろうか)
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Except in sleep the conscious mind is never allowed to lie fallow
 while subconscious thought matures its gradual wisdom. 
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(2) (特集)「ラッセルと大正日本(その2)」(再編集して、再掲)
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「ラ氏の入京は二十四日−箱根清遊の後」(『東京朝日新聞』1921年(大正
 10年)7月20日付第3面掲)
 出典:→ http://russell.cool.ne.jp/TA210720.HTM
 ・・・。ラッセル氏は、十九日午後五時二十分、自動車にてヤング氏、ブ
 ラック、パワー両女史と共に、神戸より来着。奈良公園に入るや、群がる
 鹿を膝に興じつつ、奈良ホテル(右写真:奈良ホテル本館)に入り、幽邃(ゆ
 うすい)静寂なる公園の夜を嘆賞した。
 
「ラッセル氏、旧蹟巡り」
 (『東京朝日新聞』1921年(大正10年)7月23日付掲載)
 出典:→ http://russell.cool.ne.jp/TA210723.HTM
 
「病哲人静かに語る、東上したラッセル氏」
 (http://russell.cool.ne.jp/TA210725.HTM)
 出典:→ http://russell.cool.ne.jp/TA210725.HTM
 ・・・。「無産階級(プロレタリアート)の同情者」世界的思想家ラッセル氏
 は、若い愛人ブラック嬢をつれて穏やかな奈良に、水清らかな京都に、たっ
 ぷりと真夏の情趣に浸っていたが。奈良ホテルの湯上がりのバルコニーに夕
 月の涼味を酌んで、「もう一日泊まりたい」と予定をはぐらしたが、昨朝や
 っと京都をたって東上の途についた。車窓に入る沿道の風光に病後の思想家
 は(?)からず感激に打たれつつ、憧れの富士を雲間に見る沼津間近く、氏
 はクロニクル社の(ために)「日本の社会主義」を書いた。

「ラッセル君東上、今明日中東京へ来て・・・」
 (『東京朝日新聞』1921年(大正10年)7月26日付)
 出典:→ http://russell.cool.ne.jp/TA210726.HTM
 ・・・。この珍客の日本着以来の消息を聞くと随分貴族的な、悪く言えば人
 を見くびってかかるような態度がありありと見える。クロニクルのヤング君
 の感化かも知らぬが、色眼鏡を外してもっと真剣に日本人の多数に接し、真
 剣に日本の事情を研究しなければ、君の来訪は無意義だ。
 (松下独り言:ラッセルは改造社(=雑誌『改造』で著名)の懇願により、中国
 から英国への帰途、日本にごく短期間立ち寄っただけである。横浜駅で(フラ
 ッシュは勘弁してほしいとの要請にもかかわらず)多数の新聞記者のフラッシ
 ュを何度もあび、妊娠していたドラ・ブラックに悪影響があっては大変と一
 瞬怒りを覚えステッキで新聞記者を追い払おうとした出来事を誤解し、「随
 分貴族的」といった表現になったのではないかと推察される。それにしても、
 「色眼鏡」で見ているのはこのコラム担当者の方ではないか。有名な思想家
 は、単なる海外旅行は許されないのか。訪れた国々においては「多くの人に
 接し、真剣にその国の事情を研究」しなければ、その国を訪問する意義はな
 いとでもいうのだろうか。)
 
「ラッセル氏の談話会に官憲の眼が光る」
 (『東京朝日新聞』1921年(大正10年)7月26日付)
 出典:→ http://russell.cool.ne.jp/TA21726A.HTM
 ・・・。ラッセル氏を中心とする談話会は、26日午前11時から帝国ホテル(右
 写真:1890.11.3 開業)に(で)催されたが、主催の改造社からは私的にそれぞ
 れ招待状を発した。顔ぶれは、桑木、得能、姉崎、福田、吉野、上田(貞)諸
 博士、大島正徳、片上伸、吉江喬松、昇曙夢、北澤新次郎、阿部次郎、阿部
 秀助(しゅうすけ)、和辻哲郎、小泉信三、与謝野夫妻等、其他で20名程度だ
 が、主催者側は、社会主義者として堺利彦、大杉榮、山川均氏夫妻等をも交
 えたい心組の所、談話会開催を聞き込んだ警視庁では昨朝池田外事課長が改
 造社を訪(と)い、会場参会者等を問いただし、刑事こそ付さぬが暗に阻止す
 る態度に出て、ラ氏滞在中氏に接近する人々の氏名を調べていたが、一方憲
 兵隊でも外事係の私服憲兵が昨朝再度改造社を訪うて種々聞き合わせ、大杉
 榮氏其他との会見には非常に神経を尖らしているので、ラ氏の会見希望者に
 対し改造社でも困っていると
 
「ラ氏を囲んで思想家の問答−大杉氏のはにかみ;ラ氏久し振りの笑顔;福田
 博士の単刀直入;資本論講義に一驚;疲れて'然り'と'否'」
 (『東京朝日新聞』1921年(大正10年)7月27日付)
 出典:→ http://russell.cool.ne.jp/TA210727.HTM
 ・・・。26日午前11時から帝国ホテルでラッセル氏は、わが国の著名な思想
 家と会見した。定刻前から青い壁紙と竹や蘭に飾られた涼しげな広間に明る
 い?を背にしながら、麻の背広を着込んだラッセル氏は、白絹の下着に支那
 模様の黒チョッキを羽織ったブラック嬢と深い?椅子に坐って話しつつ客を
 待っていると、劈頭第一に黒ネクタイの吉江狐雁氏が嬉しそうな顔で入って
 きた。・・・。
 
大杉榮「苦笑のラッセル」
 (『改造』1921年(大正10年)10月号,pp.100-101.)
 出典:→ http://russell.cool.ne.jp/KUSHO-BR.HTM
 ・・・。さあ、別に印象という程の事もありませんな。向い合って話した時
 間もせいぜい5分間位なものでしょうからね。それに僕は、実ははじめてあ
 の帝国ホテルという建物にはいったので、ちょっと面喰ってもいましたよ。
 こわごわ玄関にはいって行くと、とっつきの(=一番手前の)広いホオルのあ
 ちこちに、日本人だか西洋人だかがごちゃごちゃいるんでしょう。おや、こ
 こなのかな、と思って暫く大きな眼をうろつかしていたんですが、誰も知っ
 たような顔は見えませんしね。仕方なしに、すっとはいって行って見たら、
 改造社の誰れだかにつかまったのですよ。・・・。
 
「日本人は精力的で戦前の独逸に似ていると新聞記者団を引見してラッセル氏
 は語る」
 (『大阪毎日新聞』1921年(大正10年)7月28日付掲載)
 出典:→ http://russell.cool.ne.jp/OM210728.HTM
 ・・・。「日本人は非常に精力的で意志が強固であると思います。何を見て
 そう感ずるかといわれれば一寸困りますが、所作?動作総ての事からそう感
 ずるのです。しかも此特徴は、一面からいえば直ちに日本の欠点となる事で
 ありまして、他人の思惑を顧みず、遮二無二自己の意志を他人に押しつけよ
 うとすること、随分支那(中国)辺りでは日本のそうした振る舞いを感付くこ
 とがありますが、之が日本の将来の為に余程考えるべき事だと思います。戦
 前(=第1次大戦前)の独逸−−私は独逸に対しては非常の同情を持っていま
 すものでありますが−−今日の日本とは余程似通ったものがあるように思い
 ます。両国共に大精力を強固な意志を以て過去数十年間に産業的の大発展を
 為した事など全く同じような経路を示しております。」
 
「ラッセル教授は、講演「文明の再建」で何を語ったか」
 (『読売新聞』1921年(大正10年)7月31日(日曜付録))
 出典:→ http://russell.cool.ne.jp/YM210731.HTM
 ・・・。「文明の再建」、是が今回の私の演題であるが、議論を進めるに先
 立って私は、「シヴィライゼーション(civilization)」の概念から説明して
 掛からねばならない。文明とは何であるか。普通、文明といえば大概の人は
 直ぐ、機械工業の発達だとか、或いは大砲軍艦等の軍需品の充足などを連想
 するだろうが、私の言うところの文明はそうした物質的方面に重きを置くも
 のではなく、寧ろその精神的方面に重きを置くものである。即ち・・・
 
「ラ博士帰国す」
 (『東京朝日新聞』1921年(大正10年)7月31日付)
 出典:→ http://russell.cool.ne.jp/TA210731.HTM
 ・・・。加奈陀太平洋汽船エム・エシア号(松下注:正確には、Empress of
  Asia* 右写真出典)は三十日、東西の名士数名を載せて正午晩香波(=バンク
  ーバー)に向かって出帆した。

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(3)  特集記事以外のもの(再編集して、再掲)
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高村夏樹氏による(三浦俊彦著)『ラッセルのパラドクス』(岩波新書)の書
評への三浦氏の反論
 出典:→ http://tmiurat.cool.ne.jp/Hanron-Takamura.pd
 自然科学の世界では、概してテキストに対する敬意が薄く、原論文を流し読
み概略を掴んで事足れりとすることが稀ではない。人文系の基準からすると、
自然科学者のテキスト読解の杜撰さはときに目にあまるものがある。啓蒙書に
限らず専門科学論文にも通底するテキスト軽視傾向、とりわけ用語の誤解につ
いては、私も幾度か苦情を書いたことがある。・・・。

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(4) 編集後記 
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 メルマガの第18号をお届けします。
 
 今回は、「ラッセルと大正日本」の続編です。一連のラッセル報道記事を
読めば、来日したラッセルに対する社会の受け止め方がかなり理解・想像で
きるのではないかと思われます。
 次回は、「ラッセルと戦後平和主義国家日本」に関連したものを並べてみ
ようかと考えています。(松下彰良)
 
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■編集・発行:(松下彰良・まつしたあきよし)
■ご意見・ご感想・お問合せはお気軽に :  matusitaster@gmail.com
■登録・解除・変更はこちら: http://www.dgcr.com/regist/index.html
■WEBサイト: http://www005.upp.so-net.ne.jp/russell/index.htm
■電子掲示板: http://249.teacup.com/bertie/bbs  ・
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