「問題解決」メルマガセミナー!

【問題解決メルマガセミナー】相次ぐ過労自殺、社員満足度最低の電通の企業体質を斬る!


カテゴリー: 2016年12月14日
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               ◆◆「問題解決」メルマガセミナー◆◆

          ●この記事の知人、同僚、友人への転送は大いに歓迎です。●

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<ご挨拶>

問題解決の事例やノウハウを公開してまいります。どうか末永くお付き合いをいただくよう
お願いいたします。

            彩愛コンサルピア代表 下山明央

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      <第340回>「相次ぐ過労自殺、社員満足度最低の電通の企業体質を斬る!」

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企業は生き物だ。だから毎日のように問題が発生する。それを迅速に解決して再発防止に結
び付けている企業ばかりではない。
未解決の問題が蓄積し、大きなマグマとなり、やがて爆発する。大きな社会問題にまで発展
し、下手をすると廃業や倒産にまで追い込まれる。
本メルマガでは、問題のジャンルは問わず、多くの問題を取り上げ、解決のノウハウを公開
する。

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■問題の発生原因には、二つある。一つは「直接原因」で二つ目が「動機的原因」である。
 この二つの切り分けを行い、「動機的原因」を追求して再発防止対策を講じれば、同じ問
 題・類似の問題の発生に歯止めがかかり、問題の発生頻度も激減する。「動機的原因」の
追求こそが大事なのだ。■

<今回のメニュー>【異業種にこそ、ヒント山積!】
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【1】なぜ電通では社員を過労自殺に追いやってしまうのか!
【2】社員を過労自殺させないための方策!
【3】今日のポイント
【4】編集後記

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女性の新入社員だったTさん(24歳)が昨年の末に過労自殺した問題が大きくクローズアップ
されている。大手広告会社電通も社員に長時間労働を強いるブラック企業だった。記録に残さ
れた残業時間よりももっと多い残業をさせていた可能性があると言う。記録に残された残業時
間自体が労使協定で取り決めた残業時間を越えていた。東京労働局が立ち入り調査に踏み切っ
た。

電通では1991年にも入社2年目の男性社員(当時24歳)が過労自殺している。損害賠償訴訟で
和解し、電通側は「事件を反省し不幸な出来事が起こらないように努力する」と謝罪した。表
向きはノー残業デーを設けるなど対策したように見せかけていたが、その後も長時間残業はな
くならず、当局から数回の是正勧告を受けたが遂に過労自殺者を出してしまった。

Tさんは東大在学中に中国に留学した経験を持つ。高いコミュニケーション能力を生かそうと
電通に入社した。2015年4月に入社し、10月に本採用となる。ほぼ同時期から業務量が増大し、
うつ病を発症した。この頃の1ケ月間だけでも退社時間が午前0時を過ぎることが度々あったと
言う。

過労自殺に追い込まれた原因は長時間残業だけではないと筆者は考える。電通には「鬼十即」
と言う4代目社長の遺訓がある。「死ぬまで働け」みたいな根性論が謳われており、かなりの
精神的ストレスを与えているのだ。

そこで今回は、「相次ぐ過労自殺、社員満足度最低の電通の企業体質を斬る!」と言うテー
マを採り上げる。



【1】なぜ電通では社員を過労自殺に追いやってしまうのか!

長時間労働は確かに問題だが、若者なら体力がある。ぐっすり眠れば疲れは取れる。だが前
述した「鬼十即」は精神的ストレスを与える。Tさんが作成した企画書を上司に提出する。
「何だ、この企画書は? それでも東大を出ているのか。やり直しだ!」と声を荒げてダメ
出しされる。心にグサッと刺さる。自分が毎日のように怒鳴られている光景が頭から離れず、
疲れているのに夜も眠れない。つい心を病んでしまう。


【直接原因】

(1)会社として困惑する過労自殺

「会社は過労などさせた覚えはないと考えます。本人の努力不足で実力がないから残業で埋
めたのでしょう。あくまで本人の自己責任ではないでしょうか」。これが会社側の本心では
ないでしょうか。


【動機的原因】

(1)諸悪の根源は「鬼十即」(前提条件の誤り)

*取り組んだら放すな、殺されても放すな、目的完遂までは
*周囲を引きずり回せ、引きずるのと引きずられるのとでは天地の開きができる
*自信を持て、自信がないから君の仕事には迫力も粘りも、そして厚みすらない
*頭は常にフル回転、八方に気を配って、一分の隙もあってはならぬ
*摩擦を恐れるな、摩擦は進歩の母、積極の肥料だ

この「鬼十即」は、男性社員の過労自殺後新入社員の教本からは外されたが、社員手帳には
今も残されている。

この根性論を持ち出して、ことあるごとに幹部や上司は部下に対する教育のバイブルに使う。
精神状態はズタズタにされ、心を病み、死を考えるように追い込んでいく。

(2)ST(標準時間)が設定されていない(前提条件の欠如)

企画の仕事は、その性質上ST(Standard Time:標準時間)を決めにくい。要領を心得ている
人は比較的短時間に出来上がるが、ああでもない、こうでもないと構想探索を繰り返す人は
いつまで経っても考えが纏まらず、かなりの時間を要してしまう。

上司はいきおい、部下の力量を勘案もせずに次々仕事を押し込んでしまう。その結果部下の
残業が増大してしまう。残業だけでは事足りずに自宅に持ち帰って仕事をやるケースも多い
ようだ。

(3)パワハラの横行(部下への気配り欠如)

若いとき「鬼十即」で鍛えられた幹部や管理職は今の若い子らにも「鬼十即」の根性論がバ
イブルとして通用すると考える向きがある。その結果部下への気配りは全くと言っていいほ
ど欠如している。部下の仕事の出来栄えに腹をたて、暴言などパワハラを助長してしまうわ
けだ。

(4)是正勧告不遵守の風土(悪しき企業風土)

2000年の男性過労自殺の和解時、電通は反省の弁を述べ、改善する旨を宣言はしたが、その
後も長時間労働問題は解決せず、何度か当局から是正勧告を受けている。改善はポーズだけ
で是正勧告を遵守しない。電通の悪しき企業体質なのだ。



【2】社員を過労自殺させないための方策!

特に「動機的原因」に掲げた内容に対して再発防止のメスを入れることが大切だ。

(1)諸悪の根源「鬼十即」を廃止する

今からおよそ40年も前になるが、ある大手企業の社長が「頭を使って知恵を出せ、知恵の出
ないものは汗を出せ、知恵も汗も出ないものは静かに去れ」と語った。引用活用した。

ドルショックや石油ショックなど経済の混乱があり、経営者は藁をも掴む思いで根性論的文
言を重宝したようだ。

電通は未だに「鬼十即」を会社のバイブルだと考えている向きがある。今の子達に「鬼十即」
はそぐわないことを認識し、現代風のクレドを考えてバイブルにすべきだ。

(2)ST(標準時間)を設定する

企画の仕事は頭脳労働だから製造現場のようにSTを設定するのは難しいのかも知れない。だ
が、「情報収集」、「構想を練る」、「章立て考案」、「文章入力、「チェック推敲」と言
うように工程を分けて目標時間を決め、とりあえずSTとすることは有効ではないかと思う。
部下が自主的にSTを設定し、上司が承認を与える。その場合、本人の習熟度を勘案して余裕
率を加味することを忘れてはならない。

そうすることで、上司は闇雲に部下に対して仕事を押し込むことはできないはずだ。べらぼ
うな長時間労働の歯止めに通じるはずである。

(3)パワハラを全面禁止にする

パワハラ全面禁止令を出すことだ。通報制度を設けるのも効果がある。だが多くの会社では
通報者が特定されて不利な扱いを受ける例が多い。決してそのようなことにならないような
うまい制度を考えるべきだ。都庁でも小池都知事宛の目安箱が設けられたそうだ。

(4)企業風土を改革する

早速「企業風土刷新委員会」を設置することを提案する。その場合、外部の有識者を委員に
選ぶことも大切だ。

社員満足(ES: Employees Satisfaction)を高めることが益々求められる時代だ。悪名高き会
社には優秀な人材は集まらなくなるし、定着率も悪くなる。いつまでもノレンにあぐらをか
いている時代ではない。



【3】今日のポイント

(1)今の子達に「鬼十即」はそぐわないことを認識し、現代風のクレドを考えてバイブル
   にすべきこと。

(2)企画の仕事は頭脳労働だから製造現場のようにSTを設定するのは難しい面があるが、
   「情報収集」、「構想を練る」、「章立て考案」、「文章入力、「チェック推敲」と
   言うように工程を分けて目標時間を決め、それをとりあえずSTとすることこと。

(3)パワハラ全面禁止令を出すこと。通報者が特定されて不利な扱いを受けることのない
   ように配慮すべきこと。

(4)早速「企業風土刷新委員会」を設置すること。外部の有識者を委員に選ぶことも大切
   であること。



【4】編集後記

大手銀行でもサービス残業が横行している例は多い。ブラインドを閉め、窓から明かりが漏
れないようにし、デスク用の蛍光灯を点けて残業をしている。自己申告の残業時間は少なく
申告するが、守衛に記録されている最終帰宅者の時間とのギャップは大きい。

名ばかりの部下なし管理職にし、残業規制のない身分を利用している大企業も多い。労務管
理問題は大企業ほど立ち遅れているようだ。




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次回は、「警察官が通報先で現金を盗み懲戒免職になった事件を斬る!」を解説します。



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        彩愛コンサルピア代表 下山明央

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