広原盛明のつれづれ日記

広原盛明のつれづれ日記


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2008/1/26 広原盛明のつれづれ日記 vol.110  
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http://www.hirohara.com/ 



◆目次◆

つれづれ日記


・08年1月16日:「京都市政刷新の会」に参加して
                    (慌ただしい新年の幕開け、その1)
・08年1月18日:災害復興学会の立ち上げ
          (慌ただしい新年の幕開け、その2)

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08年1月16日:「京都市政刷新の会」に参加して
         (慌ただしい新年の幕開け、その1)

 2008年の新年の幕開けは、慌ただしいスケジュールのなかで
始まった。正月松の内は、日記を書く暇が全くないほど目の回
るような忙しさだった(現在も進行中)。また年末に頑張って
日記を書いた反動もあって、新年に入ってからはすっかりご無
沙汰してしまった。そんなことで、年頭のご挨拶をまずお詫び
から申し上げなければならない。

 新年早々の日程は、1月7日に開催された「京都市政刷新の会」
の新年祝賀会への出席で幕を開けた。昨年の祝賀会はまだ「市
政刷新の会」の候補者は決まっていなかった。また私はギブス
を嵌めていて動けなかったので(年末にアキレス腱を切った)、
祝賀会へは「ビデオ出演」だけした。事前に研究室でビデオを
撮り、上半身だけを映して乾杯の真似事をしたのである。

 でもこれは「本物」ではない。やはり「実物」でないと参加
したことにはならないだろう。そういうことから見れば、気に
なるのは昨年が「偽物」の年だったことだ。清水寺の貫主がそ
の年の漢字として「偽」という字を書かざるを得なかったこと
を嘆かれたそうだが、私もその一役をかったのではないかと反
省することしきりである。

 そのようなことで、今年の祝賀会には「実物」として参加し
た。候補者の中村和雄弁護士は溌剌とした働き盛りの年代だ。
53歳というが40歳半ばといってもよいほどの若さとオーラが溢
れている。私とは一回り以上の年齢の開きがあり、身体能力は
「カモシカと駄馬」の違いぐらいはありそうだ。

 京都市長選は、このところ無所属の市会議員の突然の立候補
声明で少し局面が変化してきた。「2極対決では選択肢が限ら
れて面白くない」というのが彼の出馬理由だそうだが、しかし
問題はやはり政策だろう。「政策抜きのタレント候補」なら掃
いて捨てるほどいる。お隣の大阪府知事選のように、テレビで
顔と名前が売れているのが候補者選びの基準なら、議会はお笑
い番組とトークショーのタレントで埋め尽くされてしまう。

 今回の無所属候補の政策の重点は、同和行政の終結なのだそ
うである。立候補するために同和地区の隣保館や改良住宅を回っ
て調査したしたそうだ。その報告書を私も読んだ。最近では新
書版で出版されたとも聞く。無所属議員が同和行政を争点にし
て立候補すること自体悪いことではない。事態はそれほど深刻
化しているということだ。

 桝本市長は、過去何回「同和行政終結宣言」を出したかわか
らないほど終結宣言を乱発してきた。しかし実態は、その宣言
が終わらないうちにはやくも次の不祥事が発生しているという
事態の繰り返しだった。ブッシュ大統領が「イラク戦争の終結
宣言」をして以降、却って戦況が悪化してアメリカ兵の死傷者
が激増しているのと同じことだ。

 桝本市長の後継候補で、同和行政の不正行為で裁判所から2度
も税金の返却を命じられた門川元教育長は、「同和行政はすで
に膿を出し切った」といっているそうである。これは同和行政
が「膿」だと認めた点は目新しいが、しかし「それを出し切っ
た」といっているのだから、「市長になっても何もやらない」
といっているに等しい。これ以上「膿は絞らない」と解同にメッ
セージを送っているのである。

 もし本当に無所属議員が同和行政を終結させたいのであれば、
10年以上も同和不祥事事件と闘ってきた中村弁護士に敬意を表
すべきであろう。僅か一片の行政への申し入れ書でこの問題が
片付くなどとは、さすがの彼も思ってはいまい。だとすれば、
同和不祥事の根源である解同問題の根絶をめぐって多くの市民
と連携する以外に道はないのである。

 今回の無所属議員の立候補が「次の国会議員狙いのための売
名行為」といった風評と無関係であるとするなら、中村弁護士
や市政刷新の会と「同和行政終結に向かっての協定」を結んで
はどうか。京都市政の最大のガンである解同問題を根絶するた
めの協定に基づき、「門川包囲網」を作って市長選を勝利に導
く方法を具体的に協議すればよいのである。

 問題の本質は「2極選挙」か「3極選挙」にあるのではない。
解同に牛耳られた京都市政を「刷新」するのか、「放置」する
のかにあるのである。そのためには、「同和行政の膿」を完全
に出し切らなければならない。「膿の瘡蓋」(かさぶた)のよ
うな人物では、膿を出し切ることは金輪際できないからである
(続く)。


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08年1月18日:災害復興学会の立ち上げ
         (慌ただしい新年の幕開け、その2)

 阪神・淡路大震災も13年目になると、マスメディアの報道
も一段と低調になる。東京はもともと関西のニュースには冷淡
だが、震災に関しても例外ではない。15日から16日にかけ
て東京に滞在していたが、各マスメディアの関心はほとんど感
じられなかった。阪神大震災の次は東南海地震あるいは東京直
下型地震だといわれているにもかかわらずだ。

 しかし、「熱しやすく冷めやすい」報道では、災害復興の問
題はなかなか浮かび上がって来ない。災害は突発的な現象なの
でそのときは衝撃的な感情を巻き起こすが、復興は長期にわた
るプロセスだから、なかなか「ニュースにならない」のである。
でもこれは、「センセーション」を巻き起こす事件だけがニュー
スになるという日本のマスメディアの体質を反映したものであっ
て、地道で系統的な取材と報道によってはじめて明らかになる
社会問題こそが、本来解明すべきニュースなのではないか。

 今年の1月13日、14日の両日、災害復興学会が阪神大震
災の発生から13年目になってやっと立ち上げられたのは、そ
の裏に関係者の涙ぐましい努力がある。関西学院大学が震災1
0年目に災害復興制度研究所を開設し、復興についての研究を
始めたのがそのきっかけだ。この研究所は恒久的な組織ではな
いので、その趣旨を発展的に継承する研究組織の創設が最初の
段階から課題になっていた。その課題への対応が漸くにして緒
に着いたのである。

 関学は大学自体が多大の被害を受け、20人を上回る犠牲者
を出した被災地現場の大学である。でも神戸大学などに比べる
と、個々の教員の努力はともかく、その後の大学全体の動きは
余り活発とはいえなかった。それがやっと10年目になって動
き出したというわけである。しかしこのことは、災害復興とい
うものの本質に深く関わっているように思う。

 私はかねてから、「地震は自然現象、震災は社会現象、復興
は政治現象」だといってきた。地震は地球構造の歪みから発生
する自然現象で防ぎようもないが、それがどれだけの規模の災
害になるかは、被災地や被災者の社会条件によって拡大もすれ
ば少なくすることもできるという意味だ。神戸で最も深刻な震
災を受けたのは長田区だったが、そこは日頃から社会弱者の集
積地域だったので被害が拡大したのである。言い換えれば、そ
れは、構造のしっかりした住宅に住んでいれば無事であった人
々が、老朽住宅に住まざるを得なかったことで命を落としたと
いう社会問題なのである。

 しかし復興はもっと複雑な政治現象であり、政治問題だ。震
災復興の要は住宅復興だが、住宅復興に公的資金を援助するこ
とは「私有財産の形成になる」とする財務省の言いがかりによっ
て長年妨害されてきた。いまでもはっきりと覚えているが、阪
神大震災の直後から高まっていた被災住宅への公的資金投入の
世論に対して、真っ向から冷水を浴びせかけたのが日経新聞に
掲載された元大蔵官僚の野口由紀夫氏の寄稿だった(大蔵省が
書かせたのかもしれない)。それが切っ掛けとなって政府の足
並みが「住宅本体への援助はしない」ことで一致したのである。

 昨年暮れに与野党一致で成立した改正被災者生活再建支援法
は、住宅本体に公的資金を投入することを阪神大震災から13
年目にしてはじめて認めた。それも昨年夏の参議院選挙での自
民党の大敗に基づく「ねじれ国会」を解消するための政治的手
段のひとつとして位置づけられてのことである。「ねじれ国会」
状況がなければ、おそらくこの法律改正はいまだもって実現し
ていなかったのではないか。

 災害復興学会の立ち上げに当たっての議論のなかで、中越地
震被災地の小千谷市の被災者から能登半島地震の被災者へのメッ
セージのなかで、「復興は焦らないで」という趣旨の発言があっ
た。震災後の救援活動は急がなければならないが、復興は内外
の衆知を集めること、被災地・被災者の合意形成が大切である
こと、国や地方自治体の支援体制の整備が必要であることなど
を強調したものであろう。そしてこのことは、被災地の復興が
なによりも被災者自身の生活再建に向けての政治的判断と決意
にかかっていることを示している。

 私も災害復興学会の呼びかけ人の一人として役員に名前を連
ねたが、これからは被災地復興の長い道程をどのように支援し
ていくかを「まちづくり研究」の一環として考えていかなけれ
ばならない。また次々と発生する地震などの災害に対して、
「息の長い支援体制」をどのように構築するかも大きな課題で
ある。関学の震災10年目の災害復興制度研究所の立ち上げは、
このような「息の長い取り組み」を必要とする復興問題に対す
るひとつの解答ではなかったかと思う。

 これは余談だが、仄聞(そくぶん)するところによると、災
害復興学会の特別顧問に就任した貝原元兵庫県知事は、関学の
復興制度研究所創設の話を聞いたとき、「これは兵庫県立大学
こそがやるべきことだった」と嘆息したという。公立大学が何
を研究すべきか、地域のどのような課題を取り上げるべきか、
そのことを図らずも示したのが今回の災害復興をめぐる研究所
や学会の立ち上げだったのである。(続く)


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