キャリアデザインマガジン

日本キャリアデザイン学会 キャリアデザインマガジン第47号


カテゴリー: 2006年09月04日
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□    キャリアデザインマガジン 第47号 平成18年9月4日発行
     日本キャリアデザイン学会 http://www.cdi-j.jp/

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 「キャリアデザインマガジン」は、キャリアに関心のある人が楽しく読める
情報誌をめざして、日本キャリアデザイン学会がお送りするオフィシャル・
メールマガジンです。会員以外の方にもご購読いただけます。
 ※等幅フォントでごらんください。文中敬称略。

□ 目 次 □-----------------------------------------------------------

1 キャリア辞典「契約社員」(2)
2 私が読んだキャリアの1冊 
            ジャコービィ『日本の人事部・アメリカの人事部』
3 キャリアイベント情報

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【学会からのおしらせ】

◆日本キャリアデザイン学会は、以下のとおり研究会を開催いたします。
 日 時:9月12日(火)18:30-20:30
 テーマ:「キャリアデザインを著者と語る」
 講 師:上西充子(法政大学キャリアデザイン学部助教授)
     柳川幸彦(法政大学キャリアデザイン学部)
     きたみりゅうじ(ライター、イラストレーター)
 会 場 法政大学市ヶ谷キャンパス ボアソナードタワー26階スカイホール
 参加費:日本キャリアデザイン学会会員は無料、非会員は1,000円
 詳細・お申し込みは、学会ホームページをごらんください。
 http://www.cdi-j.jp/event.html

◆日本キャリアデザイン学会は、以下のとおり大会を開催いたします。
 日 時:10月28日(土)10:30〜10月29日(日)13:00
      ※10月27日(金)午後、エクスカーションを実施
 テーマ:「キャリア研究の到達点と課題」
 会 場:立命館大学京都衣笠キャンパス「存心館」
 後 援:財団法人大学コンソーシアム京都

◇10月27日(金)エクスカーション(特別行事)JR京都駅集合
 (1)琵琶湖博物館見学および市民との協同活動のレクチャー 12:30-18:30
  ※この行事は非会員にも開放いたします。
 (2)企業訪問 サントリー山崎工場見学 13:45-

◇10月28日 10:30-12:30 部会
 (M1)大学におけるキャリアデザイン支援 司会/上西充子(法政大学)
 (M2)非典型労働者のキャリアデザイン 司会/脇坂明(学習院大学)
 (M3)学校とキャリアデザイン 司会/山野晴雄(桜華女学院高校)
 (M4)企業におけるキャリアデザイン 司会/桐村晋次(法政大学)
 (M5)キャリアデザイン支援ツールの評価−学校編− 
                       司会/川崎友嗣(関西大学)
◇10月28日 14:00-16:00 部会
 (A1)中学・高校とキャリア教育 司会/渡辺三枝子(筑波大学)
 (A2)大学コンソーシアム京都のインターンシップ事業から見るキャリア教
    育事例報告とパネルディスカッション 司会/河村能夫(龍谷大学)
 (A3)企業におけるキャリアデザイン支援 司会/菊地達昭(横浜市立大学)
 (A4)女性のキャリアデザイン 司会/中村恵(神戸学院大学)
 (A5)博物館と市民のキャリア形成 司会/金山喜昭(法政大学)

◇10月28日 16:15-17:15 総会

◇10月28日 17:30-19:00 交流懇親会

◇10月29日 9:30-13:00 シンポジウム「キャリア研究の到達点と課題」
 司会 小池和男(法政大学)
 報告 中村恵(神戸学院大学)平野光俊(神戸大学)三川俊樹(追手門学院
    大学)児美川孝一郎(法政大学)大内伸哉(神戸大学)
    

◇参加費 2日間    会員4000円、非会員6000円
      ※28日のみ参加の場合も2日間参加費とします
     29日のみ参加 会員2000円、非会員3000円
     交流会    会員・非会員とも5000円

※詳細・お申し込みは、学会ホームページをごらんください。
 http://www.cdi-j.jp/event.html
 なお、エクスカーションは下記に個別にお申し込みください。
 琵琶湖博物館 cdgakkai@hosei.org
 サントリー山崎工場 kikuchi@yokohama-cu.ac.jp

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1 キャリア辞典
  〜「キャリア」に関する用語をめぐるコラムです〜

 契約社員(2)

 現実には雇用関係に限らず、請負にしても委託にしてもなんらかの「契約」
は存在するわけで、働く人のほとんどは契約のもとに働いているのが実態だろ
う。そこをあえて「契約社員」と称するのはなにを指しているのだろうか。
 これも確立した定義があるわけではなさそうだが、とりあえず手元にある日
経連政策調査局編(1995)『改訂新版人事・労務用語辞典』によると、「契約
社員」の項目では「専門的な知識や技術を持つ人を、契約によって定めた期間
だけ採用する制度。期間は1年が一般的で、給与も年俸というケースが多い」
と書かれている。続けて「国際化時代を迎えて企業が海外に進出したり、新し
い事業を興したりするときに、高度の能力をもった人材を即戦力として採用す
ることが、さし迫って必要になる。そのような期待に応えるのが、契約社員制
度である」とされているのは時代背景を反映していて面白いが、いずれにして
も契約社員は、その登場のころには「専門的な知識や技術」「高度な能力」を
持つ存在が念頭におかれていたのだ。もちろんここでは、長期雇用で働き、未
熟練期に限らず長期的なキャリア形成の中では時としてそれまでの専門分野以
外の業務にも従事することがありうる、いわゆる「正社員」との対比も意識さ
れているだろう。
 しかし、今となってはこの定義には違和感を覚える人も多いかもしれない。
実際、最近では特段の専門知識や高度能力を持たない人でも「契約社員」と呼
ばれている。厚生労働省の「平成17年国民生活基礎調査」では、契約社員は
「専門的職種に従事させることを目的に契約に基づき雇用されている者又は雇
用期間の定めのある者をいう」とされていて、「専門的職種」に「又は雇用期
間の定めのある者」が加えられている。これ以外にも、専門的でなくても、雇
用期間の定めがなくても、典型的な正社員と異なる契約で働いていることで
「契約社員」と呼んでいるケースはあるだろう。
 もっとも、同じ厚生労働省の「平成15年就業形態の多様化に関する総合実態
調査」では、契約社員は「特定職種に従事し専門的能力の発揮を目的として雇
用期間を定めて契約する者」と、当初のものに近い定義となっている。当然な
がら、契約社員を活用する理由としても「専門的業務に対応するため」が最多
となっているし、「今後比率の上昇が予測される」と回答した事業所の比率も
パートタイマーに次いで高い。
 契約社員は専門知識や技術を生かして働くことができるいっぽう、そのキャ
リアが順調に形成されるかどうかは、契約社員としてどんな仕事がどれだけ存
在するかに大きく左右されるだろう。いかに専門知識や技術を持とうとも、そ
れを生かせる仕事がなければ意味がないし、能力が向上する、有意義な経験を
積むことができる仕事にうまく恵まれれば、そこでキャリアを伸ばし、さらに
一段上の仕事につくチャンスが生まれるかもしれない。契約社員のキャリアは
それを活用する側の姿勢にも影響されるわけで、そういう意味では「今後比率
の上昇が予測される」と回答する企業が多いのは望ましいことだろう。契約社
員が魅力ある就業形態として拡大することを期待したいものだ。
                        (編集委員 荻野勝彦)


2 私が読んだキャリアの1冊

『日本の人事部・アメリカの人事部』
サンフォード・M・ジャコービィ著 鈴木良始・伊藤健市・堀龍二訳
2005.11.3 東洋経済新報社

 日米の大企業の事例研究をもとに、企業における人事部の役割とその位置づ
けを、企業統治の観点を踏まえて比較検証した本ということになるだろうか。
 この本によれば、日本企業の人事部は米国企業の人事部に較べて役割が大き
く、社内の位置づけも高い傾向があるという。これは、人事戦略の面でも企業
統治の面でも、日本企業が比較的組織重視指向なのに対し、米国企業はより市
場重視指向であることによる。ただし、米国のほうが日本に較べて多様であり、
日本企業に近い役割・位置付けの企業もあれば、ごく限られた役割しか持たな
い企業もある。日本企業は近年市場重視の方向にシフトしているが、米国はさ
らに急速に市場重視に動いており、結果として日本企業が「改革」に取り組ん
でいるにもかかわらず、両国の差は拡大しているという。
 この違いは日米間のキャリア形成の違いによるところも大きいだろう。日本
企業は、こと正社員については長期雇用のもとに内部育成し、他社にない独自
の技術、ノウハウを持つ人材を多数育成することを競争力の源泉としてきた。
そのために重要な意味を持つ社内キャリアの形成については、各職場のマネー
ジャーに加えて、人事部が大きな役割を果たしてきた。当然ながらその教育投
資は多額なものとなり、したがって一時的な経営不振への対処として人員削減
を行うのは得策であるとは考えられてこなかった。企業統治の観点からみても、
人事部は財務部と同等程度の社内的地位を有することになろう。
 これに対し、米国企業は多くの場合社内育成には日本企業ほどは注力しない
といわれる。外部労働市場からの採用も一般的に行われる。そうなると、採用
などの権限は現場の監督者に委ねたほうが効率的になるし、一時的な経営不振
下であっても人員削減を実施することは損失にならない。となると、人事部の
役割は限られ、社内的地位も財務部を大きく下回ることになるものと思われる。
 著者は日米のいずれが優れているかという点については言及していない。と
はいえ、著者は米国の株価下落、M&Aの不調などから、財務部もまた輝きを
失っていると指摘し、人事部が影響力を高めていく可能性を指摘している。そ
れを見て、著者はどちらかといえば日本的なあり方にシンパシーを持っている
のではないかと推測するのは、さすがに身勝手というものだろうか。
                        (編集委員 荻野勝彦)
 ※「私が読んだキャリアの一冊」は、執筆者による図書の紹介です。
  日本キャリアデザイン学会として当該図書を推薦するものではありません。


3 キャリアイベント情報
  〜キャリアデザインに関係するイベントの開催予定などをご紹介します〜

◆アビリティ・ガーデン人材育成講演会「価値を創造する個人と組織の力を高
 める−パスネット開発プロジェクトに学ぶ現場力の向上」
 平成18年10月10日(火)14:00〜16:00
 於 生涯職業能力開発促進センター「アビリティガーデン」(東京都墨田区)


[編集後記]

 夏休みも終わり、9月に入りました。来月には立命館大学で日本キャリアデ
ザイン学会の大会が開催されます。今年も昨年に劣らず充実した内容となって
おりますので、多数の方のご参加お待ちしております。(O)


【日本キャリアデザイン学会とは】

・キャリアを設計・再設計し続ける人々の育成を考える非営利組織です。
・キャリアに関わる実務家や市民と研究者との出会い・相互啓発の場です。
・多様な学問の交流からキャリアデザイン学の構築を目指す求心の場です。
・キャリアデザインとその支援の理論と実践の連携の場です。
・誤謬、偏見を排除し、健全な標準を確立する誠実な知的営為の場です。 
・キャリアデザインに関わる資格、知識、技法、専門の標準化の努力の場です。
・人々のキャリアの現実に関わり、変えようとする運動の場です。

 学会の詳細、活動状況はホームページに随時掲載しております。
 ◆日本キャリアデザイン学会ホームページ◆
   http://www.cdi-j.jp/

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◆働く若者ネット相談事業 ご利用のお勧め
 厚生労働省委託事業・日本キャリア開発協会受託・キャリア協議会協力
 webサイトを利用していつでもどこでもネットで相談できる仕組みです。
 また対面カウンセリングや電話カウンセリング、TVカウンセリングも行っ
 ています。詳しくはhttp://net.j-cda.org/まで。     (厚生労働省)

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  日本キャリアデザイン学会(CDI-Japan)発行
  オフィシャル・メールマガジン【キャリアデザインマガジン】
  
  このメールマガジンは『まぐまぐ!』 http://www.mag2.com/ を利用して発
行しています。
 配信中止はこちら http://www.mag2.com/m/0000140735.htm
  無断転用はお断りいたします。

 編集委員:荻野勝彦(トヨタ自動車株式会社人事部担当部長)
      児美川孝一郎(法政大学キャリアデザイン学部助教授)

   日本キャリアデザイン学会事務局連絡先
    e-mail cdgakkai@hosei.org
   〒102-8160 東京都千代田区富士見2-17-1

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サラリーマン時代に始めた株式投資から株で勝つための独自ルールを作り上げる。2017年、億り人に。 平成24年より投資助言・代理業を取得。現在、著者自身が実践してきた株で成功するための投資ノウハウや有望株情報を会員向けに提供しているかたわら、ブログやコラム等の執筆活動も行う。 2014年まぐまぐマネー大賞を受賞。読者数3万人。雑誌等のメディア掲載歴多数。 主な著書に『10万円から始める高配当株投資術』(あさ出版)『「小売お宝株」だけで1億円儲ける法』(日本実業出版社)
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