文具で楽しいひととき

■pen-info「私の定番インク ブルー」


カテゴリー: 2017年04月18日
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        文具ウェブマガジン 
     
    「pen-info_文具で楽しいひととき」
            
               379(2017.04.18)

           「私の定番インク ブルー」

 パイロット、ペリカン、プラチナ万年筆など
        ブルーインク 

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万年筆には色々なインクを入れて書く楽しさがある。

特に今はインク花盛りとばかりに
メーカーやショップから色々なオリジナルカラーインクが出されている。
まさに選り取り見取りだ。

そうした花盛りをよそに、
私は万年筆インクは純正ブルーに基本、徹している。
とは言っても、
私だって以前は一本の万年筆にあれやこれやと
気になる色のインクを入れて楽しんでいた時期もあった。

それを経て、今は座禅を組みながら(あくまでもイメージとして)
純正ブルーインクの道を一人歩んでいる。
(座禅しながらは歩けないんですけどね。。) 


■ 純正インクに落ち着いた訳 

きっかけは2つあった。

ひとつは原稿の校正専用に使っている
パイロット カスタム742(EF)。
これは校正だけをするために買った。
以来ずっと赤インクだけを入れ続けている。

数年経ってふとペン芯を見てみたら、
じんわりと赤に染まっていたのだ。
これと見てハッとした(飲んでいたコーヒーをこぼしそうになった)。

そうかペン芯というのはインクで染まるものなのかと。
色んなインクを取っ替え引っ替え入れていたら、
ペン芯としても
「私はいったい何色に染まればいいのだろうか」
と困ってしまうのでは、とそう考えたのだ。 

もうひとつの理由は、
プラチナ万年筆の社長(中田俊也氏)からお聞きしたお話だった。

万年筆の中で心臓部となるのは、ペン先とペン芯。
ここに精力を注ぎ込んで作っているという。
その際、どのインクで一番ペン先・ペン芯の能力が
出せるようにしているかというと、
それは自分のところの純正インクだ、と教えてくれた。

なるほど確かにそうだろうと激しく同意した。
わざわざ他社のインクでテストをする訳がない。 

こうしたきっかけがあった頃と時同じくして、
私の万年筆に対する向き合い方が変わりつつあった。

以前は、万年筆をゆったりとした心持ちで、
さながら「スローライティング」を愉しむように書いていた。

それが徐々に変わっていった。
万年筆を手にするのが、草稿を書くという
「スピードライティング」というシーンが
ぐっと増えてきたのだ。

この「スピードライティング」をするには、
一切のインクのカスレやイラツキもあって欲しくない。
ただただよどみなく紙にインクを送り出し、
私の考えを文字にしていきたい。

ならば、一番パフォーマンスが期待できる
純正インクにしようじゃないか。
そうだそうだということになったのである。 


■ 私のブルーインクラインナップ 

ではなぜ、ブラックインクではなくブルーにしているのか。
それは、私の中で一番万年筆らしい筆跡が味わえるから。

インクの濃淡も現れやすい。
というような訳で、私の所有している万年筆には、
それぞれ純正のブルーインクを入れている。

一口にブルーと言っても各メーカーごとに色合いはかなり違う。 

□ パイロット ブルー 

カスタム823(2本)、743(3本)、74(1本)、
ナミキ ファルコン、キャップレスデシモ(2本)など、
たくさんの本数の全てに、パイロットのブルーインクを入れている。

このインクを使い始める前までは、
もっぱらペリカンのロイヤルブルーをよく使っていたので、
その落ち着きのあるブルー具合に
当初はちょっと事務っぽい印象だなと違和感を覚えていた。

しかし、今ではすっかり私の中で馴染んでいる色となっている。
ペン先に鼻を近づけると独特な香りがする。

使用しているインクボトルは
プランジャー用の大きな壺タイプ。
1本のボトルインクを何本の万年筆に使っていると、
結構はやいペースでインクが消耗されていく。

それがまたうれしい。
最近は使い始めの年月日を書いて、
どれくらいの期間で使い切れるかをチェックしている。 

□ ペリカン ロイヤルブルー 

M800、M400、トラディショナルに入れている。
今となってはパイロットのブルーインクをよく使っているので、
たまにペリカンのロイヤルブルーで書くと、
その鮮やかさに一瞬目がくらむ。

でも、使い続けていると、すぐにまた慣れるんですけどね。 

□ ラミー ブルー 

ラミー2000、ステュディオに入れている。
こちらは、ペリカンのロイヤルブルーに近い鮮やかさの中にも
ほんの少しだけ落ち着きを私は感じている。

ボトルの下に吸い取り紙がロール状になって付いているが、
これが私にはなじめない。
インクを入れたペン先を拭くには少々幅が狭すぎる。。 

□ モンブラン ロイヤルブルー 

マイスターシュトゥック146に使用。
ペリカンのロイヤルブルーよりわずかに鮮やかがある印象。
ブルーというよりも、むしろ紺というイメージが私の中にはある。 

□ プラチナ万年筆 ブルーブラック 

中屋万年筆のシガーモデル、
#3776センチュリーに使用。

プラチナ万年筆はブルーインクをラインナップしておらず、
ブルーブラックのみというこだわりを持っている。
まさにブルーとブラックを混ぜたような深みのあるブルーだ。
濃淡の中でも、特に濃いところは、
私のpen-infoのロゴの色に似ているので好感を抱いている。 


■ 実は例外もある。。。 

純正しか使わないと言いつつ、
3本の万年筆だけは違うものを入れている。
純正に戻そうと何度も思ったが、
そのインクの色に魅せられて今も変えられないでいる。 

□ ウォーターマン ブルーブラック 

セーラー万年筆のプロフィット21(長刀研ぎ)に使用。

原稿用紙でいつもお世話になっている満寿屋の川口さんから
ある時お手紙を頂いた。
その筆跡の美しさにうっとりしてしまった。

ブルーをベースに少しミドリがかっていたのだ。
何のインクだろうかとお尋ねしてみると、
ウォーターマンのブルーブラックとのことだった。

太字のペン先で書いた時だけ、
ミドリがかった色あいになるのだという。
それをお聞きして真似した次第。 

□ ナガサワ文具センター 神戸INK物語 長田ブルー 

セーラー万年筆のプロフェッショナルギアと
キング・オブ・ペンに使用。

ナガサワさんのインクを1つだけ買ってみたくなり、
選んだのがこの長田ブルー。
これは鉄人28号のボディのような鉄色のブルーをイメージしたそうだ。
一見するとブラックなのでは、という深みのあるブルー。 

この例外2色は「スピードライティング」より
手紙は一筆箋などもっぱら「スローライティング」で使っている。 

* 

インクは万年筆ライフの中で重要な楽しみにひとつ。
ブルーだけを使っている私も、
万年筆のインクがなくなった時、
やった!と声にこそ出さないが喜びが
体の中央からわき起こってくる。

万年筆のインクを入れるという作業は、
いつになってもなんとも言えず楽しい作業なんですよね。 


□編集後記

 今年で50歳になります。

 なぜか今年に入ってから
 高校時代の部活の仲間や
 大学時代のバイト仲間と
 数十年ぶりに会っています。

 50歳という年齢は
 そういう時期なんでしょうね。
 

□1日って有限なんだなと思うと
 30分、1時間というひとつひとつの時間を大切に使うようになります。
 「時計式ToDo管理ふせん ブルーダイヤル」
 http://www.pen-info.jp/library/all/note/20160920_10593.html
 

□話している相手の方にほとんど気づかれずに
 サッとメモがとれる
 鉛筆付きミニ手帳「すぐログ」(ダイゴー)
 https://shop.daigo.co.jp/item/43912/

 
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