マネジメントと規格 <ISO規格と関連の海外動向>

EU離脱後の英国の規格体系及び認証制度管理


カテゴリー: 2018年01月13日
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●            マネジメントと規格 <ISO規格と関連の海外動向>           ●
●                 2018年(H30年)1月1日号                     ●
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                       MS 実務の視点
             サニーヒルズ コンサルタント事務所
           http://www.ms-jitsumu.com
             ms05@ms-jitsumu.com
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ISOマネジメントシステム規格の実践に関係する、ISO等の国際機関の動向
   及び 品質管理、環境管理、マネジメントに関連する海外の動向について
           “実務の視点”から英文ウェブ情報を選び、お伝えします。
                           奇数月の隔月発行です。
       なお、都合によりH29.10月,12月号を休刊しました。おわびします。
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  ■■■■■■■■■■■■      目    次      ■■■■■■■■■■■■
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  ■ 1.ISO9001/14001:2015年版への移行の期限が迫る
  ■ 2.ISO45001(労働安全衛生規格)の発行が間近
  ■ 3. ISO50001(エネルギー管理規格)の改訂作業の進捗
  ■ 4.IAFが世界の認証組織の登録台帳づくりを計画
 ■ 5.IAF、非ISOの飼料安全管理体制の認証制度に事業範囲拡大
  ■ 6. EU離脱後も英国の規格体系及び認証制度の管理はEU枠組み維持へ
  ■
  ■ そして
 ■  [連載] ISO規格関連 -ちょっとひとこと! <その105>   
  ■      ★ ISO9001/14001の「利害関係者」に従業員は含まれるか 
  ■
 ■ [ウェブサイト “MS 実務の視点” 新着情報(H29.8~12月)]
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1. ISO9001/14001:2015年版への移行の期限が迫る-IAF声明
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  ISO9001/14001:2015年版への移行の期限が本年(2018年)9月15日に迫る中、IAF
(国際認定フォーラム)は2017年10月、「ISO9001及びISO14001の移行に関する認
証機関への重要な情報」と題する声明を発表した。この趣旨は次の通り。

◆ 適合性評価機関が、2018年3/15以降に、ISO9001とISO14001に関して行う審査
は、初回、定期、更新のいずれの審査も新版である2015年版でなければならな
い。
◆IAF、傘下の認定機関、IAFの関連機関及び認定適合性評価機関は2015年版への
移行を必要としている組織にその旨促さなければならない。

(IAF: Communique, October 2017)
<http://www.iaf.nu> 


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2. ISO45001(労働安全衛生規格)の発行が間近-Capaccio報道
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  米国の環境、労働安全コンサルティング組織、Capaccio Environmental 
Engineering,IncのH29.12/11付け発表の要旨は次の通り。

◆ 改訂作業は11月にFDIS段階に入り、これに対する投票は1/25に締め切られる。
◆ 投票で問題がなければ、規格は2018年2月又は3月に発行される。
◆ OSHAS18001からの切り換え移行期間は、規格発行日から3年。
 
(Capaccio : News, December 11, 2017)
 <http://news.capaccio.com/ > 
 [関連情報] 2017(H29).8.1号 No.3


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3. ISO50001(エネルギー管理規格)の改訂作業の進捗-ISO発表
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  ISO中央事務局は11/23付けの新聞発表で、ISO50001の改訂の趣旨と作業進捗に
ついて前回発表(6/14)と同様の発表をしている。改訂作業進捗に関する発表は
次の通り。

◆ DIS版が2017年11月に承認された。
◆ 2018年中に改訂版が発行されると思われる。

(ISO中央事務局: News, Ref.2248, 23 November 2017)
<http://www.iso.org/news/ref2248.html>
 [関連情報] 2017(H29).8.1号No.4 


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4. IAFが世界の認証組織の登録台帳づくりを計画-IAF発表
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 IAF(国際認定フォーラム)は、11/21の2017年総会でIAF傘下の認定機関により認
定された認証機関の発行したマネジメントシステム規格の登録証の台帳を整備す
る計画が承認されたと発表した。台帳整備の趣旨は次の通り。

◆ これは、IAF傘下認定機関に認定された認証機関の価値を高めるものであるが
、今日160万通の認定されたマネジメントシステムの登録証が発行されており、
何よりもそれを保有する組織にとって、そのことが知られるようになることに意
義がある。
◆供給者を選択しようとする組織にとっても、供給者がこのような登録証の保有
者であるかどうかがわかるという利益がある。

(IAF: Articles)
<http://www.iaf.nu> 


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5. IAF、非ISOの飼料安全管理体制の認証制度に事業範囲拡大-IAF発表
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  IAF(国際認定フォーラム)は10/29、ベルギーの非営利法人FAMI-QS asblの
“FAMI-QS”認証制度をIAFの多国間相互承認協定の範囲に採り入れることを決定
し、同法人と公式に合意したと発表した。IAF傘下のマネジメントシステム認定
機関、認証機関には業務範囲がISOマネジメントシステム規格適合性評価の外に
拡がるということである。発表における合意の趣旨は次の通り。

◆ “FAMI-QS”規定は、不安全な飼料成分が飼料や食品に混入するリスクを最小
限にすることを狙いとし、組織が特殊な飼料成分の安全性、品質及び法規制遵守
に取り組む要件を定めている。
◆ 合意により、“FAMI-QS”認証制度の認証機関をIAF傘下の各国認定機関が認
定することになる。
◆ “FAMI-QS”認証を要する組織の多くは国際的に事業を展開しており、IAFの
多国間相互承認協定の枠組みによって一国で得た認証が世界の各国で有効となる
という利益は大きいと、同法人理事長S.Heck氏は述べた。

(IAF: News)
<http://www.iaf.nu> 


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6. EU離脱後も英国の規格体系及び認証制度管理はEU枠組み維持へ-BSI、UKAS
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  英国の認定機関UKAS(英国適合性認定協会*)及び規格作成機関BSI(英国規格協
会*)は、EU離脱後も規格体系及び認証制度管理は現在のEUの枠組み内に留まるこ
との必要性を政府に訴えており、政府もそれに合意しているとそれぞれ発表し
た。発表の概要は次の通り。

□ 認証認定制度 (UKAS)
◆ EU内の各国のあらゆる種類の認証機関を認定する機関を一国で1機関に限定
し(英国ではUKAS)、各機関の認定活動の適切さは全認定機関による相互監視で
確実にするというEU規制765/2008の枠組みの適用をEU離脱後の英国の法律とする
ことが、政府から保証されている。
◆ 欧州認定協力機構*(EA)も、EU離脱後も英国がこのような認定枠組みを維持で
きるように、EAの加盟条件を変更することに合意している。
□ 規格体系 (BSI)
◆ EU離脱後も英国がCEN(欧州標準化委員会)及びCENELEC(欧州電気標準化委員会
)の加盟国であり続け、現状のEU規格体系内に留まることの重要性を政府に訴え
ている。
◆これにより、英国が国際及び欧州規格の作成における主導性を維持して英国産
業の競争力を高めることできる。
◆ 英国がこの枠組みから離脱することは、英国企業が現在の33加盟国からの貿
易障壁に当面し、また、英国がそれらの国々の規格作成への影響力を失うことに
なり、さらには、16万から2万件まで減少した英国企業が遵守する必要のある規
格数が再び増加することになる。

(BSI Group: Press Release, 21 December 2017)
<http://www.bsigroup.com>
(UKAS: News, 20 December, 2017)
<https://www.ukas.com>
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記事は情報を編集者の視点で読み解いたものです。情報の詳細、発信者の意図
は原情報をお読み下さい。編集者は、読者の本記事の使用による如何なる結果
にも責任を負いません。      - *印の固有名詞は編集者の和訳 -
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   ■■■   [連載] ISO規格 -ちょっとひとこと!  <その105> ■■■
       ★ ISO9001/14001の「利害関係者」に従業員は含まれるか?

  「利害関係者のニーズと期待の特定」の規定(4.2項)に関して、従業員を含む
広い範囲の利害関係者が対象になるとする規格解釈が行われている。ここに「利
害関係」とは「利害が相互に影響し合う間柄の関係」を意味するから、一般に
「利害関係者」とは相互に独立した主体であり、独立して判断や決定が出来、行
動できる間柄の人又は組織のことである。規格ではその定義から、「組織」を当
事者として相互に影響を及ぼし合う関係にある組織から独立した相手のことであ
る。ここに、従業員は組織の一員であり、組織に雇用され、組織に従属して業務
を行う者であるから、一般に組織の事業活動の「利害関係者」とは見做すことは
できない。

ISO9001/ISO14001規格の意図では、組織の顧客満足追求や事業活動起因環境影
響の低減の活動に関して組織が影響を及ぼし又は影響を受ける相手としての利害
関係者である。諸解説の「利害関係者」としての従業員とそのニーズと期待の大
半は、この点で適切ではない。また、規格の「利害関係者」の例示には従業員が
含まれているが、これは、それに関して従業員が組織から独立して決定や行動が
できる特定の事項があり、組織がその事項に関する従業員の何らかのニーズと期
待を満たすことによって組織の狙いの顧客満足の状態又は環境影響の低減が実現
するというようなことがあり得るかもしれないという意味でしかない。実際、そ
のような場合の具体例はにわかには思い浮かばないし、規格でも具体例を示して
いない。

 規格が利害関係者のニーズと期待の特定を規定するのは、それが組織の狙いの
顧客満足の状態又は環境影響の低減に関係するのなら、その変化に気付かず放置
してそれら狙いが実現しないという経営管理上の不都合が生じる可能性があり、
それを防ぐためにそれらの変化の情報を収集、分析する必要があるからである。
そのような利害関係者やそのニーズと期待があるのかどうかの議論が利害関係者
に従業員が含まれるかどうかの議論に先立つべきなのである。
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■■■■ [ウェブサイト:MS 実務の視点]新着情報 (H29.8~12月) ■■■■
                       http://www.ms-jitsumu.com 
★ 解説  規格の論理と用語
  ■9/7    環境影響               
  ■9/15  内部監査                
  ■9/24  検 証                
  ■10/27 認 識               
  ■11/13 購買管理    
★ 論評  誤った解釈-誤訳空論珍説
  ■9/29   環境が組織に与える影響の管理も必要か?
  ■10/28 「組織の知識」とは「固有技術」のことか    
  ■12/16  環境影響を伴わない緊急事態とは?     
★ 論評  権威主義と無批判/盲従-規格解釈認証制度‐
  ■8/8  2015年版でも品質マニュアルは必要(解釈変更の無責任) 
  ■9/25 2015年版でも品質マニュアルは必要(審査指摘のさじ加減)  
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